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投稿日:2022年2月9日 | 更新日:2024年06月14日
この記事を監修した専門家
公認会計士試験の受験を検討している人は、どれくらい勉強時間が必要なのか気になるでしょう。
実際、公認会計士試験の勉強時間は週末だけでは足りません。
本記事で公認会計士試験に必要な勉強時間を知り、どのようなスケジュールを立てれば合格できるのか見ていきましょう。
目次
公認会計士試験合格までに必要な勉強時間.. 2
公認会計士試験合格までの最短勉強時間.. 4
公認会計士試験までの勉強スケジュール.. 4
公認会計士試験はなぜ必要な勉強時間が多いのか.. 7
公認会計士試験の効率的な勉強方法4選.. 7
公認会計士試験の勉強時間に関するよくある質問.. 9
公認会計士試験の平均勉強時間は約4,000時間!効率的に勉強するなら予備校を検討しよう.. 10
公認会計士試験合格までに必要な勉強時間
公認会計士試験までに必要な目安の勉強時間は、約2,000~5,000時間、平均して約4,000時間と言われています。
2~3年かけて勉強するのが一般的です。
令和4年に発行された金融庁の公認会計士・監査審査会の資料によると、公認会計士試験に合格するためには「2年間で5,000時間」の勉強が必要だと記載されています。
2,000~5,000時間と目安の勉強時間に差があるのは、1年で合格する人もいれば、3年かかる人もいるためです。
公認会計士試験は難易度が高いため、1回で受からない可能性も十分にあります。
公認会計士と比較されやすい税理士の場合、試験まで必要な勉強時間は約3,000時間と言われています。
公認会計士は、税理士より難易度が高いと言えるでしょう。
なお、公認会計士を含む三大国家資格として知られる弁護士は、6,000時間以上の勉強時間が必要とされています。
短答式試験までの勉強時間
公認会計士試験は、まず短答式試験に合格する必要があります。
短答式試験に必要な勉強時間の目安は、約1,500~2,000時間と言われています。
以下は、短答式試験の科目ごとに必要とされている勉強時間の目安をまとめた表です。
科目 | 勉強時間の目安 |
財務会計論 | 約600~900時間 |
管理会計論 | 約300~500時間 |
監査論 | 約200時間 |
企業法 | 約400時間 |
財務会計論は、公認会計士試験のなかでも最も勉強時間が必要となる科目と言われています。
短答式試験の科目について詳しく知りたい人は、以下の記事もご覧ください。
公認会計士の短答案式試験の科目の詳細はこちら
論文式試験までの勉強時間
短答式試験を通過した後、論文式試験に受かると晴れて公認会計士試験に合格です。
論文式試験に必要な勉強時間の目安は、選択科目を除き約1,500時間とされています。
以下は、論文式試験の科目ごとに必要とされている勉強時間の目安をまとめた表です。
論文式試験では、財務会計論と管理会計論を「会計学」にまとめて1科目になります。
選択科目は以下の種類があり、選択する科目や学習前にどれくらいの知識を有しているかで、勉強時間が大きく変わってきます。
- 経営学
- 経済学
- 民法
- 統計学
9割以上の受験者が経営学を選ぶと言われており、他の科目に専門的な知識がなければ経営学を選ぶとよいでしょう。
経営学に必要な勉強時間の目安は、約200~250時間とされています。
論文式試験の科目について詳しく知りたい人は、以下の記事もご覧ください。
公認会計士の論文式試験科目の詳細はこちら
公認会計士資格合格までの最短勉強時間
一般的に約2,000~5,000時間の勉強時間が必要とされていますが、最短1年で合格する人もいます。
その場合、365日休まず最低ラインの合計2,000時間勉強したとして、1日あたり約5.5時間の勉強が必要です。
公認会計士試験までに平均して4,000時間の勉強時間が必要とされているため、1年間で4,000時間勉強する場合、1日あたりの勉強時間は約11時間。
簿記一級を持っているなどの事前知識があれば別ですが、現実的ではありません。
公認会計士試験までの勉強スケジュール
先述したとおり、公認会計士試験までに必要な勉強時間は平均約4,000時間と多いため、計画的に学習することが重要です。
上記画像のとおり、短答式試験は12月と5月の年2回、論文式試験は8月に開催されます。
短答式試験を12月に突破できるように勉強計画を立て、実行できるとよいでしょう。
