監修者:管理栄養士 秋山真敏
痩せない原因を知らないまま、無理なダイエットを続けていませんか?
『食事制限や運動を頑張っているのになかなか痩せない』という悩みを抱えている、減量やダイエットがなかなかうまくいかない方は、痩せない原因を知らずに、効率の悪いダイエット方法を無意識に選んでしまっているのかもしれません。
この記事を読んで、痩せない原因を知るだけで、楽にダイエットが続けられるようになるかもしれません。
減量やダイエットの指導をしている方や今からダイエットを始めてみようと思っている方も参考にしていただければと思います。
なかなか痩せない人が知らない『痩せない原因』
痩せるために必要なことは、正しい方法で正しい頻度の努力をすることです。
がむしゃらに食事を極端に制限して、ハードな運動を毎日やることが痩せるダイエットではありません。
人によっては、食事を制限しすぎるから痩せない人もいますし、運動をやりすぎるから痩せない人もいます。
『痩せない原因』はダイエット方法の選び方?
「痩せたいけど、なかなか痩せない」という人の中には、自分のイメージしている痩せ方と相性の悪い方法を無意識のうちに選んでしまっているのかもしれません。
痩せ方別のダイエット方法をまとめてみましたので、自分の理想の痩せ方と相性の良い方法を探してみてください。
目的別の痩せ方①体重を減らす
痩せる基準が『体重を減らす』というイメージを持たれている方は、適度なカロリー制限と有酸素運動を取り入れることがお勧めです。
適度なカロリー制限とは、基礎代謝の1.3倍のカロリーを毎日摂り続けるという意味です。
基礎代謝が1100kcalの人は、1日の摂取カロリーを1400-1500kcalに収めるイメージです。
1日の摂取カロリーが基礎代謝×1.3以下になると、貧血やめまいなどの健康上のトラブルが起きやすくなるので、制限のしすぎには注意が必要です。
運動も1日10-20分の有酸素運動で十分です。
会社内での移動をエレベーターから階段に変える、仕事の帰りは一駅前で降りて歩いて帰るだけで十分な運動になる方もいらっしゃいます。
★管理栄養士 秋山真敏 コメント
基礎代謝は、1日中ベッドの上で何も考えずにぼーっとしている状態で消費されるカロリーです。
ほとんどの人は家事や仕事をすることで基礎代謝の1.3倍のカロリーを消費しています。
摂取カロリーを基礎代謝の1.3倍以下に制限すると、家事や仕事をしているだけ疲れやすくなってしまい、運動や食事制限が正しく続けられない状態になってしまいます。
また、カロリーを基礎代謝の1.3倍以下に制限してしまうと、筋肉が分解されやすくなり、基礎代謝が下がって脂肪を燃焼しにくい状態に近づいてしまう可能性があります。
目的別の痩せ方②体脂肪率を落とす
痩せる基準が『体脂肪率を下げる』というイメージを持たれている方は、ローファットダイエットでの制限と筋力トレーニングを取り入れることがお勧めです。
ローファットダイエットとは、摂取カロリーを基礎代謝の1.3倍にし、脂質の多い食べ物や間食を制限するダイエット方法です。
鶏胸肉や白身魚など、低脂肪高タンパクの食材を積極的に食べながら、白米やパンなどの主食をがっつり食べるダイエットです。
体脂肪率は筋肉量を増やすと減りますので、運動は筋力トレーニングを取り入れると効率が良いです。
★管理栄養士 秋山真敏 コメント
鶏胸肉は、値段が安く、皮を外せばほとんど脂肪が含まれていないので、ローファットダイエットには必須の低脂肪・高タンパクの食材だと思います。
鶏胸肉の他にも、牛や豚のヒレ肉、ヒラメや鱈などの白身魚、イカやタコなどの魚介類、あさりやホタテなど貝類も低脂肪・高タンパクの食材です。
値段が安くて調理が簡単という理由で鶏胸肉を食べる方が多いですが、他の低脂肪・高タンパクの食材を取り入れると楽しみにながら食事制限が可能です。
