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投稿日:2024年7月12日 | 更新日:2024年07月12日
この記事を監修した専門家
「FP1級とは何か?」から「試験の難易度や内容」、さらには「受験者数と合格率」まで、あなたが知りたい全てをカバーします。
合格を目指す皆様の疑問を解消し、確実な一歩を踏み出すための情報を提供します。
さあ、一緒にFP1級の世界を探求しましょう。
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FP1級とは
FP資格とは、ファイナンシャル・プランニング技能士の略称で、金融商品や保険、税金、不動産、相続、事業承継などについて様々な専門知識を有していることを証明する国家資格です。
その中でもFP1級は最高位の資格であり、取得すると個人の資産管理や資産運用から企業のファイナンシャルプランニングまで、専門的なアドバイスが可能となります。
取得するためには学科試験と実技試験に合格する必要があり、その難易度は非常に高いとされています。
学科試験の受験資格には実務経験が必要であり、誰でも受験できるわけではありません。また、試験の合格率は学科試験で10%前後と低く、資格取得者は全体の一部だけです。
しかし、FP1級を保有していることは、豊富な知識と高い専門性を証明するものとされています。
FP1級の受験資格や試験スケジュール、受験料、試験内容や出題形式、受験者数と合格率などについては、別のセクションで詳しく説明します。
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FP1級の難易度(合格点)
FP1級の試験は、非常に高難度の試験です。学科試験、実技試験ともに合格点は200点満点で120点以上となっており、その達成は容易ではありません。
特に学科試験の合格率は例年10%前後ですが、2023年5月の試験では3.52%と10%を割り込みました。
試験範囲も非常に幅広く、それぞれの分野での深い知識が求められます。私が受験した2020年9月試験の不動産問題の内容はは宅建レベルでした。
また実務でも滅多に出会わないマニアックな問題が出題されることもあります。
正確な知識だけでなく、それを適用する技術も必要とされます。
したがって、FP1級の試験を突破するためには、綿密な学習計画と十分な準備が必要となります。
さらに、学科試験、実技試験ともに年に3回ずつしか開催されず、そのたびに内容が変わる可能性もあります。
そのため、一回で合格するためには、予想問題や過去問題を活用するなど、効率的な学習方法を見つけることが重要です。
FP1級試験の概要(受験資格、スケジュールなど)
本セクションではFP1級試験の受験資格、試験スケジュール、受験料について説明します。
まず、FP1級の学科試験の受験資格について説明します。
学科試験は誰でも受験できるわけではありません。以下の受験資格のいずれかをクリアしている場合のみ受験できますが、実際は「FP2級の合格者かつ1年以上の実務経験者」の一択といっていいでしょう。
Bの「5年以上の実務経験がある」を満たせばFP2級試験に合格していなくても学科試験を受験できますが、この方法はおすすめしません。
FP2級の知識がない状態ではFP1級試験に合格できないからです。
そしてCの「厚生労働省認定金融渉外技能審査2級試験」は2001年に廃止されています。
したがってFP1級の学科試験を受験するためにはFP2級試験に合格し実務経験1年以上あることが必要です。
A.FP2級合格者で、かつ1年以上の実務経験がある
B.5年以上のFP実務経験がある
C.厚生労働省から認定された「金融渉外技能審査2級」を合格しており、かつ1年以上の実務経験がある
ここでいう実務経験とは、資産の設計・運用・管理やこれらに関する相談業務、コンサルティング業務などに関わった経験を指します。
資産には金融資産のほか不動産の実物資産も含んでいます。
[引用]受検資格と申請方法 | 一般社団法人 金融財政事情研究会
次に実技試験について説明します。
実技試験は金融財政事情研究会(以下、きんざい)と日本FP協会(以下、FP協会)の2団体で運営されており、受験者はいずれかを選択し受験します。
きんざいの実技試験は下記のうちいずれかの受験資格を満たしていれば受験できます。
A.FP1級の学科試験に合格していること
B.FP協会のCFP認定者であること
C.FP協会のCFP資格審査試験の合格者であること
D.FP養成コースを修了しており、FP業務について1年以上の実務経験があること
FP養成コースとは、金融財政事情研究会が執り行う「普通職業訓練短期課程金融実務科FP養成コース」です。
修了日が実技試験の行われる日の属する年度及びその前年度並びに前々年度に属するものに限ります。
ただし受講料が1,045,000円かかり受講期間が約2カ月のため、この受験資格を満たせる人はかなり少ないでしょう。
FP協会の実技試験は下記のうちいずれかの受験資格を満たしていれば受験できます。
A.日本FP協会認定のCFP®認定されていること
B.日本FP協会のCFP®資格審査試験の全ての課目に合格したが認定されていない
C.金融財政事情研究会実施の1級FP技能検定 学科試験の一部合格していること
D.1級FP技能検定試験に合格していること
