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管理栄養士の仕事内容・就職先一覧|選ぶポイントや資格の取得方法も解説!

食・栄養

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投稿日:2024年6月13日 | 更新日:2024年06月13日

「管理栄養士はどんな就職先がある?」
「就職先を選ぶポイントや資格の取得方法も併せて知っておきたい」

管理栄養士について興味を持っている人であれば、上記のような疑問を抱えている方も多いでしょう。

管理栄養士とは、栄養学に関する専門的な知識を活用し、食事の栄養指導などを行う仕事です。

国家資格の一つなので、取得すると社会的に信頼されやすく仕事が見つかりやすいメリットがあります。

本記事では、管理栄養士の仕事内容・就職先を中心に、就職先を選ぶポイントや管理栄養士資格の取得方法などを解説します。

これから管理栄養士を目指したい方や、既に資格を取得しているものの就職先に悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。

管理栄養士と栄養士の違い

管理栄養士の女性がほほ笑む様子

管理栄養士と栄養士は資格名が似ており、同じフィールドの仕事で求められるため、仕事内容や役割について混同している方が多いです。

管理栄養士と栄養士の違いをサクッと理解するために、以下の表を参考にしてみてください。

資格名栄養士管理栄養士
特徴都道府県知事の免許を受けた国家資格 短大や専門学校を卒業すると取得できる 給食会社、保育園、スポーツ施設など 調理・献立作成、衛生管理厚生労働大臣の免許を受けた国家資格 国家試験に合格すると取得できる 病院、保健センター、スポーツ施設など 入院患者への栄養指導、栄養管理

管理栄養士・栄養士のどちらも国家資格ですが、管理栄養士は厚生労働大臣の免許を受けた国家資格であるのに対し、栄養士は都道府県知事の免許を受けた国家資格です。

栄養士は短大や専門学校を卒業すると取得できますが、管理栄養士は短大・専門学校を卒業し、1年~3年に実務経験を積み、初めて国家試験の受験資格が与えられます。

国家試験に合格すれば管理栄養士になれるので、資格取得の難易度は管理栄養士の方が高いです。

就職先に大きな違いはありませんが、管理栄養士の方が専門性が高いので、医療機関などでは入院患者への栄養指導といった直接的な仕事内容が多くなります。

「管理栄養士は栄養士の上位資格」と考えれば、大きな間違いはないでしょう。

管理栄養士の仕事内容・就職先一覧【新卒向け】

管理栄養士が考えた給食を子供たちが食べる様子

ここでは、管理栄養士の仕事内容や就職先を紹介します。

管理栄養士資格を取得した方は、以下の業界で活躍することができます。

  • 病院・診療所などの医療機関【おすすめの就職先➀】
  • 保健所・保健センターなどの公務員【おすすめの就職先➁】
  • 学校の給食施設【おすすめの就職先➂】
  • スポーツ・美容施設【おすすめの就職先➃】
  • 介護・福祉施設【おすすめの就職先➄】
  • 食品メーカー【おすすめの就職先➅】
  • フリーランスとして働くのもおすすめ

それぞれの仕事内容を確認しましょう。

病院・診療所などの医療機関【おすすめの就職先➀】

病院や診療所などの医療機関に勤め、通院中の患者や入院患者一人ひとりの症状に合わせた栄養指導・栄養管理を行うのは、管理栄養士の主な仕事内容です。

糖尿病で栄養管理が重要な患者はもちろんのこと、他の病気にかかっている方でも、治癒力を高めて治りを早くするために医療機関は栄養管理を徹底します。

最適な提案を患者にするために、栄養指導・管理は基本的に医師や看護師と連携を取りながら行います。

入院患者は病気で思うような食事を取れない方が多いので、栄養バランスだけでなく消化に良い食事を提供したり、食べやすい時間帯を考えたりするのも重要です。

管理栄養士は医療機関で直接指導を行うため、患者やその親族に感謝される機会も多く、やりがいを感じやすい就職先と言えるでしょう。

保健所・保健センターなどの公務員【おすすめの就職先➁】

管理栄養士の資格を取得すると、行政栄養士と言われる公務員として保健所や保健センターで働くことも可能です。

保健所や保健センターの公務員として働く場合、国家公務員・地方公務員の採用試験に合格する必要があるので、管理栄養士に加えて採用試験に合格するための勉強も必要になります。

