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投稿日:2023年8月29日 | 更新日:2024年03月07日
この記事を監修した専門家
インテリアコーディネーター資格に興味がある人も多いですが、
「学校に通うのは学費かかるしできれば独学で合格したい!」
と考える人も多いのではないでしょうか。でも実際にインテリアコーディネーター資格は独学で合格できるのでしょうか。
結論、独学でも合格できます!
今回はインテリアコーディネーター資格試験に独学で合格するための方法・コツについて、インテリアコーディネーター資格を持つ私がご紹介します。
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インテリアコーディネーター資格試験の内容
インテリアコーディネーターはそもそもどのような資格か
インテリアコーディネーター資格試験を運営する公益社団法人インテリア産業協会は、インテリアコーディネーター資格について以下のように定義しています。
「インテリアコーディネーターとは、住まい手にとって快適な住空間を作るために適切な提言・助言を行う当協会が資格認定する専門職です。
インテリア(内装、家具、ファブリックス、照明器具、住宅設備等)に関する幅広い商品知識を持ち、住宅・インテリアメーカー、工務店、販売店やフリーな立場で、インテリア計画や商品選択のアドバイスなどを行います。」
つまり、インテリアコーディネーターは住まい手のために快適な住空間を作るための仕事であり、インテリアコーディネーター資格はその知識を持っている者だと証明する資格です。
試験内容
インテリアコーディネーター資格の試験は年に1回行われ、一次試験と二次試験からなります。
公益社団法人インテリア産業協会が2022年度の試験概要として発表した内容は次の通りです。
試験日 | 一次試験:2022年10月9日(日) 二次試験:2022年12月4日(日) |
受験資格 | 年齢・性別・国籍・学歴・職業・経験は問いません。 (ただし、出題・解答は日本語のみ) |
受験申込 | ①基本タイプ(一次試験+二次試験)受験料:14,850円(税込) ②一次試験のみ 受験料:11,550円(税込) ③二次試験のみ(免除制度対象者のみ)受験料:11,550円(税込) ※過去3年以内に一次試験に合格済みで、二次試験のみ受験する方 |
試験科目 | 一次試験:学科(マークシートによる択一方式) 二次試験:プレゼンテーション(製図)・論文(記述式) |
試験時間 | 一次試験:160分 二次試験:180分 |
受験には①一次試験と二次試験の両方、②一次試験のみ、③二次試験のみという3パターンの受け方があります。
この中で、③二次試験のみ受験することができるのは、過去3年以内に一次試験に合格済みの方です。
そして二次試験のみ受験する人だけが選択できる方法(一次試験免除制度)です。
インテリアコーディネーター資格試験は、一次試験に合格したものの二次試験は不合格だった人は、次年度から3年以内に二次試験のみを受験して合格できれば、インテリアコーディネーター資格を取得できます。
インテリアコーディネーター資格試験の難易度・合格率
2022年度のインテリアコーディネーター資格の一次試験は8,669名の受験者数に対して2,969名の合格者数で合格率34.2%、二次試験は3,795名の受験者数に対して2,193名の合格者数で合格率57.8%でした(※)。
2022年度のインテリアコーディネーター資格試験の結果は次の通りです。
一次試験 | 二次試験 |
受験者数8,669名 | 受験者数3,795名(内 一次免除者1,261名) |
一次試験合格者数2,969名 | 二次試験合格者数2,193名 |
一次試験合格率34.2% | 二次試験合格率57.8% |
これを見ると、一次試験では約3割程度しか合格しないため、しっかりと勉強をしないと合格できないと分かります。
また、二次試験合格者は全体の半数以上もいるため、一次試験さえ合格すれば資格取得までは簡単なのではないかと思うのではないでしょうか。
しかし、二次試験の受験者数の中に一次試験免除者が約3割もいるということは、何度も二次試験を受ける人がいるということです。
実際、私も最初に受験した時は一次試験のみ合格し、二次試験の合格までは2回の受験を要しました。二次試験もしっかりと対策をしておかないと、インテリアコーディネーター資格合格は難しいのです。
