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投稿日:2024年6月13日 | 更新日:2024年06月13日
「調剤薬局事務と登録販売者で給料や仕事内容に違いはあるの?」
「調剤薬局事務と登録販売者で求人はどのくらい違うの?」
「登録販売者の給料や必要な資格について知りたい!」
などの悩みや疑問があるのではないでしょうか?
調剤薬局で働く場合、職種は薬剤師・登録販売者・調剤薬局事務の3つに分かれます。
特に、登録販売者と調剤薬局事務の仕事内容は似ており、いまいち違いが良く分からないということもありますよね。
ですので、本記事では
- 薬剤師・登録販売者・調剤薬局事務の仕事内容や給料の違いについて
- 登録販売者になるメリットや向いている人の特徴
- 登録販売者に必要な資格やスキルについて
などについて紹介します。
本記事を見れば、登録販売者になる方法から仕事内容まで分かるようになりますので、ぜひ参考にしてください。
それでは見ていきましょう。
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登録販売者・薬剤師・調剤薬局事務の概要を解説
登録販売者・薬剤師・調剤薬局事務の概要は以下のようになります。
登録販売者とは?
登録販売者とは、2009年の改正薬事法によって誕生した資格になります。
ドラックストアやコンビニ、薬局などで第2類・第3類医薬品を販売することができる資格を持っている人のことです。
第2類医薬品・第3類医薬品とは、普段私たちが手に取れる、安全性の高い薬を指します。
登録販売者は年に1回開催される試験に合格することで取得でき、実務経験は必要なく、誰でも受験することができる資格です。
また、ほぼすべての一般医薬品を扱えることから、求人も多いのが特徴です。
薬剤師とは?
薬剤師とは、医薬品全般に対して幅広い知識をもつ薬の専門家のことです。
薬剤師は国家資格であり、大学の薬学部で6年間勉強した後に薬剤師国家試験に合格することで与えられる資格です。
薬剤師国家試験は、例年3月に2日間にわたって実施され、合格すれば厚生労働省の薬剤師名簿に登録され、厚生労働大臣から薬剤師免許が付与されます。
薬剤師になることで、すべての一般用医薬品と用指導医薬品、医療用医薬品を扱えるようになります。(用指導医薬品とは、初めて市場に登場した慎重に販売すべき医薬品のことです。)
調剤薬局事務とは?
調剤薬局事務とは、調剤薬局で事務作業や受付作業をするのが主な仕事となります。
未経験でも働くことができますが、医薬品に直接かかわる仕事はできません。
調剤薬局事務用の資格はいくつかあり、「調剤事務管理士」「調剤報酬請求事務専門士」などが代表的な資格となっています。
登録販売者・薬剤師・調剤薬局事務の仕事内容や資格の違い
ここでは、登録販売者と薬剤師・調剤薬局事務の仕事内容や資格の違いについて紹介します。
登録販売者と薬剤師の求人や仕事内容の違い
登録販売者と薬剤師の主な仕事内容の違いは以下の5つになります。
- 扱える薬の範囲
- 調剤業務ができるかどうか
- 担当する仕事の内容
- 資格の取得方法
- キャリアと就職先
扱える薬の範囲
薬剤師はすべての医薬品を取り扱うことができますが、登録販売者は一般用医薬品の2類と3類に分類される医薬品のみとなります。
ただし、私たちが普段使う一般用医薬品の大部分が2類と3類に分類されますので、登録販売者もほぼすべての一般用医薬品を取り扱えます。
調剤業務ができるかどうか
調剤とは、医師が出した処方箋に沿って患者さんに薬を処方することを言います。
服用後の安全性や有効性を経過観察し、医師と連携を取って処方の修正なども行います。
調剤は薬剤師のみできる仕事であり、登録販売者は調剤を行うことができません。
担当する仕事の内容
薬剤師の主な仕事は調剤や適切な薬物療法の提供などです。
薬の処方時には服薬に関する指導をしたり、アレルギーや病気に関するリスク管理も担当します。
ただし、それ以外の接客や陳列はどちらの仕事でも行うため、大きく仕事内容が変わることはありません。
資格の取得方法
薬剤師の資格を取得するためには、薬学系の大学を卒業し、薬剤師国家試験に合格しなければいけません。
一方の登録販売者は、各都道府県で年に1回行われる試験に合格することで資格を取得できます。
