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投稿日:2024年4月9日 | 更新日:2024年07月09日
昨今では、様々なシーンでIT化が進み、最早ITはIT業界に勤めている人だけのものではなくなり、ITリテラシーは現代社会において誰もが持っていなければならないものとなりました。
その象徴として、IT系の資格も数多く存在しています。
今回はIT系の資格の中でもCompTIA認定資格を提供しているIT業界団体のCompTIA日本支局の吉村さんにご協力いただき、取材をさせていただきました。
スクールセレクトでは、様々な資格に関する役立つ情報を、有資格者の監修のもとご紹介しています。そのほかの資格や監修者一覧はこちらへどうぞ。
IT資格「CompTIA認定資格」とは?
吉村さん、本日は宜しくお願い致します!
まずは、スクールセレクトでは他のIT系の資格の掲載もあるので、CompTIA認定資格の特徴を教えてください。
CompTIA認定資格は2つ大きな特徴があります。
1つ目はグローバルで提供されている認定資格だということです。
グローバル資格を取得することは、海外で仕事をする、または海外の方と仕事をする際に、一目瞭然でスキルのレベル感を分かってもらうことができます。
その点、CompTIA認定資格は国際的に通用する資格だと言えます。
2つ目は実はCompTIAの資格というのは私たちCompTIAが作成しているのではなく、CompTIAの試験開発チームの、「SME(Subject Matter Experts。「スミー」と読みます。)」という業界のエキスパートによって作られているということです。
実際の試験作成の流れを「CompTIA Security+」という、セキュリティ業務における2年ぐらいの業務経験を問う認定資格で説明してみます。
「セキュリティ業務の2年」というのはどれくらいのことができる人なのかは各社異なるので、まずはどのような人物像を対象にするかをSMEのみなさんで協議してもらいます。
そのうえでの各試験の試験出題範囲や試験問題までSMEのみなさんに作ってもらっています。
これは、CompTIAが、認定資格を提供しているだけでなく、IT業界団体として活動しているからできることです。
CompTIA認定資格というのは、CompTIAが「このスキルが必要」と定義しているわけではなく、業界のみなさんが「このスキルは、業務を行う上で必ず必要」と定義されている資格なのです。
そこにはIT業界だけではなく、他業界の企業にも入ってもらい、スキル定義から試験を作ってもらうというところまで協力していただいています。
CompTIA認定資格の選び方
CompTIA認定資格にはいろいろな種類があると思うんですけど、どういう風に自分が受ける資格を選別すれば良いでしょうか。
私たちが一つご提示しているのは「キャリアパス」をきちんと描くことです。
どういう人になっていきたいか、どのような仕事に就きたいか、どういうポジションで働きたいかということをイメージしていただき、その上で資格を選んで取得していくのが良いかと思います。
例えば、CompTIAでは、3つのキャリアパスを提示させていただいているのですが、
インフラ・クラウド系の仕事に関心があるのか、か、近年非常にニーズが高くなっているサイバーセキュリティのスキルを積まれていくのか、
データ関連でキャリアを積まれていくのか。
そういった観点で、自身の目指すキャリアを描いた上で、取得する資格を決定するのが良いかと思います。
ではこの図の通り、左から順に取得していけば、最終的にCompTIAの認定資格としては一番最上級のものを取得できるということですか。
そうですね。
CompTIAでのキャリアパスとしては、左から順に認定資格を取得し、そのキャリアパスの最上位の認定資格を取得していただくことができます。
認定資格取得の考え方としては、まずは業務を実施する上で必ず必要となるスキルをCompTIAで身に着けていただくことができます。
ただ、業務を実施する際には、CompTIA認定資格で必要なスキルを100%満たせるわけではないと思いますので、必要であれば、推奨されている他の資格でキャリアを積み上げていただくことが可能だと思っています。
それはたしかにそうですね・・・!
ただ、IT業界って広いので、まずはどのIT領域にも共通する部分から入ってみて、それから「自分はこっちがいいかも」という風に決めていくような決め方
でもありですか。「あり」だと思います。
認定資格の大きなメリットの一つとして、キャリアチェンジをしようと思った時に立ち戻るスキルのベースができるため、関連するスキルをいち早く身に付けられることが挙げられます。
例えば、クラウド系の勉強をしていくと決めたら、CompTIA Network+でネットワークのスキルを身に着けていただき、その後に他ベンダー資格を取得していただく、という風にキャリアを積んでいただきます。
その後にセキュリティが面白そうと思った際に、ネットワークに関するスキルは身についていますので、セキュリティに関するスキルからスタートすることができます。キャリアチェンジや業務チェンジに際して、一から学ぶ必要はないので有効です。
CompTIA認定資格は役に立つ資格?
資格自体はどの資格も良いものだと思うのですが、資格を取っても「意味なかった」「役に立たなかった」
という声を聴くこともあります。その点に関してどう思いますか。
資格自体は、どのようなスキルを評価しているのか必ず定義されています。そのため、そのスキルを使う業務を行う際には、非常に有効です。
でも、資格が「使えない」と言われてしまうのはその資格で得たスキルを使った業務をやっていない場合が多くみられます。
特にITの業務は免許制ではないので、資格がなくても仕事はできます。
そのため、「資格いらなくない?」みたいなことは言われがちです。
それは取得した資格が自分の業務とあまりにも関係ないことをやっているから、いらないと思ってしまうことが多くみられます。
関連する業務に就いている場合は、資格取得のために勉強した内容が、必ず役に立つと思います。必ず役に立つと思います。
大事なことなので、二回言わせていただきました。(笑)
大事さが良く伝わりました!(笑)
実際に取得者の方からも、「取ってよかった」というお声は聴きますか?
