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投稿日:2024年7月30日 | 更新日:2024年07月30日
ボイラー技士は様々な施設の「ボイラー」を扱い、供給する仕事です。
そんなボイラー技士ですが1級や2級と言った資格があるのはご存知でしょうか?
そこで今回は仕事の概要等の基礎知識と共に「1級や2級の資格はどのように違うのか?」などの資格に関するトピックスを中心に紹介します。
紹介する内容は以下の通りです。
- ボイラー技士とは?
- ボイラー技士の資格の種類とは?
- 他に関係する資格はどんなものがあるのか?
資格の概要だけでなく、勉強方法など資格に関するお得な情報もお伝えしますので、「資格に挑戦してみようかな?」と考えている人もぜひ最後までご覧ください。
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ボイラー技士とは?
ボイラー技士はボイラーを安全に稼働させるための点検や保守を行う国家資格保有者です。
ボイラーは正しく使用しないと発火や爆発の恐れがあるため、扱うには国家資格である「ボイラー技士」が必要になります。
そこでここからは「そもそもボイラーとは何か?」などの、ボイラー技士に関する概要を以下の項目にそって紹介します。
- ボイラーとは?
- ボイラー技士の仕事とは?
- ボイラー技士の収入は?
ボイラーとは?
ボイラーは水や特殊な油を加熱して蒸気や温水を生成し、これを他に供給する装置です。
日常生活においては、暖房や給湯、さらには工場やビルなどの大規模施設での熱源として広く利用されています。
ボイラーが熱を作り出す基本的な仕組みとしては、密閉された容器内に水や特殊な油を入れ、加熱して圧力のある蒸気や温水を作り出し他に供給するものになっています。
やかんでお湯を温めるのと同じ原理であり、蒸気機関車(SL)や火力発電もボイラーの一種になります。
またボイラーには鋳鉄製と鋼鉄製があり、それぞれ特徴が異なります。
鋳鉄製は一般家庭で使用され、鋼鉄製は高温高圧に耐える強度を持ちます。
主にボイラー技士が扱うのは鋼鉄製のボイラーになります。
工場、ビル、デパート、マンション、病院、ホテルなどで幅広い施設で熱源として利用されているボイラーですが、圧力容器内で液体を加熱し蒸気や温水を作り出だす過程で不純物が容器内に付着するため、定期的な排水などメンテナンスが必要不可欠です。
さらに高温高圧の気体や液体を扱うため、誤った扱いは重大な事故につながるリスクがあります。
よって操作や保守管理には正しい知識とメンテナンスが必要です。
ボイラー技士の仕事とは?
ボイラー技士の主な仕事は、ビルや工場の給湯設備や機械が適切に稼働するための保守・点検です。
具体的な作業内容としてはボイラーを使って温水や蒸気を作り、運転中は温度、圧力、燃料や火力の調整、水位のチェックなどを行います。
火気や高温ガスを使用するボイラーの操作には専門的な知識と技術が必要であり、施設の事故防止に欠かせない役割を担います。
ボイラー技士の収入は?
ボイラー技士の平均年収は約380万円です。
またカカクコム「求人ボックス 給料ナビ ボイラー技士関連の仕事の年収・時給・給料情報」の調査によると人数が多い年収額は320〜376万円であり、民間企業の平均年収よりも低い数字になります。
ただ給料の幅が広い職業でもあり、実務経験を積む、上位の資格を取得する、関連する他の資格を取得するなどスキルアップを重ねることで年収を上げることも可能です。
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ボイラー技士の資格の種類とは?
