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投稿日:2024年1月31日 | 更新日:2024年08月07日
気象予報士は、気象予測に関する唯一の国家資格です。
知名度も高く、毎年多くの人が受験しているため、人気の高い資格といえるでしょう。
しかし、なかには下記のような疑問を感じている人もいます。
「試験が廃止されるのは本当なのか?」
「資格取得は役に立つのか?」
そこで、本記事では気象予報士が廃止になると噂される要因と資格取得するメリットを解説します。
気象予報士は廃止が噂されていますが、毎年多くの人が受験している人気の高い資格です。
興味がある人はぜひ挑戦しましょう。
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廃止になる?そもそも気象予報士とは?
気象予報士とは、気象庁から提供された様々な情報やデータをもとに天候を分析し、伝える専門職です。
1993年に気象業務法が改定され、国家資格である気象予報士が誕生しました。
そのため、気象予報士になるには気象予報士試験に合格しなければならず、試験に合格した後で気象庁に資格の登録をする必要があります。
気象予報士には高い専門知識が必要で、気象や大気の構造・熱力学・化学・物理学の知識が求められ試験も難関とされています。
気象予報士を目指す人は必ず試験に合格しなければならないため、入念に対策を行い試験に挑戦しましょう。
なぜ廃止の噂が流れるのか?
気象予報士試験の廃止がささやかれる要因は、次の3つです。
試験の廃止がささやかれていますが、現在も多くの人が受験している資格であるためすぐに廃止されることはないでしょう。
廃止理由1.就職先が限られている
気象予報士が廃止になると噂されている理由の1つが、就職先が限られていると考えられているからです。
気象予報士の資格が活かせる場面として、多くの人がテレビ局や新聞社などマスコミ関係を想像するでしょう。
マスコミ以外に資格を活かせる場面がないと考え、気象予報士が廃止になると考える人が一定数いると考えられます。
しかし、気象予報士の就職先はテレビ局や新聞社だけでなく、地方自治体や一般企業に勤めている人もいます。
なかには、気象予報士資格を保有している人材を求めている企業もあり、気象予報士はある程度需要がある資格といえるでしょう。
そもそも、気象予報士は気象予測をする際に必要な資格なので、気象予測の仕事がある限り廃止はないといえます。
廃止理由2.AIに仕事を取られている
気象予報士が廃止になると噂される大きな理由は、AIに仕事を取られると考えられているからです。
現代社会ではデジタル化が進み、今後はAIの登場によってなくなる仕事が出てくると予想されています。
実際に電力会社の需要予測や金融業界の審査など、様々な場面でAIは活用されています。
そのため、気象予報士もAIに取られて資格が廃止になると噂が流れているのでしょう。
しかし、AIが出てきても気象予報士資格を活かして仕事で活躍している人はたくさんいます。
むしろ、AIを活用することで膨大な気象データの分析ができるなど、AIは気象予報士の仕事を支える存在になるでしょう。
働き方が変化する可能性はありますが、すぐに気象予報士が廃止されることは考えられないでしょう。
廃止理由3.受験者数の減少
受験者数が減少している点も、気象予報士が廃止になると考えられる要因の1つでしょう。
気象予報士試験の受験者は最も多いときで平成18年8月開催の5074人でしたが、そこからしばらくは減少傾向にあり2021年1月開催時には2016人まで下がりました。
受験者数に陰りが見えた点も、廃止されると噂される要因でしょう。
しかし、近年は受験者数が回復しており、2023年8月開催の試験では4290人が受験しています。
知名度が高く多くの人が受験している資格なので、試験の廃止は考えられないでしょう。
気象予報士の仕事
気象予報士が活躍できる仕事は、次の3つです。
気象予報士は廃止の噂がありますが、多くの人が資格を活かして活躍していることが実態です。
さらに、令和4年の調査では気象予報士の平均年収は579.8万円と、試験に合格すれば男性・女性問わず活躍できる資格といえるでしょう。
活躍できる職場1.マスコミ関係
気象予報士の活躍の場として、テレビ局や新聞社などマスコミ関係が挙げられるでしょう。
天気キャスターや新聞の気象予報に関する執筆など、様々な場面で活躍できます。
また、場合によっては台本作りなど裏方業務をするケースもあります。
マスコミは年収も高い傾向にあるため、マスコミに就職したい人は気象予報士を取得してもよいでしょう。
活躍できる職場2.気象会社
気象会社も、気象予報士が活躍できる職場です。
気象会社での仕事は、アプリケーションの開発やクライアントへのコンサルティングなどが挙げられます。
気象会社も専門性を活かせる職場なので、興味がある人は検討するとよいでしょう。
活躍できる職場3.気象庁・地方自治体
なかには、気象庁や地方自治体で公務員として勤務する気象予報士もいます。
公務員になるには公務員試験に合格しなければなりませんが、気象予報士の資格は必須ではありません。
しかし、資格を取得すれば自身の専門性を職場で発揮しやすいでしょう。
また、公務員は休みが明確に決まっているため、ワークライフバランスを意識する人におすすめです。
気象予報士試験の概要
気象予報士試験は、1993年の法改正によって誕生した試験です。
