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投稿日:2024年8月20日 | 更新日:2024年08月20日
「保育士試験の受験資格や試験概要が知りたい」
「合格するために、難易度や勉強法も知っておきたい!」
保育士への就職を目指しているものの、資格取得できず悩んでいるという方も多いでしょう。
本記事では、保育士試験の概要や難易度、受験資格、勉強方法を中心に解説していきます。
試験を合格し、晴れて就職したいと考えている方は参考にしてください。
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保育士試験の受験資格は最終学歴で決まる
保育士の受験資格は次の通りに最終学歴で決まります。
- 大学・専門学校・短大を卒業
- 高校は卒業して進学していない場合
- 中学校を卒業して進学していない場合
- 大学・専門学校・短大を中退した場合
それぞれ見ていきましょう。
大学・専門学校・短大を卒業
保育士試験は、大学や短大を卒業した方であれば誰でも受験資格があります。
卒業した学科が保育士と関係ない場合でも、受験できる資格を持っている場合には社会人になってからでも受験可能です。
ただし、同じ年齢で専門学校を卒業している方は、「学校教育法に関係する学科」と「卒業した課程が2年以上の専門課程である」という2つの条件が設けられています。
上記を満たしている方であれば、どなたでも保育士試験を受験できる資格を持っていますが、1つでも満たされない場合は「高等学校の卒業年月が平成3年3月31日以前または保育科なら平成8年3月31日以前」という項目をクリアする必要があります。
高卒で進学していない場合
保育士試験は高卒でも次の条件を満たしている場合、受験資格があります。
- 卒業年月日が平成3年3月31日以前
- 保育学科を平成3年3月31日以前に卒業している
- 2年以上かつ2,880時間以上受験資格に該当する施設に勤務した経験がある
受験資格に該当する施設は次の通りです。
受験資格に該当する施設 | ・保育所 ・保育所型認定こども園 ・保育所(利用定員20名以上) ・ 保育所型認定こども園 ・ 幼保連携型認定こども園 ・ 児童厚生施設(児童館) ・ 児童養護施設 ・ 助産施設 ・ 乳児院 ・ 母子生活支援施設 ・ 障害児入所施設 ・ 児童発達支援センター ・ 児童心理治療施設 ・ 児童自立支援施設 ・ 児童家庭支援センター |
引用元:一般法人全国保育養成協会
高卒の場合は、卒業年月日と該当している施設に2年以上かつ2,880時間以上勤務していれば受験資格がある状態です。
該当する施設は、厚生労働省が決めている児童福祉法第7条で確認ができるので、受験資格が欲しい方は確認しましょう。
中卒で進学していない場合
保育士資格を中卒で受けたいと考えている方は、次の条件を満たしていれば受験資格があります。
- 5年以上かつ7200時間以上児童などの保護や援護に従事した施設で勤務した経験がある
受験資格に該当する施設 | ・保育所 ・保育所型認定こども園 ・保育所(利用定員20名以上) ・ 保育所型認定こども園 ・ 幼保連携型認定こども園 ・ 児童厚生施設(児童館) ・ 児童養護施設 ・ 助産施設 ・ 乳児院 ・ 母子生活支援施設 ・ 障害児入所施設 ・ 児童発達支援センター ・ 児童心理治療施設 ・ 児童自立支援施設 ・ 児童家庭支援センター |
引用元:一般法人全国保育養成協会
高卒と同様の施設で勤務する必要がありますが、保育士試験の受験資格を得るにはより長く経験を積む必要があります。
中卒の場合は上記を満たして受験資格を獲得する方法がありますが、高卒認定を取得して養成学校に通う選択肢もあるので自分にあった方法を選択してください。
大学・専門学校・短大を在学中か中退した場合
形式 | 在学中 | 中退 |
大学 | 2年以上在学中で62単位以上修得済みであれば学科関係なく受験資格がある | 学校教育法に基づいた学科を中退した場合、2年以上在学中で62単位以上修得済みであれば学科関係なく受験資格がある |
専門学校 | ・学校教育法に基づいた専修学科である ・現在在学している課程が修業年限2年以上の専門課程 ・平成3年3月31日以前または保育科を平成8年3月31日以前に高校を卒業 | 資格なし |
短大 | 保育士と関係ない学科でも受験資格あり | 資格なし |
上記の表は大学や専門学校、短大を在学中または中退した方の保育士試験の受験資格をまとめたものです。
大学の場合は基本的に保育士試験の受験資格はありますが、専門学校と短大を中退してしまうと無くなります。
実務経験で受験する場合
実務経験で保育士試験を受験したと考えている方は、以下を確認して受験資格があるかどうかを確認しましょう。
