PR
投稿日:2024年3月25日 | 更新日:2024年04月16日
英検®(英語実用技能検定)は、年間420万もの受験者がいる人気の英語資格。
1次試験と2次試験で構成される「従来型」が一般的な受験方法です。
しかし近年では、コンピューターで試験を行える「英検®SCBT」も選べるようになりました。
英検®SCBTについて聞いたことはあっても、詳しい特徴はわからないという方も多いもの。
「英検®SCBTテストって、従来型と何が違うの?」「資格としての価値が低いのでは?」と疑問に思う方もいるでしょう。
結論を申し上げると、英検®SCBTと従来型は出題内容や難易度、採点基準などすべて同じです。
資格の価値も同様で、受験の出願でも利用可能です。
こちらの記事では、英検®SCBTと英検®(従来型)との違いを、メリット・デメリットに分けて解説します。
どちらの形式で受験するか迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。
※この記事は2023年9月現在の情報となっております。
参照元:英検®「受験の状況」(https://www.eiken.or.jp/eiken/about/situation/)
編集部おすすめ
英語 通信講座
英検®SCBTテストとは|コンピューターで受験する試験
英検®SCBTのCBTとは”Computer-Based Testing“の略です。
2021年3月まではコンピュータを使った受験は「英検®CBT」「英検®SCBT」の2種類。
問題がPC画面に表示されるのは同じですが、解答方法が異なっていました。
英検®CBTはマウス、英検®SCBTはマークシートで解答する方式をとっていました。
2021年4月から、マウスによる解答のみとされ英検®SCBTとして一本化。
ライティングのみタイピングと筆記が選べるようになっています。
英検®SCBTの英検®(従来型)との大きな違いは、筆記によらない「コンピューターによる試験」という点です。
その他の違いについては、次のメリット・デメリットで詳しく紹介します。
従来型との違い① 英検®SCBTのメリット
英検®SCBTのメリットは「短期間で受けられる」「日程が柔軟である」ことでしょう。
英検®(従来型)は試験に2日間を要し(3級〜1級)英検®協会が定めた日程でしか受験できません。
ポイントとしては大きく4つあります。
①4技能の試験が1日で完結する
②原則、毎週土日に受験できる
③期間内に2回受験できる
④マウス操作やタイピングで試験が受けられる
順番に見ていきましょう。
①4技能の試験が1日で完結する
英検®SCBTであれば、4技能の試験を1日で完結できます。
試験会場までの移動時間も考慮すると、かなりの時間の節約です。
英検®SCBTの受験は、所要時間(集合時間〜終了目安時間)は以下の通りです。
準1級 | 2時間55分 |
2級 | 2時間45分 |
準2級 | 2時間35分 |
3級 | 2時間10分 |
学校の部活や仕事で忙しく「2日間も試験に費やすのは難しい」という方は、1日で完了する英検®SCBTがおすすめできます。
②原則、毎週土日に受験できる
英検®SCBTは原則※毎週土日に開催、一部エリアでは平日にも実施しています。
※級や地域により毎週実施でない場合があります。
一方、英検®(従来型)の受験日程は、英検®協会により確定されています。
「受験日までに勉強が間に合わない」「すぐに受験したいけど、日程がまだまだ先」
というケースもあるでしょう。
英検®SCBTなら、都合の良い日程で受験できます。
また、次のタイムテーブルから都合の良い時間帯を選べるため、生活スタイルに合わせた受験が可能です。
【土日祝日】
- 午前(9:00集合)
- 昼(12:20集合)
- 午後(15:40集合)
- 夜(18:50集合)
【土日祝日】
- 午前(9:00集合)
- 昼(12:20集合)
- 午後(15:40集合)
- 夜(18:50集合)
参照元:英検®S-CBT「試験時間」(https://www.eiken.or.jp/s-cbt/administration/times/)
ただし、各会場ごとに定員があります。希望の日程が決まれば、早めに申し込むようおすすめします。
③期間内に2回受験できる
英検®SCBTは各検定期間で同じ級を2回まで受験できます。
英検®(従来型)が受験できるのは1回のみです。
英検®には、次の3つの検定期間が設定されています。
第1回検定 | 4月~7月 |
第2回検定 | 8月~11月 |
第3回検定 | 12月~3月 |
英検®SCBTと従来型を組み合わせれば、同じ級を3回まで受験可能。
「1次試験は合格したけど、2次試験だけ落ちてしまった」という方も、英検®SCBTで2次試験のみ受験でき、次の検定期間まで待つ必要はありません。
④マウス操作やタイピングで試験が受けられる
英検®S-CBTは、マウス操作やタイピングだけで試験を受けられます。
タブレット端末やスマートフォンなどのデジタルに慣れている世代は、英検®SCBTのほうが解答しやすいと感じるかもしれません。
文部科学省の調査によると、全国の公立小中学校の約96%が「全学年」または「一部の学年」で端末の利活用を開始。
(※令和3年7月時点)また、全47都道府県の自治体が、1人1台端末を整備済み、または整備の方向性を明示しています。
