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ケアマネージャーを目指す人必見!知っておきたい8つのこととは

ケアマネージャー

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投稿日:2024年2月29日 | 更新日:2024年02月29日

介護保険法の成立に伴い、制定されたのが介護支援専門員資格です。介護支援専門員とは通称ケアマネージャーといわれています。ケアマネージャーとはどのような仕事をしているのでしょうか。

この記事では、「介護を必要とする人の力になりたい」「介護に関する専門的な知識を身につけたい」と考えている人に向けて、ケアマネージャーの仕事内容や働く場所などについてお話します。

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ケアマネージャーの役割とは?

二人のケアマネージャが役割分担している様子

病気や障害により介護が必要な状態でも、住み慣れた場所で生活し続けたい。そのような思いを抱いている人の思いをくみ取り、安心して安楽に生活ができるように介護サービスを考え支援するのがケアマネージャーの役割です。

ここではケアマネージャーの主な役割である「ケアプラン作成と給付管理」「利用者とサービス提供事業者間の調整」について詳しくみていきましょう。

1:ケアプラン作成と給付管理

ケアマネージャーの仕事として非常に重要なのはケアプランを作成することです。ケアマネージャーは地域に住む利用者それぞれに必要な介護サービスを考えなければなりません。ケアプラン作成以外にもう1つ、介護給付管理もケアマネージャーの重要な仕事です。介護サービスを利用したときに発生する利用料の管理とその発生した利用料を国民健康保険団体連合会に請求します。

2:利用者とサービス事業者間の調整

どの介護サービスを利用するかを決めるのは介護を必要とする利用者本人ですが、介護保険制度の知識がなければ適切な介護サービスを選択することは難しいでしょう。利用者の思いを聞き、状態を把握して適切と思われる介護サービスを提案することがケアマネージャーの役割といえます。

在宅で利用できる介護サービスは訪問介護や訪問看護、訪問リハビリなどさまざまです。それぞれの介護サービスを利用するときに、サービス提供事業者と連絡・調整をし利用者がスムーズに介護サービス利用ができるように橋渡しをするのもケアマネージャーの重要な仕事のひとつといえるでしょう。

参考文献:介護支援専門員-全国社会福祉協議会

知っておきたい仕事内容

ケアマネージャーの仕事の様子

ケアマネージャーの仕事は多岐におよびます。必要な介護サービスを検討し計画立案するだけではなく、お金の管理や他職種との連携などが必要です。「ケアマネージャーの仕事って難しそう」「ケアマネージャーって大変そう」と思っている人もいるかもしれません。ここでは、ケアマネージャーの仕事内容について詳しくみていきましょう。

1:ケアプラン作成とサービス調整

利用者にとって介護サービスの必要性やどんな介護支援が必要かを考えるのがケアマネージャーの仕事のひとつです。ケアマネージャーは介護の専門的知識をフル活用します。利用者の話に耳を傾け、情報を収集し、適切な介護サービスを考えていかなければなりません。

単に収集した情報をもとに介護サービスを考えるのではなく、利用者がどのような介護を求めているのかに目を向け、利用者のニーズに沿った計画立案をすることがポイントです。計画を立案するときに注意したいのは、「できないこと」に目を向けるのではなく、「できること」に目を向け、計画を立てることです。「できること」を維持もしくは向上させるためには何が必要かを考えた方がいいでしょう。

利用者がよりよい介護生活を送るためにも全体像を捉えることも重要です。

2:給付管理

給付管理ケアマネージャーの重要な仕事の1つです。サービス提供事業所は利用者に対して1カ月の間に提供した介護保険サービスの利用表を作成し、ケアマネージャーに提出します。それをもとにケアマネージャーは給付管理表というものを作成して国民健康保険団体連合会に提出します。

介護保険には介護区分に応じたサービス利用料の限度があり、限度額を超えてしまうと超えた分は全額自己負担となってしまうので、ケアマネージャーはできるだけ限度額を超えないよう介護サービス調整をしなければなりません。