高等学校を卒業している | ・勤務を2年以上 ・総勤務時間2,880時間以上 ・児童の保護や援護に従事 |
高等学校を卒業していない | ・勤務を5年以上 ・総勤務時間7,200時間以上 ・児童の保護や援護に従事 |
いずれも記載している条件を全て満たす必要があります。
こちらも児童福祉法第7条で定められている施設での勤務が必要なので、気になる方は確認してください。
保育士試験の受験資格とは?試験科目の概要
保育士試験の概要を次のとおりに解説していきます。
- 筆記試験と実技試験がある
- 主に試験は年に2回実施される
- 試験日の日程
- 自分が得意な分野を選んで受験できる
それぞれ見ていきましょう。
筆記試験と実技試験がある
保育士試験には、筆記試験と実技試験の2つがあるそれぞれ100点満点中60点以上取得する必要があります。
筆記試験は全てマークシート形式で行われ、9科目と広範囲の内容を解く必要があります。
筆記試験の9科目は次の範囲から出題されます。
- 保育の心理学
- 保育原理
- 子ども家庭福祉
- 社会福祉
- 教育原理
- 社会的養護
- 子どもの保険
- 子どもの食と栄養
- 保育実習理
試験内容にある「教育原理」と「社会的養護」は2科目で1セットの扱いとなり、それぞれの得点が50点満点中の30点以上の取得が必要です。
どちらも30点以上を取得する必要があるので、教育原理だけ20点だった場合どちらも不合格の扱いになります。
次に実技試験がありますが、筆記試験に合格できていない場合は受験資格を失ってしまうので、必ず合格できるように勉強しましょう。
実技試験は音楽、造形、言語の3つから2分野選択して受験できます。
そのため、3分野から得意なものを選択し少しでも合格へ近づけられます。
それぞれの分野で課題が出題されているので、令和5年の内容が気になる方は一般法人社会保育士養成協議会実技試験概要を確認して練習しておくのがおすすめです。
主に試験は年に2回実施される
保育士試験は年に2回実施されています。
令和5年の試験では4月と10月に筆記試験が行われ、7月と12月に実技試験が実施されました。
筆記試験は2日間に渡って実施され、内容によって受験する日程が異なります。
基本的にどの都道府県にも試験会場が1つ以上用意されていますが、他県の試験会場の方が近いという場合はどちらでも受験ができます。
筆記試験には3年の有効期限が設けられている
保育士試験の筆記試験には3年間に有効期限が設けられています。
そのため、不合格の場所以外を次の試験で合格すれば取得できます。
たとえば、保育原理と保育心理学のみ合格点に達成しなかった場合、3年間のどこかで再度試験を受験して合格すれば筆記試験は合格になります。
また、一般的な有効期限は3年間と設けられていますが、3年間のうちに実務経験があれば5年間に延長できる制度があります。
以上の理由から、何度も保育士試験を受けなおすのが面倒と感じている方でも、不合格だった項目を再度勉強して合格が目指せるチャンスがまだあります。
諦めずに3年間チャレンジし続けましょう。
技術試験は自分が得意な分野を選んで受験できる
筆記試験を合格した後にある技術試験は、3分野の中から自分が得意とする分野を2つに絞って受験できます。
先述していますが、音楽、造形、語学の3つの分野があり、それぞれお題が出されたものを練習して試験に挑みます。
以下に記載してある評価点ができていれば合格となるので、練習するようにしましょう。
分野 | 課題 | 評価基準 |
音楽に関する技術 | ・幸せなら手を叩こう ・やぎさんゆうびん 上記をピアノ、アコーディオン、バイオリンのどれかで演奏 | 保育士として必要な歌、ばんん奏の技術、リズムなど総合的に豊かな表現ができる |
造形に関する技術 | ・表現に関する問題文と条件を試験の当日に提示する ・当日示される問題文で設定された一場面を、条件を満たして表現すること。 | 保育の状況をイメージした造形表現ができる |
言語に関する技術 | ・ももたろう ・3びきのこぶた ・おおきなかぶ ・3びきのやぎのがらがらどん 上記を音読する | 保育士として必要な声の出し方、表現上の技術、幼児に対する話し方ができる |
それぞれのお題は変更になる可能性がありますが、よく子どもにしていることがお題になっています。
保育士になるなら必要なスキルなので練習しましょう。
保育士試験の受験資格とは?難易度と合格率を紹介
まず、保育士試験の受験者数と合格率を見ていきましょう。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
27年 | 46,487 | 10,578 | 22.8% |
28年 | 35,455 | 7,817 | 22.0% |
29年 | 29,556 | 5,594 | 18.9% |
30年 | 33,262 | 8,394 | 25.2% |
