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調剤薬局事務と医療事務はどっちがいい?違いや特徴について徹底解説

調剤薬局事務

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投稿日:2024年5月29日 | 更新日:2024年05月29日

「調剤薬局事務と医療事務それぞれの仕事内容や働き方に違いはあるの?」
「調剤薬局事務と医療事務どっちの方がいいか?」
「調剤薬局事務と医療事務のメリット・デメリットは何?」

など思ったことがあるのではないでしょうか?

調剤薬局事務と医療事務は似ている用に思われますが、実は働き方や仕事内容に違いがあります。

本記事では、調剤薬局事務と医療事務の違いや、それぞれのメリット・デメリットについて、どっちがいいか丁寧に解説しています。

また、それぞれの職業に向いている人の特徴やおすすめの資格も紹介していますので、「自分はどっちがいいか分からない」と悩んでいる人は参考にしてください。

それでは見ていきましょう。

調剤薬局事務と医療事務の違いと共通点を解説

調剤薬局事務と医療事務のイメージ

調剤薬局事務と医療事務の違いと共通点について解説します。

それぞれ役立つ資格や業務に特徴がありますので、違いや共通点についてよく確認するようにしましょう。

働く場所や仕事内容の違いについて

調剤薬局事務と医療事務の違いについては、以下のようになります。

  • 働く場所
  • 仕事内容
  • 必要なスキル・知識

働く場所

働く場所の違いは、それぞれ以下のとおりです。

  • 調剤薬局事務:調剤薬局・薬局・ドラックストアなど
  • 医療事務:病院・クリニック

調剤薬局事務は調剤薬局や調剤薬局を併設したドラックストアなどで働きます。

一方、医療事務は、病院やクリニックなど、医療の現場で働きます。

医療事務の場合、病院や診療所、介護施設や歯科医院のように様々な場所で働くことができますので、活躍の場が広がりやすいです。

しかし、どちらも勤務時間や休日は勤め先に依存することが多くなります。

仕事内容

仕事内容の違いは以下のようになります。

  • 調剤薬局事務:受付業務・レセプト作成・薬剤師のサポートなど
  • 医療事務:受付業務・レセプト作成・クラーク業務・医師のサポートなど

調剤薬局事務は、受付業務やレセプト作成が基本業務です。

薬局によっては薬剤師のサポートや医薬品の発注・検品・入庫などを行います。

業務の中には薬の知識が求められることがあります。

医療事務の仕事は患者対応業務や会計のような窓口業務、レセプト業務、医師のサポート業務などになります。

また、勤め先が大きい病院ですと、クラーク業務(入院患者の対応やカルテ入力など)も行う場合があります。

受付業務やレセプト作成のように共通の仕事もありますが、医療事務の方が調剤薬局事務よりも仕事内容が多くなるでしょう。

必要なスキル・知識

必要なスキルや知識についての違いは以下のようになります。

  • 調剤薬局事務:レセプトと薬に関する知識・スキル
  • 医療事務:レセプトと医療全般に関する幅広い知識・スキル

調剤薬局事務で行う業務のうち、専門的な知識が求めらえるのはレセプト作成と薬に関する知識です。

レセプトを作成する際に、薬局で扱う薬や保険について記入する必要がありますので、即戦力を目指すなら薬の知識は必要不可欠でしょう。

一方、医療事務は同じレセプト業務でも医師から渡されるカルテをもとに作成されます。

勤め先が病院である以上、診察・検査・レントゲンなどの医療行為に詳しくなくてはいけません。

必要な資格

調剤薬局事務と医療事務では、必要な資格も違います。

調剤薬局事務に必要な資格は以下のようになります。

  • 調剤事務管理士
  • 医療保険調剤報酬事務士
  • 調剤報酬請求事務技能認定

一方、医療事務に必要な資格は以下のようになります。

  • 医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)
  • 診療報酬請求事務能力認定試験
  • 医療事務認定実務者(R)試験
  • 医療事務検定試験

それぞれの詳細については記事の後半に紹介しますが、必要な資格が違うことは覚えておきましょう。

必要やスキルや業務の共通点について

調剤薬局事務と医療事務の共通点については以下のようになります。

  • 未経験や無資格でも働ける
  • 仕事にやりがいがある
  • 雇用形態が豊富で働きやすい
  • 仕事があり、全国的どこでも働ける
  • コミュニケーション能力が必要
  • 資格があると就転職に有利

