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社労士の難易度は高い!?合格率・受験資格・科目をもとに解説

社労士

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投稿日:2023年4月3日 | 更新日:2024年08月06日

社労士試験の難易度は高いのか、受験を検討している人は気になっているでしょう。

社労士試験の難易度は高いとされていますが、その理由を知れば前もって対策しながら学習可能です。

本記事では、社労士試験の難易度が高いと言われる理由や合格するためのコツを解説します。
社労士の将来性についても紹介するため、受験後のキャリアもわかります。

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社労士(社会保険労務士)とは?

社労士(社会保険労務士)は、弁護士や税理士などと同じく、国家資格のひとつです。

人材に関する専門家で、企業の就業環境や安全衛生面、給与計算、年金の相談など、労務に関わる仕事をすべて担います。
働き方改革が推進され、働き方が多様化するなかで社労士の役割が高まってきています。
社労士の業務内容は、以下のとおりです。

  • 1号業務:社保手続きの申請代行(独占業務)
  • 2号業務:労働社保関係法に基づく帳簿の整備(独占業務)
  • 3号業務:労務相談やコンサルティング業務

独占業務とは、社労士の資格保有者のみができる仕事です。
健康保険や雇用保険、厚生年金などに関する書類を作成し、行政への提出を代行する業務を指します。

参考:全国社会保険労務士会連合会

社労士試験の難易度が高いと言われる理由5つ

社労士試験は、難易度が高いと言われています。
ここでは、難易度が高いと言われる下記の5つの理由について解説します。

合格率が低い

社労士試験における直近5年間の合格率を見てみると、約5~7%で推移しています。

年度合格率
令和5年(2023年)度6.4%
令和4年(2022年)度5.3%
令和3年(2021年)度7.9%
令和2年(2020年)度6.4%
令和元年(2019年)度6.6%
出典:社会保険労務士試験オフィシャルサイト「過去10年の推移と合格者の年齢階層別・職業別・男女別割合」

国家資格の「8士業」と呼ばれる士業のなかでも、3番目に合格率が低く、難易度は非常に高いといえます。

参考:社会保険労務士試験オフィシャルサイト「過去10年の推移と合格者の年齢階層別・職業別・男女別割合」
社会保険労務士試験オフィシャルサイト「社会保険労務士試験の合格基準及び正答について」
社会保険労務士試験オフィシャルサイト「社会保険労務士試験の合格者の発表について」

受験資格がある

社労士試験を受験するためには、以下の学歴、実務経験、厚生労働大臣の認めた国家資格合格のうち、いずれかを満たす必要があります

学歴大学、短大、5年制の高等専門学校等を卒業すると受験資格が得られる。
大学在学中であっても、一定以上の単位を取得している場合も受験資格が得られる。
実務経験大学等を卒業していない場合であっても社労士法人などで、労働・社会保険に関わる実務経験が通算で3年以上になった場合に受験資格が得られる。
厚生労働大臣が認めた国家資格合格行政書士試験や司法試験の予備試験などに合格した場合に受験資格が得られる。
受験資格が得られる国家資格は79種類ある。

実務経験、または厚生労働大臣が認めた国家資格合格の条件を満たしていない限り、高卒や中卒の人は受験できません。そのため、受験ハードルが高いという意味でも難易度が高いといえるでしょう。受験資格の詳細は、社会保険労務士試験オフィシャルサイトをご覧ください。

科目数が多い

社労士試験は、下記の通り大まかにわけて全8科目。

  • 労働基準法及び労働安全衛生法
  • 労働者災害補償保険法
  • 雇用保険法
  • 労務管理その他の労働に関する一般常識
  • 社会保険に関する一般常識
  • 健康保険法
  • 厚生年金保険法
  • 国民年金法

さらに、選択肢式試験と択一式試験にわかれます。
細かくわけると選択式試験が計8科目、択一式試験が7科目のため、全15科目あります。

科目数が多く勉強すべき範囲が多いことから、難易度が高くなっています。

また科目ごとに合格基準が設定されており、全体の合計点数だけでなく、バランス良く点数を獲得しなければ合格できない点も難易度が高い理由のひとつです。

参考:社会保険労務士試験オフィシャルサイト

試験時間が長時間にわたる

社労士試験は問題数が多く、試験が長時間にわたるため、時間内に解く力や集中力も問われます。試験は1日でおこなわれ、試験時間はすべて合わせると290分です。

試験時間試験内容
10時30分~11時50分(80分)選択式試験
13時30分~16時50分(120分)択一式試験
出典:厚生労働省 全国社会保険労務士会連合会「第56回(令和6年度)社会保険労務士試験 受験案内」

1つの試験時間が長時間にわたるため、集中力を維持するためのトレーニングも試験対策として重要です。
途中のトイレ休憩や飲水は認められていますが、退室可能な時間が限られています。

参考:社会保険労務士試験オフィシャルサイト

試験範囲に関係する法改正が多い

社労士試験は試験範囲に関係する法改正が多いため、難易度が高いとされています。全体の何割が法改正に関する問題だというデータはありませんが、例年、法改正された点も積極的に出題される傾向にあります。
働き方改革にともなう法改正も相次ぎ、試験範囲だけでなく、新しい情報にもアンテナを張って対策しなければなりません。なお、出題範囲となるのは、試験開催年度の4月上旬時点で施工される法改正に限ります。

社労士試験と他資格の難易度を比較

難易度が高いと言われても、いまいち、その難しさがわからないという人もいるでしょう。
ここでは、社労士試験と他資格の合格率や試験内容などを比較して、難易度を解説します。