保健所や保健センターでは地域住民を対象とした仕事内容が多いので、さまざまな年代の人と接する機会が多く、地域住民の健康をサポートしたい方におすすめです。

人々と触れ合う機会が増えるので、元気を貰える機会も多い魅力的な仕事です。

学校の給食施設【おすすめの就職先➂】

管理栄養士資格を取得すると、子ども成長と健康維持を考えて献立を考えたり、食材を調理したりする学校の給食施設に就職できます。

小中学校の給食施設であれば、子どもの健康や成長性を考慮した献立が中心ですが、企業など大人を対象とした給食の場合には年齢層が広がることも考慮しなければなりません。

そのため、Aコース・Bコースと自由に選べるよう選択式にしたり、コースによって栄養バランスを変えたりする創意工夫も必要でしょう。

また、学校給食には「学校栄養職員」と「栄養教諭」の2種類があり、学校栄養職員であれば管理栄養士資格があれば就職できますが、栄養教諭は栄養教諭普通免許も必要です。

管理栄養士に加えて栄養教諭普通免許を取得すると、キャリアアップに繋がるので、栄養教諭を目指す方は資格取得も検討する必要があります。

スポーツ・美容施設【おすすめの就職先➃】

スポーツジムやエステサロン、スポーツ関連施設に就職する選択肢もあります。

スポーツ関連施設では、トップアスリートやスポーツを行っている人の能力を最大限引き出すために、食事アドバイスや栄養指導などを行います。

エステサロンなどの美容施設では、ダイエット効果を高めるための体質改善や食事のアドバイスを中心に行います。

スポーツや美容に興味・関心がある方が就職すると、やりがいも多く楽しみながら働けるでしょう。

介護・福祉施設【おすすめの就職先➄】

管理栄養士は、高齢者や障がいのある方を対象とした老人ホームや障がい者施設などに勤務する方も多いです。

一人ひとりに寄り添い、生活習慣や体の調子に合わせた食事を提供したり、アドバイスを行ったりする栄養指導などが主な仕事内容です。

これらの栄養指導は介護スタッフや福祉施設のスタッフと行い、施設利用者にとって最適な食事を追求し続けます。

食品メーカー【おすすめの就職先➅】

食品開発を中心に行う食品メーカーに就職した場合には、商品の企画や研究・開発などが主な仕事です。

管理栄養士として食品開発を行う際は、栄養バランスを考えることはもちろん、売れる商品を考えなくてはならないので、マーケティングに関する一定の知識も求められます。

食品メーカーに勤める場合は、医療機関や介護・福祉施設など、直接人の役に立っている実感を感じづらいです。

ビジネス要素が強い就職先なので、ビジネススキルが高まりキャリアが広がるというメリットはありますが、管理栄養士としてのやりがいを重視する方にはあまりおすすめできない就職先です。

フリーランスとして働くのもおすすめ

管理栄養士で学んだ内容を活かし、フリーランスとして働くのもおすすめです。

ここまで紹介してきた就職先や仕事は、あくまでもイチ管理栄養士として企業に役立つ内容でしたが、フリーランスとして働く場合はさらに幅が広くなります。

例えば、管理栄養士の知識を活かしたセミナーや特定のトップアスリートのみサポートする管理栄養士、栄養バランスの取れた食事を提供する飲食店など、働き方はさまざまです。

働き方の幅は広がりますが、フリーランスとして働く場合は自力で仕事を獲得する必要があります。

仕事の獲得には実績や知名度が命となるので、自身の実績・知名度を高めるための活動も行うと、より安定した収入が見込めるでしょう。

管理栄養士の就職先を選ぶポイント

ポイントを表すブロックをつかむ様子

管理栄養士の就職先を選ぶ際は、以下のポイントを押さえておきましょう。

  • 将来のビジョンや適性で選ぶ
  • ライフスタイルに合った企業を選ぶ
  • やりがいをベースにして選ぶ

選び方ひとつで仕事のやりがいを感じられるかどうかが大きく変わるので、慎重に選ぶ必要があります。

将来のビジョンや適性で選ぶ

就職先選びに迷った場合、将来のビジョンや適性をベースにして考えてみましょう。

例えば、将来的に高齢者や障がい者などの役に立ちたいため、福祉施設を運営したいと考えている場合には、直接栄養指導を行う機会のある医療機関や福祉施設に就職すると目的とマッチしやすいです。