一方でインテリアコーディネーター資格は、取得できればインテリア業界ではとても重宝される資格です。
就職する企業によっては取得者だけに特別手当や専門職手当として給料とは別で支給することもあります。
インテリア業界への就職や転職を考えている人はぜひ取得を目指したい資格です。
インテリアコーディネーター独学で一次試験に合格するコツ
インテリアコーディネーター資格の一次試験は学科試験で、マークシート択一方式で50問出題されます。
合格ラインは公表されていませんが、約7割と言われています。
出題範囲は、インテリアコーディネーターの仕事に関することやインテリアの歴史、建築物の構造・仕上げ、関連する法規・制度などで、幅広い分野から知識を問われます。
2022年度の受験概要は以下の通りです。
一次試験の範囲
・インテリアコーディネーターの誕生とその背景に関すること
・インテリアコーディネーターの仕事に関すること
・インテリアの歴史に関すること
・インテリアコーディネーションの計画に関すること
・インテリアエレメント・関連エレメントに関すること
・インテリアの構造・構法と仕上げに関すること
・環境と設備に関すること
・インテリアコーディネーションの表現に関すること
・インテリア関連の法規、規格、制度に関すること
毎回の試験でどの分野もまんべんなく出題されるため、幅広く勉強をして知識を身に付けておくことをおすすめします。
毎日勉強時間を確保して少しずつ覚えましょう。
インテリアコーディネーター独学で二次試験に合格するコツ
一次試験に合格すると次は二次試験を受けることができます。
二次試験では、インテリアを提案するためのプレゼンテーション技能(製図)と、インテリアコーディネーターとしての資質(論文)が問われます。
いずれも採点者が内容を判断して評価されるので、合格ラインについては明確に発表されていません。
プレゼンテーション問題(製図)
プレゼンテーション問題はインテリアコーディネーター業務で必要な図面の知識や、人間工学に基づいた適切な家具のレイアウト、カーテン等のウィンドウトリートメントの選び方、照明計画など、実務で必要とされることが一通りできることを確認する試験内容です。
与えられた条件を理解した上でインテリア計画を行い、製図と着彩により必要な情報を分かりやすく表現する力が必要です。
プレゼンテーション問題で製図を要求される図面の種類は、①平面図、②立面・断面図、③パース、④アイソメ図、⑤仕上げ表、⑥家具図と大きく分けて6種類もあります。
その年によってどの製図が出題されるか分からないため、どれも書けるように対策しておく必要があります。
2022年度は「平面図」「家具図(正面図2面)」を製図する問題が出されました。
具体的にはまず、与えられた要望や家族構成を考えて、問題文の条件に合ったインテリアの最適なレイアウトや向きについて考えます。
そして、配置するものはそれぞれ図面の縮尺に合った正しいサイズで図面に製図して、必要な情報を図面に記入していきます。
最後に色鉛筆で着彩をしますが、適切な色を使用して見栄えの良い図面になるように仕上げます。
このように製図問題では、条件に合う適切な対応方法や知識と製図技術が必要です。
また、細い線や消したのか書いたのか分からないような線は減点対象になるため、見やすく製図することを心がけましょう。
製図は初めて勉強する人にとっては苦労する内容です。
過去問や予想問題を多数解いて慣れることが必要です。
論文問題
インテリアコーディネーターの仕事現場でよくある、顧客からの難しい要望や条件に対して内容を理解し判断した上で、的確な解答を⽂章で明瞭に表現します。
2022年度は、分譲マンション(RC造)の北側にある部屋の腰窓まわりの寒さ対策として、①カーテン生地の選び方、②カーテンの吊り方について、アドバイスとその理由を550〜600字で記述する内容が出題されました。
インテリアの基本的な知識にプラスして、実際に現場で起きるような課題に対して適切な対応方法を知っているかが問われるため、自分の中の知識の引き出しを多く持つことと、文章を速く書ける力が必要です。
また、採点者が内容を読んで判断するため、字を読みやすく書くことも重要です。
インテリアコーディネーター資格の勉強法
さて、インテリアコーディネーター資格試験に簡単に合格することは難しいことが分かりましたが、一体どのような勉強法があるのでしょうか。