E.FP養成コースを修了しており、FP業務について1年以上の実務経験があること
次に、試験スケジュールについて説明します。
学科試験はきんざいが運営しており、毎年5月、9月、1月に行われます。
実技試験はきんざいとFP協会が運営しています。
きんざいの実技試験は毎年6月、9月、2月に行われ、FP協会の実技試験は毎年9月に実施されています。
最後に、受験料について説明します。
学科試験の受験料は8,900円です。
きんざいの実技試験受験料は28,000円です。
FP協会の実技試験受験料は20,000円です。
以上が、FP1級試験の概要です。
試験に向けての学習を進める前に、受験資格や試験スケジュール、受験料を確認し、しっかりと試験に備えるようにしましょう。
次のセクションでは、FP1級の試験内容と出題形式について詳しく説明します。
FP1級の試験内容、出題形式
FP1級の試験には学科試験と実技試験があります。本セクションではそれぞれの試験内容と出題形式について解説します。
学科試験の内容と出題形式
学科試験
学科試験はファイナンシャルプランニングに関する専門的な知識を問う試験で基礎編(100点満点)と応用編(100点満点)に分かれています。
基礎編はマークシート方式による四者択一で50問出題されます。
試験時間は150分(10時から12時30分)です。問題は下記の6分野からの出題です。
A.ライフプランニングと資金計画
B.リスク管理
C.金融資産運用
D.タックスプランニング
E.相続・事業承継
F.不動産
応用編は記述式による筆記試験です。
設例にもとづいた問題が5題出題されます。
設例1題に問題が3問付いているので問題数は15問です。
試験科目は上記のBからFの5科目で、試験時間は150分です(13時30分から16字)。
基礎編の問題は「基礎的な問題で簡単」と考えてしまいがちですが、簡単ではありません。
間違っても満点を取ろうと考えてはいけません。
50点程度で十分です。
応用編は計算問題が出題されますが、答えが違っていた場合でも計算過程が正しければ部分点がもらえます。
応用編は定番問題が多いため点数が取りやすいです。
実技試験
実技試験はきんざいと日本FP協会がそれぞれ運営しており、どちらかを選択し受験します。
きんざいの実技試験は相続・事業承継分野と不動産分野についての面接試験です。待機室で設例が印刷されたペーパーを約15分読み込んだ後、別室で面接官2人と設例内容について約12分の質疑応答をします。この面接試験は1日に2回行われます。
試験では、専門知識だけでなく、クライアントのニーズを理解し、それに基づいたプランを提案できる能力も評価されます。
FP協会の実技試験は下記6科目についての筆記試験で、内容は択一、語群選択、空欄記入、論述問題です。試験時間は120分です(13時30分から15時30分)。
A.金融資産運用設計
B.不動産運用設計
C.ライフプランニング・リタイアメントプランニング
D.リスクと保険
E.タックスプランニング
F.相続・事業承継設計
これらの試験内容と出題形式を理解し、適切な学習と準備を行うことで、FP1級の試験に挑む準備が整います。
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FP1級試験の受験者数と合格率(難易度)
本セクションではFP1級試験の受験者数と合格率(難易度)について見ていきます。
FP1級試験の受験者数と合格率を知ることで、自身の学習計画や目標設定に役立てることができます。
また、合格に向けて必要な準備や努力を見極めることも、これらのデータから学べます。
学科試験
実施時期 | 合格者/受験者 | 合格率(%:小数点第3位を四捨五入) |
2024年1月 | 456/5226 | 8.72 |
2023年9月 | 653/5023 | 13.00 |
2023年5月 | 170/4831 | 3.52 |
2023年1月 | 638/6146 | 10.38 |
2022年9月 | 657/5347 | 12.29 |
実技試験(きんざい)
実施時期 | 合格者/受験者 | 合格率(%:小数点第3位を四捨五入) |
2024年2月 | 614/698 | 87.97 |
2023年9月 | 157/196 | 80.10 |
2023年6月 | 625/737 | 84.80 |
2023年2月 | 649/754 | 86.07 |
2022年9月 | 401/474 | 84.60 |
実技試験(FP協会)
実施時期 | 合格者/受験者 | 合格率(%:小数点第3位を四捨五入) |
2023年9月 | 967/1005 | 96.22 |
2022年9月 | 1186/1198 | 99.00 |
2021年9月 | 1126/1201 | 93.76 |
2020年9月 | 511/523 | 97.71 |
2019年9月 | 938/1009 | 92.96 |
学科試験の合格率はおおよそ10%前後、実技試験はきんざいが80%台、FP協会が90%台です。
つまり学科試験が実質のFP1級試験といえます。
FP1級についてよくある質問
本セクションでは、FP1級についてよくある質問とその回答を紹介します。
ここでFP1級に関する的確な情報を得て疑問を解消することで試験合格に対するモチベーションが高まるでしょう。
Q.FP1級を取得するメリットは何ですか?