3:モニタリング

モニタリングとは、利用者にとって今の介護サービスが適切かどうかを検討することです。ケアマネージャーは利用者のもとを定期的に訪問して状況を把握し、現在の介護サービスが有効かどうか専門的立場から判断しなければなりません。立案した計画が適切に実施されているのか、目標を達成できているかを1カ月に1回確認します。

必要であれば、利用しているサービス提供事業者へも介護サービスの利用状況や利用者の様子を問い合わせ、新たな支援の必要性について検討します。

4:他職種連携

利用者に変化がないか直接サービス提供事業者へ問い合わせることも必要ですが、現在利用中の介護サービスが適切かどうか、新たな支援の必要性や利用者のニーズの共通把握のためにサービス担当者会議というものを実施します。

利用者のもとにケアマネージャーやサービス提供事業者が集まり、現在の介護サービス利用状況やそこから考えられる介護の課題や今後の目標、必要な支援について検討します。

5:相談業務

ケアマネージャーは相談を受けることが多い立場にあります。これから介護保険サービスを利用したいと考えている人やすでに利用している人など相談者はさまざまで、それぞれの介護生活や状態によって相談内容も異なるでしょう。また、居宅介護支援事業所や介護保険施設など勤務する事業所によってケアマネージャーが受ける相談の内容は異なります。

相談を受け付けたとき、まずはコミュニケーションをとり、関係性づくりに努めましょう。ケアマネージャーとして、はじめて介護サービスを利用する人にわかりやすく説明することもポイントの1つです。

ケアマネージャーは、介護を必要とする人や家族がどのような支援を必要としているのか耳を傾け、思いに寄り添い課題解決に向けてマネジメントしなければなりません。

参考文献

「介護支援専門員」の職務(運営基準より)②

介護支援専門員‐全国社会福祉協議会

どんな場所で働いているのか?

どんな場所で働いているのか疑問に思う女性

ケアマネージャーとして働ける場所はいくつかあり、施設によって業務形態も異なります。それぞれの特徴について解説しましょう。

1:居宅介護支援事業所

在宅において介護を必要とする人が介護保険サービスを利用するときに相談に乗ったり、介護サービスを利用する上での計画を立案したりすることが、居宅介護支援事業所のケアマネージャーの仕事です。

そのほか、ケアマネージャーは利用者とサービス事業者との連絡・調整も行っています。人員基準としては、管理者と利用者35人に対し1人のケアマネージャーの配置が必要です。ケアマネージャーの支援対象は要介護1から5の人です。

2:介護保険施設

介護保険施設などのサービスを利用している人のケアプランを作成します。以下に示す介護保険施設でケアマネージャー業務を行います。

・介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)

・特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム等)

・介護老人保健施設

・認知症対応型共同生活介護

・介護療養型医療施設

・小規模多機能型居宅介護

それぞれの介護保険施設によって提供可能な介護サービスが異なり、必要としている支援もさまざまです。利用者や家族が必要とする支援に基づいたケアプランの作成が必要となるでしょう。

介護保険施設によって、ケアマネージャーの配置基準や業務内容が異なります。計画作成業務と入居者の介護を兼務する施設もあるため、ケアマネージャー業務もしながら現場で介護支援業務に携わりたいと考える人に向いているかもしれません。

3:地域包括支援センター

地域包括支援センターのケアマネージャーは、介護予防ケアマネジメント業務を実施します。支援の対象は、「要支援」認定を受けた人。地域で暮らす高齢者が要介護状態になるのを防ぎ、より良い生活を続けていくために支援することを目的としています。ケアプランの作成や見直し、定期的なモニタリングなどを行っています。

参考文献

居宅介護支援(参考資料)‐厚生労働省

サービス利用までの流れ|介護保険の理解|介護事業所・生活関連情報検索‐厚生労働省

地域包括支援センターの業務内容について‐厚生労働省

地域包括支援センター運営の基本方針‐厚生労働省

ケアマネジャー(介護支援専門員)の概要①-厚生労働省

「施設における介護支援専門員業務の手引」編‐厚生労働省

ケアマネージャーになるには

ケアマネージャーになるには

ケアマネージャーの資格を得るために介護支援専門員実務研修受講試験を受験しなくてはなりません。試験に合格すれば実務研修を受けることができます。実務研修を修了して、ようやくケアマネージャーの資格が与えられます。ここではケアマネージャーの資格試験を受ける条件と資格取得までの流れについて解説しましょう。

