監修者:管理栄養士 秋山真敏
「頑張って食事制限をしているのに太る!」
「あまり食べないのに太るのは、なんで!?」と、
あまり食べないのに痩せないことに悩んでしまっている人に朗報です!
実は、食べていないのに痩せない理由はきちんと存在します。
そして、悩みの解消方法も存在するので、今回の記事で解説していきます!
あまり食べないのに太るは何故?
食事制限を頑張っているのに、なかなか体重が減らない、むしろ逆に太ってしまった。といった経験はありませんか?
実は、あまり食べないのに太るのは”ある原因”が影響しています。
正しく原因を理解し、適切に対処すればリバウンドを予防しやすくなります。
食べてないのに痩せないと感じる方がよく陥ってしまう落とし穴がありますので、最初に確認してみましょう。
太る原因①食事制限をしたつもりになっているのかも
よくあるのが自分では食べてないつもりなのに、実は自分が思っていたより食べてしまっている可能性があります。
努力をしている事は間違いないと思うのですが、自分の意識していないところで、無意識のうちにカロリーを多く摂りすぎているかもしれません。
ダイエットの指導で、食事記録をつけていただいたクライアントさんからは「記録してみると、知らず知らずのうちに口にしているものが多いことがわかった」と感想をいただくことも少なくありません。
一度食事記録をつけてみて、正確に食事制限ができているかを確認した方が良い場合もあります。
★管理栄養士 秋山真敏 コメント
最もアドバイスしやすい食事記録は食事の写真です。
食事のアドバイスを受ける時は、3日間、食べたものを全て写真に撮っておいてください。
食事の写真を撮るのが難しい方は、メニュー名・重量(g)・具材の種類を控えるようにしてください。
例えば、チャーハンを食べた時は、チャーハン200g(卵、焼き豚、ネギ入り)と記録するのがおすすめです。
重さが測れない時は、握り拳1個分・片手に軽く乗るくらいなど、量の目安がわかる情報を記録しておいてください。
太る原因②運動を頑張りすぎている
食べてないのに痩せない方は、運動をがんばりすぎてしまっている可能性があります。
運動すれば痩せると思うかもしれないのですが、実は過度な運動は、逆に体重が増えることにつながってしまう場合があります。
もちろん、適度な運動は、ダイエットや減量につながります!
過度な運動は、体に老廃物や疲労物質がたまりやすくなります。
老廃物や疲労物質が溜まった状態が長く続くと、代謝を悪くなり、ダイエット効果が下がってしまいます。
体に老廃物や疲労物質が溜まり、疲れが溜まっている状態では、体に取り込んだ栄養がうまく使われず、体脂肪になりやすいため、
「食べてなくても太ってしまう…」
「水を飲んだだけでも太ってしまう…」
と言いたくなるような結果しか出ない状態になってしまいます。
自分に合った運動の種類や量を適切に実践することによって、食べてないのに太ってしまう現象を予防することが可能です。
太る原因③ヘルシーなものを食べ過ぎて栄養不足
あなたが食べてないのに痩せない感じるのは、もしかしたら、ヘルシーなものを食べ過ぎている可能性もあります。
ダイエットと言えば、野菜をしっかり食べる脂っこいものを控えるなどカロリーや食べる量を控えると言うイメージを持つ方も多いかもしれませんが、実は、カロリーの控えすぎや、野菜の食べ過ぎでダイエットに必要な栄養素が不足してしまう場合があります。
ダイエットに必要な栄養素が不足すると、体は体脂肪を燃やしにくいモードになってしまい、いくら運動や食事制限しても、結果が出づらい状況になってしまいます。
すごく頑張って食事制限をして、全然食べてないのになかなか痩せない、かえって太ってしまったという方は特定の栄養素が不足しているのかもしれません。
ダイエットと言うと、食べるのを控える・制限すると言うイメージが世の中にはまだ多いと思いますが、実際にダイエットに成功している人は、しっかり食べながら必要な栄養をとり、余分なカロリーを自然と抑えることによってダイエットを成功させています。
あまり食べないのに痩せない人が気にするべき4つの原因とその改善策
食べてないのに、痩せない原因は大きく分けて4つあります。
それぞれ、原因とケア方法を紹介しますので、食べてないのに痩せない方は、参考にしてみてください。
痩せない原因①便秘
便秘の時は食べてないのに、体重は増えてしまいます。
本来、体の外に出ていくべき便が体の中に残っているため、便の重さの分、体重が重くなっています。
数日間、便が出てないのを食べてないのに太ったと勘違いしてしまっている人もいます。
便秘の原因は、
①水分が充分取れていない
②油物を控えすぎている
③主食を控えすぎている
④食物繊維が不足している
⑤座っている時間が長く運動が足りていない
⑥疲労が溜まりすぎている
などが原因ですので、食べてないのに太ってしまう方は①〜⑥に当てはまっていないか確認して、当てはまった部分を改善してみてください。
しつこい便秘に悩まされている方でも、ちょっとしたケアや食事改善を続けるだけで便秘の悩みが軽くなるかもしれません。
★管理栄養士 秋山真敏 コメント
