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投稿日:2024年2月5日 | 更新日:2024年02月05日
特許申請に関わる仕事である弁理士は、毎年の合格率が10%を切る難関の資格です。
「弁理士試験に独学で合格できるのかな?」
「独学で弁理士に合格するための、おすすめの参考書やテキストが知りたい」
このように、独学で弁理士試験に受かる方法を知りたい方やおすすめの参考書やテキストを探している方は多いことでしょう。
本記事では、具体的な勉強方法や必要な時間、テキスト選び、試験の難易度などについて詳しく解説します。
弁理士の試験内容とは?
まず、弁理士を独学で取得するための勉強方法を紹介する前に、試験内容について確認しておきましょう。
弁理士の試験は、主に、特許法、商標法、意匠法、著作権法など、知的財産法を中心に出題されます。
試験は、以下の3つに分かれています。
- 短答式筆記試験
- 論文式筆記試験
- 口述試験
弁理士試験は、筆記試験と口述試験があり、筆記試験に合格した方でなければ口述試験を受験することはできません。
また、筆記試験は短答式試験と論文式試験があり、短答式試験に合格した方でなければ論文式試験を受験することはできません。
しかし、弁理士試験には、短答式試験、論文式試験において、それぞれ免除制度があります。
例えば、試験ごとに合格したら合格発表日から2年間試験が免除されたり、認定された資格保有者や博士号を持っている者は論文式試験が免除されたりとさまざまです。
免除制度の詳しい内容については特許庁のホームページにある弁理士免除制度のQ&Aを参照してください。
独学で合格できる?弁理士試験の難易度とは?
続いて、弁理士資格試験の難易度について解説します。
弁理士試験は独学でも合格可能ですが、その難易度は決して高くありません。
合格率は例年6%〜10%程度と低く、資格の中でも非常に難しいものです。
この試験範囲では、法律、科学、技術の広範な知識を習得する必要があります。
また、合格に必要な勉強時間は約3000時間といわれており、例えば、1年間で合格を目指すなら1日8.2時間以上の勉強時間を確保しなければなりません。
多くの人が合格までに3年〜4年程度の期間がかかっています。
とはいえ、弁理士試験は、同じ難関資格である弁護士には必要な受験資格などが一切なく、誰でも受験が可能です。
年齢や学歴などに関係なく受験でき、平均年収も高いことから、弁理士資格を持っていると昇給や昇進などのキャリアアップや転職に非常に有利に働くでしょう。
独学で弁理士に合格するためのスケジュールとは?
試験内容とその難易度が分かったところで、独学で弁理士に合格するための学習スケジュールの組み方について解説します。
独学で合格するためのスケジュールを作成する際には、試験の日程や自身の既存の知識、自分が充てられる1日の勉強時間などを考慮に入れます。
特に、出身学歴が理系でない場合や、法律の知識が全くない方は1回の受験で受かるのは難しく、年単位での学習計画が必要となるでしょう。
先ほどお伝えしたように、弁理士の試験は、短答式試験、論文式試験、口述式試験の3つに分かれています。
短答式に合格しないと論文式には進めず、論文式に合格しないと口述式には進めない仕組みになっており、まずは短答式試験に合格しなければなりません。
例年、短答式試験は5月中旬、論文式試験は7月上旬、口述式試験は10月中旬に行われるため、それに合わせて学習スケジュールを組みましょう。
10月にすべての試験が終わるので、それから受験勉強をはじめます。
例えば、1年目で合格を目指すのに、集中して勉強に充てられる期間は以下の通りです。
- 短答式試験:11月~5月まで
- 論文式試験:5月~7月まで
- 口述式試験:7月~9月まで
合格に必要な勉強時間は予備校などを利用した方も入れて約3000時間となるため、独学で合格を目指す場合はそれ以上の時間を勉強に充てる必要があるでしょう。
実際に弁理士試験に合格した方のSNSやブログを読むと、短答式試験は何とか独学で合格できても、論文式試験はかなり難しくなると書かれています。