試験は、次の内容を認定する目的で実施されます。
・今後の技術革新に対応するために必要な気象学の基礎的知識
・様々なデータを正しく取り扱い、科学的な予測を行う知識と能力
・予測情報を発信する際に必要な防災上の配慮を正しく実施する知識および能力
気象予報士試験は毎年多くの人が受験しますが、合格率が低い難関資格です。
高い専門性が求められる試験なので、受験する人は出題範囲や出題形式など気象予報士試験の概要を確認しましょう。
受験資格
受験資格の制限は、ありません。
そのため、性別や国籍・年齢・学歴などを問わず誰でも試験を受けられます。
なかには、小学生で合格した人や70歳を過ぎてから試験に合格した人もいます。
受験資格がない点は、気象予報士試験の大きな魅力といえるでしょう。
試験形式
試験は、学科試験と実技試験の2つの試験があります。
学科試験:マークシート形式の選択問題
実技試験:記述問題
試験時間は、次の通りです。
学科試験(予報業務に関する一般知識)60分
学科試験(予報業務に関する専門知識)60分
実技試験1:75分
実技試験2:75分
気象予報士試験に合格するには、学科試験2つと実技試験2つの試験に合格しなければなりません。
特に学科試験と実技試験に分かれているため、それぞれ対策する必要があります。
また、気象予報士試験では科目合格制度があり、一部合格した場合は合格発表してから1年以内の試験では合格した科目が免除になります。
合格基準
学科試験は、それぞれ15点満点中11問以上正解で合格。
実技試験は、得点率が70%以上で合格。
試験科目
試験科目は、次の通りです。
予報業務に関する一般知識
・大気の構造
・大気の熱力学
・降水過程
・大気における放射
・大気の力学
・気象現象
・気候の変動
・気象業務法その他の気象業務に関する法規
予報業務に関する専門知識
・観測の成果の利用
・数値予報
・短期予報
・中期予報
・長期予報
・局地予報
・短時間予報
・気象災害
・予想の精度の評価
・気象の予想の応用
実技試験
・気象概況及びその変動の把握
・局地的な気象の予報
・台風等緊急時における対応
試験は広い範囲から出題され、高い専門知識が求められます。
そのため、受験する人は試験範囲を確認して入念に対策を進めましょう。
また、実技試験では上記の範囲から2つ出題されるため、出題範囲と傾向を併せて確認して対策することがおすすめです。
試験会場とスケジュール
試験会場
試験会場は、次の6都道府県です。
北海道・宮城県・東京都・大阪府・福岡県・沖縄県
自分が受験する予定の地域と具体的な場所は、事前に確認しましょう。
また、試験会場から離れた場所に住んでいる人は移動時間を考える必要があります。
宿泊が必要な人は、試験会場から近い宿泊施設を探しておきましょう。
日程
気象予報士試験は、毎年1月と8月に開催されます。
試験までの大まかなスケジュールは、次の通りです。
1月試験の場合
試験資料配布:5月中旬
受験申込期間:6月中旬から7月上旬
受験票郵送期間:8月上旬から8月中旬
試験日:8月下旬
合格発表日:10月上旬
8月試験の場合
試験資料配布:10月中旬
受験申込期間:11月中旬から12月上旬
受験票郵送期間:1月上旬から1月中旬
試験日:1月上旬下旬
合格発表日:3月上旬
試験を受ける人は、試験日から逆算して学習計画を立てましょう。
また、申し込み期間中に試験の申し込みをしないと、試験が受けられないため注意が必要です。
必ず試験の日程やその他のスケジュールについても、事前に確認してください。
気象予報士の合格率と難易度
気象予報士の合格率と合格者数は、次の通りです。
実施日 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2018年1月 | 2,788 | 163 | 5.8% |
2018年8月 | 2,915 | 158 | 5.4% |
2019年1月 | 2,857 | 135 | 4.7% |
2019年8月 | 2,957 | 132 | 4.5% |
2020年1月 | 2,969 | 172 | 5.8% |
2020年8月 | 2,848 | 166 | 5.8% |
2021年1月 | 2,616 | 146 | 5.6% |
2021年8月 | 2,920 | 124 | 4.2% |
2022年1月 | 3,629 | 177 | 4.9% |
2022年8月 | 4,173 | 251 | 6.0% |
2023年1月 | 4,166 | 198 | 4.8% |
2023年8月 | 4,290 | 206 | 4.8% |
参考:一般財団法人気象業務支援センター「気象予報⼠試験 実施状況」
気象予報士の合格率は5%程度と低いため、難易度がかなり高い資格といえます。
必要とされる勉強時間も800〜1000時間とされており、資格取得までに1〜 2年は見ておくとよいでしょう。
しかし、気象予報士資格は入念に対策をすれば、取得できない資格ではありません。
実際に資格取得の最年少は11歳の小学生で、反対に最高齢は74歳の男性が試験に合格しています。
そのため、受験する人は勉強時間を確保して、合格できるように試験対策を進めましょう。
気象予報士は難関資格に分類されるので、場合によっては通信講座やスクールを活用することもおすすめです。
気象予報士試験対策におすすめの通信講座について解説している下記の記事もご覧ください。
気象予報士の資格を取得するメリットは?
