監修者:管理栄養士 秋山真敏
「糖質制限などの流行の食事方を試したけど、卵や肉をたくさん食べると体の調子が悪くなってしまう…」
という悩みを抱えていませんか?
そんな方におすすめなのが、豆腐ダイエットです。
豆腐ダイエットは、無理せずできる食事改善なので、劇的に痩せるのは難しいですが、体型維持には向いている方法ですので、参考になさってください。
豆腐を積極的に食べた方が良い人の特徴
豆腐を積極的に食べた方が良い人の特徴は3つあります。
・カロリー制限を成功させたい方
・胃腸が弱くて卵や肉があまり食べられない方
・足がつりやすい方
いずれかに当てはまる方は、豆腐を意識して多めに食べる食事改善がおすすめです。
豆腐を意識して食べる食事改善を行うと、無理のないダイエットや体質改善が自然とできるようになります。
★管理栄養士 秋山真敏 コメント
ダイエットやボディメイクのための食事がなかなか続かない人は、
「空腹感があると痩せると思い込んでいる」
「プロテインや卵などでタンパク質を摂ると胃腸の調子が悪くなる」
「足がつりやすくなる」という特徴があります。
ダイエットやボディメイクに成功されている方は、
豆腐などの低カロリー食材をしっかり食べることで空腹感を予防したり、
プロテインや卵でのタンパク質補給が体に合わないと思ったら、胃腸の負担にならないように消化の良い豆腐などでタンパク質補給をしたり、
足がつるなどの健康上トラブルが起きた時には、ミネラル豊富な豆腐を食べるようにしたりするなどして工夫をされています。
あなたに合った方法を探すようにしましょう!
なぜ豆腐がダイエットに良いのか
豆腐がダイエットに良いと言える理由は4つあります。
①タンパク質が豊富
豆腐には、消化が良くて、ゆっくりと吸収される植物性タンパク質が豊富に含まれていますので、胃腸が弱い方のタンパク質に補給に向いている食材です。
植物性タンパク質は、動物性タンパク質と比べて、ゆっくりと吸収されるので、内臓に負担をかけにくい特徴を持っています。
動物性たんぱく質をたくさん食べる食事改善で腸内環境が乱れてしまった人や、プロテインを飲むとお腹が張ってしまうと言う人は、豆腐から植物性タンパク質を摂る量を増やすようにしてもらうと良いでしょう。
②低脂肪で消化に良い
豆腐はタンパク源の中で、脂肪分が少ない食材です。
豆腐を加工する前の、大豆は油を含んで高カロリーですが、豆腐に加工すると脂肪分がカットされているのでよりヘルシーな栄養価になっています。
ローファットダイエットやカロリー制限ダイエットなど、脂質を制限するダイエットをする際には毎日でも食べたい食材です。
低脂肪なので、消化も良く、ゆっくり食べる時間がない時の食事のタンパク源としても優秀な食材です。
③低糖質でカロリーも低い
豆腐は糖質をほとんど含まれない食材ですので、低糖質ダイエットや糖質制限ダイエットをする際にも制限なく食べられる食材です。
豆腐を加工する前の大豆には、ある程度糖質が含まれているのですが、豆腐に加工すると糖質がカットされているのでヘルシーな栄養価になっています。
カロリーも低い食材ですので、カロリー制限ダイエットの際にも活用しやすい食材です。
低糖質な食材なので、糖質を控えて豆腐を多めに食べると、食後の血糖値の急上昇による、食後の眠気やだるさを予防することも可能です。
④マグネシウムが豊富
豆腐はカルシウムや銅などのミネラルを豊富に含んでいます。
中でも、日本人に慢性的に不足しているマグネシウムが豊富に含まれている食材です。
マグネシウムが不足していると血糖値が乱れやすくなったり、足がつりやすくなったりするリスクが高くなります。
豆腐を1日1-2回食べるようにするだけで、体内のミネラルバランスを整える効果が期待できます。
