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英検®3級二次試験完全攻略:試験の流れから効果的な対策まで

英語

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投稿日:2024年3月26日 | 更新日:2024年04月16日

英検®3級の試験内容は、それまでの4級・5級とは打って変わり、ライティング二次試験(英語面接)が加わります。

せっかく一次試験に受かっても、二次試験について次のような不安をお持ちの方もいるでしょう。

英検®での面接は初めてだから、自信がない

どんな流れで、何を聞かれるの?

英検®3級の二次試験の面接時間は5分ほど、質問は5問です。

質問の形式は毎回決まっており、ポイントを押さえれば対策も難しくありません。

こちらの記事では、英検®3級の二次試験について詳しく解説します。採点基準や試験問題ごとのポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

※この記事は2023年10月現在の情報となっております。

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英検®3級二次試験の基本情報

斜め上に指を刺している女性

英検®3級の二次試験対策を始めるなら、以下の把握が必要です。

  • いつ二次試験が行われるのか
  • どんな採点基準なのか
  • どれくらいの点数で合格できるのか

こちらでは、二次試験基本情報について解説します。

英検®3級の日程:一次試験の合格発表から約2週間

二次試験の試験日は、一次試験の合否がウェブで発表されてから約2週間後です。

日程の一例(2023年第2回検定)を見てみましょう。

  • 本会場での1次試験:10月8日
  • ウェブでの合否公開:10月23日
  • 二次試験:11月5日(A日程:全級)

参照元:英検®「試験日程」

一次試験の合否判明後では、学校や部活で忙しくて十分に対策できないかもしれません。

一次(筆記試験)の学習と並行して、二次試験の勉強も行うことをおすすめします。

英検®3級二次試験の合格点・合格率

英検®3級の二次試験は、33点が満点です。

CSEスコアでは、550点中353点以上が合格の基準となっています。

つまり、英検®3級に合格するには65%以上の正答率が必要。

最低でも22点は得点しなければなりません。

合格率について、英検®協会は2016年以降の発表をしていません。

過去のデータをみると、一次試験で50〜55%程度、二次試験では90%が試験を通過しています。

この数年で、大幅に変更しているとも考えにくいため、ある程度は参考になる数字と言えるでしょう。

英検®3級二次試験の採点基準

二次試験で審査されるのは、4技能中「話す」の部分。

審査基準について、英検®協会は次のように明示しています。

3級の審査基準

程度:身近な英語を理解し、また使用することができる。

「話す」の領域:身近なことについてやりとりすることができる。

引用元:英検®「各級の審査基準」

英検®3級の合否通知には、3つの観点について採点基準が示されています。

・リーディング 5点
英文の内容がきちんと伝わるように、個々の単語の発音や意味の区切りなどに注意して読むことが求められます。


・Q&A 25点
与えられた情報(英文、イラスト)に関する質問では、情報をしっかりと理解した上で、適切な表現を使って答えることが求められます。また、受験者自信に関する質問では、質問を正確に理解した上で、それに対応した答えを述べることが求められます。

・アティチュード(態度) 3点
面接室の入室から退室までのやりとりの中で、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度が求められます。

引用元:英検®3級合否通知

上記の採点基準を参考にすると、二次試験に有効な対策がわかります。

  • 伝わりやすい英語を話すこと(意味の区切り、発音)
  • 質問に合った返答をすること
  • 会話を円滑にすすめること

「文法的・語彙的に正確な英文」や「流暢な英語」でなくても、満点を取ることは可能。

採点基準を踏まえた勉強のコツは、後ほど解説します。

英検®3級|二次試験の流れ

チェックの模様が入った積み木

集中して英語面接を受けるためにも、受験の流れを知っておきましょう。

二次試験では、試験前のさまざまな指示も英語で行われます。

試験の前後の流れを知っておけば、心の準備ができ、落ち着いて試験に臨めます。

① 入室〜着席

最初に控え室に入り、5〜10人ずつ呼ばれて面接室の前に待機します。

自分の番が来たら面接室に入りましょう。

ドアをノックして入室します。入室後の流れは次のとおりです。

面接委員:”Can I have your card please?” →あなた:「面接カード」を渡す

面接委員:”Please sit down”→あなた:着席する

② 挨拶〜問題を受け取る

面接委員があなたの氏名と、受験級の確認をします。

その後、簡単な挨拶をして「問題カード」が手渡されるという流れです。

具体的には、次のような会話が行われます。

1.<名前の確認>

面接委員:My name is(面接委員の名前).  What’s your name, please? →あなた:My name is(あなたの氏名).