また、人とコミュニケーションを取るのが苦手と感じる場合には、献立作成や調理を中心に行う給食施設に勤めると、人と話す機会が少なく仕事をしやすいでしょう。

このように、将来のビジョンや適性で就職先を選ぶと、就職後もやりがいを感じられます。

ライフスタイルに合った企業を選ぶ

自身のライフスタイルに合った企業を選ぶのもおすすめです。

例えば「家族サービスもあるから土日は必ず休みたい」と考えている方であれば、保健所・保健センターなどの公務員として就職すると、ライフスタイルにマッチした働き方ができます。

フリーランスの管理栄養士として働く場合には、時間や場所など働き方を自由に選択できるので、さまざまなことに挑戦していきたいという方はフリーランスとして働くのもおすすめです。

やりがいをベースにして選ぶ

管理栄養士としてのやりがいをベースにして選ぶのも、正しい就職先の選び方のひとつと言えるでしょう。

一人ひとりを大切にし、直接人と関わり合いたいと考えている場合には、医療機関や福祉施設がやりがいを感じやすいです。

また、できるだけ多くの人に開発した商品を届けたいと考える場合は、食品メーカーがやりがいを感じやすいと言えます。

もちろんどの就職先もやりがいのある仕事ですが、人によってやりがいを感じる部分が異なるので、自分はどういう時にやりがいを感じやすいか考えてみましょう。

管理栄養士資格の取得方法

男性が試験を受ける様子

最後に、管理栄養士資格の取得方法を紹介します。

  • 高校を卒業する
  • 管理栄養士課程のある学校を卒業する
  • 管理栄養士所定の実務経験を積む
  • 管理栄養士国家試験に合格する

それぞれのステップごとに解説します。

1.高校を卒業する

管理栄養士資格を取得するには、厚生労働省によって定められている受験資格を満たす必要があります。

受験資格が与えられるには、栄養士養成施設を卒業する必要がありますが、栄養士養成施設に入学するためには高校を卒業しておかなければなりません。

高校を卒業していない方は、高卒認定試験を受ければ高卒となるので、まずは高卒認定を受けましょう。

2.管理栄養士課程のある学校を卒業する

高校卒業後、管理栄養士課程のある学校を卒業する必要があります。

管理栄養士養成施設は、2年制・3年制・4年制のものがありますが、どのコースを卒業しても受験資格は与えられます。

ただし、次に紹介する実務経験の年数が異なるので、注意が必要です。

3.管理栄養士所定の実務経験を積む

管理栄養士養成施設の修業年度と必要な実務経験の年度は以下の通りです。

管理栄養士養成施設の修業年度必要な実務経験年数
2年3年
3年2年
4年1年

上記のように、管理栄養士養成施設の修業年度と必要な実務経験年数は反比例します。

管理栄養士養成施設と実務経験の合計で5年が経過すると、管理栄養士国家試験を受けられるようになります。

4.管理栄養士国家試験に合格する

ここまでの受験資格をクリアし、管理栄養士国家試験に合格すると、管理栄養士として資格が与えられます。

参考までに、管理栄養士の試験科目を紹介します。

  • 社会・環境と健康
  • 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
  • 食べ物と健康
  • 基礎栄養学
  • 応用栄養学
  • 栄養教育論
  • 臨床栄養学
  • 公衆栄養学
  • 給食経営管理論

上記のような専門性が高い内容を学ぶため、難易度は高いです。

厚生労働省|第37回管理栄養士国家試験の合格発表によると、平成31年~令和4年の合格率は60.4%~65.1%です。

合格率は60%を超えているため、対策を行えば合格できる試験と言えるでしょう。

まとめ

管理栄養士が食材の栄養度について勉強する様子

本記事では、管理栄養士と栄養士の違いや管理栄養士の仕事内容・転職先、就職先を選ぶポイント、管理栄養士資格の取得方法などを網羅的に解説しました。

管理栄養士は、栄養学に関する専門的な内容を学ぶため、さまざまな就職先があります。

施設で栄養指導や管理を行ったり、公務員として地域の健康増進に貢献したりなど、働き方も多種多様です。

自分の目的に合わせて就職先を選べるため、将来の目的や適性など、自分自身のことを深く知った状態で就職先を選びましょう。

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