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投稿日:2022年1月4日 | 更新日:2024年06月13日
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公認会計士の主な仕事内容は、簡単に言うと企業の財務情報が正しく公開されているかチェックすることです。そのほかにも、経営に関わる責任のある仕事を担います。
本記事では、公認会計士の仕事内容をわかりやすく解説します。公認会計士の仕事内容や将来性についてわかり、資格取得の検討材料になるでしょう。
公認会計士の仕事内容
公認会計士の主な仕事内容は、主に企業や行政が作成する財務諸表をはじめとする会計書類をチェックし、検証した結果を報告書にまとめることです。この業務を監査と呼び、公認会計士は独立した立場で不正や誤りがないか見る「市場の門番」とも呼ばれています。
公認会計士の仕事内容は、独占業務である監査をはじめ、税務やコンサルティング業務も行います。ここでは、監査、税務、コンサルティングの各業がどのような仕事内容なのか詳しく見ていきましょう。
監査
公認会計士の独占業務である監査は、先述したとおり、担当する企業や行政が財務諸表を適正に作成しているかチェックする仕事です。株式市場に上場している企業は、経営状況を投資家に伝えるために財務情報の公開を求められるため、財務諸表が必要になります。
ただし、この財務諸表は各企業が社内で作成するものであるため、それが正しい情報かどうか投資家は判断できません。そこで第三者として、各企業が作成した財務諸表の信頼を裏付ける業務を担うのが公認会計士です。
つまり公認会計士の監査の仕事内容は、企業の財務諸表の内容を検証して「適性」か「不適正」かを判断し、報告することです。公認会計士は経験年数に関係なく、この監査を行うため、大企業や上場企業の経営陣と仕事をして大いにやりがいを感じられるでしょう。
税務
公認会計士になると、税理士登録の権利も与えられるため、税理士登録をすれば税務の仕事も行えます。税務の仕事とは、企業や個人に対して各種税金の納税に関するアドバイスや、行政に提出する税金に関わる申告書を作成し、ときには代理で提出することです。
また会計帳簿への記入をはじめとする会計業務や、経営に関するコンサルティングも行います。以下のとおり、税理士にも独占業務があります。
独占業務 | 仕事内容 |
税務代理 | 税務関係の書類を納税者(顧客)に代わって提出する |
税務書類の作成 | 所得税や法人税、確定申告書などの税務関係の書類を納税者に代わって作成する |
税務相談 | 相続や節税など、税務に関するあらゆる相談を受ける |
公認会計士としてキャリアを積んだあと、税理士として活躍する人もいます。また、公認会計士として独学開業をする際は、肩書きとして税理士を記載する(税理士登録している場合のみ可)ケースも多いです。
コンサルティング
経営戦略や経営企画へのアドバイスなど、公認会計士はコンサルティング業務も行います。一般的には公認会計士として登録した後、「監査法人」と呼ばれるさまざまな企業の監査を請け負う会社で働くケースがほとんどです。その監査法人で経験を積み、その後のキャリアとしてコンサルティングファーム(コンサルティング会社)で働く人もいます。
コンサルティングファームでは、主に以下のようなテーマを扱います。
- 中長期の経営戦略の立案
- マーケティング戦略
- 新規事業の立案
- M&A
- 人事施策の立案
- コスト削減 など
直接企業の経営に関わることのため、経営トップの人たちと肩を並べて仕事をすることになります。
公認会計士の就職先は?
公認会計士試験に合格したら、就職活動を行います。合格者の約9割は、監査法人に就職するとされています。そのなかでも、大手監査法人であるBIG4は以下のとおりです。
- EY新日本有限責任監査法人
- 有限責任あずさ監査法人
- 有限責任監査法人トーマツ
- PwC Japan有限責任監査法人
監査法人で経験を積んだ後、以下のキャリアに進む選択肢もあります。
- 大企業
- 上場企業
- 外資系企業
- 金融機関
- ベンチャー企業
- コンサルティングファーム
- 税理士法人
このとおり、公認会計士のキャリアは幅広く、年収アップやライフワークバランスなど、自分が何を重視するかによってキャリアを選べます。
公認会計士の年収
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」の結果によると、公認会計士の全国平均年収は746万7,300円 です。一般的に、監査法人でキャリアを積んでいけば年収1,000万円は叶えられるでしょう。
就職先によっては年収1,000万円以上も可能で、2,000万円、3,000万円と稼ぐ人も珍しくありません。公認会計士の年収について詳しく知りたい人は、以下の記事もご覧ください。
公認会計士になるために必要なこと
公認会計士になるためには、まず公認会計士試験に合格しなければなりません。その後3年以上の実務経験を経て、修了の確認がもらえると公認会計士として登録できます。就職活動のタイミングは、試験合格後です。
公認会計士試験について詳しく知りたい人は、以下の記事もご覧ください。
公認会計士の仕事内容についてよくある質問
- 公認会計士の仕事はきつい?
- 公認会計士の仕事内容はつまらない?
- 公認会計士の仕事がなくなるって本当?
公認会計士の仕事内容についてわかったものの、仕事のきつさやおもしろさが気になる人は多いでしょう。よくある質問をまとめたので、ぜひ参考にしてください。
Q.公認会計士の仕事はきつい?
大手企業や上場企業の監査を担当するため、高度な専門知識が必要になり「公認会計士の仕事はきつい」と感じることもあるでしょう。また公認会計士の仕事はミスが許されないため、プレッシャーが大きいと感じる人もいます。
企業の決算期前後は繁忙期となり、きついと言われる原因のひとつです。ただし、閑散期もあるためゆとりを持って働ける時期もあります。
Q.公認会計士の仕事内容はつまらない?
公認会計士の監査業務は、会計の確認や細かい計算など地道な作業が多いです。なかには、公認会計士の仕事内容はとまらないと感じる人もいるでしょう。ただし、直接経営陣と関わって仕事をするため、やりがいが大きい仕事です。
Q.公認会計士の仕事がなくなるって本当?
公認会計士の仕事がなくなることはないでしょう。確かにいくつかの仕事はAIに代替できますが、公認会計士の仕事にはAIができない業務もあります。AIに代替できないとされているのは、コンサルティング業務やクライアントからの相談対応です。
各企業に合った提案は、公認会計士にしかできない仕事。公認会計士の仕事がすべてなくなることはないと考えられます。
公認会計士の仕事内容は企業の経営に大きく影響する
公認会計士の仕事内容は、独占業務である監査がメインです。企業が作成した財務諸表が適正な内容かチェックし、報告書を作成します。公認会計士が検証した財務諸表は、投資家から信頼されるもので、企業の経営や資金調達に大きく影響するものです。
このとおり、公認会計士の仕事内容は責任が重く、大企業や上場企業にとって必要不可欠な存在。そのため「公認会計士になるのは難しそう」と思う人は多いでしょう。公認会計士試験の難易度について詳しく知りたい人は、以下の記事もご覧ください。
こちらの記事も参考にしてみてください。
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