未経験や無資格でも働ける

調剤薬局事務と医療事務は未経験や無資格でも携わることができます。

医療現場や薬局で働いた経験がなくても、病院や薬局で事務として採用されることがあります。

しかし、大きい病院や調剤薬局では即戦力を求められていることが多く、選択肢が狭くなる可能性が高いです。

仕事にやりがいがある

調剤薬局事務や医療事務は共通で、医療スタッフの一員として社会貢献をすることができます。

患者との距離も近く、人の健康や幸福に直接関係する仕事ですので、責任感も感じられるでしょう。

患者の健康を促進する社会的な貢献感や、薬剤師や医師とチームで協力できる環境は仕事にやりがいや達成感をもたらせてくれます。

雇用形態が豊富で働きやすい

フルタイムの正社員だけでなく、派遣社員や時短勤務のパートとして働けるのも魅力の1つです。

結婚や出産など、ライフステージが変化する段階で、どうしても仕事を続けることができないということもあります。

しかし、調剤薬局事務や医療事務ならパートでも働くことができますので、自分のライフスタイルに合わせやすいです。

また、近所の薬局や病院で働けば、仕事のついでに買い物をするなど、予定を立てやすいのも特徴となります。

将来性があり、全国どこでも働ける

調剤薬局事務や医療事務などの医療業界は、景気に左右されることなく、安定しているため、将来性があります。

病院や薬局は全国どこでもあるため、特定の場所や地域に限定されることなく働くことができます。

たとえば、薬局の数は年々増えており、2020年には全国に60,951店舗、2021年には61,791店舗もあります。(出典:厚生労働省:厚生統計要覧「薬局数・無薬局町村数, 都道府県別」より)

