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投稿日:2024年6月13日 | 更新日:2024年06月13日
食育ソムリエは、食事や健康に関する資格の一種であり、消費者に直接アドバイスを行うプロです。
旅行や観光において、地域の”産地直売所”を1度でも行った・見た経験がある方は、多いのではないでしょうか。
産地直売所などの店舗で販売している野菜など、農産物の素晴らしさを伝える地産地消をコーディネートしたり、提供したりする魅力的な資格です。
そんな食育ソムリエに関して、具体的な仕事内容や試験の難易度など疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
今回は、食育ソムリエの基本情報や仕事内容・適正がある人の特徴などを徹底解説します。
食育ソムリエの資格に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
食育ソムリエの仕事内容
食育ソムリエの基本情報や仕事内容を大きく3つに分けてご紹介します。
- 食育に関する知識やアドバイスをソムリエの立場から提供する
- 地産地消を通じた食文化を継承する
- 健康的な食育を提案・推奨する
ソムリエとは、世間一般的にワインのスペシャリストというイメージをする人も多いのではないでしょうか。
実際のソムリエは、ワインだけではなくペアリングと呼ばれる料理と最も合うワインを提供する場合も多くあります。
そのため、ワインの知識だけではなく料理や食に関する豊富な知識も必須なのです。
一方、食育ソムリエはワインとは全く関係ありません。
食育に関する知識やアドバイスをソムリエの立場から提供する
食育ソムリエの主な仕事1つ目は、食育に関する知識やアドバイスをソムリエの立場から提供することです。
食育ソムリエの方は、主に産地直売所や地域のスーパーなどで活躍しています。
仕事内容は、レジ打ち・商品の品出しをするだけではありません。
特に、野菜などの”農産物”のおいしい食べ方などをソムリエとして、プロの目線から顧客にアドバイスしているのです。
料理の組み合わせ・献立・食材の保存方法・下ごしらえの方法といった、食の基本的な知識から栄養について考えたりレシピを提供したりと、食に関する豊富な知識が必要となります。
地産地消を通じた食文化を継承する
食育ソムリエの主な仕事2つ目は、地産地消を通じた食文化を継承することです。
地産地消とは、国内の地池で生産された農林水産物を地域内で全て消費する取り組みのことです。
日本の古くから存在する”地産地消”という食文化を消費者に伝え、地場農産物の消費拡大・地元の産業を支える役割を担っています。
産地直売所では、旬の野菜や地域内でしか収穫できない珍しい地場野菜・伝統野菜が売られています。
世間一般のスーパーなどで見られない野菜のため、消費者はどれを購入すれば良いか迷ってしまう場合が多いのです。
食育ソムリエは、農産物の購入について困っていたり迷っていたりする消費者に対し、積極的にアドバイスや情報の提供を行います。
また、食育ソムリエには資格を取得するための“養成講座”も存在しています。
食育ソムリエ養成講座は、日本において地産地消の大切さが見直された2005年から開始されているのです。
そのため、食育ソムリエは地産地消の食文化を今後の日本に継承する大切な存在となるでしょう。
健康的な食育を提案・推奨する
食育ソムリエの主な仕事3つ目は、健康的な食育を提案・推奨することです。
食育ソムリエの仕事は、野菜や地産地消を消費者に伝えるだけではありません。
資格を取得するにあたり、地域特有の農産物や文化も勉強しますが、消費者が食生活をより楽しむ・見つめ直す点を重要視しています。
食育ソムリエは、消費者に対して健康的で栄養バランスの取れた食事を提案し、食生活の改善や見直しを図るきっかけを提供します。
一流の食育ソムリエは、野菜の知識・知見を提供するだけでなく、消費者に合わせた食材選びなど柔軟に対応する必要があるでしょう。
食育ソムリエに向いている人の特徴
食育ソムリエに向いている人の特徴を大きく4つに分けてご紹介していきます。
- 農作物や野菜など農業に関わることが好きな人
- 接客業が好きな人
- 勉強が好きな人
- 地域に愛情・情熱がある人
食育ソムリエに興味がある人はぜひ参考にしてください。
農作物や野菜など農業に関わることが好きな人
