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投稿日:2024年7月30日 | 更新日:2024年07月30日
昔から2級ボイラー技士は、ビルメンテナンス業界で非常に需要がある資格の一つです。
近年では簡易ボイラーの増加により、資格取得の需要が減っています。
しかし、2級ボイラー技士を取得することでボイラーの基礎知識もつきますし、上級資格を取得してキャリアアップにもつながります。
取得者が少ない分、需要も増えて希少価値も上がっていくでしょう。
現在ボイラーに携わる仕事をしている方で、2級ボイラー技士を取得するのか悩んでいる方に向けて、資格取得方法や取得条件、試験の勉強方法などを解説していきます。
この記事では、2級ボイラー技士を取得する方法や条件、受験に向けた勉強方法やメリットなどが分かるようになります。
資格取得をお悩みの方の参考になれば嬉しいです。
それでは解説していきます。
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2級ボイラー技士の仕事内容
2級ボイラー技士の仕事内容とは、ボイラーの操作・点検・運用・管理・修繕など、ボイラー全体の保守管理を担当する仕事です。
2級ボイラー技士になると、すべてのボイラーを取り扱うことが可能になり、仕事の幅も大きく広がります。
規模の小さいものであれば、取扱作業主任者になることもでき、さまざまな施設で求められる仕事です。
実際どのような場所で活躍しているのか紹介していきます。
ビルの設備管理
ビルの規模に関係なく、給湯器やボイラーがあるので、契約しているビルに定期的な点検と修繕をおこないます。
ビルによっては、防災センターや管理室に常駐する勤務もあり、同じビル管理の仕事でも働き方はさまざまです。
旅館や病院
大型ボイラーには対応できませんが、ビジネスホテルや旅館、中規模な病院であれば、2級ボイラー技士が対応します。
建設現場
ボイラーを設置する施設の建設時には、ボイラー技士の立ち会いが必須で建設現場に出向いて仕事をすることもあります。
ボイラーの種類を専門家の立場からアドバイスをおこない、設置場所などを提案するのもボイラー技士の仕事です。
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受験できるボイラー技士の資格の種類
ここからは受験できるボイラー技士の資格の種類について詳しく紹介します。
ボイラー(簡易ボイラー、小型ボイラー及び小規模ボイラーを除く)の取扱い業務に就業するにはボイラー技士免許が必要です。
ちなみに、ボイラー技士免許は無期限有効です。
ボイラー技士の資格には、2級、1級、特級の3種類があり、階級によっては取り扱える基準に違いがありますのでそれぞれ見ていきましょう。
2級ボイラー技士
2級ボイラー技士の資格を持つと、伝熱面積25平方メートル未満のボイラーの取扱作業主任者になれます。
一般的な給湯器や、冷暖房器具などをエネルギー源としているボイラーのことで、多くの小規模施設に設置されているため、活躍の場は広がるでしょう。
1級ボイラー技士
1級ボイラー技士の資格を持つと、伝熱面積500平方メートル未満のボイラーの取扱作業主任者になれます。
中規模な病院やビル、工場などに設置されているボイラーは、大きなボイラーが使われていることがあり、1級ボイラー技士が必要です。
特級ボイラー技士
特級ボイラー技士は、ボイラー技士の中で最高位に該当し、すべてのボイラーの取扱作業主任者になれます。
合格するのは簡単ではありませんが、2級、1級に比べると取得者が少ないため、給与や待遇面でも優遇されるでしょう。
2級ボイラー技士の受験資格の条件
2級ボイラー技士の受験資格はなく、本人確認証明書があれば誰でも受験することが可能です。
2級ボイラー技士の資格取得には、実技講習と筆記の両方を受験して取得する必要があり、実技講習に関してはボイラーの実務経験の有無で条件が変わってきますので、そのあたりを解説します。
ボイラーの実務経験がある人
職業訓練校や専門学校などでボイラーに関する学科を修め、3ヶ月以上の実地修習を経た人や、6ヶ月以上ボイラーの取扱いの実務経験がある人は、筆記試験の受験・合格だけで資格の取得が可能です。
