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調理師は食品衛生責任者になれる?資格を取得するメリットを解説

食・栄養

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投稿日:2024年6月13日 | 更新日:2024年06月13日

「食品衛生責任者って調理師として必要な資格?」

「資格の取り方はどうすればいいの?」

食品衛生責任者の資格は、調理師として必要な資格です。

どの店舗にも資格をもった人が居ないと開業できないので、必須の資格と言えるでしょう。

しかし、資格自体は講義を受けるだけで取得できるので簡単です。

今回の記事では、食品衛生責任者が調理師に必要な理由と資格の取り方、メリットを解説していきます。

食品衛生責任者を取得し、調理師として働きたいと考えている方は参考にしてください。

結論、調理師は食品衛生責任者になれる

調理師 食品衛生責任者 なれる

結論、調理師は合格した証明(免許証)があれば食品衛生責任者になれます。

調理師は、食品衛生責任者に必要な「食品衛生学」や「栄養学」「食品学」などの項目を勉強しているので、食品衛生責任者養成講習会の受講は必要ありません。

そのため、調理師の免許を取得している方は、下記に記載している方法で申請するだけで食品衛生責任者の資格が取得できます

  1. 一般社団法人食品衛生協会窓口へ交付手数料2,000円を納めて書類を持参
  2. 一般社団法人食品衛生協会総合事務所の場合は2,000円と94円切手を窓口に収め必要な種類を持参
  3. 郵送の場合は交付手数料2,000円と94円切手を現金書留で納入し必要書類を同封