少子高齢化やAI化による雇用の問題が気になりますが、医療の仕事は高齢化が進むほど高い需要を見込めます。

仮に引っ越しがあっても、仕事に困ることはありませんので、安心して働くことができます。

コミュニケーション能力が必要

調剤薬局・医療は共通で、受付業務や患者さんの対応など、コミュニケーション能力は必須です。

また、年代も子供から高齢者までと幅広く、何かしらの悩みを抱えていることが多いです。

そのため、ただ話すだけでなく、傾聴したり患者さんに寄り添うスキルが求められます。

逆に、人の話を聞いて悩みを解決するのが得意ですと、どちらの仕事も働きやすくなるでしょう。

資格があると就転職に有利

調剤薬局・医療どっちの仕事も無資格で働くことができますが、資格を持っていた方が有利になります。

特に、これから社会人経験を積むような若い人や、未経験の人は信頼を得るのが難しいことがあります。

資格を取得することで自信にもなりますし、業務に必要なことを事前に学べますので、余裕がある人は、検討してみると良いでしょう。

調剤薬局事務と医療事務のメリット・デメリットを紹介

調剤薬局事務と医療事務のメリット・デメリットイメージ

調剤薬局事務と医療事務それぞれのメリット・デメリットを紹介します。

調剤薬局事務のメリット

調剤薬局事務で働くメリットは、医療事務の仕事と比べると簡単であることが多く、患者対応の負担も小さいことです。

また、パートやアルバイトでの募集もあるため、調剤薬局の方が家事や育児などと両立しやすいのも特徴となります。

調剤薬局事務のデメリット

一方のデメリットとしては、調剤薬局は医療事務と比べると求人数が少なく、仕事に就きにくい点です。

特に、パートやアルバイトは女性に人気があることから、すぐに募集が閉め切られてしまう傾向があります。

また、調剤薬局でも医薬品の発注や仕分けをする場合は薬の知識が必要になりますので、事前に確認しておきたいポイントです。

医療事務のメリット

医薬事務のメリットは、調剤薬局事務と比べると、より高いコミュニケーション能力と知識が求められる仕事となります。

しかし、その分クリニックから総合病院まで対応できるようになりますので、雇用が安定しやすいというメリットがあります。

医療事務のデメリット

デメリットは、業務内容が多岐にわたり、覚えることが多いことです。

また、医療にかかわる仕事ですので、常に緊張感のある状態で働くのはストレスとなる場合があります。

専門スキルや雇用の安定を求めるなら調剤薬局事務より医療事務ですが、その分負担は大きくなります。

メリット・デメリットを考慮して考えるようにしましょう。

調剤薬局事務と医療事務におすすめの資格や講座

調剤薬局事務と医療事務のおすすめ資格イメージ

調剤薬局事務や医療事務として働くために資格は必要ありません。

しかし、以下のような資格を持っていることで、就職や転職をする際に有利になることがあります。

調剤薬局事務の資格や試験について

調剤薬局事務に関するおすすめの資格は以下のようになります。

  • 調剤事務管理士
  • 医療保険調剤報酬事務士
  • 調剤報酬請求事務技能認定

調剤事務管理士

実施団体JSMA技能認定振興協会
試験形式・実技試験/マークシート(択一式)
・学科試験/マークシート(択一式)
合格率約60%
合格基準実技試験:各作成問題ごとに約60%以上の得点をし、且つ、2問の合計で約80%以上
学科試験:約80%以上
受験料6,500円
受験時期毎月開催 第4土曜日翌日の日曜日
受験方法自宅受験

調剤事務管理士に合格するためには、基本的な法規から保険請求業務、薬剤用語などの知識が必要となります。

合格率も約60%と、他の調剤薬局事務関連の資格と比べると難しいです。

しかし、扱っている内容は基礎的なものに限定されますので、未経験の方でも資格を取得すると、調剤薬局に就職や転職時に有利になります。

医療保険調剤報酬事務士

実施団体医療保険学院
試験形式全3回の中間試験に合格し、終了検定試験に合格する
合格率80~90%
合格基準正答率が9割前後
受験料講座:19,800円
試験:5,000円
受験時期毎月開催
受験方法自宅受験

医療保険調剤報酬事務士とは、医療保険学院が認定している民間の資格となっています。

医療保険学院の講座を受講し、合計3回の中間試験に合格した者だけが、資格認定試験を受験できます。

講座での学習となりますので、しっかりしたサポート体制のもと、レセプト入力の演習など、調剤薬局で役立つ知識を学べます。

講座の学習から試験までオンラインで完結しますので、時間がない人でも受けやすい資格です。

調剤報酬請求事務技能認定

実施団体一般財団法人 日本医療教育財団
試験形式学科:三肢択一式
実技:調剤報酬明細書の作成・点検
合格率約70%
合格基準学科・実技の各得点率90%以上
受験料3,000円
受験時期指定の講座を受講後、随時実施
受験方法自宅受験・会場受験

調剤報酬請求事務技能認定は、特定のカリキュラムを完了後、修了試験に合格することで取得できる資格です。

医療分業が進むなか、調剤薬局での請求事務業務の増大に対応して平成15年度より実施されるようになりました。

請求事務処理技能に加え、医療関連知識を身に付けることで、専門職としてのレベルの向上を図れるようになっています。

医療事務の資格や試験について

医療事務に関するおすすめの資格は以下のようになります。

  • 医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)
  • 診療報酬請求事務能力認定試験
  • 医療事務認定実務者(R)試験
  • 医療事務検定試験

医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)

実施団体一般財団法人 日本医療教育財団
試験形式・実技Ⅰ
筆記(記述式)/2問/50分
・学科
筆記(択一式)/25問/60分
・実技Ⅱ
診療報酬明細書点検/4問/70分
合格率70~80%
合格基準学科および実技試験Ⅰ・Ⅱの全ての特典率が70%に達成した時点
受験料7,700円
受験時期医科:年12回(毎月)
歯科:年6回(5月、7月、9月、11月、1月、3月)
受験方法自宅受験

医療事務技能審査試験は45年の歴史がある試験であり、毎年2万人ほどが受験する資格です。

試験と医療事務の内容がつながっており、医療業務の内容を全般的に学べることが魅力となっています。

診療報酬請求事務能力認定試験

実施団体日本医療保険事務協会
受験科目医科と歯科に分け、それぞれ学科試験と実技試験を行う
合格率30~40%
受験地全国17か所(2023年)
受験料9,000円
受験時期7月と12月の年2回開催
受験方法会場受験

医療事務関係の資格の中でも「最高峰」と称されるもので、ある程度の実務経験がある人向けの資格となっています。

合格率も30~40%と低く、医療事務関連で厚生労働省が認定している唯一の資格として有名です。

資格を取得することで、医療事務の能力を証明できますので、就職や転職、昇進に有利になります。

医療事務認定実務者(R)試験

実施団体全国医療福祉教育協会
試験形式マークシート
合格率60~80%
合格基準原則として、学科、実技それぞれ正答率6割以上
受験料一般受験:5,000円
団体受験:4,500円
受験時期毎月開催
受験方法会場受験と自宅受験