以前は資格取得の条件として実務経験が問われましたが、今は実務経験は不要です。
登録販売者は公的な資格ですが、薬剤師国家試験は国家試験であるため、難易度は薬剤師の方が高くなります。
キャリアと就職先
登録販売者の就職先はドラックストアや薬局をはじめ、スーパーマーケットやコンビニもありあす。
私たちに身近な場所で働けるため、通勤や働く地域に依存しないことがメリットです。
また、キャリアパスとしては店舗のマネージャーや専門知識を活かして企業への就職も考えられます。
一方、薬剤師の就職先は病院や調剤薬局、ドラックストアなどが一般的です。
また、キャリアパスとしては製薬会社での研究開発や品質管理から教育機関・行政機関までと多岐にわたります。
登録販売者と調剤薬局事務の給料や違い
次に、登録販売者と調剤薬局事務の違いは以下の5つになります。
- 扱える薬の範囲
- 資格の違い
- 働く場所
- 収入の違い
- 担当する仕事の内容
扱える薬の範囲
登録販売者は一般医薬品の2類と3類を取り扱うことができますが、調剤薬局事務は薬を直接扱うことができません。
ただし、医薬品の発注や点検、入庫などは調剤薬局事務でもできますので、最低限の薬の知識がある方が有利です。
資格の違い
登録販売者の資格は国が認めた公的資格であり、試験は各都道府県で行われますが、調剤薬局事務の資格は民間資格になります。
調剤薬局事務の資格は複数ありますし、開催頻度も月に1回と高いものもありますので取得しやすいです。
働く場所
登録販売者はドラックストアからコンビニエンスストアなど、幅広く働くことができます。
一方、調剤薬局事務は調剤薬局で働きます。
ドラックストアや病院で働くこともできますが、正確には併設されている調剤薬局になります。
就職先の選択肢を増やそうと考えているなら、登録販売者の方が有利です。
給料の違い
給料は働く地域によって異なりますが、調剤薬局事務の平均年収が270~320万、登録販売者の平均年収が300~400万ほどです。
違いはさほどありませんが、専門性が高い分、登録販売者の方が若干給料が高くなります。
担当する仕事の内容
登録販売者の仕事は、医薬品の説明・販売、担当売り場の管理などです。
一方、調剤薬局事務の仕事は受付・会計業務、レセプト作成などになります。
一般的に、登録販売者が薬品に直接関係する仕事を行い、調剤薬局事務がそれ以外の仕事をします。
しかし、薬剤師の補助や患者さんの対応など、どちらにも共通の仕事があります。
登録販売者と調剤薬局事務はどっちがおすすめ?
ここでは、登録販売者と調剤薬局事務におすすめな人をそれぞれ紹介します。
登録販売者がおすすめの人
登録販売者がおすすめの人は以下の4つになります。
- 医薬品の取り扱いや販売をしたい人
- 公的な資格を取得したい人
- 少しでも好待遇で仕事をしたい人
- 将来的なキャリアを広げたい人
医薬品の取り扱いや販売をしたい人
医薬品に直接関係する仕事ができるのは登録販売者でなければできません。
すべての薬品を扱うためには薬剤師の資格が必要ですが、登録販売者でも9割以上の一般医薬品を扱えます。
調剤薬局事務では、間接的な仕事しかできませんので、医薬品の取り扱いや販売をしたい人は登録販売者になる方が良いでしょう。
公的な資格を取得したい人
登録販売者の資格は公的な資格であり、調剤薬局事務の資格は民間の資格です。
そのため、調剤薬局事務として働くために資格は必要ありませんが、登録販売者は必須です。
また、登録販売者の資格は各都道府県が認めた、国家資格に準ずる資格となっています。
価値が高く、将来にわたって使える資格を取得したい人は登録販売者がおすすめです。
少しでも好待遇で仕事をしたい人
登録販売者として働く場合、調剤薬局事務と同じような仕事でも資格手当が出る場合があり、給料が高くなります。
資格手当は月に5,000~10,000円、年間で60,000~120,000円ほどとなります。
また、登録販売者の資格を所有していることが昇進の条件となっている場合もあり、さらなる好待遇で働ける可能性があります。
実際に、調剤薬局事務よりも登録販売者の方が平均年収が50~100万ほど良いので、好待遇で働きたい人は登録販売者が良いでしょう。
将来的なキャリアを広げたい人
登録販売者として働きますと、エリアマネージャーや本部スタッフと昇進したり、製薬会社に就職できる可能性もあります。
