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投稿日:2023年4月12日 | 更新日:2024年09月25日
行政書士とは、官公署へ提出する書類の作成や提出代行を行う専門的な職業です。
行政書士になるには、難易度の高い行政書士試験に合格した上で行政書士の登録を行う必要があります。
行政書士のできることは非常に幅広く、様々な場面で頼られることから、将来性は非常に高いと言えるでしょう。
こちらの記事では、行政書士の仕事内容やできること、行政書士試験の難易度や合格率などを詳しく解説していきます。
行政書士を目指している方に役立つ内容となっているので、ぜひ最後までご覧ください。
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行政書士とは?
行政書士とは、官公署へ提出する書類作成・提出代行を行う専門家です。
個人法人問わず、書類の作成が不得手な人や書類を作成・提出する時間がないクライアントにとって助かる存在です。
行政書士が活躍できるフィールドは非常に広く、取り扱うことができる書類の種類は10,000種類を超えます。
行政書士は民法や行政法、商法に精通していることから「街の法律家」として活躍しています。
本業として開業できるのはもちろん、副業スタートで開業することも可能で、様々な働き方で資格を活かすことが可能です。
行政書士になるには?
行政書士になるためには、いくつかのプロセスを踏む必要があります。
以下で、行政書士になるためのプロセスや手順について解説していきます。
行政書士試験に合格する
最初のステップとして、行政書士試験に合格する必要があります。
行政書士試験は合格率10~15%程度で推移している難関試験であり、しっかりと勉強しなければ合格できないでしょう。
なお、下記に該当する人は試験を受験せずに行政書士になれます。
- 弁護士となる資格を有する者
- 弁理士となる資格を有する者
- 公認会計士となる資格を有する者
- 税理士となる資格を有する者
- 公務員として行政事務を担当した期間及び特定独立行政法人又は特定地方独立行政法人の役員又は職員として行政事務に相当する事務を担当した期間が通算して20年以上(学校教育法による高等学校を卒業した者などにあっては17年以上)になる者
行政書士登録を行う
行政書士試験に合格(もしくは特認制度の要件を満たす)したら、各都道府県の行政書士会で登録手続きをします。
登録をしないと行政書士を名乗ることはできず、行政書士として開業できません。
行政書士の登録をするためには、25~30万円程度の費用が必要となります。
また、事務所を借りる場合や備品を購入する際にはさらに費用が必要となるため、余裕を持った資金計画を練ることが重要です。
開業・集客を行う
登録が済み行政書士として活動できるようになったら、いよいよ開業です。
開業して稼ぐためには営業活動や集客活動が必要です。
- チラシの作成
- ホームページの作成
- SNSを利用した集客
など、様々な営業方法で集客をすることになります。
行政書士試験について
続いて、行政書士試験の合格率や難易度などを紹介していきます。
行政書士試験は難関試験として知られており、合格するためには相応の努力が必要です。
行政書士の試験日
行政書士試験日は、例年毎年11月の第2日曜日です。
また、7月上旬に試験が公示されて受付などのスケジュール期間が発表されます。
行政書士試験の受験を検討している方は、7月頃から情報を集めて必要な出願手続きを行いましょう。
試験日から逆算して勉強のスケジュールを作ることが重要です。
行政書士試験の出題科目と合格点は?