公認会計士試験は多くの場合、予備校もしくは通信講座で学習するため、そのカリキュラムに従って勉強していけば問題ありません。
学習のスケジュールは、以下のステップで進んでいくイメージです。
1.全科目の全体像をとらえる
2.簿記二級、三級の勉強をする
3.理論科目の勉強する
4.短答式の問題を多く解く
5.短答式試験を受験する
6.論文式試験の基礎答案を多く解く
7.論文式試験の基礎答案を多く解く
8.全国公開模試を受ける
9.論文式試験を受験する
公認会計士試験までのスケジュールは、いつ合格したいかや生活スタイルによって大きく異なります。
そこで今回は、大学生と社会人の場合にわけ、1回目の受験を想定した勉強スケジュールの一例を紹介します。
大学生の場合
大学生の場合、空きコマを活用したり、早起きしたりなどで勉強時間を確保できるでしょう。
勉強期間を3年間とし合計4,000時間勉強する場合、1日あたり約4.5時間勉強することになります。
なお1年を52週間、週6日勉強した場合で算出しています。
前述した勉強スケジュールで公認会計士試験の勉強に取り組む場合、1日のスケジュールの例は以下のとおりです。
- 8時 起床
- 9時~大学の講義の2コマ
- 13時30分~ 大学の講義1コマ
- 13時30分~ 大学の講義1コマ
- 15時30分~ 公認会計士勉強
- 19~21時 予備校
- 22時 帰宅、就寝
勉強期間を3年間と余裕を持ったスケジュールにしているため、1週間のうち1日は勉強を休み、睡眠時間も充分に取れる毎日を過ごせるでしょう。
社会人の場合
社会人で働きながら公認会計士に臨む場合、隙間時間や休日を活用したスケジュールの組み方になるでしょう。
勉強期間を2年間とし合計3,000時間勉強する場合、1日あたり約5時間勉強することになります。なお1年を52週間、週6日勉強した場合で算出しています。
前述した勉強スケジュールで公認会計士試験の勉強に取り組む場合、1日のスケジュールの例は以下のとおりです。
- 5時 起床
- 6~8時 公認会計士の勉強
- 9~17時 仕事
- 18時~21時 公認会計士試験の勉強
夜だけに勉強時間を確保していると、仕事で残業が発生した場合、勉強できなくなってしまいます出勤前に勉強時間を確保しておくと、安心感があるでしょう。
社会人の場合、時間に限りがあり予備校に通うのが大変なため、通信講座を活用するのもおすすめです。
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公認会計士試験はなぜ必要な勉強時間が多いいのか
公認会計士試験の勉強時間が多い理由は、以下のとおりです。
- 合格率が約10%と難易度が高い
- 試験範囲が広い
- 内容が複雑である
公認会計士の合格率は例年約10%前後のため、難易度が高い資格です。
これは弁護士、医師に続く難易度の高さ。
また、試験内容は簿記をはじめとする計算問題から法律にもとづいた理論問題まで幅広く、試験範囲の広さも勉強時間が多い要因と言えるでしょう。
公認会計士試験の効率的な勉強法4選
- テキストに直接書き込む
- 全科目バランス良く勉強する
- 初期から答案練習会へ参加する
- 予備校または通信講座で学習する
公認会計士試験は膨大な勉強時間が必要なため、できる限り効率的に勉強したいと思うでしょう。
ここでは、4つの効率的な勉強方法について解説します。
テキストに直接書き込む
公認会計士試験を効率的に勉強するためには、ノートにまとめるよりも、テキストに直接書き込むとよいでしょう。公認会計士試験の学習範囲は、かなり広いです。
その内容をノートにまとめるとなると、膨大な時間がかかります。
テキストには、基本的に表や図解などを用いたわかりやすい説明が記載されています。
テキストにある情報をベースに、プラスアルファの説明を書き込みながら勉強すれば効率的に学べるでしょう。
全科目バランス良く勉強する
効率的に勉強するためには、全科目バランス良く取り組みましょう。公認会計士試験は学習範囲が広く、山をはった勉強だと大ハズレにあう可能性もあります。
一つひとつ順番に科目を勉強していると、次に勉強するころには内容を忘れてしまうことも起こり得るでしょう。
そうなると学び直しに時間がかかり、非効率的です。たとえば曜日ごとに勉強する科目を変えたり、模試や答案練習会に参加してバランス良く全科目勉強できる状況を作ったりするとよいでしょう
初期から答案練習会へ参加する