2016年に開設された新しい資格であり、医療事務の実務に関する基礎知識を身に付けることができます。

レセプト作成の問題も他の資格と比べると易しいですが、2021年には出願者が1万6千人を超えるほどの人気となっています。

試験自体も毎月開催されていますので、最初の医療事務資格におすすめです。

医療事務検定試験

実施団体日本医療事務協会
試験形式学科試験・実技試験
合格率80~90%
合格基準問題の総得点の70%くらいが基準
受験料7,700円
受験時期・通学コース
年6回 第4日曜日実施
(5月・6月・10月・11月・2月・3月)
・通信コース
・毎月 第4土曜日実施
受験方法自宅受験

医療保険制度、医療費計算、お客様対応など医療事務全般の知識と技術を確かめる資格です。

合格率は90%前後と、他の医療事務系の試験よりも高くなっており、未経験から就職する際におすすめです。

調剤報酬請求事務と医療事務の資格は合格率が高めですので、受かりやすくなっています。

資格ごとに扱う範囲や内容に違いがありますので、自分が目指している働き方に近いものを選ぶと良いでしょう。

また、資格の内容や違いで迷う場合は、できるだけ難しいものを選ぶと、就職や転職時のアピールにつながります。

調剤薬局事務と医療事務はどっちがおすすめ?

調剤薬局事務と医療事務の違いを考える女性イメージ

調剤薬局事務と医療事務はどっちがおすすめかというのは、人によって違います。

人それぞれ理想の働き方ありますし、どっちもメリット・デメリットがあります。

自分の生活や事情に合わせて、メリット・デメリットを考慮するようにしましょう。

以下で選ぶ際の目安を紹介します。

調剤薬局事務がおすすめの人

調剤薬局事務に向いている人の特徴は以下のようになります。

  • 慎重で丁寧な仕事ができる人
  • パソコンスキルがある人
  • お客さんやスタッフと良好なコミュニケーションが取れる人

調剤薬局事務では、数字入力や入金管理など、記録業務が多いので、丁寧な仕事ができる人が向いています。

また、レセプト作成のようなパソコン操作もありますので、資料作りなどができると良いでしょう。

その他、お客さんや薬剤師の方とのコミュニケーションは必須になりますので、丁寧に話したり、サポート業務が苦にならない人におすすめです。

医療事務がおすすめの人

  • 患者さんに寄り添ったコミュニケーションができる人
  • 協調性があり、スタッフとスムーズな連携が取れる人
  • 丁寧かつ、臨機応変に対応できる人

医療事務の場合、患者さんとコミュニケーションを取ることがありますので、患者さんに寄り添ったコミュニケーションが大切になります。

また、医師や看護師などの医療関係者と一緒に働くきますので、スムーズな連携を図れる人が向いているでしょう。

働く場所が医療機関であることから、時には緊急性の高い患者さんを対応することがあります。

医療事務は、患者さんと医療スタッフをつなげる役割がありますので、臨機応変に対応するスキルがあると働きやすいです。

調剤薬局事務と医療事務それぞれの仕事や働き方のまとめ

調剤薬局事務と医療事務の仕事イメージ

本記事では、調剤薬局事務と医療事務の違いや共通点、働き方の特徴について解説しました。

調剤薬局事務と医療事務で似ている部分や同じ業務内容もありますが、医療事務の方が覚える内容が多いなどの違いや特徴があります。

まとめとして、それぞれの仕事の特徴は以下のようになります。

調剤薬局事務の特徴

  • 受付対応やレセプト作成が基本だが、薬の知識が必要になることがある
  • パートやアルバイトでの募集が多いが、求人数が少ない
  • 女性に人気の職種であり、求人募集がすぐに締め切られる可能性がある

医療事務の特徴

  • 医療関係の仕事のため、覚えることや業務内容が多い
  • 受付業務、会計、患者対応など、高いコミュニケーション能力が必要
  • 求人も多く、専門的なスキルなので仕事の安定性が高い

働きやすさを求めるなら調剤薬局事務ですし、安定性やキャリアのことを考えると医療事務がおすすめとなります。

どっちも医療に携わるやりがいのある仕事であり、それぞれメリット・デメリットがあります。

仕事での優先順位を考え、自分に合った仕事を目指すようにしましょう。

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