1:介護支援専門員資格とは

介護支援専門員資格は2000年の介護保険制度導入に伴い創設された公的資格であり、国家資格ではありません。介護支援専門員資格を取得するためには、介護支援専門員実務研修受講試験実務研修の段階をふまなければなりません。

2:介護支援専門員実務研修受講試験

ケアマネージャーの資格を得るためには、まず介護支援専門員実務研修受講試験を受けなければなりません。受験資格としては保健医療福祉分野の国家資格を持っていることが前提で、さらに5年以上の実務経験を積むことが条件となります。

3:資格取得まで

介護支援専門員実務研修受講試験に合格すれば介護支援専門員実務研修を受講することができます。介護支援専門員実務研修を受講し、修了すれば名簿に登録され、「介護支援専門員証」を受け取ることができます。

参考文献:ケアマネジャーの資質向上

仕事をする上でのやりがいとは

やりがい

ケアマネージャーとして働く上で、仕事のやりがいは、人によって異なるでしょう。例えば、ケアマネージャーが担当する利用者の中には、病気や怪我などで一時的に介護が必要となり、サービスを利用することで、以前の生活状態まで回復され、サービスが必要でなくなるケースもあります。

マネジメントにより利用者や家族が抱えている介護問題を解決に導けることは、やりがいの1つといえるもではないでしょうか。

一方で、病気の進行とともに状態が悪化し、更なるサービスの利用や医療的な介入が多く必要となることもあります。このようなときは、医師をはじめ看護師や薬剤師など介護以外の職種と連携が必要となります。

他職種との連携により、利用者が必要とする支援を考え、質の高い介護サービスが提供できるかが仕事のやりがいにつながるのではないでしょうか。

どんな人が向いているのか

ケアマネージャーに向いている人

住み慣れた場所で安心して暮らし続けたいと思う人を支援するケアマネージャー。では、ケアマネージャーの仕事に向く人とは一体どんな人でしょうか。

1:コミュニケーション能力

ケアマネージャーにとってコミュニケーション能力は大切なスキルの1つといえるでしょう。利用者本人のみならず家族のニーズを把握することもポイントです。1人1人ニーズは異なります。利用者本人や家族がどんな支援を求めているのか、自分たちの思いを表出できるように関わることがケアマネージャーとして重要ではないでしょうか。

また、はじめて介護サービスを利用する人は知識も少ないため、わかりやすく説明することが必要です。ケアマネージャーは介護分野の専門家です。知識がない人でも理解し納得できるようにわかりやすい説明を心がけましょう。

2:フットワークの軽さ

ケアマネージャーにとって、問題が発生したときに迅速に対応できるかどうかが重要です。必要であれば利用者のもとへ駆けつけ、自分の目で状況を把握した方が良いでしょう。利用しているサービス事業者へ連絡・報告をし、必要であればサービス調整などもしなければなりません。突発的なことがおこったときに、自ら足を運び、いかに早く対応できるかがポイントです。緊急時にケアマネージャーのフットワークの軽さが問われるのではないでしょうか。

3:傾聴する姿勢

ケアマネージャーは利用者や家族の思いに耳を傾けなければなりません。こちらの意見を押しつけてしまっては良い介護サービスは提供できず、利用者本人や家族の望む生活は実現できないでしょう。適切な介護サービスを受けられるように、専門職として情報提供をすることも大切ですが、まずは相手の気持ちを聞く姿勢を心がけましょう。

4:マルチタスクをこなせる力

ケアマネージャーの仕事は利用者の生活支援をはじめ、他職種との連携や事務作業など多岐にわたります。ケアマネージャーは限られた時間のなかで、業務をこなしていかなければなりません。時間配分を考えて業務を遂行していくためには柔軟性が必要といえるでしょう。

5:向上心

ケアマネージャーは資格を活かした仕事であり、専門性の高い職種といえます。経験と知識をフル活用し、介護サービスを必要としている利用者や家族を支援することは大変やりがいのある仕事といえるでしょう。ケアマネージャーは学び続ける姿勢がある人にとって、向いている仕事ではないでしょうか。

ケアマネージャーになるメリットとは?