弁理士の合格を独学で目指すのは、かなりの覚悟が必要です。
はじめて独学で弁理士に合格するために必要な参考書
弁理士を独学で合格したい方にとって重要なのは参考書選びです。
ここでは、まず初学者が弁理士の入門として使用するべき参考書を3つ紹介します。
- 弁理士試験 エレメンツ (1) 特許法/実用新案法 基本テキスト 第11版 (早稲田経営出版)
- 弁理士試験 エレメンツ (2) 意匠法/商標法 第10版 (早稲田経営出版)
- 弁理士試験 エレメンツ (3) 条約 / 不正競争防止法 / 著作権法 第10版 (早稲田経営出版)
この基本テキストの「弁理士試験エレメンツ」は知識を整理するのに最適な構成となっています。
特に基本知識がシンプルにまとめられ、節ごとに事例が掲載されていて、要点がつかみやすくなっています。読みやすいテキストなので、はじめて弁理士に挑戦する方でもわかりやすくおすすめです。
まずは、この3つを読破して特許に必要な法律の知識を身につけましょう。
弁理士を独学で取得するのが難しいといわれる理由
合格率が低いことや、必要な勉強時間が長いこと以外にも、独学で弁理士を取得するには難しいといわれる理由が存在します。
その理由を、以下の3点に絞って解説します。
- 法律用語が多くなじみがない
- 参考書が豊富にないので選べない
- 論文試験の対応が難しい
法律用語が多くなじみがない
弁理士の合格に必要なのは、幅広い法律の知識を身に着けることです。
しかし、特許法や商標法などの法律用語は、初心者にはなじみがなく、法律用語を理解したり覚えたりするのに時間がかかってしまいます。
独学で勉強していく場合は、間違って覚えてしまった知識を訂正してくれる人がいないことから、誤って理解したことで試験に致命的なミスをする可能性も否定できません。
独学で勉強する場合は、法律用語を正しく理解することが大切です。
参考書が豊富にないので選べない
他の難関資格と比べると、弁理士の参考書は問題集を含めても数に限りがあり、なかなか選べません。
そのため、予備校でそろえられた専用のテキストを使用するのと比べると、購入できる参考書が限られるため、勉強範囲が狭くなる可能性が出てきます。
試験に受かるためには、試験範囲を全部網羅する必要があるため、参考書が豊富にないというのは大きな不安要素でしょう。
論文式試験の対応が難しい
独学で起こる不安要素の最後は、論文試験の対応です。
自分の答案をチェックしてくれる第3者がいないため、導き出した回答が実際の試験でどれくらいの得点をもらえるのか分かりません。
最後まで自分の解答を添削してくれる人がいないことは、文章中に必要なKWや表現方法が適切であるかどうかに不安が残ります。
やはり、予備校やオンライン講座の講師にチェックしてもらうことは必須といえるでしょう。
独学で弁理士資格に合格するのに向いている人は?
弁理士の資格取得は予備校やオンライン講座を利用して目指すのが一般的ですが、独学で資格取得することに向いている人も存在します。
以下の2点に当てはまる人は独学で目指すのもよい方法かもしれません。
- 法律を学んだことがある人
- 理系学部を卒業した人
それぞれの人について解説します。
法律を学んだことがある人
法学部出身の方や法務部や知財部で働いた経験がある方は、法律についてある程度の知識が身についているため、市販の参考書を使っても、勉強がはかどる可能性があります。
一般的には難しく感じる法律用語を、市販のテキストでもすんなり頭に入る方なら独学で合格を目指せるでしょう。
理系学部を卒業した人
弁理士は、理系学部を卒業した人の合格率が高いという特徴があります。
なぜなら、弁理士試験の論文式試験の選択科目を、理工I(機械・応用力学)、理工II(数学・物理)、理工III(化学)、理工IV(生物)、理工V(情報)、法律(弁理士の業務に関する法律)の中から選べるからです。
これらの科目は、理工系学部を卒業した人なら誰もが勉強してきた内容であることから、試験が有利に進められるでしょう。
独学で弁理士資格に合格するのに向いていない人は?