2.<受験級の確認>

面接委員:Mss. (Mr.)○○, this is the Grade 3 test, OK? →あなた:Yes/ OK など

3.<簡単な挨拶>

面接委員:Mss. (Mr.)○○, how are you today?” →あなた:I’m fine./  I’m good. など

4.<問題カードの受取り>

面接委員:OK, let’s start the test.  Here is your card. →あなた:(カードを受け取って)Thank you.

「簡単な挨拶」では、“Where do you live?”(住んでいる場所)や“How did you come here?”(会場までの交通手段)を聞かれることもあります。

“I live in 〜”(自分の住んでいる場所)や“(I came here)by car/ train / on foot”などの、返答パターンも用意しておきましょう。

③ 試験を受ける(5問)

問題カードを受け取ったら、いよいよ試験が始まります。

パッセージに関する問題」「イラストに関する問題」「受験者に関する問題」の3つのパートに分かれています。

No1〜5までの5つの質問があり、次のような流れで行われます。

1. <パッセージの黙読(20秒)>
面接委員:Please read the passage silently for 20 seconds.

あなた:Yes.(カードの英文を黙読する)

2. <パッセージの音読>

面接委員:Now, please read it aloud.

あなた:カードの英文をタイトルから音読する

3 <パッセージについての質問(No. 1)>

面接委員:Now, I’ll ask you 5 questions.  No1.  Please look at the passage. (英語で質問)

あなた:質問に対する答えを英語で言う

4. <イラストについての質問(No. 2、No. 3)>

面接委員:No2.  Please look at the picture. (英語で質問)

あなた:質問に対する答えを英語で言う

面接委員:No3. (英語で質問)

あなた:質問に対する答えを英語で言う

5. <受験者自身の意見などを問う質問(No. 4、No. 5)>

面接委員:Mss. (Mr.)○○, please turn the card over.

あなた:カードを裏返す

面接委員:No4.  受験者に関する質問

あなた:質問に対する答えを英語で言う

面接委員:No5. 受験者に関する質問

あなた:質問に関する答えを英語で言う

※No5の答えに対して、”Tell me more.”(もう少し詳しく話してください)や”Why?”(なぜ)など、深掘りされることもある。

No1〜3までの質問については「問題カード」を見て、解答できます。

面接委員の質問が聞き取れなかったり、少し考える時間が欲しかったりする場合は、適切な表現でお願いしましょう。

不自然に何度も行わない限りは、減点されることはありません。

④ 問題を返却し退室

試験が終わったら、「問題カード」を面接委員に返却して退室しましょう。

面接委員:OK, Mss. (Mr.)○○.  This is the end of the test.  May I have your card back please?

あなた:Here you are. (問題カードを返却する)

面接官:You may go now.  Bye.

あなた:Thank you. Good bye.(忘れ物はないか確認して、退室する)