便秘の改善方法は主に6つです。
- 水分を体重×30ml毎日飲む
- バターやアボカドなどから脂質を最低1日食は補給する
- ご飯や麺類などの炭水化物を毎食食べる
- 海藻やきのこを最低1日1食食べる、
- 1日4000〜6000歩は最低歩く
- 湯船につかって疲れをとる
6つのことを全て実践するのが理想的ですが、全部やるのが難しいようならできるものを取り入れてみてください。
即効性はありませんが、続けていると便秘しにくい体質に近づけることができます。
痩せない原因②老廃物が溜まっている
食べてないのに痩せない方は、もしかしたら体の中に老廃物が溜まっているサインかもしれません。
体の中に溜まった老廃物は代謝を下げる原因になってしまいます。
体の中に老廃物が溜まると呼吸が浅くなり、睡眠の質も下がるため、体の中のエネルギーをうまく使えない状態になってしまい、どれだけ食事に気をつけても痩せにくい状態になってしまいます。
マッサージやデトックスに行った後に体重が減るのは、全身の血流が良くなり、体の中の老廃物がうまく処理できる状態になったからです。
ストレッチや1日10分から20分の散歩をすることを習慣にすると、特別なマッサージやデトックスを行わなくても、体の老廃物はきちんと処理されてストイックな食事制限をしなくても、自然と痩せやすい体質に近づいていきます。
老廃物を溜めないためには、水分補給が重要です。
水分が不足すると、体に溜まった老廃物が体の外に出て行きにくくなりますので、こまめな水分補給を心がけて老廃物をためないような工夫をすることにより食べてないのに痩せない悩みの解消につながるでしょう。
痩せない原因③筋肉がついた
食べてないのに痩せないと感じる人はもしかしたら筋肉がついたのかもしれません。
特に、BMI20以下で、もともと筋肉量が少なく、食事制限をしながらプロテインを飲んでいる人は注意が必要です。
BMIが20以下で、もともと筋肉量が少ない方は、筋力トレーニングをしなくても、プロテインを飲みながら軽く運動をするだけで、筋肉量が増え、体重が増えてしまう場合があります。
筋肉は脂肪に比べて重いので、筋肉がつくと体重が増えやすくなったと勘違いしてしまう方は少なくありません。
本来、筋肉が増えることは健康面ではプラスの働きをするのですが、体重が増えてしまうことがどうしても嫌な方は、プロテインの量を減らし、運動量を減らすことによって対処をしましょう。
痩せない原因④むくみ
食べてないのに痩せない悩みの原因の多くは、むくみです。
むくみとは筋肉や内臓の隙間に老廃物が溜まり、溜まった老廃物を薄めるために水が集まってしまう現象です。
むくみが増えてしまう1番の原因は、食事を食べずに、飲み物だけでダイエットする方法です。
食事を食べずに、飲み物だけでダイエットする方法は、カロリーの制限のしすぎによる老廃物の増加を加速させてしまいます。
体の中でカロリー不足が長く続くと、代謝が落ち、老廃物が体の外に排出できにくくなり、筋肉や内臓の隙間に老廃物を溜め込んだ結果、むくみが起きやすくなります。
ファスティングや断食をしても痩せない人の多くは、体に老廃物を溜めやすく、体がむくみやすい状態になってしまっています。
解消させるには、基礎代謝の1.3倍のカロリーを毎日摂取するダイエット方法が有効です。
「カロリーを摂りすぎると痩せない」と思って、高カロリーの食べ物を無意識に避けてしまう方もいますが、実際は適度なカロリーをとっている人の方が、痩せやすく、ダイエットに成功しやすい傾向にあります。
あまり食べないのに痩せにくい体質に近づく悪習慣
ダイエットを成功させるためには、痩せるための努力ではなくて、痩せない体質を改善する努力が重要です。
間違った努力を続けていると、自然と痩せない体質に近づいていってしまい、いくら努力をしても痩せない可能性が高くなってしまいます。
痩せない体質に近づいてしまう悪習慣を紹介しますので、当てはまる方は改善してみてください。
痩せにくい体質に近づく悪習慣①食べる量を極限まで減らす
ダイエットで1番重要なのは食事制限です。
ですが、食事量を減らししすぎるとダイエットの効率を下げてしまい、食べる量を減らしても全然痩せない状態になってしまう可能性もあります。
痩せない体質を改善するには、漫然と食べる量を減らすのではなく、メリハリが重要です。
ダイエットに必要な栄養素、タンパク質・ビタミン・ミネラルを多く含む、主食や主菜はしっかりと食べ、砂糖や添加物を多く含む菓子パンやスナック菓子などを制限するだけでも、充分ダイエット効果があります。
お腹が空く=痩せるとイメージを持たれている方も多いかもしれませんが、実際はお腹が空き具合と痩せやすさは関係ありません。
むしろ、健康的なダイエットは、かなりの量の食べ物を食べなければいけないケースも多いです。
食べる量を減らしても痩せない方は、もしかしたらダイエットに必要な栄養素が食事から充分取れていないのかもしれません。
痩せにくい体質に近づく悪習慣②水分をあまり摂らない
水分は、適切な量を毎日取ることによって、ダイエットの効率を高めることができます。
では、1日に必要な水の摂取量はどのくらいが良いのでしょうか?