体内のミネラルバランスを整えると体調が良くなったり、病気の予防につながったりすることがさまざまなデータや論文で示されています。
日本人のミネラル摂取量は年々不足傾向が強くなっているので、不足しないように注意してください。
★管理栄養士 秋山真敏 コメント
豆腐ダイエットは、SNSや雑誌で紹介されるような華やかなダイエットではありませんが、昔から存在する王道のダイエット方法です。
なぜ、豆腐が良いかというと、
安価で、調理不要で食べられて、疲れている時やお腹の調子が悪い時でも、ダイエット中に不足しやすいタンパク質とミネラルが効率よく取れるからです。
ただ痩せるだけのダイエットでしたら、ファスティングや激しいトレーニングなど、ストイックな方法がおすすめですが、健康状態を良くしながらゆっくりとダイエットやボディメイクをしたいという方には豆腐ダイエットがおすすめです。
痩せない悩みを解決させるためには、3種類のやり方の違いを知って実践する
豆腐ダイエットには3種類の方法があります。
それぞれのやり方で、期待できる効果が違いますので、目的に合わせて方法を選んでみてください。
目的①ストレスで暴飲暴食しすぎた次の日に胃腸や体重をどうしてもすぐにリセットしたい
豆腐以外は食べないダイエットです。
ストレスで暴飲暴食しすぎた次の日に胃腸や体重をどうしてもすぐにリセットしたい時にはおすすめのダイエットです。
やり方は単純で、豆腐と水とお茶と天然塩以外は何も口にしないだけです。
豆腐と水分補給だけでは、塩分が不足して、やる気がなくなったり、集中力が低下しやすくなったりしますので、豆腐だけ食べるダイエットをする際には、豆腐を食べる時の醤油や麺つゆなどの調味料を多めに使い、1日2-3回天然塩を摂取するようにしてみてください。
このダイエットは長期間続けると、栄養バランスを悪くする原因になってしまうので、1日だけで終わらせるようにしてください。
豆腐だけを食べる生活では食物繊維、エネルギー、タンパク質が慢性的に不足してしまいます。
長期間続けると、体重は減りますが、腸内環境の悪化や自立神経のバランスを悪くしてしまう可能性がありますので注意してください。
目的②間食やカロリーを制限せずに満腹感を得ながらダイエットを成功させたい
豆腐以外の間食を食べないダイエットです。
間食がどうしてもやめられない人に向いているダイエットです。
豆腐は脂肪や糖質をあまり含まず、低カロリーなので、他の間食と比べて、体脂肪や体重の増加につながりにくい間食です。
間食を豆腐に置き換えると、たんぱく質をある程度含むので、満腹感を得られやすくなり、夕方以降の食べ過ぎを予防することにつながります。
やり方は単純で、1日2-3回豆腐を使った料理を間食に食べるというイメージです。
具体的には、豆腐と卵の炒め物、豆腐ハンバーグ、豆腐ステーキなどのメニューがおすすめです。
単純に豆腐に醤油をかけて食べるだけでも結構ですが、なるべくいろんな味付けのものを日替わりで食べた方が味に飽きづらくなり、継続しやすくなります。
スーパーやコンビニで食事を買って食べている人は、豆腐ソーメン、卵豆腐、白和えなどを選んで食べるようにするのがおすすめです。
あらかじめ間食することによって、体の中のエネルギー切れを予防でき、空腹感や小腹が空いた感を予防することで、晩ごはんや炭水化物の食べ過ぎを予防することが可能です。
1日に何度も食事する方法ですので、慣れるまでは大変だと思いますが、豆腐を食べながらダイエットやボディメイクに成功している人は共通して1日3食以上食べています。
この方法は、胃酸過多や腸内環境の乱れを改善させる可能性もあり、ダイエットの停滞期に実践すると、停滞期を早く抜けられる可能性があります。