退室後は、控室に戻ったり、待機中の受験者と会話したりしないように気をつけましょう。

英検®3級二次試験|試験問題ごとの解答ポイント

ビックリマークの入った積み木

英検®3級の二次試験には、次の5つの段階があります。

①パッセージの黙読

②パッセージの音読

③パッセージに関する質問

④イラストに関する質問

⑤受験者自身への質問

こちらでは、それぞれの試験問題の解答ポイントを説明します。

①パッセージの黙読|音読や解答をスムーズに行う準備

パッセージは、タイトルも含めると30語ほど。

音読や問題への解答をスムーズに行うためにも、大切な準備段階です。

次の3点に気をつけて、黙読しましょう。

①最初にタイトルで概要をつかむ

→内容の読み取りが容易になる

②意味の区切り、コンマやピリオドの位置を確認する

→音読でポーズ(間)を置く箇所

③名刺や動詞、数字など重要な情報に注目する

→No.1の問題になりやすい

たとえば「Listen to the radio(ラジオを聴くこと)」というタイトルなら「ラジオを聴くことのメリットが書いてあるのだろうな」と予想しながら読み進められます。

漠然とした黙読にならないよう、目的を持って読み進めるようにしましょう。

②パッセージの音読|英語らしく抑揚をつける

パッセージの音読では、次の点を押さえておきましょう。

  • 意味の区切りやコンマ、ピリオドでポーズ(間)を置く
  • 重要な単語には、ストレスを置く(強めに発音する)
  • 平常文は尻下がりに読む

発音がわからない単語があっても、飛ばし読みしたり、音読を止めたりするのは禁物です。

間違いを恐れず、つづりから推測して発音するようにしましょう。

③パッセージについての質問|パッセージの文を使う

パッセージについての質問は、問題カードを見て解答できます。

解答のコツは、質問の主語と動詞に注目すること。

同じ主語と動詞が含まれる文を使用しましょう。

文をそのまま抜き出すのではなく、次の2点を反映させると良いでしょう。

  • 主語を代名詞に変える
  • 不要な語句は省く

英検®ウェブサイトで公開されているサンプル問題を例に見てみましょう。

「Listen to the Radio」

There are many kinds of radio programs.  People often enjoy listening to the sports and their favorite songs.  People can learn English and other languages from the radio, so it is very useful.

Question No1:What can people learn from the radio?

引用元:英検®3級二次試験「サンプル問題」

問題の主語と動詞に注目すると”people” と”learn“があります。

したがって、同様の単語が含まれている” People can learn English and other languages from the radio, so it is very useful.”の一文が使えるとわかります。

ポイントを反映させ、”People“を代名詞の”they“に変えます。

さらに、不要な語句を省いた”They can learn English and other languages(from the radio)”が解答として適切です。

No1の問題は「答えはパッセージの中にある」と考え、落ち着いて解答しましょう。

④イラストに関する質問|適切な文法で答える

No2とNo3は、問題カードのイラストについての質問です。次の2つのパターンを覚えておきましょう。

  • No2:特定の人が何をしているのか
  • No3:特定のものが、どこに(いくつ)あるのか

No2では、意思や予定を表す”is going to 〜“(〜をするつもり)か現在進行形の”be 〜ing“(〜しているところです)などの表現で質問されます。

動詞の形に気をつけて解答しましょう。

(例)質問:What is the man going to do?

   解答:He is going to read a newspaper.

No3では、”How many is there…..“(いくつありますか)や” Where is …..“(どこにありますか)などの質問をされます。数や場所の答え方も覚えておきましょう。

  • There are/ is 数字.  (数を聞かれた時)
  • It is 前置詞+場所. (場所を聞かれた時)

前置詞の使い方は、英検®3級の単語帳「英検®3級 でる順パス単(旺文社)」、文法は「英検®3級 を ひとつひとつわかりやすく。(学研)」の教材がおすすめです。

⑤受験者に関する質問|追加の質問を想定する

No4で聞かれることが多いのは、好きなことについてです。

I like to 〜“や”I would like to 〜“などのフレーズを覚えておきましょう。

(例)質問:What do you like to do on the weekend?

   解答:I like to play tennis.

No5では、YesかNoで答えられる質問がほとんど。

Yesと答えると”Please tell me more.“や”Why?“など、追加の質問をされます。

(例)質問:Have you ever been to a foreign country?

   解答:Yes, I have.

   さらに質問:Please tell me more.

            解答:I have been to Korea.