ライティングに関しては、タイピングまたは筆記を選ぶことができます。
タイピング形式なら、語数を自動でカウントしたりコピー&ペーストしたりも可能。
文章を簡単に修正できるのがメリットです。
参照元:GIGAスクール構想に関する各種調査の結果(https://www.mext.go.jp/content/20210827-mxt_jogai01-000017383_10.pdf)
従来型との違い②|英検®SCBTのデメリット
日程が柔軟で、生活スタイルに合わせた受験が可能な英検®SCBT。
しかし、人によってはデメリットとなることも。
ここからは、英検®SCBTのデメリットと対処法についても詳しく紹介します。
ポイントとしては4つあります。
①従来型よりも費用高い
②準1級〜3級までしか受験できない
③問題文がパソコン上に表示される
④面接官とコミュニケーションが取れない
順番に見ていきましょう。
従来型よりも費用が高い
英検®SCBTと英検®(従来型)の費用を比べると、英検®SCBTの方が高額です。
英検®SCBT | 英検®(従来型) | |
準1級 | 9,900円 | 本会場:9,800円 |
2級 | 9,000円 | 本会場:8,400円/ 準会場:6,400円 |
準2級 | 8,500円 | 本会場:7,900円/ 準会場:5,700円 |
3級 | 7,200円 | 本会場:6,400円/ 準会場:4,700円 |
参照元:英検®「受験料」(https://www.eiken.or.jp/eiken/schedule/group/fees/)
参照元:英検®S-CBT「受験料(https://www.eiken.or.jp/s-cbt/administration/fees/)
ただし、費用については受験費用だけでなく、会場までの往復の交通費も考慮に入れることが大切。
英検®SCBTは、各都道府県のテストセンターで行われます。
テストセンターが遠方の場合は、電車代やバス代がかかるでしょう。
しかし、1日で完了するため、本会場に2回行くよりは節約できるかもしれません。
準1級〜3級までしか受験できない
英検®SCBTのもう一つのデメリットは、受験級が「準1級〜3級」に限られている点です。
5級や4級なら本会場もしくは準会場、1級は本会場でしか受験できません。
希望する級が、英検®SCBTでの受験が可能か、前もって調べておくようにしましょう。
問題文がパソコン上に表示される
英検®SCBTでは、問題文がPC画面に示されます。
そのため、次のような人はデメリットと感じるかもしれません。
- 問題用紙に線を引いたり、メモをとったりしたい人
- 英文を指でなぞりながら読む習慣のある人
- 問題用紙を持ち帰り、答え合わせをしたい人
慣れないとPC画面の問題文は読みにくいと感じるかもしれません。
しかし、英検®SCBTでは、解きやすさに配慮した工夫がされています。
たとえば、画面上で長文にラインを引いたりマーカーを入れたりすることも可能。
英検®のホームページで、どのような操作ができるか事前にチェックしておくと良いでしょう。
また、英検®SCBTは問題用紙がないため、問題を持ち帰ることはできません。
公式サイトによる解答速報もないため、受験後の振り返りをしたい方には物足りなく感じるかもしれません。
面接官とコミュニケーションが取れない
スピーキングテストでは、ヘッドセットを着用して、質問に対する答えをマイクで吹き込んでいきます。
動画で面接官が映し出されるため、実際の試験と流れは同じです。
ただし、返答に言い淀んだ際に、面接官が待ってくれたり返答を促してくれたりはしません。
制限時間がくれば、自動的に次の問題に移ります。
英検®SCBTのスピーキングでは、頭を切り替える必要があります。
相互のやり取りに頼らずに「時間内に言い切ること」を重視しましょう。
画面上の機能について知っておくのも有効です。
画面右上には「もう一度聞いてやりなおす」という青色のボタンがあります。
ボタンを押すと、2回まで聞き直せるので、質問が聞き取れない場合はすぐにボタンを押しましょう。
英検®SCBTを受ける際の注意点
英検®SCBTの流れを知っておく
英検®SCBTを初めて受験する方は、受験の流れを知っておきましょう。
従来型とは試験の順序が、次のように異なります。
英検®S-CBT | 英検®(従来型) | |
1日目 | スピーキング リスニング リーディング ライティング | リーディング ライティング リスニング |
2日目 | ー | スピーキング |
とくに、スピーキングは英検®(従来型)と英検®SCBTでは、順序が真逆になっています。
流れを知らなければ、戸惑ってしまいかねません。
参照元:英検®S-CBT「試験内容」(https://www.eiken.or.jp/s-cbt/test/)
持ち物に注意する
英検®SCBTは、コンピューターで行う試験ですが筆記用具も必要。
また、受験票や身分証を忘れてしまうと、受験できなくなる可能性もあります。
次の3点だけは、忘れず持参するようにしましょう。
- 印刷した受験票
- 身分証
- 筆記用具(HBの黒鉛筆またはシャープペンシル・消しゴム)
【学生証として認められるもの】
学生証・生徒手帳・健康保険証・運転免許証・パスポート・社員証