ダイエット中は、食事制限のせいで体に必要なタンパク質やミネラルなどが不足しがちなので、間食に豆腐料理を食べることにより、栄養バランスを整えることも可能です。
間食しながら、ダイエットを成功させたい人にお勧めの方法です。
目的③ダイエットを成功させて健康な体型を維持したい
ご飯やパン、麺類の代わりに豆腐を食べるダイエットです。
ご飯やパン、麺類があまり好きじゃない方にお勧めの方法です。
豆腐はご飯やパン、麺類に比べて、炭水化物や脂質が少なく、タンパク質が多い特徴を持っていますので、豆腐を主食にすると、一定の減量効果が期待できます。
やり方は、単純で、ご飯やパン、麺類の代わりに豆腐を食べるだけです。
豆腐の種類は絹ごし豆腐・木綿豆腐どちらを選んでいただいても構いません。
豆腐に飽きてきたら、卵豆腐や豆腐ソーメンなど、豆腐を使った加工品を選んでみても良いかもしれません。
ただし、豆腐を油で揚げている厚揚げや油揚げはカロリーが多くなってしまうので、ダイエット中は選ばないように注意しましょう。
ご飯やパン、麺類を豆腐に置き換えると、自然とカロリーが制限でき、食べ過ぎ予防にもつながります。
ご飯やパン、麺類を制限するだけなので、おかずはいつも通りで大丈夫です。
可能なら、おかずの内容は卵や肉、魚など、高タンパクの内容を意識していただくと理想の栄養バランスの食事に近づきます。
この方法だと、プロテインやサプリメントを飲むと胃腸の調子が悪くなっている人でも、食事改善を継続することができ、リバウンドしにくいダイエット方法になりやすい傾向があります。
このダイエットは毎日ではなくて、週に3~5回実施すれば、十分な効果が得られますので、
例えば平日は、ご飯やパン、麺類の代わりに、豆腐を食べ、休日は、外食で好きなものを食べるというイメージで実践していただいても構いません。
毎食実践するのが難しいなと言う方は、朝食と夕食だけ、ご飯やパン、麺類の代わりに、豆腐を食べるという作戦で実行するのも良いかもしれません。
このダイエット法を、定期的に行うと、体重の増加や体脂肪の増加を予防することが可能です。
★管理栄養士 秋山真敏 コメント
豆腐ダイエットの効果を実感できる人は、ご飯やパンなどの炭水化物や、アボカドやオリーブオイルなどの良質な脂質などの栄養素がしっかり摂っているけど、プロテインや卵などからタンパク質を摂るのが苦手という方です。
豆腐ダイエットの本質は、胃腸の弱い方が豆腐を食べることにより、食事から不足しているタンパク質やミネラルを補給できるということです。
不足していたタンパク質やミネラルが補うことができれば、生活習慣を大きく変えなくてもダイエットの効果を感じやすくなります。
豆腐さえ食べていれば栄養面は完璧というイメージを持たずに、炭水化物や脂質が豊富に含まれている食材を意識して食べるようにしてください。
この方法を実践する前に確認しておいてほしいこと
豆腐ダイエットは、完璧なダイエットではなく、メリットとデメリットが存在します。
メリットとデメリットを充分理解した上で取り組むようにしてください。
メリット①調理にかかる時間を短縮できる
豆腐は、調理しなくても醤油やめんつゆさえかければ食べられます。
豆腐を主食にする豆腐ダイエットを行うと、あらかじめ豆腐さえ買っておけば、ご飯を炊く時間や麺をゆがく時間などを節約することができます。
また、豆腐は、他の主食に比べて、安価に手に入ってボリュームもあるので、食費を節約したい方にもこの豆腐ダイエットはおすすめです。
メリット②低カロリーなので食べる量を我慢しなくて良い
豆腐は、低脂肪・低糖質の低カロリー食材ですので、食べすぎてもあまり太ることがない食材です。