社労士と行政書士

社労士行政書士
合格率5~7%程度10~13%程度
受験資格大学、短大、5年制の高等専門学校等を卒業した人。
または実務経験、国家資格のいずれかを満たす人が受験可能。
誰でも受験可能
試験内容全8科目で、選択式と択一式にわかれる
試験時間が比較的長時間にわたる。
法令科目と基礎知識科目にわかれて出題される
択一式と記述式でおこなわれる。

行政書士とは、官公署に提出する書類を作成したり、法的手続きの相談に乗ったりする国家資格です。たとえば建物の許可やビザ申請、会社設立の書類作成を代行するなどの仕事があります。
行政書士試験の合格者には社労士試験の受験資格が与えられることから、受験者の属性は似ていると考えられます。

合格率を見ると、社労士が5~7%程度に対し、行政書士は10~13%程度のため、難易度は社労士が若干高いといえるでしょう。

参考:一般財団法人 行政書士試験研究センター「最近10年間における行政書士試験結果の推移」
一般財団法人 行政書士試験研究センター「令和6年度行政書士試験のご案内」

社労士と中小企業診断士

社労士中小企業診断士
合格率5~7%程度約4~7%
受験資格大学、短大、5年制の高等専門学校等を卒業した人。
または実務経験、国家資格のいずれかを満たす人が受験可能。
誰でも受験可能。
試験内容全8科目で、選択式と択一式にわかれる。
試験時間が比較的長時間にわたる。
第1次試験(2日間)と第2次試験(2回)の2段階でおこなわれる。
第1次試験はマークシート方式で7科目
第2次試験は筆記と口述の2段階にわかれ、筆記試験が合格しないと口述試験は受験不可。

中小企業診断士とは、中小企業の経営課題を見極め、助言する専門家です。合格率は社労士よりも中小企業診断士のほうが若干低く、約4~7%です。また、中小企業診断士の試験は2段階でおこなわれ、第2次試験の合格率は第1次試験よりも下がる傾向にあり、社労士よりも合格のハードルが高いといえるでしょう。

参考:経済産業省 中小企業庁

社労士試験に合格するためのコツ3つ

難易度が高いとされる社労士試験に合格するためには、これから解説するコツ3つを実践し、最短ルートで合格を目指しましょう。

勉強の時間を確保する

社労士試験に合格するためには、約1,000時間の勉強が必要だとされています。
1,000時間の勉強時間を確保するためには、1日3時間勉強したとして、約1年間必要です。

働きながら取得を目指す人も多いと考えられるため、現実的に1日何時間勉強できそうか考えましょう。

社労士試験は例年8月に開催されるため、試験日から逆算して考えると、遅くとも前年の8月初旬から勉強する必要があります。

年間のスケジュールを立てる

社労士試験は出題範囲が広く、合格するためには科目ごとの基準点を満たさなければなりません。
そのため、バランス良く学習を進めることが重要です。
試験日までの学習スケジュールを大まかに立て、短期的に調整しながらまんべんなく勉強しましょう。

独学よりも予備校や通信講座を利用すると、カリキュラムがあるため、学習スケジュールを立てやすいです。

予備校または通信講座を利用する

社労士試験の学習を効率良く進めるためには、出題傾向や学習のポイントを意識した勉強が必要です。予備校や通信講座であれば、押さえておくべき内容や勉強配分がわかり、法改正の情報も得られます。

またモチベーションも保ちやすいため、独学よりも合格する可能性が高まるでしょう。
わからないことがあれば、すぐに質問できるのも予備校や通信講座のメリットです。

おすすめの通信講座は以下のとおりです。

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社労士(社会保険労務士)はやめとけ!?実は社会に求められている人気資格

社労士は難易度の高さからやめとけと言われることもありますが、社会的に需要のある仕事です。

2019年4月1日から順次施行されている「働き方改革関連法」にともない、企業は労務の改善・整備を求められています

企業の経営資源とし言われる、人・金・モノ・情報の「人」に関する専門家の社労士。
社労士は企業における人の専門家として、独占業務をおこない、改善策を提案するコンサルティング業務も担います。

厚生労働省の調査によると、社労士の全国平均年収は約947万円です。収入から見ても、受験する価値のある資格といえるでしょう。

社労士試験の難易度を攻略するためには予備校や通信講座がおすすめ

社労士試験の難易度は、合格率や科目数、法改正などの点から難易度が高いといえますが、勉強の時間をきちんと確保し、計画的に学習すれば合格できる可能性は高まります。

確実に合格するためには、予備校や通信講座を利用することがおすすめです。
カリキュラムが用意されているため、そのとおりに学習を進められ、勉強方法に迷うことがありません。
わからない点があれば講師に質問できるため、独学よりも効率的に勉強できます。
以下に編集部おすすめの通信講座を紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

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ユーキャンの通信講座では主にユーキャン側が提供するフルカラーの教科書を用いて自分のペースで学習を進めていきます。

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主に教科書や動画、デジタルビデオなどを用いて効率的に勉強時間を使い、試験の合格を目指します。

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まとめ

この記事では、社労士試験(資格)の難易度について、社労士試験が難易度が高いと言われている理由、社労士試験の独学での受験、社労士試験に短期間で合格するためのポイントについて解説しました。

社労士試験は合格率が5~7%の難関資格です。
しかし、出題範囲の広さや科目ごとの足きりといった特長を知ることで対策が可能です。

また、社労士資格の合格には1000時間以上の学習が必要と言われていますが、効率よく学習を進めることも重要です。

独学での学習に不安がある場合は、通学の予備校や通信講座の利用を考えるとよいでしょう。

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