筆記試験合格後に実務経歴の申請をすることで、実技講習の受験なしで2級ボイラー技士の資格を取得することができます。
ボイラーの実務経験のない人
ボイラーの実務経験のない人は、実技の講習を受けることで資格の取得が可能になります。
実技の講習を受ける方法は大きく2つあります。
- ボイラー実技講習を3日間(合計20時間)受講する
- ボイラー取扱技能講習を受講する+4ヶ月の実務経験
他の資格を持っていることで実技講習を免除されることもありますが、全くの未経験者の人はこの2つのどちらかを受けることが現実的でしょう。
では、この2つの実技講習を詳しく比較していきましょう。
ボイラー実技講習を3日間(合計20時間)受講する方法
日本ボイラ協会が実施する実技講習を3日間(合計20時間)受講することになります。
全くの未経験でボイラーに触れる機会のない人は、こちらの方が受講しやすいでしょう。
デメリットとしては、3日間連続で講習が行われることです。
実技講習は各都道府県ごとにきっちり日程が決められているので、3日連続の予定を調整しなくてはなりません。
また、ボイラー実技講習を受講する人は多く、人数制限もありますので早いうちに予約を取る必要があります。
こちらの実技講習は筆記試験を受験したり合格したりしていなくても、受講することは可能ですので、先にこちらを終了させておくことも考えてみましょう。
ボイラー取扱技能講習を受講する+4ヶ月の実務経験
もう一つの方法として、ボイラーの実務経験のできる環境に行く方法です。
小規模ボイラーの取扱いを4ヶ月以上実務経験し、ボイラー取扱技能講習を修了することによって、資格の取得が可能になります。
こちらの方が難易度が高くなるので、現実的にはボイラー実技講習を受講する方がおすすめの方法です。
2級ボイラー技士の試験
2級ボイラー技士の筆記試験について紹介していきます。
日程や試験内容、合格率など一つずつ見ていきましょう。
試験の日程
2級ボイラー技士の筆記試験は、全国7箇所にある「安全衛生技術センター」で毎月実施されています。
他にも、各都道府県で年に1〜2回、出張特別試験がおこなわれています。
試験内容と合格基準
2級ボイラー技士試験では、
- 「ボイラーの構造に関する知識」
- 「ボイラーの取扱いに関する知識」
- 「燃料及び燃焼に関する知識」
- 「関係法令」
の4科目から出題されます。
合格基準は、各項目の得点率が40%以上かつ、全体の得点率が60%以上が必要です。
合格率
2級ボイラー技士試験の合格率は、50%〜60%です。
ビルメンテナンス業界(設備管理業界)では、取得しておくことが望ましい国家資格が4つあり、そのうちの一つが2級ボイラー技士になります。
2022年の他の三つの合格率は
- 2級電気工事士:学科55.95%・技能72.59%
- 危険物取扱者乙種4類:27.0%
- 第三種冷凍機械責任者:22.8%
となっていますので、合格しやすい資格といえるでしょう。
2級ボイラー技士の勉強時間と勉強方法
一般的に2級ボイラー技士の試験に合格するための勉強時間は100〜200時間と言われています。
平日2時間、土日3時間勉強したとして、2〜4ヶ月ぐらいはかかる計算です。
ここからは勉強方法について解説していきます。
書籍を買う
市販の参考書や問題集を買って勉強する。
一番オーソドックスな勉強方法で、お金もそこまでかからず、自分のタイミングで勉強をしたい方にはおすすめです。
持ち運びが少し大変ですが、自分なりのメモなども書き込めて見直しもしやすいでしょう。
過去問サイトを使う
インターネットには無料で見られる過去問サイトがあり、スマホ一つでどこでも勉強できます。
スマホがあればできるので荷物を増やす手間もなく、短い隙間時間でも簡単に勉強できるので便利です。
通信講座
独学が苦手という方は、通信講座を受けるのも一つの方法です。
プロの講師が試験のポイントを丁寧に解説してくれるので理解が早いでしょう。
動画での解説になるので、読んだだけではわからなかった内容も動画での説明により理解がすすむはずです。
通信講座のデメリットとしては、費用がかかることです。
講座内容にもよりますが、数万円〜とお金がかかることもあるでしょう。
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2級ボイラー技士を取得するメリット