ボイラー技士は国家資格であり、一級、二級、特級の3種類があります。
取得する級によってそれぞれ扱えるボイラーの大きさや種類が異なり、仕事の幅も大きく変わってきます。
ということでここからは各級の概要や試験難易度を紹介していきます。
取得する級が上位になると収入面でも違いが大きく出てきますので、ボイラー技士でスキルアップを考えている人はぜひ参考にしてください。
ボイラー技士の資格の種類 2級ボイラー技士
ボイラー技士2級はボイラー設備の操作と保守管理を担当する資格です。この資格を持つことで、伝熱面積の合計25㎡未満のボイラーの取扱作業主任者として働くことができます。
ボイラー技士の資格の中で業務未経験者が取ることができる資格でもあり、1級に挑む際は2級の取得が必須となります。
2級ボイラー技士の試験とは?
2級ボイラー技士の試験は全国に7か所ある安全技術センターと各都道府県の出張試験場で行われ、センターで行う試験は毎月1回、出張試験場で行う試験は毎年数回開催されます。
受験料はどちらの会場で受けても8800円であり、公益財団法人安全衛生技術試験協会のページで日程や定員の状況を確認できます。
試験は筆記試験と実技講習で構成されており、マークシート式の筆記試験ではボイラーの構造、取扱い、燃料及び燃焼、関係法令に関する知識が問われます。
試験科目は以下の4つになり、配分は各10問で試験時間は3時間になります。
- ボイラーの構造に関する知識
- ボイラーの取扱いに関する知識
- 燃料及び燃焼に関する知識
- 関係法令
ただ実務経験がある場合は筆記試験のみで資格を取得できます。
しかし実務経験がない場合、3日間の実技講習を受講する必要があります。
2級ボイラー技士の試験難易度は?
2級ボイラー技士試験の合格率は50%前後であり、国家資格の中では簡単な分類に入ります。
ただ実務経験がない場合は3日間の実技講習が必要であることに注意が必要です。
2級ボイラー技士の勉強方法は?
2級ボイラー技士の資格を取得するには約100〜200時間の勉強時間が必要だと言われています。
勉強のコツとしては2級ボイラー技士の試験の合格基準が【各科目の得点が40%以上かつ合計が60%以上】であるため、得意な教科で得点を伸ばすのではなく、いかに苦手な教科を無くすかが大事になってきます。
また2級ボイラー技士の試験はメジャーな資格の試験のため、過去問の入手が容易です。
参考書をベースにして、過去問を利用することで高い確率で試験に合格することができます。
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ボイラー技士の資格の種類 1級ボイラー技士
1級ボイラー技士は伝熱面積の合計が25平方メートル以上〜500平方メートル未満のボイラーを扱うことができる国家資格です。
1級ボイラー技士の試験を受験するためには、2級ボイラー技士の免許取得後の実務経験や、ボイラーに関する学科を修めた後の実地修習など、特定の条件を満たす必要があります。
1級ボイラー技士の試験とは?
1級ボイラー技士の試験には受験資格を満たす必要があり、受験資格は以下のものになります。
ただ一般的な流れとしては2級ボイラー技士の資格を習得してから受ける人が多いです。
試験はボイラーの構造、取扱い、燃料及び燃焼、関係法令に関する知識を問うマークシート方式の試験です。
試験科目は2級ボイラー技士同様以下の4科目であり、試験時間は合計4時間で午前と午後の2部に分かれています。
- ボイラーの構造に関する知識
- ボイラーの取扱いに関する知識
- 燃料及び燃焼に関する知識
- 関係法令
また試験に合格しても、1〜2年の実務経験がなければ免許は交付されないので注意が必要です。
1級ボイラー技士の試験難易度は?
1級ボイラー技士の試験合格率は過去数年で約50%以上となっており、他の建設系国家資格と比較して合格しやすい試験とされています。ただ専門的な知識が必要であり、独学での合格は難しいとされています。
1級ボイラー技士の勉強方法は?