答えは、体重(kg)×30ml〜40mlが1日に必要な水分の量です。
例)
体重が40kgの人・・・1200-1600ml
体重が50kgの人・・・1500-2000ml
体重が60kgの人・・・1800-2400ml
体重が70kgの人・・・2100-2800ml
体重が80kgの人・・・2400-3200ml
どうでしょう?1日に必要な量は飲めていますか?
いつも何気なく飲んでいる水ですが、意外と不足している人も多いです。
逆に飲みすぎている人もいます。『水分は1日2L』と良く言われていますが、人によって1日2Lは多すぎる場合もあるので、注意が必要です。
中には、水分を必要量きっちりと取っただけで、「自然と痩せてダイエットの成功した」という人もいらっしゃいます。
体重が増えることを気にして、水分を控えてしまう人がいますが、これはダイエットの効率を極めて悪くしてしまう行為ですので、注意しましょう。
痩せにくい体質に近づく悪習慣③体重を気にしすぎる
ダイエットの知識があまりない方がやってしまいがちなミスなのですが、体重を測りすぎて、食事や水分を無意識のうちに制限しすぎてしまう方がいます。
中には、何か口にしたら太ってしまうと言う脅迫概念を無意識のうちに持ってしまっている方もいます。
実際は、必要な栄養素や水分を毎日適切に取ることにより、自然と痩せない体質は改善していきます。
性格にもよるのですが、体重測定を何度も行う事はメンタルに悪影響ですし、ストレスも溜まります。
体重の0.1キロの増減に一喜一憂している方は、ダイエットの本質である、
”健康になる”
”見た目をきれいにする”
という大事なことを忘れてしまっている方が多いです。
体重にとらわれず、理想の健康状態やボディーラインが手に入っているとか、あるいは近づいているかどうかを確認してみてください。
痩せにくい体質に近づく悪習慣④疲れを溜める
運動のしすぎで疲れを溜め込んでしまうと代謝が悪くなって、痩せない体質に近づいてしまいます。
適度な運動は代謝を良くし、余分なエネルギーを燃焼し、体脂肪をためにくくする効果がありますが、次の日に疲れが残ってしまうようなハードな運動は、代謝を下げる原因になり、痩せない体質に近づく原因になってしまう場合があります。
ハードな運動をすれば体脂肪が燃えるイメージがあるのかもしれませんが、実際は少し息が上がる程度の運動を毎日短い時間続ける方が痩せない体質の改善方法です。
毎日体に鞭を打って、運動を頑張っているのに、なかなか痩せないと言う方は、運動のしすぎが原因かもしれません。
あまり食べないのに痩せにくい体質の改善に必要なこと
食べてないのに痩せないことに悩んでしまう方は、痩せない体質改善に必要なことが実践できているか確認してみてください。
痩せない体質改善に必要なこと①適切な水分補給
水分を毎日適切に取ることにより、食べてないのに痩せない体質を改善につながります。
水分を適切にとっていると、体の中に老廃物や疲労物質が溜まりにくくなっていきますので、余分な脂肪やむくみを溜め込みにくくなり、痩せやすい体質に変わっていきます。
最初は必要な量の水分を飲むのは大変かもしれませんが、慣れれば当たり前になっていきます。
工夫して、生活習慣に組み込んで行けば、ダイエットしなくても適正な体型に近づくことにつながるかもしれません。
痩せない体質改善に必要なこと②ミネラル豊富な塩を意識して摂る
塩を摂り過ぎるとむくんで太るイメージがあるかもしれませんが、実はミネラル豊富な使用はむくみづらく、逆にダイエット中に不足しやすいミネラルを補ってくれる効果があります。
塩は選び方が大事で、天然塩を選ぶようにしてください。
おすすめは『ぬちまーす』や『宗谷の塩』などのミネラルが豊富な天然塩です。
これらの商品は、痩せるために必要なミネラルがバランスよく配合されていて、なおかつ塩っ辛くなく料理の味付けに使いやすい塩です。
料理に使う塩を天然塩に変えるだけで、毎日補給できるミネラルは格段に増えます。
痩せない体質改善に必要なこと③タンパク質をしっかり摂る
タンパク質は、肉・卵・魚・大豆などに含まれていて、食べてないのに痩せない体質を改善するためには、必須の栄養素です。