答案練習会へ積極的に参加することで、幅広い範囲の科目に触れる機会を作り、長期記憶を作りやすい勉強を目指すとよいでしょう。
勉強初期から本番で出題される問題傾向を把握できると、勉強すべきポイントがわかり効率的です。
公認会計士試験の問題形式は基本的に過去から変わらないため、本番を意識した勉強が自然と身につくでしょう。
ただし、なかには頻繁に出る問題とそうでない問題もあります。
そのようなイレギュラーも把握しておくと、本番で焦ることなく落ち着いて受験できるはずです。
予備校または通信講座で学習する
公認会計士試験の受験者の多くは、予備校または通信講座で学習しています。
なぜなら、先述したとおり公認会計士試験の学習範囲は広く、非常に難易度の高い資格だからです。
独学だと的外れの勉強になったり、モチベーションが続かなかったりする可能性があります。
予備校または通信講座なら、講師の手厚いサポートやわかりやすい教材を通して勉強の効率を上げられるでしょう。
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独学を検討している人は、一度以下の記事もご覧いただくことをおすすめします。
「公認会計士 独学」の記事はこちら
公認会計士試験の勉強時間に関するよくある質問
- 簿記一級から公認会計士試験を合格するために必要な勉強時間は?
- 公認会計士試験に1年で合格するためのスケジュールは?
- 公認会計士試験を独学で合格するために必要な勉強時間は?
公認会計士試験の勉強時間に関するよくある質問をまとめました。
公認会計士試験について詳しく知ることで、受験の検討や勉強スケジュールに役立ちます。
公認会計士を目指すには、毎日継続的な勉強を続けることが必要です。
公認会計士を取得するまでの勉強時間のめやすは4000時間と述べましたが、一日あたりの勉強時間はどれくらいなのでしょうか?
Q.簿記一級から公認会計士試験を合格するために必要な勉強時間は?
簿記一級取得から公認会計士試験を合格するまでに必要な勉強時間は、単純計算すると約2,100時間になるでしょう。
簿記一級の内容は、公認会計士試験の財務会計論と管理会計論と重複するため、その勉強時間を省けると考えた場合の計算です。
公認会計士試験に必要な勉強時間は、約4,000時間とされています。
財務会計論は短答式試験で900時間、論文式試験で500時間必要とされているため、簿記一級取得から公認会計士試験までに約2,100時間必要になるでしょう
Q.公認会計士試験に1年で合格するためのスケジュールは?
公認会計士試験に1年で合格するためには、1日約10時間の勉強が必要になるでしょう。
これは、1年間で合計3,000時間、週6日勉強すると仮定したスケジュールの場合です。
学業や仕事から離れ、受験に専念すれば1日10時間の勉強時間が確保できるため、合格できる可能性はあるでしょう。
Q.公認会計士試験を独学で合格するために必要な勉強時間は?
独学の場合も、予備校や通信講座を受けた場合も勉強時間は変わらず、約2,000~5,000時間必要とされています。
ただし、予備校や通信講座ならカリキュラムどおり進めればよいですが、独学だと勉強のスケジュールを自分で立てなければなりません。
効率的に勉強するのが難しいため、予備校や通信講座を受けている人よりも、独学だと勉強時間が必要になる可能性はあるでしょう。
また独学の合格者は合格率約10%のうち数%にも満たないと言われているため、何度も受験することで勉強時間が増えることもあり得ます。
公認会計士試験を独学で受けることを検討している人は、以下の記事も参考にしてみてください。
「公認会計士 独学」の記事はこちら
公認会計士試験の平均勉強時間は役4,000時間!効率的に勉強するなら予備校を検討しよう
公認会計士試験に合格するためには、平均で約4,000時間必要とされており、なかには5,000時間以上費やす人もいます。
また、2~3年かけて勉強するのが一般的です。たとえば3年間かけて勉強時間を4,000時間確保しようとすると、週6日、毎日約4.5時間の勉強が必要になります。
3年間、毎日約4.5時間勉強し続けるのはいばらの道です。
効率的に勉強し、確実に合格した人には予備校や通信講座がおすすめです。
費用の面で不安がある場合でも、安く抑えられる方法があります。
ぜひ編集部おすすめの予備校や通信講座も参考にしてください。
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