一方で、独学で弁理士資格を目指すのに向いていない人はどのような人なのでしょうか。
ここでは以下の2点に当てはまる人について解説します。
- 法律を学ぶのが初めての人
- 論文を書いたことがない人
法律を学ぶのが初めての人
近年では、弁理士の試験を受ける人の7割は理工系学部出身の人で、法律を学んだことがない方が多いことが分かっています。
文系の人であっても法律用語になじみのない方は、特許法や商標法などの幅広い知識を必要とする弁理士の資格を独学で取得するのは難しいでしょう。
はじめて法律を学ぶ人は、やはり予備校や通信講座で必要な知識を身に着けることが合格への近道です。
論文を書いたことがない人
続いて独学での資格取得が向いていない人は、全く論文を書いたことがない人です。
弁理士の試験では、論文式試験があり、決められた時間内に適切なキーワードを盛り込んだ論文を書く必要があります。
論文を書くのに慣れていない人は、独学で論文の書き方を学んでもなかなか上達できず苦戦するでしょう。
論文を全く書いたことがない人は、予備校や通信講座を使って丁寧に教えてもらうのが合格する秘訣です。
独学で勉強するメリット
ここでは独学で勉強するメリットについてお伝えします。
独学は費用がかからない
まず、独学で勉強するメリットは費用が抑えられることです。
資格取得を目指す人は、なるべく勉強にあてる費用を少なくしたいと考える方が多いことでしょう。
弁理士の参考書やテキストは、一般的な参考書などよりは高額なものが多いですが、予備校へ通うより費用が抑えられます。
自分なりの勉強方法で合格する自信がある方は、あまり費用がかからない独学での勉強を選ぶこともあるでしょう。
とはいえ、独学で合格できるのは短答式試験までといわれており難易度は非常に高いです。
費用を抑えるあまり合格できない可能性もあるので、独学を選ぶ際は、よく考えて決めましょう。
自分のペースで勉強が進められる
次にあげるメリットは、自分に合ったペースで勉強できることです。
予備校に通うとなると、決まった時間に勉強時間がとられてしまうため、社会人の方ははなかなか通う時間が取れないこともあるでしょう。
また予備校では、他に授業を受けている人と同じペースで勉強を進めていく必要があるため、授業についていけなかったり、授業のペースが自分の学習スピードより遅いと感じたりする場合は、ストレスがかかります。
独学で勉強するメリットは、自分に適したスピードで学習できることでしょう。
独学で勉強するデメリット
ここでは独学で勉強するうえでのデメリットについてお伝えします。
勉強の効率が悪い
まず1つ目のデメリットは、勉強効率が悪くなる可能性があることです。
独学で勉強するときは、わからないことをすべて自分で解決する必要があります。
例えば、答えがどうしてこの結果になるのかが理解できない場合、参考書やテキストを読み返すことに多くの時間をロスすることになりかねません。
また、つまづいたポイントから抜け出せないような問題にはまると、やる気が失われてしまう方もいます。
勉強効率を考えると、質問できる人が周りにいないのは大きなデメリットになるでしょう。
モチベーションを保つのが難しい
2つ目のデメリットは、自分で決めた勉強スケジュールの自己管理ができず、モチベーションが保てなくなる可能性が出てくることです。
特に弁理士の試験は、短答式試験に合格できたら論文式試験に進みますが、それまでの期間は2カ月しかありません。
また、論文試験に合格できたら3カ月で集中的に口述式試験の勉強を開始します。
そのような忙しいスケジュールの中で、勉強方法はこれであっているのかと疑問が出たり、日々の仕事に追われて勉強時間が取れなかったりすると意欲が下がります。
特に弁理士資格取得は1度で合格するのは難しいため、何度も試験を受けるうちにモチベーションが下がって諦める方が多いです。
これら2つのデメリットをかんがみて、弁理士を独学で取得するのは、非常に難しいといえるでしょう。
弁理士を取得するためのおすすめの通信講座は?