2級ボイラー技士を取得したらどのようなメリットがあるのかを紹介していきます。
具体的なメリットを知っておくことによって、資格を取るモチベーションのアップにもつながるはずです。
資格を取る前にしっかりと理解しておきましょう。
給料アップにつながる
もちろん給料は会社によって異なりますが、平均的に1,000円〜3,000円の手当が付くことがあります。
短期間で資格を取得できることもあり、キャリアアップの第一歩には良い資格だといえます。
上級資格に挑戦できる
2級ボイラー技士を取得することにより、1級ボイラー技士の試験に挑戦できるようになります。
上級資格を取得してさらなる収入アップを目指すことが可能です。
仕事の幅が広がり責任感もつく
まだまだ初級の資格ではありますが、ボイラーの取扱作業主任者になれたり、仕事の幅は広がることは間違いありません。
小さな現場であれば1人で任されることもあるので、責任感もついて自身のキャリアアップにつながります。
資格を取得したことにより転職にも有利です。
経験がなくても採用される
実務経験のない人でも、資格を取得していることによって採用につながることもあります。
現場での作業できる範囲が多くなるので、経験がなくても有利になるのです。
2級ボイラー技士に向いてる人
ここからはボイラー技士に向いている人の特徴を紹介します。
仕事内容によって性格の向き不向きもあると思うので、参考にしてください。
責任感のある人
さまざまな場面で決断することが多いボイラー技師の仕事には、責任感のある人は向いているでしょう。
現場によっては、ボイラーの取扱作業主任者になることもあり、責任のかかる仕事です。
建設現場などでも、ボイラーの種類や設置場所などのアドバイスをおこなったりもし、責任が伴ってきます。
こういったことから、責任感を持たずにできる仕事ではありません。
その分責任を持ってやりがいをしっかり感じられる人は、ボイラー技士に向いているでしょう。
細かな気づきができる人
ボイラー技士の仕事にはミスは許されないため、細かな気づきができる人は向いているでしょう。
ボイラーの取扱いは時には危険も伴いますので神経を使う仕事です。
些細な変化や少しの不具合にもいち早く気づき、大きなトラブルにならないことが重要です。
一つのミスが大きな不具合や事故につながるので、そういったことが起こる前に細かな気づきができる人はボイラー技士に向いているでしょう。
コミュニケーション能力の高い人
ボイラー技士は運用している施設の人や業者との関わりが多く、コミュニケーション能力の高い人に向いています。
日頃から施設の人や業者とコミュニケーションをうまく取ることで、何かトラブルがあった時もスムーズに解決できることもあるでしょう。
普段の作業もコミュニケーションをしっかり取ることで、円滑に作業もできるようになります。
専門的な知識や技術も必要ですが、周りの人との関係性も大切ですので、コミュニケーション能力の高い人はボイラー技士に向いているといえるでしょう。
級ボイラー技士の年収や将来性
2級ボイラー技士の年収は、平均300万円〜400万円です。
2級ボイラー技士だけの資格では大幅な給料アップは難しいですが、資格を順番にとっていきキャリアアップしていけば年収も上がっていきます。
近年、資格の必要のない簡易ボイラーが増加しており、資格なしでも管理業務ができるようにもなっています。
しかし、ボイラーは簡単に止めることができないため、トラブルが起きた時に基礎知識をしっかり持った人材がいないと大変なことにもなりかねません。
そういったことから、まだまだ需要のある職業だといえます。
ビルメン4点と呼ばれる資格なだけあって、今後のキャリアアップにもつながるでしょう。
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まとめ
2級ボイラー技士はまだまだ価値のある資格の一つです。
筆記と実技と両方を取得する必要があり少し面倒ですが、短期間での取得も可能ですし、勉強期間もそれほど長くありません。
ボイラー技士の仕事内容をしっかり理解した上で、2級、1級、特急と資格を取りキャリアアップしていくのもありだと思います。
2級ボイラー技士の資格取得に迷っている方の参考になれば嬉しいです。
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