また、調剤薬局事務は調剤薬局で働くのが基本ですが、登録販売者はドラックストアや大型スーパーマーケットでも働けます。
以上のことから、登録販売者の方がキャリアの幅や将来性が高いと言えます。
将来的なキャリアアップを考えている人は、専門性の高い登録販売者の方が向いているでしょう。
調剤薬局事務がおすすめの人
次に、調剤薬局事務におすすめの人は以下の3つになります。
- 未経験でも始めやすい仕事をしたい人
- 事務作業や受付の業務だけをしたい人
- パートやアルバイトとして働きたい人
未経験でも始めやすい仕事をしたい人
先ほども述べたように、登録販売者は必ず資格が必要ですが、調剤薬局事務は資格が必要ありません。
そのため、調剤薬局事務は誰でもすぐになることができます。
調剤薬局事務も資格や経験があったほうが待遇や仕事内容が充実しやすいですが、未経験でも働けるのは大きな魅力です。
家庭の事情やライフスタイルの変化で、どうしても未経験から安定性のある仕事に就きたいことがあるでしょう。
そのような場合は、働きやすさと安定性のある調剤薬局事務がおすすめです。
事務作業や受付の業務だけをしたい人
レセプトの作成、データ入力のような事務作業や受付の業務だけをしたい人は調剤薬局事務がおすすめです。
登録販売者の場合、基本となる仕事は調剤や薬の処方に関する説明、患者さん対応などになります。
登録販売者と調剤薬局事務で仕事内容が完全に分かれることは少ないですが、事務作業を基本としたい場合は調剤薬局事務となります。
パートやアルバイトとして働きたい人
登録販売者も調剤薬局事務も、パートやアルバイトとして働くことはできます。
しかし、登録販売者として働くと、店長やエリアマネージャーのように責任のある立場になる可能性があります。
昇給や昇進を目指している人は良いですが、休暇や働きやすさを重視している人にとっては不都合でしょう。
調剤薬局事務は、あくまで薬剤師や登録販売者の補助をする仕事ですので、アルバイトやパートの雇用形態を望む人におすすめです。
悩むなら登録販売者がおすすめ
登録販売者と調剤薬局事務それぞれにおすすめの人を紹介しましたが、それでも悩む人もいるでしょう。
どうしても悩む場合は、登録販売者がおすすめです。
調剤薬局で働く場合、登録販売者と調剤薬局事務に大きな差がないことがあります。
調剤薬局事務は登録販売者ほど専門性が高くありませんので、容易になることができます。
しかし、登録販売者は試験は1年に1回ですし、専門性が高いため、すぐになることはできません。
将来的なキャリアの幅から考えても、特に理由がない場合は登録販売者を目指すことをおすすめします。
登録販売者になる方法を4ステップで解説
登録販売者として仕事をするためには、以下の4ステップを満たすことを目指すと良いでしょう。
- 試験に向けて勉強する
- 試験に合格する
- 販売従事登録をする
- 実務従事証明書を申請する
試験に向けて勉強する
まずは試験に向けて勉強します。
登録販売者の試験勉強は独学と講座の2種類があり、それぞれの勉強方法のメリットは以下のようになります。
独学のメリット
- 自分のペースで勉強することができる
- 費用を抑えることができる
- 好きな教材で勉強できる
独学のメリットとしては、自分のペースで勉強できたり、費用を抑えられる点にあります。
しかし、勉強時間を決めるなどの工夫をしなければ、ついついサボってしまうかもしれません。
独学で登録販売者の資格取得を成功させるためには、いかにスケジュールを管理できるかが重要になります。
講座を受講するメリット
- 強制的に勉強することができる
- 的確に試験の勉強ができる
- 全額返金保証付きの講座もある
講座で登録販売者の勉強をするメリットとしては、強制的に、的確に学べるところです。
講座を受講したらカリキュラムが組まれていますし、学ぶべきことも決まっています。
また、試験に合格しなければ全額を返金する保証がある講座もあります。
ただし、独学よりも費用が増えるのは致し方ありません。
試験に合格する
勉強が終わったら試験に合格しましょう。
登録販売者の試験は年に1度しか開催されていませんので、確実に合格できる状態が理想です。
また、試験に申し込むためには願書の取り寄せが必要です。
願書は各都道府県ごとに配布され、試験日の約3か月前から応募できます。
できるだけ余裕をもって応募すると良いでしょう。
販売従事登録をする
残念ながら、登録販売者試験に合格するだけでは登録販売者として就業できません。
