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投稿日:2023年4月14日 | 更新日:2024年04月05日
これから社会福祉士の資格取得を目指す方に向けて、試験の合格基準や難易度、合格率、受験勉強の方法など、気になる情報をお伝えします。
社会福祉士国家試験は、試験科目が多く、難易度の高い国家試験ですが、独学で受験する際の勉強方法や学習スケジュール、独学での資格取得をサポートするおすすめの通信講座など、受験に役立つ情報を紹介しています。
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社会福祉士とは?
社会福祉士は、「社会福祉士及び介護福祉士法」という法律に規定されています。
社会福祉士とは、社会福祉士の名称を用いて、専門的知識やスキルで、身体上や精神上の障害がある方、環境上の理由によって日常生活を営むのに支障がある方の福祉に関する相談に応じたり、助言、指導、関係機関・関係者との連絡・調整その他の援助を行ったりすることを業務とする、名称独占の国家資格です。
名称独占ですので、資格をもたない者は社会福祉士の名称を使用できないということです。
資格がなくとも、前述した業務は行えますが、社会福祉士の国家資格を取得することにより、専門職としての水準の高さを示すことができます。
社会福祉士国家試験の受験要件は?
社会福祉士国家試験には、受験資格があります。
福祉系の大学で4年間履修した方や一定の実務経験(相談援助実務)に加えて養成施設で履修をした方が受験できます。
全部で12の資格取得ルートがあります。
詳しくは、試験実施団体である「社会福祉振興・試験センター 」で確認されることをおすすめします。
社会福祉士国家試験の合格基準・難易度・合格率は?
社会福祉士国家試験の合格基準
総得点の60%程度が合格の目安です。
問題数は150問ですので、90点程度の得点が必要になります。
試験終了後に、試験問題の難易度により合格基準点が補正されます。
合格基準点以上の得点獲得のほかに、18科目群すべてで0点科目がないことが合格の条件です。
因みに、第34回の社会福祉士国家試験の合格基準点は105点、第33回は93点、第32回は88点でした。
例年90点前後が多いのですが、第34回は100点を超えています。
合格基準点が、目安である90点を大幅に超える年もあるため、余裕を持って100点を超える得点を目指した方が無難といえます。
社会福祉士国家試験の難易度
試験科目は、大きく「共通科目」(11科目)と「専門科目」(8科目)の2つに分けられます。
「共通科目」は、「精神保健福祉士国家試験」と共通で、既に精神保健福祉士の資格をお持ちの方は、共通科目が免除されます。
全体の科目数は19科目で、「就労支援サービス」と「更生保護制度」は2科目で1科目群とされていますので、全部で18科目群となります。
1科目群でも得点できないと、全体で合格基準点を上回っていても不合格になります。
科目数が多いので、「なるべく苦手科目を少なくする」「すべての科目群で最低でも1点は獲得する」ことが求められます。
社会福祉士国家試験の合格率
社会福祉士国家試験の合格率は、例年30%前後となっています。
第34回は31.1%、第33回は29.3%、第32回は29.3%でした。
合格基準点ほどのバラツキはないようです。
他の福祉士の合格率と比較すると、「介護福祉士」 は70%前後、「精神保健福祉士」 は65%前後ですので、社会福祉士国家試験は試験範囲が広いこともあって、難易度が高めです。
大学や養成校の新卒者と既卒者では合格率にかなりの開きがあります。
日本ソーシャルワーク教育学校連盟の発表によると、第35回社会福祉士国家試験合格者のうち、新卒者が福祉系大学ルートで65.0%、短期養成施設等ルートで55.0%、一般養成施設等ルートで67.4%ですが、既卒者では、それぞれ28.2%、32.8%、34.7%になっています。
既卒者は新卒者のおよそ半分程度の合格率です。年代別では、30歳までの受験者が全体の合格者数の43.3%と高い割合を占めます。
年代が上がるにつれ、合格率は下がる傾向にありますので、年齢層の高い方は、「より多くの勉強時間を確保する」「反復回数を増やす」などの対策を講じるとよいでしょう。
男女別の割合では、男性が30%程度、女性が70%程度を占めていますが、これは受験者の男女比が反映しているものと思われます。
社会福祉士取得を独学で目指せる方
前述した12の資格ルートに該当する方は、受験資格を満たしているので受験申込みができます。
再受験の方は改めて受験資格を満たす必要はありません。
受験資格を満たしていない方は、受験資格を取得できる福祉系大学へ通所する、厚生労働省認可の養成施設(通信課程) を修了して受験資格を取得する、といったところから始める必要があります。
受験申込みは10月上旬、試験日は翌年の2月上旬、合格発表は3月上旬から中旬です。
社会人が独学で資格を取得するには?