主な勉強法として下記の2つをご紹介します。
- インテリアコーディネーター資格学校に通う
- 独学する(通信講座・テキスト・参考書・問題集)
順番に見ていきましょう。
インテリアコーディネーター資格学校に通う
メリット
・プロの先生から教わるので効率の良い勉強ができる。
・インテリアコーディネーターとして現役で活躍している、もしくは過去に活躍していた先生から教わるためやる気が出る。
・一緒に合格を目指す仲間やライバルがいるためモチベーションが維持できる。
デメリット
・授業料や教材費、交通費がかかる
・通学や授業に時間を取られて日常生活(仕事・学校・育児など)に支障が出る。
独学する(通信講座・テキスト・参考書・問題集)
メリット
・学校に通うより費用が格段に安く済む。
・自由に勉強時間が確保できる。
デメリット
・聞きたいことを気軽に質問できない。
・先生や仲間が身近にいない環境でモチベーションの維持をする必要がある。
・自分でスケジュール管理する必要がある。
確かに、学校に通えば直接先生から学ぶことができるのでメリットとなります。
聞きたいことも質問できるでしょう。
しかし、学費は高額であることが多く、学校まで通うことも考えると時間もかかるのは大きなデメリットではないでしょうか。
その点、独学であれば費用も時間も抑えられるのでとてもおすすめです。
確かに、先生や仲間は身近にいませんが、後ほど紹介する通信講座を利用すれば、先生から内容について教えてもらうことができます。
次に、インテリアコーディネーター試験対策を独学で進めるための、より効率の良い勉強法を紹介します。
より効率の良い勉強法
①毎日勉強時間を確保する
そもそもインテリアコーディネーター資格は、取得していないとインテリア業界で働けないということはありません。
そのため、現にインテリアコーディネーターとして働きながら試験合格を目指す人が多くいます。
仕事で忙しい毎日を送っていると、帰宅後はすぐに休憩したい時もあります。
でも、一度休憩するとダラダラと過ごしてしまい、勉強時間が確保できずに日々が過ぎていく原因にもなります。
人は新しく記憶したことは短期記憶として脳に保存されますが、時間と共に消失して行きます。
そのためせっかくインテリアコーディネーター試験の勉強をしても、その後勉強をしない期間が続くと記憶から消えてしまいます。
毎日数分でも良いので参考書やテキストを読んで勉強しましょう。
②夜インプット・朝アウトプット
脳の仕組みを利用した効率的な勉強法があります。
それが「夜インプットして朝アウトプットする」勉強法です。
人は新しく得た記憶を脳に詰め込みますが、夜寝る前は脳内の短期記憶の領域はとても混雑した状態になっています。
この状況を寝ている間に整理整頓し、古い記憶は忘れ、新しい記憶を整理して保管するようにしています。
この仕組みを利用して、夜にインテリアコーディネーターの参考書やテキストを読み新しい知識をインプットして、朝起きたら問題集を解いて記憶のアウトプットをします。
分からなければ復習して、短期記憶だったものを長期記憶に変えていく作業をします。
インテリアコーディネーター試験では、まずは一次試験を突破する必要がありますが、出題される範囲がとても広いため、このような勉強法で毎日コツコツと勉強してしっかりと知識を定着させましょう。
独学で資格取得するためのスケジュールと勉強時間
インテリアコーディネーター資格試験の一次試験は9月中旬~10月中旬、二次試験は12月上旬の日曜日に行われます。
また、一次試験に合格するのに必要な勉強時間は約200~300時間、二次試験に合格するのに必要な勉強時間は約100時間と言われています。
独学で1日2時間の勉強時間とすると、一次試験は試験日の約5カ月前の4月頃には始めることをおすすめします。
また、二次試験の対策は、1日2時間の勉強時間とすると、試験日の約2カ月前となるため、一次試験が終わり次第勉強を始めた方が良いです。
インテリアコーディネーター試験に合格するためには、膨大な量の内容を長期に渡ってコツコツと勉強する必要があるため、独学ではスケジュール管理とモチベーション維持がとても重要です。
独学ではどう勉強したらいい?
インテリアコーディネーター資格試験の独学合格を目指す上で、具体的な勉強方法についてご紹介します。
- 参考書・テキスト・問題集
- 通信講座を利用する
順番に見ていきましょう!
