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投稿日:2024年6月13日 | 更新日:2024年06月13日
ワインに興味がある人、あるいは飲食店で働いている人は、以下のような悩みをお持ちではないでしょうか。
- ワイン関連の専門用語の意味が分からない…
- もっとワインに詳しくなりたい
そのような人におすすめなのが、ワインソムリエ関連の資格です。
そこで今回はワインソムリエの概要や意味をはじめ、知っておきたいポイントなどを解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
ソムリエとは
ここではソムリエの意味や内容を理解するために、以下について解説します。
- 語源と歴史
- ソムリエの意味
- ソムリエールの意味
語源と歴史
普段の生活でも「ワインソムリエ」の方を目にする機会は多いのではないでしょうか。
ワインソムリエは、料理番組や雑誌などさまざまなメディアで幅広い活躍しています。
しかし、ソムリエの語源や意味を正しく理解している人は少ないのが現状でしょう。
ソムリエの語源については諸説ありますが、ラテン語の「sagmarius」という言葉がベースになったといわれています。
これは「荷物を運ぶための牛馬」という意味だったようです。
その後、12世紀に「sagmarius」という言葉がフランスにもわたり「sommier(食事係が利用していた荷車)」という言葉を経て、王族の旅行などに同行して動物で荷物を運ぶ「sommelier」という言葉が生まれました。
時がたち18世紀頃になるとフランス革命により王政は崩壊します。
宮廷で働いていた「sommelier」は、レストランやカフェなどに葡萄酒の管理係として働きだしたことにより、現代のワイン専門家である「ソムリエ」となったのです。
意味
ソムリエの語源を理解したところで、現代のソムリエの意味についても解説します。
まずは日本ソムリエ協会による「ソムリエ」の定義を紹介します。
ソムリエとは飲食、酒類・飲料の仕入れ、管理、輸出入、流通、販売、教育機関、酒類製造のいずれかの分類に属し、酒類、飲料、食全般の専門的知識・テイスティング能力を有するプロフェッショナルを言う。
引用:日本ソムリエ協会
また、Weblio辞書では以下と定義されています。
レストランで、客の相談にのってワインを選び、サービスをする専門職。→コンセイエ
[補説] 近年、野菜ソムリエ・タオルソムリエなど、品質の判定能力や知識を有することなどを認定する資格の名称にも多く用いられる。
引用:Weblio辞書
どちらも表現は異なりますが、共通点は以下といえそうです。
- 酒類(ワイン含む)や食全般に対する専門的な知識を有する
- テイスティングなどの能力をもつ (知識だけではなく味覚も優れている)
- 客の相談に応じて最適な提案ができる (アドバイザーとしてのスキルを有している)
ソムリエールの意味
たまに「ソムリエール」という言葉を耳にすることがあると思いますが、その意味かわからないという人もいるのではないでしょうか。
ソムリエールとは「女性のソムリエ」という意味をもっています。
ソムリエが誕生した地であるフランスをはじめドイツなどの言葉は「男性名詞」と「女性名詞」に分けられており、同じ意味を持つ言葉であっても違う表現をする場合があるのです。
なお、紛らわしいことにワインの本場フランスでは「ソムリエール」という言葉は使わないそうで、実際にこの言葉を使うのはスイスのフランス語圏のみのようです。
一般社団法人 日本ソムリエ協会(JSA)が実施する資格試験
実は、日本ではワインソムリエの資格を2団体が主催しています。
その1つが一般社団法人 日本ソムリエ協会(Japan Sommelier Association ※通称JSA)が主催する「J.S.A.ソムリエ」です。
一般社団法人 日本ソムリエ協会は、日本におけるワインソムリエの第一人者として有名な田崎 真也氏が会長を務めています。
また、顧問には小泉 純一郎氏をはじめとする政界や財界などの大物が名を連ねており、高い権威性を有しているのが特徴です。
日本ソムリエ協会が主催する「J.S.A.ソムリエ」は1985年にスタートして以降、多くの人が受験してきました。
日本で「ソムリエ」といえば、こちらの団体が主催する試験をイメージする人が多いようです。
J.S.A.ソムリエ認定試験の概要は次のとおりです。
試験名 | J.S.A.ソムリエ呼称資格認定試験 |
受験資格 | ・ソムリエの職務が本職(主たる職業・職務)であり、全収入の60%以上をソムリエの職務により得ていること 【一般受験】 ・ソムリエの職務を「就業時間月90時間以上の勤務で通算3年上」経験していること、かつ基準日時点においても同条件で従事していること 【会員受験】 ・2年以上の会員歴を持つJ.S.A.正会員および賛助会員であること ・ソムリエの職務を「就業時間月90時間以上の勤務で通算2年上」経験していること、かつ基準日時点においても同条件で従事していること |