食育ソムリエに向いている人の特徴1つ目は、農作物や野菜など農業関わることが好きな人です。
食育ソムリエは、産地直売所などの店舗で業務を行ったり農家の方とコミュニケーションを取ったりします。
2023年現在、食育ソムリエとして実際に活躍している方は、「野菜が好き」「農業に興味がある」といった資格取得動機が多くを占めています。
野菜・農作物に関して、好奇心や探究心を持っている方は、消費者に情熱を持って意見やアドバイスを提示できるのです。
また、産地直売所によっては珍しい野菜や毎月入荷される食材が異なる場合もあるため、野菜の知識や経験がより多くなります。
そのため、野菜が根から好きな方は探究心を持ち続けられる食育ソムリエがおすすめといえるでしょう。
接客業が好きな人
食育ソムリエに向いている人の特徴2つ目は、接客業が好きな方です。
食育や野菜の素晴らしさを伝えて、日本の食文化を継承する食育ソムリエですが、接客業が苦手な方は不向きといえるでしょう。
ワインのソムリエも同じですが、いくら勉強が優秀で知識・知見・探究心を持っていたとしても、肝心の対人接客が疎かになっていては宝の持ち腐れになってしまいます。
しかし、食育ソムリエの資格を取得するだけの知識量だとしても人と話すことが好きで接客業に適正がある方は、非常におすすめの職業でしょう。
接客業関連の職業に元々勤めて対人スキルがある方はなお、食育ソムリエに向いています。
また、接客スキルに加えて思いやりや「良いものを伝えたい」という情熱に溢れている方も活躍しやすいです。
接客業が得意な方は、食育ソムリエの資格を取得してみてはいかがでしょうか。
勉強が好きな人
食育ソムリエに向いている人の特徴3つ目は、勉強が好きな方です。
食育ソムリエは、”ソムリエ”という言葉の通り、プロフェッショナルのため非常に多くの知識・情報を勉強しておく必要があります。
主な業態は接客業であり、顧客からの質問などにも回答する必要があるため、幅広いだけでなく深い知識も求められます。
そのため、勉強が好きな方は食育ソムリエに向いているといえるでしょう。
産地直売所は、スーパーとは違い豊富なジャンルの野菜・農産物が店頭に並んでいます。
全ての野菜に関する特徴や献立・組み合わせ・下拵えの方法などを勉強しておく必要があります。
食育ソムリエとして活躍するためには、多くの勉強が必要になってくるため、何かに対する勉強が好きな方は適正があるでしょう。
地域に愛情・情熱がある人
食育ソムリエに向いている人の特徴の4つ目は、地域に愛情・情熱を持っている人です。
食育ソムリエの仕事は、レジ・商品の品出しをするだけではありません。
給料を求めて形式的な業務を行う人には、不向きであるといえます。
農業が好き・地域に愛情があるという特別な思い入れがある人は、食育ソムリエ資格取得後それぞれの店舗での、大きな活躍が期待できます。
日本の食文化や地域の共同組合・社団法人に所属している食育ソムリエの方は、それぞれ熱い情熱や愛情を持って業務を行っているのです。
そのため、地元の食材だけでなく地域そのものに愛情ある方は、食育ソムリエとして非常に高い適性があるでしょう。
食育ソムリエ資格の試験内容
食育ソムリエ資格の試験内容の特徴や基本情報を解説します。
- 一般社団法人日本協会組合連携(JCA)が認定する試験
- 2種類の養成講座
食育ソムリエ資格の取得方法や養成講座について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
一般社団法人日本協会組合連携(JCA)が認定する試験
食育ソムリエは、一般社団法人日本協会組合連携(JCA)という団体の養成講座を受講すると取得可能です。
JCAは農林水産省が公式に認定している組合のため、信頼度は高く安心して講座を受講できます。
食育ソムリエ資格取得後は、産地直売所などの店舗で働く以外に「地産地消等有料活動表彰事業」や「地産地消セミナー」といったイベントや事業の一端も担う場合があります。
イベントや事業を通してより日本の文化や食育ソムリエとしての活躍の場を広げられるでしょう。
2種類の養成講座
食育ソムリエの養成講座は、2種類のコースに分けられており自身の実績や勤務経験・これからの業務先を考慮して選択しましょう。
直売所従業員コース
直売所従業員コースのテキストの内容は主に4つに分けられています。
第一回 | 第二回 | 第3回 | 第4回 | |