登録販売者として就業するためには、販売従事登録を発行してもらうための申請が必要です。
また、登録販売者試験に合格した後に就業する場合は、就職先が決まってからでないと申請できません。
申請する際には、合格通知書や医師による診断書が必要ですので、あらかじめ確認しておきましょう。
実務従事証明書を申請する
最後に、登録販売者として自立して働くためには実務従事証明書の申請が必要です。
販売従事登録を行っても、登録販売者として一人で売り場に立つには「過去5年以内に2年間の実務経験」などの一定の条件を満たす必要があります。
実務経験がない場合ですと、登録販売者になっても研修中として働きます。
実務経験が2年以上になれば実務従事証明書を申請できるので、都道府県に対して申請を行うと良いでしょう。
以上が、登録販売者としてのステップアップになります。
調剤薬局事務になる方法を4ステップで解説
調剤薬局事務になるための方法は以下の4ステップになります。
- 資格を取得するのか決める
- 受験する資格を決める
- 受験の勉強方法を決める
- 資格取得に挑む
資格を取得するのか決める
調剤薬局事務への就業を目指す場合、資格を取得するのか決める必要があります。
調剤薬局事務は未経験でも働ける職種であるため、必ずしも資格を取らなければいけないわけではありません。
資格を持っていて損することはありませんが、取得するかどうかは本人次第です。
受験する資格を決める
登録販売者と異なり、調剤薬局事務は民間の試験であるため、資格の種類も豊富にあります。
以下が調剤薬局事務の代表的な資格になります。
資格名 | 受験料(税込) | 試験日 | 受験場所 |
調剤事務実務士 | 7,700円 | 7月、12月 | 教育指定校及び団体受験 |
調剤報酬請求事務専門士 | 1級:6,380円 2級:5,280円 3級:5,280円 | 7月、12月 | 会場もしくは通信受験(FAX) |
医療保険調剤報酬事務士 | 4,500円 | 毎月 | 在宅受験 |
調剤事務管理士R | 6,500円 | 毎月第4土曜日翌日の日曜日 | 在宅受験 |
資格によって毎月開催されているものもあれば、年に数回しか実施していない資格もあります。
学ぶ内容は資格によって大きく変わることはありませんが、難易度や受験方法が異なります。
複数の資格を取得するのも良いですし、特定の資格に集中するのも良いでしょう。
受験の勉強方法を決める
次に、受験の勉強方法を決めます。
調剤薬局事務の受験を勉強する方法は以下の3つに分かれます。
- 独学
- 講座(通信講座)
- スクール
勉強方法を自分で決めることもできますが、資格によっては講座受講が受験条件であることもあります。
たとえば、調剤報酬請求事務専門士は独学が可能ですが、調剤事務実務士は講座を受講しなければいけません。
登録販売者と同様に、独学は費用を抑えることができますが、講座やスクールはサポート体制が充実していますので、好みの方法を選ぶと良いでしょう。
資格取得に挑む
受験の勉強が終わったら資格取得に挑みましょう。
調剤薬局事務の資格は毎月開催されていることも多いので、すぐに資格を取得することもできます。
しかし、資格の種類によっては開催頻度が低いのもありますので、要注意です。
登録販売者と調剤薬局事務についてのまとめ
本記事では、登録販売者と調剤薬局事務の違いや特徴について紹介しました。
結論、調剤薬局で働く場合、登録販売者と調剤薬局事務に大きな違いがないことがあります。
しかし、登録販売者の方が就職先や給料などの待遇が良いことが多いことが特徴です。
以下が、それぞれのまとめになります。
登録販売者
- 一般医薬品の2類と3類を取り扱うことができる
- 公的な資格
- ドラックストアやコンビニエンスストアなどで働ける
- 昇給や昇進をしやすい
調剤薬局事務
- 未経験からの就職ができる
- 事務や接客がメインの仕事
- レセプト作成などの専門的な仕事もある
- アルバイトやパートなど、休みの管理をしやすい
登録販売者と調剤薬局事務に違いはありますが、決してどちらかが優れているわけではありません。
それぞれに長所・短所がありますので、理想の働き方や私生活に応じた職種選択をするようにしましょう。
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