試験構成(認定登録までの流れ) | ・第一次試験 ・第二次試験 ・第三次試験 ・認定登録手続き |
受検方式 | 【第一次試験】 CBT方式 【第二次試験】 テイスティングと論述試験 【第三次試験】 実技試験としてワインの開栓およびデカンタージュ など |
出願申込期間 | 2023年3月1日(水) ~ 7月14日(金) 17時59分まで ※2023年の試験実施は申込期間終了済み |
会場 | 【第一次試験】 全国47都道府県内の会場(約340会場) 【第二次および第三次試験】 ・札幌/盛岡/仙台/東京/長野/金沢/名古屋/京都/大阪/神戸/岡山/広島/福岡/鹿児島/沖縄 |
なお、第一次試験から受験する場合の料金は以下のとおりです。
会員価格 | 一般価格 | |
1回受験 | 2万380円 | 2万9,600円 |
2回受験 | 2万5,220円 | 3万4,440円 |
また、第一次試験~第四次試験にすべて合格後認定登録を受けるためには、別途2万950円の認定登録料が必要となります。
全日本ソムリエ連盟 (ANSA)が実施する資格試験
前述した一般社団法人 日本ソムリエ協会(JSA)ワインが主催しているJ.S.A.ソムリエと並ぶ、日本でもう1つのソムリエ関連資格が全日本ソムリエ連盟 (ANSA)が主催する「ワインコーディネーター/ソムリエ」です。
全日本ソムリエ連盟は1997年に設立されました。
1969年に設立された日本ソムリエ協会と比較すると、かなり新しい団体といえるでしょう。
会長を務めるのは、シダックス株式会社の代表取締役会長兼社長である志太 勤一氏です。
役員には、ホテルや日本酒サービス研究会などの関係者が名を連ねています。
J.S.A.ソムリエ認定試験の概要(ワインコーディネーター/ソムリエ-2日間集中コースの場合)は次のとおりです。
試験名 | ワインコーディネーター/ソムリエ |
受験資格 | ・申し込み時に満20歳以上の人。 ・記載内容全てに承諾した人。 |
試験構成(認定登録までの流れ) | ・第一次試験 ・第二次試験 ・第三次試験 ・第四次試験 ・第五次試験 ・認定登録手続き |
受検方式 | 【第一次試験】 ・筆記試験 ※主に選択式だが一部記述あり 【第二次試験】 ・筆記試験 ※主に選択式だが一部記述あり 【第三次試験】 ・テイスティングを伴う記述試験 ※一部選択式あり 【第四次試験】 ・記述式による筆記試験 【第五次試験】 ・記述式による筆記試験 |
出願申込期間 | ※随時開催 |
会場 | FBOアカデミー東京校 ※eラーニングや通信制などもあり |
全日本ソムリエ連盟 (ANSA)が主催する「ワインコーディネーター/ソムリエ」は、さまざまな方式で教育コンテンツを学べるようになっていますが、受講費用も異なります。
主な料金は以下のとおりです。
会員価格 | 一般価格 | |
ワインコーディネーター/ソムリエ-2日間集中コース | 5万1,110円 | 13万7,120円 |
ワインコーディネーター/ソムリエ-資格取得-eラーニングコース | 【受講料金】 ・3万8,280円 【合格後の諸費用】 ・認定料:1万2,500円 | 【受講料金】 ・7万6,560円 【合格後の諸費用】 ・認定料:2万5,000円 ・入会金:1万9,000円 ・年会費:1万5,900円 |
ワインコーディネータ/ムリエ-通信コース | 【受講料金】 ・3万8,280円 【合格後の諸費用】 ・認定料:1万2,500円 | 【受講料金】 ・7万6,560円 【合格後の諸費用】 ・認定料:2万5,000円 ・入会金:1万9,000円 ・年会費:1万5,900円 |
ワインコーディネーター/ソムリエ-オンデマンド受講コース | 【受講料金】 ・2万8,435円 【合格後の諸費用】 ・認定料:1万2,500円 | 【受講料金】 ・5万6,870円 【合格後の諸費用】 ・認定料:2万5,000円 ・入会金:1万9,000円 ・年会費:1万5,900円 |
口コミ
ここではワインソムリエに関する口コミを紹介します。
まずは試験の難しさに関する口コミです。
ソムリエ試験の勉強しとるんやけどワイン概論ほとんど化学だし覚えないけん人名がフランス語なの死ぬほど嫌
引用:X(旧Twitter)
ワイン飲みに行った時にもうすぐソムリエ試験が近いらしく何人か沢山のワインをテイスティングしてペンを片手に模擬試験をしていた
風味と味で原産国と品種当てるのはもの凄く難しいだろうなぁ
引用:X(旧Twitter)
ワインソムリエになるためには豊富な知識が必要ですが、さまざまな言葉の意味などを覚えなければなりません。
また、テイスティングの難易度も高いため、簡単に合格できる資格ではないといえるでしょう。
一方で、ソムリエ試験に合格した人の口コミは以下のとおりです。
ワインエキスパート(=ソムリエ)試験に…
合格しました!!