上記で記載している方法は、東京都の交付方法になります。

各都道府県によってやり方が異なる可能性があるため、あらかじめ確認の上、必要書類を提出するようにしましょう。

また、本人確認には身分証明書を提示する必要があり、運転免許証や健康保険証を映し同封する必要があります。

上記の手順通りに進めると、調理師の免許を持っている方は食品衛生責任者の資格を取得できます

調理師として飲食店で働く場合は、食品衛生責任者が必要になるので、早めに取得しておきましょう。

調理師は食品衛生責任者になれる?概要を解説

調理師 食品衛生責任者 解説

食品衛生責任者は、調理師として働くために必要な資格として「食品衛生法第51条」に記載されています。

そのため、資格取得者が必ず店舗に1人以上勤務している必要があります。

まずは、以下の通りに食品衛生責任者の概要を解説していきます。

  • 食品衛生責任者は安全を管理するリーダー
  • お客様だけではなく従業員の健康管理も仕事
  • 食品衛生管理者とは違った資格

それぞれ見ていきましょう。

食品衛生責任者は安全を管理するリーダー

食品衛生責任者は、食品を扱う店舗の衛星を管理するリーダーとして現場を引っ張るのが主な仕事です。

食品衛生法で製造工場やカフェ、販売店などの営業許可施設への設置が義務付けられています。

そのため、飲食関係のお店を開業するためには、食品衛生責任者の資格を取得した調理師が必要です。

開業した本人が店舗で勤務するなら問題はありませんが、複数の店舗を1人で管理するのは許されていないため、必ず1店舗に1人は食品衛生責任者を配置しましょう。

上記のように、飲食関係の企業は食品衛生責任者の配置を厳しくしており、重要な仕事を任されているといっても過言ではありません。

飲食店を開業や店舗の店長になりたいと考えている方は、食品衛生責任者を取得するのを優先するのがおすすめです。

食品の衛生を管理・改善するのが主な仕事

食品を取り扱っている製造・飲食・販売店などの施設には、食品の衛生管理は重要な仕事です。

食品管理には、施設や食材自体を衛生的に良い状態に保つ必要があります。

お店や製造場所、手洗い場の清掃、原材料の品質を徹底して管理しなければいけません。

食材の管理には、魚類で見られるアニサキスなどの寄生虫を原因とする食中毒をはじめ、さまざまな食中毒への対策が必要です。

難しいと感じるかもしれませんが、食品衛生責任者を取得するための講義で勉強できる内容なので、安心してください

従業員への指導や健康管理も仕事

食品衛生責任者は、調理師などの従業員の健康管理も仕事になります。

体調管理といっても、食生活や生活リズムを管理するのではなく、あくまで調理師として勤務している状態をみて指導を行います。

主に食品衛生責任者が指摘するのは手洗いやうがい、消毒の徹底などが挙げられ、体調不良の従業員を帰宅させて十分な休養を与えるのも仕事です。

いくら店舗が綺麗で完璧でも、調理師が衛生管理できていなければ対策しきれません

体調不良の人が作った食品を食べるほど、怖いものはないですよね。

そのため、食品衛生責任者を取得した方は食品の衛生管理だけではなく、従業員の体調管理や店舗の清掃が正確に行われているかの点検などが主な仕事内容です。

お店で食中毒などの病気が発病しないように衛生管理を徹底しましょう。

食品衛生管理者とは違った資格

飲食関係には、食品衛生責任者と似た食品衛生管理者という資格があります。

どちらも食品関係の衛生を管理するものですが、次のような違いがあります。

食品衛生責任者・各都道府県の保健所が監修する公的資格 ・食品を取り扱うすべての店舗に配置する
食品衛生管理者・厚生労働省が主催している国家資格 ・特に衛生上の考慮が必要な食品や添加物の製造・加工施設のみに配置

似たような名前をしていますが、上記のようにしっかりとした違いがあります。

そのため、食品衛生責任者と食品管理者は兼任できます

飲食業界への就職や参入を希望している方は、必要に応じてどちらの資格を取得してもキャリアアップが見込めるため、目標にしてみてはいかがでしょうか。

調理師は食品衛生責任者になれる?取得するメリット

調理師 食品衛生責任者 取得 メリット

食品衛生責任者を取得するメリットは次の通りです。

  • 飲食業界では需要の高い資格
  • 衛生管理の基礎を学べる

それぞれ解説していくので参考にしてください。

飲食業界では需要の高い資格

食品衛生責任者は、どの施設にも最低1人は配置すると義務付けられているため、飲食業界では需要の高い資格です。

資格取得者は、企業に貢献できると判断され就職や転職、キャリアアップが見込める人材となれます。

食品衛生責任者を複数人募集している場合は、店舗を増やして事業を拡大したいと考えているので、資格を取得している人材を探している証です。

資格取得者を探している企業に上手く入社できると、食品衛生責任者としてではなく、店長やオーナーなどの立ち位置で勤務できる可能性が高いでしょう。

また、食品衛生責任者は1人でも問題ないため、飲食業界の中でも取得していない方は多いです。

新入社員でも2年目に店長やオーナーを任されるケースもあるので、余裕のある方は学生のころに資格を取得しておくことをおすすめします。

有効期限が設けられていないため、入社してから勉強する必要がありません

将来的に飲食関係で起業したいと考えている方は、独立する際にも役に立つので、早めに取得しておいて損はないでしょう。

衛生管理の基礎を学べる

食品衛生責任者の資格を取得した方は、食品の衛生管理養成講習会へ参加したり、新しく資格を取得したりするため、衛生管理の基礎が学べます。

衛生管理養成講習会は、食品衛生学や公衆衛生学、食品についての衛生管理の基礎を学習可能です。

将来的に飲食関係の業界で起業したいと考えている方は、資格も取得できるので一石二鳥です。

全国各地で衛生管理養成講習会は行われているので、通いやすい場所で習得しましょう。

調理師は食品衛生責任者になれる?資格の取り方

調理師 食品衛生責任者 資格

食品衛生責任者の資格の取り方は、以下の通りです。

  • 食品衛生責任者になれる資格を取得する
  • 食品衛生責任者養成講習会に参加する
  • 飲食店を開業するなら防火管理者が必要

それぞれ解説していくので参考にしてください。

食品衛生責任者養成講習会に参加する

食品衛生責任者になるには、食品衛生責任者養成講習会に参加する必要があります。

合計3日間講義を受けて試験対策を集中的におこないます。

以下の表は東京で行われる講習会の詳細です。

各都道府県によって会場や時間、日程などがそれぞれ異なるので各自でチェックするようにしましょう。

時間各回両日共9:25~17:00まで
受講料第一種 会員 19,000円     一般 22,000円 第二種 会員 16,140円     一般 19,140円 ※すべて税・テキスト・資料代込価格
定員80名
内容1日目 労働安全衛生法・労働基準法 2日目 労働衛生・労働生理 3日目 労働衛生(有害)・労働安全衛生法(有害)・職業性疾病・・・第一種を受講した方のみ
使用テキスト衛生管理者第1種第2種テキスト&問題集(翔泳社刊)
第1種衛生管理者試験問題集または第2種衛生管理者試験問題集(共に中災防刊)