学習内容 | 野菜・果物に関する基礎知識を学ぶ。 野菜など農産物の畑から店舗までの生産・流通を学ぶ。 | 野菜・果物の選び方と調理・保存方法を学ぶ。 野菜など農産物の店から食卓に至るまでの経緯を学ぶ。 | 野菜・果物の栄養成分と健康・食育を学ぶ。 野菜など農産物が体内へどんな影響をもたらすか食の役割を学ぶ。 | 消費者とのコミュニケーション危機管理方法を学ぶ。 消費者への提案法を学ぶ。 |
概要 | ・生産形態 ・栽培歴と旬について ・消費構造の変化 ・食品表示と食の安全 | ・食材の選び方 ・料理のメニュー ・レシピ ・保存方法や宅配の方法 | ・栄養成分と作用効能 ・食生活と健康管理 ・食育活動の進め方 | ・接客と提案方法 ・ポップとメッセージ ・イベント企画 ・クレーム対応 ・危機管理 |
食育ソムリエ従業員コースでは、食の魅力や管理方法だけではなく、接客方法やクレーム対応の仕方まで学び安全に業務ができるように構成されています。
消費者と生産者の信頼関係の構築方法なども学びながら、直売所の発展を目指していきます。
販売所などで働きたい方は、従業員コースを選択すると良いでしょう。
生産者コース
生産者コースの学習内容も4つの科目に分かれています。
- 野菜・果物の基礎知識と生産と流通
- 野菜・果物の選び方と調理・保存
- 野菜・果物の栄養成分と情報発信
- 顧客・消費者とのコミュニケーションと危機管理法
それぞれのテキスト課題やレポートを提出すると、添削やアドバイスがもらえます。
食育ソムリエ従業員コースとは少し異なり、生産者側のより専門的な農業についての知識・知見を得られるのです。
また、野菜の知識だけではなく消費者のニーズなどを把握するビジネス的な面も勉強することも可能です。
食育ソムリエ生産者コースは、生産者の働きや流動性などを学びたい方におすすめといえるでしょう。
食育ソムリエは学習した内容を顧客に提示するだけでなく、プライベートにおいて発見した食材の調理法・保存法なども伝えられるため、日々の探究心や勉強が生かされます。
また、地域の産地直売所に来店する消費者は顔見知りの方も多く存在しているため、商品の在庫状況・野菜の収穫状況なども伝える場合があるそうです。
食育ソムリエの方がイベント行事を行うことも多く、地産地消野菜を使った試食会なども開催され消費者と密になってコミュニケーションを取れる魅力的な資格です。
食育ソムリエに関するよくある質問
以下では、食育ソムリエに関するよくある質問をQ&A方式でご紹介していきます。
- しょいかーごとはなんですか?
- 資格を取得している人は何人いますか?
- 野菜ソムリエとの違いはなんですか?
しょいかーごとはなんですか?
しょいかーごとは、JA千葉みらいに属している農産物直売所のことです。
一般のスーパーには流通しない、珍しい品種の野菜や地域特有の旬な農産物などを、鮮度の高い状態で提供している直売所です。
また、トレンドや流通量を取り入れ、注目度の高い野菜や西洋の野菜まで取り扱っています。
「しょいかーご」名前の由来は遥か昔の頃、とれたての農作物は車ではなく、人間が大きな背負いカゴに収めて都心部へと運んでいたのです。
その時の「背負いカゴ」が現在、”しょいかーご”となったのです。
しょいかーごでは、多くの食育ソムリエが常に在籍しており来店したお客様にアドバイスなどのコミュニケーションをとっています。
資格を取得している人は何人いますか?
食育ソムリエの資格取得者は2023年現在、3000人以上の方が活躍しています。
引用元:https://www.japan.coop/wp/wp-content/uploads/2018/12/191219_02.pdf
2017年度は20名しか在籍していなかった食育ソムリエですが、年度を重ねるにつれて資格取得者は右肩上がりとなっているのです。
野菜ソムリエとの違いはなんですか?
食育ソムリエと野菜ソムリエの違いは、認定協会の違いが大きく関わっています。
どちらの資格も野菜・農産物・果物などの魅力を消費者に伝える職業ですが、登録する認定協会が異なるのです。
野菜ソムリエは、日本野菜ソムリエ協会が公式に発行する資格となります。
まとめ
今回は、食育ソムリエの基本情報や仕事内容・向いている人・試験内容を徹底解説しました。
食育ソムリエは、食・農産物を取り扱うプロとして、消費者にアドバイスができる資格となります。
特に地域が好きだったりお客様とのコミュニケーションが好きだったりする方は、天職と言えるでしょう。
ぜひ食育ソムリエの資格を取得して食育・健康のスペシャリストになってみませんか。