質問の意味を理解せず当てずっぽうで”Yes/ No”と答えると、追加の質問に答えられません。

次の質問を想定して、質問に答えるようにしましょう。

英検®3級二次試験対策|勉強のコツ

ガッツポーズをしている女性

二次試験対策といっても、具体的に何をするべきかわからないことも。

こちらでは、二次試験に向けての勉強のコツを解説します。

二次試験を踏まえて一次試験の勉強をする

二次試験のことも踏まえて、一次試験の勉強をするようにしましょう。

具体的には、次のような勉強方法が挙げられます。

  • 英単語の学習は発音練習もする
  • ライティングしたものを音読(スピーチ)する
  • リスニングでは単語単位で聞き取れるようにする

英単語の発音も一緒に勉強しておくことで、二次試験の「音読パート」を攻略できます。

また、英作文(ライティング)は、二次試験での解答に役立ちます。

ライティングだけで終わらせず、発音までセットにして勉強しましょう。

単語ではなく文で答える練習をする  

質問にはYesやNo、数字や名詞だけで答えず、文単位を基本としましょう。

たとえば” Have you been to a foreign country?”(海外に行ったことがありますか)と聞かれたら、”Yes./ No.“だけで答えるのは不十分です。

Yes, I have.“や”No, I’ve never been to.” のように、主語と動詞を含む1文にして答えましょう。

即座に答えられなくても慌てない

二次試験では、質問が一度で聞き取れなかったり、すぐに返答が思い付かなかったりすることも。

スピーキングの試験で、避けなくてはならないのが「沈黙」です。困ったときは、次のような表現を使って乗り切りましょう。

<もう一度言ってほしい時>

・Could you say it again?

・Please say it again.

<すぐに思い付かない時>

  • Well….
  • Let me see…

<解答できない時>

  • Sorry, I cannot answer the question.


アティチュードで満点を目指す

アティチュード(atitude)の意味は「態度」です。

英検®3級の二次試験では「態度」も評価対象のひとつ。

アティチュードの配点は、33点中の3点です。

わずか3点ですが、合格点(22点)の10%以上を占めます。

ぜひ満点を目指したいところです。

次の点を押さて、アティチュードを満点にしましょう。

  • 沈黙を避ける
  • 会話中のアイコンタクトを心がける
  • 適切な音量ではっきり話す

前述した表現を適切に用いれば、会話が途切れないように進められます。

相手の目を見て、適切な(大きすぎず小さすぎない)音量で話すことも大切です。

英検®3級の二次試験を通しで行う

英検®3級の二次試験は、英検®ウェブサイトで面接の流れをバーチャルで確認できます。

入室から退室まで実際にやってみるのも有効です。

流れは把握していても、実践となると緊張してしまうもの。

指示がないのに着席したり、問題カードを返却せずに退出したりするかもしれません。 

家族や友人に面接委員役をお願いして通しで練習すれば、本番で緊張せずに済むでしょう。

過去問や例題を使った練習は、次の教材がおすすめです。

「2023年度版 英検®3級 過去6回全問題集 (旺文社)」

「2023-2024年対応 直前対策 英検®3級3回過去問集 (旺文社)」

まとめ|二次試験を攻略して英検®3級合格を目指そう

英検®の二次試験が加わるのは、3級から。

二次試験の合格率は90%を超えており、一次試験に合格した受験者なら合格も難しくありません。

とはいえ、思わぬ減点とならないためにも、試験の流れや採点基準は把握しておきたいところです。

英検®3級の二次試験の流れは、イラストや英文が載っている「問題カード」を受け取り、30語ほどの音読に加え5つの質問に英語で答えるというもの。

採点基準を参考にすると、次の点が重要です。

  • 単語の発音や意味の区切りなどに注意すること
  • 適切な表現で答えること
  • 質問に対応する返答であること
  • 積極的にコミュニケーションをとること

英検®3級の二次試験では、英語の正確さや流暢さより、伝わりやすい英語が重視されます。

一次試験で学んだ知識を活用しつつ、落ち着いて英会話を楽しみましょう。

※このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。

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