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投稿日:2023年8月29日 | 更新日:2023年12月08日
「社労士に向いている人の特徴を知りたい」
社労士に興味があるのであれば、このような疑問をお持ちの方も多いかと思います。
社会保険労務士は難関資格ではあるものの、そのぶん就職や転職に強く、将来的に独立開業も狙えるため、男女問わず人気の資格です。
とはいえ、どんな仕事にも向き不向きの適性があるため、社労士に向いている人と向いていない人の特徴については、事前に把握しておいた方がいいでしょう。
そこで本記事では、社労士の適性に焦点を当てて、向いている人と向いていない人の特徴を解説していきます。
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社労士の概要
自分が社労士に向いている人かどうかの適性を知るためには、まずは社労士の概要について理解しておく必要があるでしょう。
そこで本章では、社労士の概要をご紹介します。
社労士の仕事内容
社労士とは社会保険労務士の略称で、労働・社会保険の問題を専門に取り扱う国家資格者です。
社労士の業務内容は広範囲にわたりますが、大きく以下の3つに分けられます。
- 行政機関に提出する書類作成や手続き代行、および紛争があった際の当事者の代理
- 労働社会保険関係法令に基づく帳簿書類(就業規則や賃金台帳など)の作成
- 労務管理や社会保険に関する相談および指導
社労士の働き方
社労士の働き方は様々ですが、大きく分けて「開業社労士」と「勤務社労士」の2つが存在します。
開業社労士とは、企業から独立し、個人で働く形態の社労士のことで、社会保険労務士事務所、もしくは社会保険労務士法人を設立して独立するのが一般的です。
開業社労士は、頑張りしだいで高収入を目指せる点がメリットである反面、自ら仕事を獲得する必要があるため、年収が不安定になりやすい点がデメリットと言えます。
一方の勤務社労士とは、企業や事務所に在籍し、従業員として働く形態の社労士のことで、企業の人事部や社労士法人などに所属するのが一般的です。
組織に属することになるため、年収が安定する点がメリットですが、普通の会社員と働き方に変わりはないため、自分の頑張りがそのまま収入に直結することは少ないでしょう。
社労士の年収が気になる方はこちらの記事を読んでみるといいでしょう↓
社労士試験の難易度・合格率
社労士になるためには、社会保険労務士試験に合格する必要があります。
社会保険労務士試験の合格率は、年度によって多少の幅があるものの、平均7%前後となっており、難関試験の部類に入ります。
試験に合格するためには、1,000時間前後の勉強時間が必要と言われており、1~2年をかけて合格を目指すのが一般的です。
◆直近5年間の社会保険労務士試験の合格率
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2022年度 | 40,633人 | 2,134人 | 5.3% |
2021年度 | 37,306人 | 2,937人 | 7.9% |
2020年度 | 34,845人 | 2,237人 | 6.4% |
2019年度 | 38,428人 | 2,525人 | 6.6% |
2018年度 | 38,427人 | 2,413人 | 6.3% |
社労士の登録要件
社労士として登録するためには、試験合格後に全国社会保険労務士会連合会に備える社労士名簿に登録を受ける必要があります(社労士法第14条の2第1項)。
ただし、登録を受けるためには、2年以上の労働社会保険諸法令に関する実務経験が必要です。
実務経験がない場合には、全国社会保険労務士会連合会が実施する事務指定講習を修了すれば、登録が認められます。
なお、2022年8月時点での社会保険労務士登録者数は、44,504人となっています、
(参照:厚生労働省『第54回社会保険労務士試験の合格者発表』)
社労士に向いている人の特徴
では、実際にはどのような人が社労士に向いているのでしょうか?