もちろんです!多くの方からお声をいただいています。私たちもサイトの中で「持っててよかったCompTIA」という、CompTIA認定資格がどのようにキャリアの構築やご自身の業務の中で役に立ったのかというのをお声にあげていただいているものがあるのですが、
「CompTIA Project+を取得したので、プロジェクト全体を把握することができました。」
「CompTIA Security+を取得し、セキュリティ全体の知識が飛躍したと思っています。」
といったようなお声をたくさんいただいております。
こちらは公式facebookで確認できるので是非見てみてください。
他にも、「実際に自分でも6年くらい経験はあるけれど、体系的に勉強したことがなかったので、体系的に学べて良かったです」
という声もあります。体系的に学ぶことで業務で役に立つスキルが身に付くことを皆さん実感されているんですね!
自分が得たスキルが自分の仕事に活かせるということは、実は仕事に対する満足度という面でも重要で、離職率に関わってくるというデータもあるんです。
残念ながら、CompTIAの実施した別の調査では、日本は、エンジニアの方の仕事に対する満足度が他国に比べて低い傾向があります。このようなところでも資格がうまく役に立つのかなと思っています。
最近では、求人の際に必要スキルが明記され、資格も提示されていることが多くなりましたので、ミスマッチは少なくなってきていると思います。
求人側も指定で「CompTIAの資格をとってください」と言っているということは一般的に有用な資格と認められているのだと思いますが、その理由はなんだと思いますか。
最初にお話をしたような認定資格の作り方を経ていることから、必要なスキルをきちんと評価できる認定資格であるということは一番の理由です。
その上で、CompTIAの資格を活用して人材育成をしていただいている企業が増えてきていることで、どのような人材に有効かの理解が深まってきていることがもう一つの理由だと思います。
同じような業種、業態で、必要なスキルを採用、育成しようとした際に、このような企業の事例を目にし、CompTIAを検討してくださるケースが多いのかな、と思います。
資格は取った後が大事!
CompTIAの本当にすごいところって、取得して得られるメリットだけではなく、その後のキャリアにおいてどう自分を見せていくか考えられているところだと思います。
何か意識をされていることはあるのでしょうか。
CompTIAでは、認定資格を取得された方のキャリアがどのように変わっていったかなどについてたくさんのレポートを提供しています。
資格は取得することがゴールに置かれがちですが、取得した後に何をするかの方が重要で、
業務の中でできることが増えたり、キャリアの選択肢を増やすことができるのが資格の役割だと思っています。取得した資格をどのように業務の中で、またキャリアの中で活かせるかを提供していくことが、資格を提供する側として常に意識しているところです。
資格を取ることよりも資格をどう活かすかをきちんとカバーできるかどうか、ということが資格を提供する側の課題なんだろうな、ということを感じており、常に意識していることです。
「取っておけば大丈夫」という感じで資格を取得することに重きを置いている方が多くいるように思いますが、「活かす」ことの重要性を資格を提供する側の方がそのようにおっしゃっていただけると説得力がありますね!
新卒の方へアドバイス
新卒の方に対してなにか資格の取得やキャリアパスに関してアドバイスはありますか。
ITに特化した話となりますが、おすすめしたいのは、今後、どういうIT分野が跳ねるのか?というアンテナが非常に重要になると思います。
それには学校で習うことだけではなくて、世の中で言われていることに注目した方がいいです。
私たちはITの業界団体なので、リサーチ活動も行っているんですよ。
ITの今後のトレンドみたいなところも実は資格を作成する上でベースになっています。
例えば、現在AIが非常に大きなテーマとなっていますが、CompTIAでもAIに関する様々な調査が行われています。また、この調査に基づいて、認定資格の開発も検討されています。
CompTIAでは、IT業界の流れによって、認定資格が新たに開発されたり、提供を終了したりしています。
どのようなIT分野が注目されているのか、どんな認定資格が注目されているのかなどにアンテナを張っていると、ニーズの高い人材分野が見えてきて、選択肢が広がると思います。
難しいですね。どのようにして世の中で言われているITの動向や知識を知っていくのが有効だと思いますか。
ネットを活用していただいたり、学生向けのセミナーを私たちも開催しているので、そのようなものに積極的に参加してもらうのが良いと思います。
例えば、CompTIAは、学生に向けて、アプリケーションのスキルとITのスキルの両方の重要性をお話しています。その上で、ITスキルの第一歩として「CompTIA IT Fundamentals」という認定資格の取得を推奨しています。
若い読者層の皆様にはこのあたりのスキルを身に着けていただくと就職やキャリアの選択肢が広がると思います。
CompTIAの方よりメッセージ
最後に受験者の方や検討されている方にメッセージ
があればお伺いさせていただきたいです。日本の若い方々が、競合として、またパートナーとして意識をするのは、アジア各国をはじめ、世界になると思います。
今後、どのような仕事に就くにしても、グローバルな資格を通して、トレンドとなるITや必要とされるスキルを感じとっていただけると思います。
また、キャリアを積んでいく上で、ビジネスを展開していく上で、海外と一緒にという機会も出てくると思いますので、グローバル認定資格を通して、スキルを身に着けるということも選択肢の一つとして検討していただきたいと思います。
先程のお話の通り、スキルを身に着けていただく上で、資格の取得はゴールではなく、ゴールに到達するための一つの選択肢です。
そのため、資格を取る以外でも、OJTでもトレーニングでもスキルは身につきます。
ただ、その選択肢の中で、必要とされるスキルに過不足なく取得していることを証明できる唯一の手段が資格だと思っています。
資格の取得というのは唯一自発的にできるものですもんね・・・!
吉村さん、この度は取材にご協力いただきありがとうございました!
持っててよかったと思える、実務で活きるIT資格をご検討されている方は是非取得をご検討くださいね!