引用元:中央労働基準協会支部 衛生管理者試験準備講習

食品衛生責任者養成講習会を受講する方は、栄養士や調理師などの資格を取得していない方が多いです。

衛生責任者養成講習会では食品衛生学や食品衛生法、公衆衛生法などが習得できるので、講習の後に行われる確認試験をクリアすれば資格が取得できます。

講義を軽く受け流せばよいという軽い気持ちで受講していると、確認試験で引っかかってしまい食品衛生責任者を取得できずに終わってしまいます。

講義をしっかりと受講している方は、受かる内容となっているので、しっかりと学びましょう。

食品衛生責任者になれる資格を取得する

食品衛生責任者の資格を取得するには食品管理者養成講習会を受けるほかにも、下記のような資格を取得している方は申請するだけで取得可能です。

  • 調理師
  • 製菓衛生士
  • 栄養士
  • 食鳥処理衛生管理者
  • 食品衛生管理者または食品衛生監視員の資格要件を満たすもの など

また、医師・獣医師・歯科医師・薬剤師も上記の要件を満たすので、食品衛生責任者の資格を取得できます

しかし、上記のような資格を取得していない方で、急いで食品衛生責任者の資格を取得したいと考えている場合は食品衛生管理者養成講習会を受けた方が早いです。

学生で時間に余裕がある方は、調理師や製菓衛生士などの資格の取得を目標にするのがおすすめです。

食品衛生責任者の資格を持っている時点で、就職活動において有利になれますが、調理師や製菓衛生士などの資格を取得しているとさらに就職先の幅は広がります

独立して飲食店を経営したいと考えている方は、早いうちに資格を取得することをおすすめします。

ただし、資格によっては有効期限が設けられているものがあるので注意しましょう。

飲食店を開業するなら防火管理者が必要

食品衛生責任者を取得して飲食店を開業したいと考えている方は、同時に防火管理者の資格も取得しておきましょう。

飲食店の開業には、食品衛生法消防法によって食品衛生責任者と防火管理者の2つの資格が必要になっています。

防火管理者とは、多数の人が利用する建物などの「火災による被害」を防ぐために、防火管理に必要な業務を計画的に行える責任者のことです。

それでは、防火管理者を取得するための試験概要をみていきましょう。

  • 講習種別
講習種別概要
甲種防火管理新規講習甲種防火管理者として選任される権利を得るために受ける講習
乙種防火管理講習乙種防火管理者として選任される権利を得るために受ける講習
甲種防火管理再講習一定の防火対象物(特定用途、収容人員300人以上)において、甲種防火管理者とて選任されている方が受けられる講習
  • 講習時間と内容
講習種別講習時間講習内容
甲種防火管理新規講習10時間程度防火管理の意義や制度 火気管理、施設、設備の維持管理 防火管理の訓練と教育 防火管理の計画 など
乙種防火管理講習5時間程度上記から基礎的な知識と技能
甲種防火管理再講習2時間程度法令改正の概要 火災事例研究
  • 受講料
講習種別受講料
甲種防火管理新規講習8,000円
乙種防火管理講習7,000円
甲種防火管理再講習7,000円

引用元:一般財団法人 日本防火・防災協会 防火・防災管理講習

調理師は食品衛生責任者になれる?食を安全に提供するために必要

調理師 食品衛生責任者

今回は、食品衛生責任者が調理師に必要な理由と資格の取り方、メリットについて詳しく解説しました。

食品衛生責任者の資格は、誰でも食品衛生管理者養成講習会を受講して、簡単な試験に合格するだけで取得できます。

しかし、飲食関係の施設を運営するには最低1人以上が保有している必要があり、重要な資格であるのは間違いありません。

仮に、衛生管理を怠ってしまうとお客様や利用者をノロウイルスなどの食中毒へ感染させてしまい、お店自体が危険な状態になる可能性があります。

飲食店の衛生管理は、重要な仕事で怠ってはいけないものなので、講義をしっかりと受けて安全な料理を提供できるようにしましょう。

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