行政書士試験は300点満点で、下記の基準をクリアすれば合格となります。
- 法令科目で122点以上得点する
- 一般知識科目で24点以上得点する
- 合計で180点(6割)以上得点する
また、行政書士試験の出題内容は下記の通りです。
<法令科目>
- 基礎法学
- 憲法
- 行政法
- 民法
- 商法
<一般知識科目>
- 政治・経済・社会
- 情報通信・個人情報保護
- 文章理解
全部で8科目の勉強が必要となるため、得意不得意を見極めながら計画的に勉強することが大切です。
また、法令科目と一般知識科目で足切り基準が設けられていることから、バランスよく勉強することも意識しましょう。
行政書士試験の合格率・難易度
直近10年の行政書士試験の合格率は、下記のようになっています。
- 2022年度:12.13%
- 2021年度:11.18%
- 2020年度:10.72%
- 2019年度:11.48%
- 2018年度:12.70%
- 2017年度:15.72%
- 2016年度:9.95%
- 2015年度:13.12%
- 2014年度:8.27%
- 2013年度:10.10%
(参考:資格の学校TAC)
合格率は8~15%のレンジで推移していることがわかります。
8~10人に一人しか合格できない試験であることを考えると、かなり難易度が高い試験と言えます。
行政書士試験合格に必要な勉強時間
個人差はあるものの、行政書士試験に合格するための勉強時間は800~1000時間程度と言われています。
週に20時間の勉強時間を確保できる人の場合、8~15ヶ月程度が勉強期間の目安となるでしょう。
また、大学生などまとまった勉強時間を確保できる人の場合、半年程度の勉強期間で合格することも可能です。
いずれにしても、余裕を持った勉強スケジュールを立てることが重要と言えるでしょう。
行政書士は独学での取得も可能
行政書士試験に独学で合格することも可能です。
市販のテキストや過去問題集などの教材は充実しており、「独学の方が勉強しやすい」という方は独学で挑戦する価値はあります。
しかし、法律の勉強が初めてで独学で合格できる自信がない方は、ユーキャンやlecをはじめとした通信教育や予備校の利用がおすすめです。
通信教育や予備校には、これまでの指導実績に基づく合格ノウハウを持っており、経験豊富な講師から分かりやすく教えてもらえるメリットがあります。
また、不明点や疑問点があればすぐに相談できるメリットもあるため、「確実に合格を目指したい」という方も通信教育や予備校を利用しましょう。
行政書士の年収・将来性は?
行政書士の年収に関する統計調査などはありません。
「求人ボックス」の調査によると、行政書士の年収は「約400万円以下」となっており、そこまで高い年収ではありません。
しかし、独立している行政書士の中には年収1000万円以上稼いでいるケースもあるため、営業力やマーケティング力で収入にばらつきが出るでしょう。
また、「AIの発達に伴って行政書士の仕事は無くなる」と言われていますが、行政書士の将来性は高いです。
行政書士の主な仕事内容は、官公署へ提出する書類の作成・提出代行ですが、法令に基づいた手続きが存在する限り行政書士の仕事は存在します。
近年はコンプライアンス意識の高まりもあり、民法や会社法に精通している行政書士の活躍の幅は広がっています。
実際に、行政書士が取り扱うことができる書類の数は10,000種類以上あり、活躍できる幅は非常に広いです。
ドローンや民泊に関連する許認可など、時代の変化やニーズに合わせて行政書士が活躍できるフィールドも変化するため、行政書士の仕事が無くなるリスクは非常に低いでしょう。
行政書士の仕事内容
行政書士の仕事内容は、主に下記の3つです。
- 「官公署に提出する書類」の作成とその代理、相談業務
- 「権利義務に関する書類」の作成とその代理、相談業務
- 「事実証明に関する書類」の作成とその代理、相談業務
官公署に提出するための書類作成、提出代行、必要に応じた相談・コンサルティングが主な仕事内容です。
相続をはじめとした暮らしに関連した手続きや法人のビジネスに関する手続きなどできることが多く、様々な分野で行政書士は活躍できます。
個人法人問わず、
- 手続きの仕方がわからずに困っている
- 忙しくて手続きをする時間がない
- 法務の知識がないため詳しい人と相談したい
というニーズに応えることが、行政書士の仕事内容と言えるでしょう。
行政書士を取得するメリット
行政書士を取得することで、多くのメリットが期待できます。
行政書士は難関資格として知られており、自身の人材価値を大きく高めることができるでしょう。
法務への就職や転職で有利になる
行政書士は難関法律系資格として知られており、資格を取得していれば法務への就職や転職で有利になります。
行政書士資格を取得していれば、一定の法律知識を有していることが証明できるためです。