タンパク質を多く含む食べ物は、カロリーは高めですが、その分食欲を抑える効果が高いので、タンパク質をしっかりとることによって、余分なカロリーを取ることを自然と予防しやすい状態になります。
タンパク質を毎日頑張ってとっていると、徐々にではありますが、食事制限していないのに、勝手にカロリーをあまりとらない、痩せやすい食生活に近づいていく方もいらっしゃいます。
痩せない体質改善を目指す方は、タンパク質の摂取は必須です。
痩せない体質改善に必要なこと④カロリーを制限しすぎない
カロリーは制限すればするほど、痩せやすいと思うかもしれませんが、実際は間違っています。
人間の体は、摂取カロリーが少なくなればなるほど、エネルギーの消費量を少なくし、体脂肪を溜めやすいモードに入ってしまいます。
お金に例えると、『収入が減ったから節約しよう』みたいなモードになってしまっているイメージです。
食べてないのに痩せない体質を改善するためには、ある程度の収入を得ながら、節約をして貯金をするような努力の仕方が理想的です。
目安としては、基礎代謝の1.3倍のカロリーは毎日摂取するようにしてください。
実際に計算すると、こんなに食べて大丈夫ですかと感想をいただく場合も多いですが、長く続けていけば、食べてないのに痩せない体質の改善に近づいていく場合が多いです。
安心してOK!食べても太りにくい食事のポイント
そうは言っても、食事管理が難しいと言う方のために自炊以外で実践しやすい食事の改善ポイントを解説させてもらいます。
食事改善の基本は、主食、主菜、副菜をそれぞれ握り拳1個分の量を食べる方法がおすすめです。
コンビニで選ぶ時
・おにぎりと焼き鳥
・麺類とゆで卵
・惣菜パンと具だくさんスープ
などの組み合わせがお勧めです。
可能であれば、サラダや野菜の入ったスープも一緒に食べると良いですが、節約したい方はコンビニで食べられなかった分の野菜は自宅でその分食べるような工夫でも大丈夫です。
外食で選ぶ時
・コロッケとご飯を一緒に食べる炭水化物の重ねぐいに注意する
・米やパンなどの主食が多い時は残す
・デザートを食べる時は、米やパンなどを少なめにしておく
などの工夫が有効です。
基本の主食・主菜・副菜のバランスを意識して楽しんで食べるようにしてください。
惣菜で選ぶ時
・ご飯とコロッケ
・グラタンとパスタ
・チャーハンとラーメン
などの組み合わせはさけて
・ご飯と唐揚げ
・グラタンとオニオンスープ
・チャーハンと野菜炒め
など、主食と主菜を一品ずつ選ぶ組み合わせがおすすめです。
惣菜の選び方もコンビニの選び方とほとんど一緒です。
注意したいのは炭水化物の重ね食いです。
野菜は惣菜で買って帰っても構いませんし、キャベツを刻んだもの簡単に済ませても大丈夫です。
ダイエットは自炊の方が有利と言うのは本当ですが、自炊をしなければダイエットが成功しないと言うわけではありません。
日々の食事の工夫の積み重ねが、ダイエットを成功につながるので、ポイントを押さえて実践してみてはいかがでしょうか?
あまり食べないのに太る人は、栄養不足かも
いろいろやっているのだけど、なかなか結果が伴わないと言う方は、ダイエットに必要な栄養が不足しているのかもしれません。
ダイエットは、カロリーや食事の制限と言うイメージが強いと思いますが、健康的なダイエットで成功されている方は、栄養をしっかりとっている方が多い傾向です。
食べてないのに痩せない人はもしかしたら日ごろの栄養の取り方が足りていないのかもしれません。
体型や体重に悩まなくて、良い生活を送るために日ごろの栄養の取り方も見直してみてはいかがでしょうか?
監修者プロフィール
★管理栄養士 秋山真敏
- 管理栄養士と食品衛生管理者の資格を持つ
- 栄養指導研究歴11年
- 栄養サポート(https://vita-pro.site/)を運営
- YouTube:https://www.youtube.com/channel/UC2FZMqjo0FkoJXsvaVDi1GQ
- ブログ:https://ameblo.jp/protein-akiyama/