メリット

介護の専門的知識が身についたり、資格手当が支給されたりケアマネージャーになることで得られることは多いようです。ここでは、ケアマネージャーになるメリットについて解説していきましょう。

1:給料アップ

厚生労働省の「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」によれば、ケアマネージャーの平均基本給額は220,720円です。介護職員は187,180円、生活相談員・支援相談員は218,110円という結果が出ています。平均基本給額だけをみてもほかの介護業界の職種よりもケアマネージャーの方が、給料が高く、事業所によっては資格手当ももらえることがあるかもしれません。介護業界の職種からケアマネージャーへ転職をする場合、給料アップが見込めるといえるでしょう。

2:夜勤がない勤務形態

居宅介護支援事業所のケアマネージャーは、日勤中心のワークスタイルです。夜勤がある勤務形態では、家族や友人と休みを合わせるのが大変と感じる人もいますが、ケアマネージャーなら日勤中心で平日の勤務がメインとなるためプライベートを充実させやすいのではないでしょうか。また、家庭の事情で夜勤勤務が難しくなった人でも今までの介護現場での経験を活かしながらケアマネージャーとして働けることはメリットといえるでしょう。

3:体力的負担が少ない

居宅介護支援事業所のケアマネージャーは事務所でのデスクワークが中心です。ケアマネージャーは介護士や看護師のように直接利用者にケアを提供するようなことはほとんどありません。そのため体力的負担が格段に少ないことはメリットといえるでしょう。ただ、勤務する施設によってはケアマネージャーも介護士や看護師と同じようにケア介入することもあるため事前に調べておくことをおすすめします。

参考文献:令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果

キャリアアップにつながる2つの資格

キャリアアップのステップ

ケアマネージャーのキャリアアップとして、主任ケアマネージャー認定ケアマネージャーが挙げられます。それぞれ詳しく解説していきましょう。

・主任ケアマネージャー

主任ケアマネージャーの役割は多岐にわたります。ケアマネージャーの育成や指導、ケアプラン作成の助言、地域ケア会議の開催などです。ケアマネージャーよりもさらに高い専門知識が必要とされるでしょう。主任ケアマネージャーになるにはケアマネージャーとして5年以上の実務経験を積み、研修を受講することで資格を取得することができます。2021年から居宅介護支援事業所に新たに就任する管理者は、主任ケアマネージャーの資格を保有することと決められました。

主任ケアマネージャーの資格を持っていることで、転職に有利に働くかもしれません。また、職場によっては給与アップにつながることもあるでしょう。ケアマネージャーとして専門性を高めたい人、介護業界でのキャリアアップを目指している人にぜひおすすめです。

・認定ケアマネージャー

認定ケアマネージャー制度とは、日本ケアマネジメント学会によりケアマネージャーの専門性と社会的地位の確立、資質の向上を目的として創設されました。資格を取得するためにはいくつかの要件を満たす必要があります。ケアマネージャーとして実務経験3年以上が必要となります。主任ケアマネージャーになるためには実務経験5年以上が必要とされていますが、認定ケアマネージャーの場合3年に短縮されます。主任ケアマネージャーを目指す場合、先に取得しておくと有利かもしれませんね。

参考文献

居宅介護支援の管理者要件に係る経過措置及び地域区分について‐厚生労働省

認定ケアマネジャーとは‐日本ケアマネジメント学会

主任介護支援専門員の概要

持っておくべきスキル

持っておくべきスキル

1:パソコンスキル

ケアマネージャーはパソコンを使う業務が中心です。そのため、最低限のパソコン知識は持っておいた方がいいでしょう。

2:運転技能

都会など、地域によっては徒歩で行ける訪問先が中心の事業所も多いかもしれません。しかし地方では、車を運転して訪問に行かなければならないこともあります。事業所によっては応募資格として運転免許保持を求めてくるところもあるでしょう。もっておくと有利ではないでしょうか。

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