※有効期限の切れた身分証明書は使えません。
英検®SCBT方式の画面操作を確認しおく
英検®SCBTは、基本的には問題も難易度も英検®(従来型)と同じです。
ただし、本番で実力を発揮するためには、画面操作に慣れておく必要があります。
英検®SCBTの画面では、問題を解きやすいようにさまざまな工夫がされています。
たとえば、リーディング・パートの問題解答画面で、右端の◁マークを押すと、自分の解答を一覧できます。
公式ページで試験画面の動画を確認できるので、どのような画面操作があるのか確認しておきましょう。
参考:英検®S-CBT「試験内容」(https://www.eiken.or.jp/s-cbt/test/)
英検®SCBT向け試験対策
基本的に、英検®SCBTも英検®も難易度や問題形式は同じ。
こちらでは、通常の学習にプラスすべき英検®SCBT対策を紹介します。
英検®SCBT専用の問題集を活用する
英検®SCBTはコンピューターを使った試験のため、WEB模試が効果的です。
次に紹介する問題集を使えば、自宅のパソコンで2回分のWEB模試が受けられます。
各級の出題内容や攻略法を詳しく解説してくれているので、通常の英検®対策としてもおすすめです。
従来型の過去問と組み合わせれば、試験前に万全を期すことができるでしょう。
ライティング対策
英検®S-CBTのライティング・パートは、タイピングか筆記を選べます。
前もって、どちらを選ぶか決めておきましょう。
タイピング受験にするなら、キーボード配列によるミスも起こり得ます。
押し間違いのないよう、丁寧なタイピングを心がけましょう。
また、最近のパソコンは予測変換機能が便利ですが、英検®対策としては逆効果。
練習するときに、予測変換に頼りすぎないようにしましょう。
スピーキング対策
スピーキング・パート対策としては、誰もいない状態での会話練習が有効です。
自分の音声をスマートフォンで録音するのもおすすめです。
解答にかかっている時間や、自分の解答を振り返って改善を繰り返すと良いでしょう。
対面とは違い、面接官とのやり取りはありません。
相手がいれば、表情やジェスチャーで意味が理解できることも。
しかし、英検®SCBTでは、自分のリスニング力・スピーキング力だけが頼りです。
コミュニケーションが取れないことを想定して、スピーキング対策するようにしましょう。
英検®SCBT|おすすめの通信講座:スタディサプリ
英検®対策におすすめの通信講座は、スタディサプリが提供している「英検®講座」です。
対応しているのは3級から準2級。
3級からライティングや面接が試験内容に加わるため、本格的に英検®対策をしたい方におすすめです。
スタディサプリ「英検®講座」のメリットを紹介します。
優秀な講師による映像授業
1つ目のメリットは、英検®対策の神授業を映像で何度も視聴できる点です。
以下のような優秀な先生の授業を何度も受けられるのは魅力的ですよね。
- 肘井 学 先生
- 関 正生 先生
授業アンケートでは常にトップレベルの満足度。
「成績が上がった」「英語が出来るようになった」という生徒の声が続出。
毎年入試問題を徹底的に分析し、志望校への合格者を多数輩出した実績を持つ。
過去開講した英検®の対策講座からは、高得点合格者、満点合格者を多数輩出。
英検®講座の映像授業は、リーディング・リスニング・ライティング・スピーキング4技能をバランスよく伸ばせるよう構成されています。
追加料金が必要ない
スタディサプリの英検®講座は、スタディサプリのアプリ内のコンテンツ。
スタディサプリの受講者であれば誰でも視聴できます。
月額2,178円ですが、一括払いすれば費用は1,815円。
トータルで2ヶ月分が割引になります。
この値段で小学4年生〜高校生までの約4万本の神授業が受けられ、英検®対策までできてしまいます。
対応学年の英語授業が見放題
「英検®講座に用意されている講座だけでは物足りない」という方にもおすすめです。
学習したい英文法があれば、対応学年の英語授業でさらに理解を深められます。
英検®3級や準2級なら中学英語、英検®2級なら高校英語の映像授業が対応です。
\詳細を確認してみる/
まとめ|毎週受けられて1日で完結する英検®SCBTがおすすめ
英検®SCBTは「1日で試験が完結する」「試験日程を柔軟に選べる」など、忙しい方にはメリットの多い試験です。
難易度や問題形式、採点基準は英検®(従来型)とすべて同じ。
資格としての価値も同等で、高校や大学の出願でも利用できます。
ただし、試験の受け方は、次のように大きく異なります。
- 4技能出題の順序
- 問題がパソコン画面に示される
- マウスで選択解答する
- ライティングはタイピングで解答する(※筆記を選ぶこともできます)
- スピーキングが対面ではない
英検®(従来型)と基本的な勉強法は変わりませんが、受験方法の違いに戸惑わないように注意が必要です。
そのためにも、以下の対策が有効です。
- 英検®SCBTの公式サイトで試験内容を確認しておく
- 専用の問題集でWEB模試を受けておく
柔軟な日程で、効率よく英検®を受験したい方は、こちらの記事を参考に英検®SCBTにチャレンジしてみてください。
※このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
編集部おすすめ
英語 通信講座