メリット①金融全般に関する専門知識が得られる
保険や資産運用、老後の資金計画、税金、相続など、将来的には自身のためになる知識を学ぶことができます。
またお金に関して広く深く学ぶことにより、修得した知識を現在の生活においても活用できるでしょう。
仕事のみならず、実生活に沿った資格試験といえます。
メリット②信用力がつく
FP1級はFP資格の中で難関の国家資格です。
つまりFP1級ホルダーは金融に関する専門知識を有しているプロであると国が認めているわけです。
金融機関や不動産会社に就職するときや、個人でFP事務所を起業するとき、FP1級は強力な武器になるでしょう。
メリット③専門性の高い業務を行える
FP1級は実生活に役立つ知識を身に着けることができるだけでなく、より専門性の高い業務を行うときの「武器」にもなります。
企業としても、自社にFP1級ホルダーが在籍していることは、競合他社との差別化するうえで重要なポイントとみなされます。
Q.CFPとFP1級はどこが違うのですか?
A.CFP(サーティファイド・ファイナンシャル・プランナー)とは、日本FP協会が認定する民間資格です。
CFPの認定を受けるには、CFP資格審査試験の合格など一定の条件と、登録料・年会費の支払が必要です。
CFP資格審査試験を受験するには、AFP資格認定者であることが必要です。
CFPは、AFPの上級資格とされており、2年ごとの資格更新に所定の継続教育が必要です。
Q.ファイナンシャル・プランニング技能士でない人が「自分はFPだ」ということはできますか
A.答えはできます。ファイナンシャルプランニングは法律による独占業務ではないため、ファイナンシャル・プランニング技能士でない人が「自分はFPだ」と自称しても問題ありません。
ただしファイナンシャル・プランニング技能士でない人が「自分はファイナンシャル・プランニング技能士だ」と自称すると30万円以下の罰金が科せられます。
Q.FP(ファイナンシャルプランニング)1級試験に合格し1級ファイナンシャル・プランニング技能士資格を取得してから一定の期間がたったら更新の手続きが必要ですか?
A.更新の手続きは必要ありません。FP1級資格(1級ファイナンシャル・プランニング技能士資格)は取得すれば一生有効です。
維持費用もかかりません。
Q.FP1級試験に合格するためにはどのように勉強すればいいですか?
A.FP1級試験の勉強方法には、独学で勉強する方法と資格予備校を用いた勉強方法の2種類があります。
独学での勉強方法
メインとなる学習は6科目のテキスト読み込みと過去問題演習です。
過去問演習で心掛けることは問題を解くことだけでなく、「なぜこの解答になるのか」をしっかり理解することです。
理解が不十分だと、本試験の際、ひねった問題に対応できません。
法改正部分の問題は過去問演習では対応できません。
法改正情報についてはLECなどの資格予備校のサイトに掲載されますので、そちらを検索するといいでしょう。
テキストの内容が理解できない、過去問が解けない、解説を読んでもチンプンカンプンというときは、独学を止めて資格予備校を利用する勉強を始めることをおすすめします。
資格予備校での勉強方法
LECのような大手資格予備校を利用することで独学で勉強する場合よりも短時間で学習を進められるでしょう。
公開模擬試験(本試験と同形式・同レベルの問題)
LECでは、実務の第一線で活躍中の現役FP講師が講義を担当しており、試験対策のほか「活きた講義」をしてくれます。
20年以上に及ぶFP試験対策の実績から作成したオリジナルテキストで膨大な試験範囲の中から出題可能性の高い箇所を効率的に勉強できます。
法改正への対策も行ってくれるでしょう。
独学では合格が難しいとお考えの方はLECのような大手資格予備校を利用して勉強することを強くおすすめします。
Q.FP1級試験に合格するには何時間かかりますか?
A.受験する人のファイナンシャル・プランニングの専門知識や実務経験にもよりますが、一般的に500時間から600時間かかるといわれています。
FP1級はFP(ファイナンシャルプランナー)の高難易度の国家資格です。
したがって勉強時間を短縮し効率的に試験勉強をしたい方は、LECのような大手資格予備校の利用をおすすめします。
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