令和元年 | 36,640 | 5,169 | 14.1% |
保育士試験の合格率は上記のように14.1%〜25.2%となっています。
上記の表は再試験を受けた人を省いた結果です。
合格率を見ただけでも保育士試験の難易度が高いことが分かりますが、合格ラインに9科目全てを60点以上と高い基準があるのが主な理由とされています。
また、技術試験でも全く触った経験のない楽器や造形のどちらかを選択しなければならないのも理由になります。
そのため、1回の試験で合格するのは難しく2回〜3回ほど時間をかけて保育士試験を攻略した方が現実的と言えるでしょう。
保育士試験の受験資格とは?勉強方法を解説
保育士試験の勉強方法は次の通りです。
- 保育士試験の資格専用テキストを購入して勉強する
- 保育士の資格試験で出た過去問題を解いて実力を測る
- 試験の内容が改訂されている場合があるので注意
- 実技試験は自分が得意なもので勝負する
- 子どもの趣味や共感を得られる内容が大切
それぞれの勉強方法を解説していきます。
保育士の資格専用のテキストを購入して独学で勉強する
まず、保育士試験を受験するための専用テキストを購入して一通り勉強しましょう。
保育士として勉強せずに過去問題を解いても、分からない問題ばかり直面してしまうため、本当に自分が苦手・得意とするものが判断できません。
そのため、一度購入したテキストで勉強して基礎知識を蓄えるところから始める必要があります。
保育士の資格試験で出た過去問題を解いて実力を測る
次に保育士試験で出題される内容が理解できれば、過去問題を解いてみましょう。
過去問題では、問題の出題傾向が判断できる唯一の材料です。
そのため、どのような問題形式で出題されているかという点や、年度ごとに同じ問題出題されているかなどを分析できます。
また、過去問題を行うと自分が苦手・得意としている分野が判断でき、克服していくと合格へに近道となります。
先述した2回〜3回に分けて受験する場合は、苦手分野から勉強していくと勉強しなければならない範囲が減っていくのでおすすめです。
試験の内容が改訂されている場合があるので注意
保育士試験の内容は、定期的に改訂されている場合があるので注意が必要です。
過去には、一部の科目名称が変更されるなど些細な変更点ですが、変わっているものがあります。
事前に公式サイトなどで告知されるので、随時チェックするのを忘れないようにしましょう。
実技試験は自分が得意なもので勝負する
次に、保育士試験を受験する場合は、技術試験は自分の得意なものを選択するようにしましょう。
音楽、造形、言語の3つがありますが、全くピアノやヴァイオリン、アコーディオンを触った経験がないのに弾き語りを練習するべきと言われても難易度が高いです。
他の分野にも同じことが言えますが、得意と感じる分野で受験する方が合格に近づけるので、自分の得意分野を伸ばして勝負するようにしましょう。
子どもの興味や共感を得られる内容が大切
実技試験で求められている内容は、いかに子どもたちを楽しませ興味を持たせるかが審査基準となっています。
ある程度滑らかに楽器が演奏できたり絵本が読めたりすると、子どもが楽しませられます。
業過基準に基づき、子どもの興味や共感を得られるようアピールしましょう。
通信講座を受ける
保育士試験を合格するためには、ユーキャンやキャリカレなどの通信講座を受ける方法があります。
通信講座は独学で受験するのが難しい人や勉強に集中したい方向けの講座です。
受講料は高くつきますが、徹底的に指導してくれるので安心して受験勉強に励めます。
スクールによっては受験仲間ができる可能性があるので、勉強に悩んでいる方は利用を検討するのをおすすめします。
保育士試験の受験資格とは?よくある質問
ここでは、保育士試験の受験資格についてまとめました。
誰が受けられますか?
保育士試験は基本的には大学を卒業していれば誰でも受けられますが、中卒や高卒、専門学校を中退した経験がある方は、受験できない可能性があるので注意しましょう。
保育士試験の受験資格に必要な年齢は?
保育士試験に年齢制限は設けられていませんが、「大学を2年以上通っている」という条件が定められているため、20歳になってから受験する必要があります。
保育士試験は一般的に受験・取得難易度の高い国家資格
今回は、保育士試験の受験資格や試験概要、難易度について解説しました。
しかし、学歴が足りていない場合でも、実務経験や高校卒業資格を取得するなど、さまざまな方法があります。
自分の学歴に自信がなく、受験できるのかが分からない場合は、すぐに運営へ問い合わせて確認することをおすすめします。
保育士試験は合格率が20%前後と、難易度の高い試験です。
しっかりと対策し、保育士試験を1回で合格できるようにコツコツと勉強を進めていきましょう。
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