気象予報士資格を取得するメリットは、次の3つです。
・更新の必要がない
・受験資格がない
・専門性が身につく
気象予報士は廃止の噂が出るほど「必要ない」と思われていますが、メリットもたくさんあります。
メリットも確認して、自分が取得すべきかを判断しましょう。
予報士は更新する必要がなし
気象予報士資格のメリットは、更新する必要がない点です。
国家資格のなかには資格を取得した後も定期的に更新が必要な資格がありますが、気象予報士は生涯有効な資格です。
例えば、経営コンサルタントの国家資格である中小企業診断士や不動産鑑定士資格は、定期的に更新しなければなりません。
気象予報士は更新する必要がないので、履歴書にも書きやすく就職や転職時にもアピールがしやすいでしょう。
特に気象予報士は知名度が高い資格であるため、難関資格に合格した実績や高い専門性を身につけていることを証明できます。
生涯有効である点は、気象予報士の大きな魅力といえるでしょう。
予報士は受験資格がない
受験資格がない点も、気象予報士資格のメリットといえるでしょう。
多くの難関国家資格は、受験資格が必要です。
例えば、弁護士や税理士の試験を受けるには、学歴などの受験要件を満たさなければなりません。
一方で、気象予報士は受験資格がなく、年齢や性別・学歴・職歴などを問わず誰でも受験できます。
そのため、小学生が受験するケースもあり、現時点の最年少は11歳の女性です。
合格率の低い資格ですが、誰でも受験ができるハードルの低い資格といえるでしょう。
気象予報士試験はチャレンジしやすい資格なので、資格取得に興味がある人はぜひ挑戦しましょう。
専門知識が身につく
専門知識が身につく点も、大きなメリットです。
試験では、気象に関する基礎知識から専門知識まで問われるので、資格取得を通じて気象予測に関する様々な知識が身につくでしょう。
専門性が身につけば気象に関連する仕事でも役に立ち、自身のキャリアアップにもつながります。
また、気象予報士は天候に関する唯一の国家資格であるため信頼性も高く、自分の専門性をアピールする際にも役立ちます。
気象について専門知識を身につけたい人は、気象予報士試験を目指すことがおすすめです。
気象予報士は独学で取得できるのか
気象予報士試験は独学でも、合格が目指せる資格です。
国家資格によっては学歴が求められたり、専門学校や大学などで所定の過程を修了したりする必要があります。
一方で、気象予報士は受験資格がなく学歴や年齢・性別などを問わず受験できるため、独学でも取得可能です。
しかし、気象予報士試験は合格率が5%程度と、難関に位置する国家資格です。
そのため、試験に挑戦する人は勉強時間を十分に確保して入念に対策することが求められます。
独学は自分のペースで学習できたり費用を抑えられたりするメリットがありますが、モチベーションの維持が難しく途中で挫折するリスクも存在します。
独学が不安な人は、気象予報士試験の対策講座を実施している通信講座や予備校の活用も検討しましょう。
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気象予報士の廃止まとめ
気象予報士は、気象予測に関する唯一の国家資格です。
試験が廃止になると噂がありますが、毎年多くの人が受験しており人気の高い資格といえるでしょう。
さらに、受験資格がなく誰でも挑戦できる点も大きな魅力です。
しかし、気象予報士は合格率が低い難関資格で、試験に合格するには高い専門知識が求められます。
そのため、試験の合格を目指す人は試験対策を入念に行い、試験を突破しましょう。
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