ここまで長かったけど結果が出て良かった。
酒飲みに箔がついたなぁ。
引用:X(旧Twitter)
ソムリエ試験の学習を行うことで豊富な知識を学べます。
また、それと同時にソムリエとして自分自身をブランディングすることが可能です。
もちろん費用は発生しますが、得られる効果を考えれば十分に意味がある投資といえます。
よくある質問
ここではソムリエに関するよくある質問として、以下に回答します。
- 2団体でソムリエ試験を受ける意味はあるの?
- ソムリエは資格がなくてもなれるって聞いたけど意味ないの?
- デカンタージュってどういう意味なの?
2団体で試験を受ける意味はあるの?
前述したように、ワインソムリエ関連の資格は、一般社団法人 日本ソムリエ協会(JSA)と全日本ソムリエ連盟 (ANSA)が提供しています。
どちらもワインに関する知識やスキルが問われる素晴らしい資格であり、優劣の比較はできません。
ただし、知名度が高いのは長い歴史をもつ一般社団法人 日本ソムリエ協会(JSA)のJ.S.A.ソムリエです。
そのため、飲食店などソムリエであることをアピールする目的であれば一般社団法人 日本ソムリエ協会(JSA)の資格がおすすめです。
一方で、ワインに関する知識を習得したい人はテイスティング試験などがない全日本ソムリエ連盟 (ANSA)の資格がよいでしょう。
なお、2団体の認定資格を取得することでワインに関する豊富な知識をアピールできますが、何れもやや高額な費用が発生します。
そのため、まずはどちらかを取得後に検討することをおすすめします。
ソムリエは資格がなくてもなれるって聞いたけど意味ないの?
厳密にいうと、ワインソムリエは士業などと異なり免許や認定資格を必要としません。
そのため「ソムリエ資格は意味がない」という意見があるのも事実です。
しかし、一般社団法人 日本ソムリエ協会(JSA)および全日本ソムリエ連盟(ANSA)が実施しているソムリエ資格を保有していないにもかかわらず、ソムリエを名乗るのはリスクが高いといえます。
ソムリエ資格は、ワインに関する高度な知識やスキルを保持していることの証明になるため、決して意味がないということはありません。
デカンタージュってどういう意味なの?
一般社団法人 日本ソムリエ協会(JSA)の第三次試験でも実技問題として出題される「デカンタージュ」の意味が気になった人も多いと思います。
デカンタージュとは、ガラスの容器である「デカンタ」にワインを移し替えるという意味です。
ただ、ワインを注ぐだけではなく、ワインの澱(おり)を取り除いたり、味をまろやかにする効果があるといわれています。
ワイン関連の資格をとろう
今回はワインソムリエに関する認定試験の概要や実施団体をはじめ、口コミやよくある質問について解説しました。
ワインソムリエは、豊富な知識はもちろん、繊細な味の違いも的確に判断できるテイスティングスキルを有したワインの専門家です。
ワインが好きな人や飲食店で働いている人、さらにはお酒関係の仕事についている人は学んでおいて損はない資格です。
この機会を参考にソムリエへの道にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
\ワインソムリエになるために活用可能な教材はこちら/