具体的には、以下の4つです。
- 労務に関心がある人
- 正義感が強い人
- 細かい作業が苦にならない人
- コミュニケーション能力が高い人
そこで本章では、社労士に向いている人の特徴について解説します。
①労務に関心がある人
社労士に向いている人の1つ目の特徴としては、「労務に関心がある人」が挙げられます。
社労士は労務の専門家として、労働問題や雇用問題、労務管理等に深く関わることになるため、そもそも労務に興味や関心がないと、仕事にやりがいを感じるのが難しいかもしれません。
また、労働法や社会保険関連法は改正が多く、試験合格後も常に知識のアップデートが求められるため、労務に関心がある人でないと、継続的な勉強や情報収集が苦になってしまう可能性があります。
②正義感が強い人
社労士に向いている人の2つ目の特徴としては、「正義感が強い人」が挙げられます。
労務の根幹とも言える労働基準法や労働安全衛生法は、使用者の不当な取扱いから労働者を守ることを目的としています。
そのため、時には企業や経営者に対して意見を言うことも必要であり、「法令を遵守し、より良い労働環境を作り上げる」という、強い正義感を持っている人の方が、社労士に向いていると言えるでしょう。
③細かい作業が苦にならない人
社労士に向いている人の3つ目の特徴としては、「細かい作業が苦にならない人」が挙げられます。
労務管理においては、勤怠管理や給与計算、社会保険手続きといった、細かい作業や計算が必要です。
給与計算や社会保険手続きにミスがあると、関係者に及ぼす影響も大きく、社労士には一定水準の緻密さが求められるため、そういった細かい作業が得意な人であれば、社労士の適性があると言えます。
④コミュニケーション能力が高い人
社労士に向いている人の4つ目の特徴としては、「コミュニケーション能力が高い人」が挙げられます。
社労士は、ハラスメントや従業員間のトラブルに関する相談を受けることも多く、当事者の話をしっかりとヒアリングできる「傾聴力」が必要です。
また、問題の早期発見のために、時にはこちらからコミュニケーションを図りにいく「積極性」も求められます。
このように、社労士には一定のコミュニケーション能力が必要であるため、人と関わることが好きな人や、コミュニケーション能力に自信がある人であれば、社労士の適性があると言えるでしょう。
社労士に向いていない人の特徴
逆に、社労士に向いていない人というのは、どのような特徴があるのでしょうか?
具体的には、以下の3つです。
- 細かい作業が苦手な人
- 自己研鑽ができない人
- 企業の売上に直接貢献したい人
そこで本章では、社労士に向いていない人の特徴について解説します。
①細かい作業が苦手な人
社労士に向いていない人の1つ目の特徴としては、「細かい作業が苦手な人」が挙げられます。
労務では細かい計算や入力作業、書類内容の念入りなチェックが必要となるため、このような細かい作業が苦手な人には、社労士はあまり向いていないと言えるでしょう。
特に、給与計算は誤った処理をしてしまうと、修正が大変なだけでなく、従業員から不信感を抱かれる可能性もあるため、注意が必要です。
②自己研鑽ができない人
社労士に向いていない人の2つ目の特徴としては、「自己研鑽ができない人」が挙げられます。
前述の通り、労働法や社会保険関連法は改正が多いため、法改正に関する情報には、常に敏感である必要があります。
また、社労士は労務の専門家として、無責任な発言はできないため、常に知識のアップデートが必要です。
このように、社労士では試験合格後も継続的な勉強や情報収集が求められるため、自己研鑽ができない人には、社労士はあまり向いていないと言えます。
③企業の売上に直接貢献したい人
社労士に向いていない人の3つ目の特徴としては、「企業の売上に直接貢献したい人」が挙げられます。
社労士は基本的に、人事部などの管理部門に所属して、企業を間接的に支えるのが主な役割です。
そのため、営業職などのように、企業の売上に直接貢献することはできません。
もちろん、管理部門も企業にとって欠かせない存在ではありますが、企業の売上に直接役立つ仕事の方がやりがいを感じられる人であれば、社労士はあまり適していないと言えるでしょう。
社労士はやりがいのある職業
ここまで、社労士に向いている人と向いていない人の特徴について解説してきました。
◆社労士に向いている人の特徴
- 労務に関心がある人
- 正義感が強い人
- 細かい作業が苦にならない人
- コミュニケーション能力が高い人
◆社労士に向いていない人の特徴
- 細かい作業が苦手な人
- 自己研鑽ができない人
- 企業の売上に直接貢献したい人
労務という仕事は一見地味ですが、企業の重要な経営資源の1つである「ヒト」の部分を取り扱う、非常にやりがいのある仕事です。
社労士は労務の専門家として、今後も需要が高まっていくことが予測されます。
ここまで読んでみて、もし「自分には合っている」と思えたのであれば、社労士として大きく活躍できる可能性があるでしょう。
もちろん、社労士は簡単に取得できる資格ではありませんが、適性があると感じた人は、ぜひこの機会に社労士を目指してみてはいかがでしょうか?
また社労士以外にも他の資格が気になる方はこちらの記事を読んでみてください。転職や就職で役立つ資格が載っています。
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