近年は企業法務やコンプライアンス意識の高まりもあり、法務に詳しい人材の需要が高まっています。
また、行政書士法人や行政書士事務所への就職もしやすくなり、行政書士として実務経験を積みたいときに有資格者は有利なのでおすすめです。
独立開業できる
行政書士資格を活かして独立開業することも可能です。
独立開業することで、下記のメリットが期待できます。
- 働く時間・働く場所を選べる
- クライアントを自分で決められる
- 仕事相手も自分で決められる
- 収入が青天井で伸びる
- 定年という概念が無くなる
会社員は就業規則に則って仕事をこなす必要がありますが、独立開業すれば全て自分の裁量で決められます。
健康である限り働くことができるため、ストレスが少ない就労環境で生涯現役を実現できるでしょう。
会社員としての働き方に不満やストレスを抱えている場合、独立開業が狙える行政書士資格を取得するメリットは大きいです。
難関法律系資格を取得するきっかけになる
行政書士は、法律系資格の登竜門と呼ばれることがあります。
上位資格に司法書士や弁護士があり、行政書士の取得をきっかけに難関法律資格に挑む人も多いです。
司法書士などの難関法律系資格に合格できれば、これまで以上に自身の市場価値を高めることができます。
業務の幅が広がり、多くの収入を稼げるメリットも期待できることから、法務に興味がある方が行政書士を取得するのは有意義です。
自己研鑽に余念が無く、キャリアアップする意識が高い方は、司法書士や司法試験の合格を目指すきっかけになるでしょう。
副業という選択肢が持てる
行政書士資格を活かして、副業を始めることもできます。
副業を始めることで、下記のようなメリットが期待できます。
- 本業として独立開業するための準備ができる
- 本業収入を得つつ副収入も得られる
- 本業以外の人脈が広がる
- 事業主として物事を考えられる
副収入を得られる経済的メリットも魅力ですが、独立に向けて貴重な実務経験を積める点も副業のメリットです。
「いきなり独立するのは怖い」という方は、本業収入という保険を得られる副業が心理的にも取り組みやすいでしょう。
行政書士に向いている人
続いて、行政書士に向いている人の特徴を紹介していきます。
行政書士の仕事に興味がある方は、自身が向いているかどうか参考にしてみてください。
デスクワークが得意
行政書士の仕事内容はデスクワークが主となるため、デスクワークが得意な人は向いています。
書類の作成や提出がスムーズにできれば、多くの案件をこなせるようになり収入も増えやすくなります。
逆に、デスクワークが苦手だと思うように仕事が進まず、自身が稼げないばかりかクライアントにも迷惑をかけてしまうことになりかねません。
デスクワークが苦にならず、事務作業が得意な方は行政書士に向いている可能性が高いです。
コミュニケーション能力が高い
行政書士として仕事を得るためには、営業力や情報発信力が求められます。
コミュニケーションが高い人は営業が上手で仕事を受注しやすいため、行政書士の仕事に向いていると言えるでしょう。
また、行政書士はクライアントワークです。
クライアントの希望や要望を正確に踏まえて、要望通りの仕事をこなす必要があります。
行政書士としての仕事をこなすという意味でも、コミュニケーション能力が高い人は適性が高いです。
臨機応変に対応できる
行政書士はクライアントの希望を踏まえて仕事をこなす必要がありますが、時には臨機応変に対応する柔軟性が求められることもあります。
急に仕事を依頼されたり、いきなり相談を打診されることもあるため、臨機応変に対応できる行政書士は信頼を得やすいでしょう。
クライアントに「いつも頼れる存在」として認識されれば、着実に信頼関係を築くことができます。
その結果、新しいクライアントを紹介してもらえるなど、人脈が広がるメリットも期待できます。
学習意欲が高い
行政書士の仕事内容は法令に基づいて行う必要があります。
法令が改正されるたびに行政書士の仕事内容もアップデートする必要があることから、常に学ぶ姿勢が求められます。
セミナーや勉強会に出席し、常に最新情報を得ることで、クライアントからの信頼も得やすくなるでしょう。
行政書士の基本情報まとめ
行政書士の仕事内容や試験の合格率、年収などの情報などを詳しく解説してきました。
行政書士は難易度が高い難関資格なので、資格を保有しているだけでも価値があります。
試験に合格するのは難しいですが、通信教育や予備校を活用すれば効率よく合格を目指せるでしょう。
試験に合格すれば副業をする際にも活用でき、将来的な独立開業も狙えるため、キャリアの幅を広げるという観点からも行政書士を取得するメリットは大きいです。
法務の仕事に興味がある方や行政書士としての独立を検討している方は、ぜひこちらの記事を参考にしながら取得を目指してみてはいかがでしょうか。
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