目的別の痩せ方③お腹を凹ます・体を引き締める
痩せる基準が『お腹を凹ます・体を引き締める』というイメージを持たれている方は、食事制限はあまり必要なく、筋力トレーニングと姿勢改善がお勧めです。
体を引き締めるための食事制限は不要で、タンパク質とエネルギーはしっかり摂ることが重要です。
大事なのは、正しい姿勢とそれを維持するためのインナーマッスルを鍛えることです。
体重や体脂肪率は一緒でも、2つのことを実践するだけで、効率よく体は引き締まり、健康的で引き締まった見た目になります。
目的別の痩せ方④顔のラインがスッキリさせる
痩せる基準が『顔のラインがスッキリさせる』というイメージを持たれている方は、食事制限はあまり必要なく、よく噛む食事と姿勢改善がお勧めです。
顔のラインに悩みを持つ方は、食物繊維の多い野菜やキノコをしっかり時間をかけて噛んで食べる方法が有効です。
ポイントは、今の食事に野菜やきのこをプラスして、食べる時間を10-20分確保して、『10-20分かけて食べる』と決めることです。
また、顔のラインの悩みの多い、二重顎や皮膚のたるみは、肩や肩甲骨周りの筋肉が硬くなっていることが原因の場合もあり、姿勢の改善やトレーニングで顔のラインは改善が可能です。
体重や体型はそのままでいいから、顔のラインだけスッキリしたいという方におすすめです。
★管理栄養士 秋山真敏 コメント
食物繊維が多い野菜やきのこを多く食べると、自然と噛む回数が増えます。
口の周りの筋肉はしっかりと噛んで食べることによって活性化されます。
口の周りの筋肉が活性化すると、筋肉や皮膚などに蓄積されている余分な老廃物が排出されやすくなり、むくみが取れやすい状態になり、顔まわりがスッキリし、顔のラインが綺麗になりやすくなります。
できる人は、食事時間を長めにとって、一口30回以上噛むようにすると、より効果的に顔のむくみを解消して、顔のラインを綺麗な状態に近づけることができるでしょう。
相性の良いダイエットを選ぶための2つのポイント
痩せるための方法は世の中にたくさんありますが、自分の体質や性格と相性の良い方法は限られています。
どのダイエットを選ぶかで結果の9割は決まってしまうので、慎重に選ぶ必要があります。
相性の良いダイエットを選ぶためのポイントを2つご紹介します。
①目的に合っているかどうかを確認する。
自分のイメージする痩せ方に合った方法かどうかを必ず確認するようにしてください。
トレーナーさんやダイエットコーチがいる方は、『どのような痩せ方をしたいのか』をしっかり伝えられているかを確認してみてください。
②週に何回実践したら効果が出るかを確認する。
週3回実践したらで効果が出るものもあれば、週5回以上実践しないと効果が出ない方法もあります。
週に何回実践すれば良いダイエットを行っているかを必ず確認するようにしてください。
実際の方法よりやりすぎてしまって痩せにくい体質になってしまう方も少なくありません。
痩せない原因を発見するために誰かにチェックしてもらいましょう
ほとんどの人は、自分の努力に対する評価を甘くしがちです。
痩せない原因は、意外と自分の見えないところや見たくない部分に隠れていることがよくあります。
本気でダイエットを成功させたい方は、信頼できる友達やパーソナルトレーナーなどの専門家に食事内容や運動内容を定期的にチェックしてもらうのがおすすめです。
監修者プロフィール
★管理栄養士 秋山真敏
- 管理栄養士と食品衛生管理者の資格を持つ
- 栄養指導研究歴11年
- 栄養サポート(https://vita-pro.site/)を運営
- YouTube:https://www.youtube.com/channel/UC2FZMqjo0FkoJXsvaVDi1GQ
- ブログ:https://ameblo.jp/protein-akiyama/