独学で合格を目指すのはかなり難易度が高いことがお分かりいただけたことでしょう。
特に独学では、弁理士試験を突破する効率の良い勉強方法が分からなかったり、論文式試験の添削をしてもらえないため対応できなかったりという問題点が出てきます。
合格率は毎年6%〜10%と資格取得は難しく、合格者の平均合計勉強時間は約3000時間ともいわれています。
独学で合格を目指す場合は、どうしても勉強効率が落ちるため、3000時間程度の勉強時間をかけても試験をクリアするのは難しくなります。
あまりに費用を抑えることにこだわっていると、結果的に何年たっても合格できないということになりかねません。
独学での勉強に煮詰まってしまったら、通信講座を使いましょう。
ここでは、弁理士資格取得の合格率に定評がある、おすすめの通信講座を4つ紹介します。
資格スクエア
まず、1つ目におすすめの通信講座は「資格スクエア」です。
資格スクエアは、一般の大手予備校と比べても優れた講師陣をそろえているのにオンラインで受講できるメリットがあり、価格も安いのが特徴です。
また、資格スクエアでは、初学者でも仕事や学校と両立しながら合格を目指せる講座を用意しており、3種類の講座の中でどれが自分に適しているのかを受講前にメールで相談できます。
通信講座にありがちな、教材を売ったら終わりということはなく、講師陣やスタッフが責任をもって勉強に取り組めるようサポートしているため安心して任せられます。
講義を受講するパソコンなどの画面上からワンクリックしただけで、すぐに質問が送れるシステムを導入しており、その手軽さは非常に魅力的です。
- 実績のある講師をそろえながらオンライン受講で価格が安い
- 仕事や学業と両立しながら合格を目指せるおすすめ講座を用意している
- 講義画面からワンクリックですぐに質問できる手軽さが魅力
アガルートアカデミー
2つ目におすすめの通信講座は「アガルートアカデミー」です。
アガルートアカデミーは、受講生の弁理士資格受験の合格率が40%を超えており、弁理士を目指す方の中では有名な通信講座の一つです。
膨大な法律をすべて勉強して網羅していくというよりも、試験合格のためにだけに現前された内容の講義とテキストで、効率的に学習できます。
はじめて弁理士の資格学習する方に向けた「総合カリキュラム」や、短答や論文が苦手という方に向けた「苦手科目だけを集中的に学習するプログラム」があり、それぞれのレベルに合わせた学習方法が選べるのが特徴です。
カリキュラムを選ぶ前に、電話やメール、zoomを使って相談できるので利用しましょう。
また、弁理士試験に合格した際にはお祝い金がもらえる特典や割引サービスがついています。
もちろん、すべての講義はオンラインなので、通学の手間がなく、好きな時間に勉強できるのが魅力です。
- 合格率が40パーセント超える実績
- 膨大な民法の中から試験合格に特化した講座で効率的に学習ができる
- 短答、論文の苦手科目だけ勉強できる講座を用意
スタディング
3つ目におすすめの通信講座は「スタディング」です。
スタディングの特徴は、動画講義、テキスト、問題集までのすべての対策がパソコンやタブレットだけでなく、スマートホンひとつで完結するところです。
また、弁理士の試験を知り尽くした大手予備校の講師陣がオンラインで講義するため、通学の必要がなく、スキマ時間に学習できます。
テキストや講座が充実しているのに、受講料が安いのも魅力です。
実際の弁理士オンライン講座やセミナーを無料で配信しているので、まずは視聴してみるとよいでしょう。
通勤電車の中でもスマホを使って学習でき、スキマ時間を利用することで初学者の方も合格を目指せる内容となっています。
- 動画講義、テキスト、問題集まで全ての対策がスマートフォンひとつで完結する
- 初学習者にも分かりやすい講義内容とテキストで合格率アップ
- 実際のオンライン講座を無料で試せる
Lec東京リーガルマインド
4つ目におすすめの通信講座は「Lec東京リーガルマインド」です。
Lec東京リーガルマインドは法律に特化した講座を扱う企業のため、法律に関する分かりやすいテキストを使用し、Lecの専任講師のみ在籍するのが特徴です。
そのため、一般的に3年~4年間かけて受験して取得する弁理士資格を、こちらの講座を利用すると見事1回目の試験で合格できたり、または短期間での勉強時間で合格したりする方を多数輩出している実績があります。
受講形態は通学と自宅受講の両方を選べますが、オンライン通信講座でも通学講義を録画した映像を見ながら自分のペースで勉強できるのでおすすめです。
特に、通信Web講座では、PCやスマホを使ってスキマ時間にいつでも学習できるため時間をフルに活用できます。
初学者でも1発で試験に合格したいという方にとっては、Lecの講座は短期間合格メソッドが詰まっており、フォローも万全なので安心して任せられるでしょう。
- 弁理士試験の受験指導が30年と長いため短期合格メソッドがある
- 初回受験合格者の5人に4人がLec初学者コースの受講生という驚異の実績
- 実際の講義を録画した動画をPCやスマホにダウンロードし、スキマ時間にフル活用して勉強できる
弁理士を独学で取得する方法|まとめ
本記事では、弁理士を独学で取得するためのスケジュール方法やおすすめの参考書、また独学で勉強するメリットやデメリットについてお伝えしてきました。
弁理士資格を取得すれば、昇給や昇格、転職などに役立ったり、独立して開業したりすることもでき、今後のキャリアアップに役立つことは間違いありません。
とはいえ、初学者が独学で弁理士になるのは、かなり難しいといえるでしょう。
独学での勉強に煮詰まったら、通学の必要がなく自分のペースで勉強が進められる通信講座がおすすめです。