1級ボイラー技士の試験は2級ボイラー技士の試験よりもメジャーな資格試験ではないため、テキストの選択肢がそこまで多くありません。
ただ日本ボイラ協会からテキストや問題集が発行されているのでそちらを利用すると良いでしょう。
また各支部で一級ボイラー技士免許試験の講習会も開かれていますので独学に不安を感じている人は利用するのが良いでしょう。
ボイラー技士の資格の種類 特級ボイラー技士
特級ボイラー技士は伝熱面積の合計が500㎡以上のボイラーを取り扱うことができる上位資格です。
資格を受けるためには1級ボイラー技士の資格の取得が必要です。
特級ボイラー技士の試験は今までのボイラー技士の試験と同じくボイラーの構造、取扱い、燃料及び燃焼、関係法令に関する知識を問う内容です。
試験科目は以下の4つになり、配分は各6問で試験時間は4時間になります。
- ボイラーの構造に関する知識
- ボイラーの取扱いに関する知識
- 燃料及び燃焼に関する知識
- 関係法令
試験の形式も今までのボイラー技士の試験と同様のマークシート方式で、各科目で40%以上、全体で60%以上の正答率が必要です。
ただ特級ボイラー技士試験は、合格率が平均26.3%となっており、2級ボイラー技士や1級ボイラー技士の資格とは違い、難関資格とされています。
ビジネスに生かす場合は1級ボイラー技士の資格で十分な場合が多いですが、スキルアップを兼ねて特級ボイラー技士の資格に挑戦する人もいます。
ボイラー技士で活用できる資格はどんなものがあるのか?
ボイラー技士で活用できる資格は以下のものがあります。
- 危険物乙種4類
- 第二種電気工事士
これらの資格は施設の管理や点検で有効に使える場合が多くあり、非常に人気のある資格になります。
これから上記の資格の概要や試験難易度について簡単に紹介します。
ボイラー技士で活用できる資格① 危険物乙種4類
危険物乙種4類は、引火性液体を扱う資格です。対象となる危険物には、ガソリン、灯油、軽油、重油などが含まれます。
これらは日常生活や産業に欠かせない物品であり、特に引火性液体を扱う企業では乙種4類の有資格者が義務付けられており、重宝されることが多いです。
試験は危険物に関する法令、基礎的な物理学及び化学、危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法の3科目から構成されています。試験時間は2時間で五肢択一のマークシート方式です。
合格率は30〜40%程度とされています。受験資格に特に条件はなく、誰でも受験可能ですが、3科目すべてで60%以上の正答率が必要です。
受験申請は書面または電子申請で行い、受験料は4,600円です。試験は主に土曜日か日曜日に実施されており、試験が受けやすいのも大きな利点です。
ボイラー技士で活用できる資格② 第二種電気工事士
第二種電気工事士は、一般住宅や店舗など600ボルト以下の設備で電気工事を行うことができる国家資格です。業務独占資格に該当し、メンテナンスや設備点検に幅広く役に立ちます。
試験は学科試験と技能試験の2科目から構成されています。学科試験は50問の四肢択一方式、技能試験では配線図を基にした実際の電気工事が行われます。
学科試験の合格率は50%台〜60%台、技能試験の合格率は60%台〜70%台で、国家資格の中では難易度が低いものとされています。
試験は年に2回(上期・下期)実施され、学科試験と技能試験の日程は異なるので注意が必要です。
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【まとめ】ボイラー技士とは?また2級ボイラー技士や1級ボイラー技士はどんな資格なのか?
今回はボイラー技士の基礎知識や各級のボイラー技士資格について紹介しました。
紹介した内容は以下の通りになります。
- ボイラー技士はボイラーを安全に稼働させるための点検や保守を行う国家資格保有者のことを指す。
- ボイラー技士には一級、二級、特級の3種類がある。
- ボイラー技士の階級によって扱えるボイラーの規格が異なり、ビジネスで扱う場合は1級ボイラー技士の資格を使うことが多い。
- ボイラー技士で使用できる資格を2つ紹介。
ボイラー技士2級、1級は試験難易度も低めのため、非常におすすめの国家資格になっています。ぜひ皆さんもボイラー技士の資格を取得してみてはいかがでしょうか。
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