日本人に慢性的に不足しているミネラルも補給することができるので、カロリー制限と栄養バランスの改善が同時にできる健康食材です。
ただし、豆腐を油で揚げた油揚げや厚揚げをたくさん食べたり、豆腐を料理する際に油を多く入った調味料をたくさん使ったりするとカロリーオーバーになりやすいので食べ方に注意が必要です。
メリット③消化に良いので、胃腸が弱い方でも実践できる
豆腐に含まれる栄養成分のほとんどは消化に良いので、豆腐ダイエットは胃腸の消化能力が弱っている方にもお勧めできるダイエットです。
プロテインやサプリメントをとると、お腹の調子が悪くなってしまい、なかなか継続できない方でも、豆腐ダイエットなら継続することができる人は多い傾向です。
唯一のデメリットは、味気ないので、味に飽きやすい点です。
特に淡白な味が苦手な方やご飯や麺類が好きな方は、豆腐を食べ続けるのが苦痛になるかもしれません。
豆腐の味に飽きてしまった方は、味付けや調理の仕方を変える・豆腐を豆乳に置き換えるなど、味に変化をつけてみると良いかもしれません。
こんな方におすすめな簡単なダイエット方法です
・豆腐が好きな人
豆腐ダイエットは豆腐が好きな人に向いています。
お米やパンよりも豆腐が好きという方は、豆腐を食べる量を増やすだけで、自然と余分なカロリーを取らない食生活に近づきやすくなります。
・マグネシウム不足の症状を抱えている方
体内でマグネシウムが不足すると、足がつりやすくなったり、食後の眠気やだるさが出やすくなったりしてしまいます。
豆腐ダイエットはマグネシウムを豊富に含む豆腐をたくさん食べるダイエットですので、自然と不足しているマグネシウムを補給することができるので、困っている症状の予防や改善につながるかもしれません。
・カロリーを制限するダイエットを行っている方
カロリーを制限するダイエット中は、豆腐に含まれている植物性タンパク質やミネラルが不足しやすい食生活に自然となってしまいます。
豆腐を食べる量を増やすことにより、ダイエット中の栄養バランスの乱れの予防・改善につながります。
豆腐は運動前後の栄養補給にもおすすめ
豆腐は消化吸収しやすく、トレーニング中にたくさん使われるタンパク質とミネラルを豊富に含むので、トレーニングの前後の栄養補給に向いている食材です。
トレーニング前後のおすすめの食べ方は、トレーニング前はトレーニングの1時間前までに豆腐を食べてください。
豆腐をトレーニング前に間食しておくと、持久力や集中力の低下を予防でき、怪我の予防やパフォーマンスの向上にもつながります。
トレーニング後はトレーニング終了後から30分以上経ってから豆腐を食べてください。
豆腐をトレーニング後に間食しておくと、疲労回復の促進やトレーニング後の暴飲暴食の予防にもつながります。
まずは1日1回豆腐を食べてみてください!
豆腐は、非常に栄養が豊富な食材です。たんぱく質やミネラルなどが含まれており、体を健康に保つのに大変役立ちます。
また、豆腐は消化しやすく、体に負担が少ないため、腸内環境を整えたり、便秘をしたりなどの体調の改善にも役立ちます。
豆腐を1日1回食べることで、栄養バランスの良い食生活を維持し、体の調子を整えることにつながりますので、まずは豆腐を1日1回食べる食生活を始めてみてはいかがでしょうか?
監修者プロフィール
★管理栄養士 秋山真敏
- 管理栄養士と食品衛生管理者の資格を持つ
- 栄養指導研究歴11年
- 栄養サポート(https://vita-pro.site/)を運営
- YouTube:https://www.youtube.com/channel/UC2FZMqjo0FkoJXsvaVDi1GQ
- ブログ:https://ameblo.jp/protein-akiyama/