独学で資格を取得するための勉強法①参考書・テキスト・問題集
まずは参考書・テキスト・問題集だけで独学する方法です。
参考書やテキストだけで独学する最大のメリットは、何と言っても費用が安く済むことです。
勉強時間を毎日少しずつでも確保して地道な努力を続けられれば合格できます。
特に1次試験では出題範囲は幅広いですが、知識があれば解答できます。
一方で、製図と論文が出題される2次試験では、自分の解答が正しいのか専門知識のある先生から判断してもらわないと分からないことが多いため、参考書やテキストだけの独学で限界を感じる人には、通信講座をおすすめします。
次に、インテリアコーディネーター資格合格を目指すための参考書やテキストはありとあらゆるものがあり、どれを選べばいいのか困ってしまう人もいると思います。
私のおすすめの参考書やテキストの選び方についてご紹介します。
①書店で手に取ってみる
できれば書店に行って実物の参考書やテキストを手に取ってパラパラと読んでみることをおすすめします。
そうすれば大体の雰囲気が分かるので、自分に合う勉強しやすそうな本を選びましょう。
②参考書と過去問題集を1冊ずつ購入する
実際に書店へ行くと分かるのですが、各出版社から様々な参考書やテキストが出されています。
分かりやすそうだからと言って、何冊も購入するとかえって知識が定着しないので、まずは知識を付けるための参考書1冊と、過去問が5年ほど掲載された過去問題集を1冊購入しましょう。
参考書の内容が分かるようになったら、応用として別の参考書を購入するのも良いと思います。
③最新版を購入する
安いからと言って、中古本から参考書やテキストを探してしまうと、最新の試験内容に合った対策ができなくなってしまいます。
インテリアコーディネーター試験では、改定された法律に関する内容や時事問題が出ることもあります。
最新版を購入して勉強するようにしましょう。
独学で資格取得のための勉強法②通信講座
次に、通信講座でインテリアコーディネーター資格独学合格を目指す方法についてご紹介します。
メリット
- 学校に通うより費用が安く済む。
- 自由に勉強時間が確保できる。
デメリット
- 講師や仲間がいない環境でモチベーションの維持をする必要がある。
通信講座で勉強する方法は、私がおすすめする方法です。
確かに学校に通うのとは違い、周りに講師や仲間がいない環境で勉強しなくてはならないので、モチベーション維持ができるのか不安に思う人もいるでしょう。
でも、下記におすすめする通信講座ユーキャンでは専門の講師に添削依頼や質問ができて、モチベーション維持をしながら意欲的に勉強に取り組むことができます。
通信講座 ユーキャン
独学でおすすめする通信講座ユーキャンについて紹介します。
ユーキャンのメリットは以下の通りです。
- 初めての人にも分かりやすいテキスト
- 二次試験対策が動画でできる
- プロに添削してもらえる(全10回)
順番に見ていきましょう!
初めての人にも分かりやすいテキスト
図解やイラストがとても豊富で、初心者にも分かりやすいテキストです。
また、過去問題を徹底的に分析し、出題されやすい重要項目を効率よく学ぶことができます。
二次試験対策が動画でできる
二次試験で肝となる製図問題は、テキストだけでは理解がしにくいものです。
特に初めて製図を勉強する人にとっては、何から始めたら良いのか分からないものです。
その点、ユーキャンではパソコンやスマホから講義映像が見られるので、製図の手順やポイントが分かりやすいです。
プロに添削してもらえる(全10回)
一問一答で解答ができる一次試験とは違い、二次試験の製図問題と論文問題は、自分の解答が正しく書けているのか判断がつきかねます。
その点、ユーキャンでは全10回の添削課題にチャレンジができるため、製図の解答方法が分かるようになります。
\ユーキャン公式サイトを確認してみる/
まとめ
インテリアコーディネーター資格試験は、簡単に合格することはできないものの、きちんと自分に合った勉強法を選べば独学でも十分合格可能な試験です。
どんな方法でも毎日の勉強の積み重ねは必要なため、コツコツと勉強してインテリアコーディネーター試験合格を勝ち取りましょう!
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