学生と違い、社会人は仕事をしながら、家事や育児をしながら合格を目指すことになります。
受験資格を満たしている方は受験申込み可能ですが、後述の「独学での勉強法とスケジュール」でも触れているとおり、勉強方法とスケジュールを吟味してから、受験時期を決めるとよいでしょう。
独学のメリット
少ない費用で済むことが一番大きなメリットです。
参考書や問題集、模擬試験など、数万円の費用で済みます。
社会福祉士国家試験受験用の参考書・問題集は、毎年最新のものが豊富に出回っていますので探すのに苦労はしませんが、どれを選ぶか迷うかもしれません。
基礎からしっかり学び直したい方は、はじめは平易なものから、徐々に難易度を上げていくとよいでしょう。
ご自身の学習レベルに合わせた参考書類を選択することをおすすめします。
また、ご自身の生活スタイルに合わせて勉強時間を確保できるのもメリットのひとつです。
電車での通勤時間に、家事の合間に、仕事や家事・育児が終わった後の就寝前になど、場所と時間にとらわれず、ご自身に合ったやり方で勉強できます。
独学のデメリット
一番のデメリットは、受験に対するモチベーションの維持が難しいことです。
数ヶ月から1年、2年の時間をかけて勉強していくためには、単に合格を目標にするのではなく、資格を取得してから何をしたいのか、どのような職業に就きたいのかを明確にするとモチベーションを維持しやすくなるでしょう。
社会福祉士国家試験の合格は通過点のひとつに過ぎません。模擬試験の受験や受験対策講座の受講によっても、モチベーションを維持できるのではないでしょうか。
「難しい問題」「わからない問題」に遭遇したときに、「質問できる相手がいない」「教えてもらえない」といった点もデメリットといえます。
ご自身で解決しなければならず、苦労することがあるかもしれません。
また、社会保障制度は時々改正されるため、改正された内容を把握しておく必要があります。
毎年最新の参考書や問題集が出版されますので、最新のものを購入されることをおすすめします。
独学での勉強方法とスケジュール
試験は、一度不合格になっても何度でも受験できます。
改めて受験資格を取得する必要はありません。
しかし、受験するからにはなるべく早く合格したいものです。受験には少なからず時間も費用もかかりますし、モチベーションを維持していくのも難しくなるからです。
まずは、いつ試験を受けるかを決め、それに応じて受験勉強のスケジュールを組んでいきます。科目数が多いので、十分な時間を確保するようにします。
参考書や問題集など、試験前に品薄になって手に入らないということがないように、学習教材は早めに購入することをおすすめします。
スケジュールを意識して、学習の進み具合も把握し、試験直前に慌てることがないようにしましょう。
独学には必須! 過去問題集に取り組もう
過去問題集を使用した学習はとても効果があります。
確かに過去の問題と同じ問題は出題されないのですが、「問題形式に慣れることができる」「似た問題が出題されることが多い」ためです。
3年から5年分くらいの過去問題集を、試験時間を意識しながら解くとより効果が上がるでしょう。一度だけでなく、何回も繰り返すことで自信が付いてきます。
過去問は、単に答えを暗記するだけではあまり効果がありません。解説を理解することで応用がきくようになります。
なるべく早い段階で過去問に取り組み、試験問題形式や試験時間などに慣れておきましょう。
また、出題方式は、5つの選択肢から正解をひとつ選ぶ五肢択一なのですが、なかには5つの選択肢から正解を2つ選ぶ問題も出題されます。
正解が2つあるのにひとつと思い込んでしまうと、無駄な時間を費やしてしまう可能性がありますので注意が必要です。
150問すべての問題をひととおり終わらせ、最後にチェックする時間を確保することで対策できます。問題数150問に対して、午前・午後の合計試験時間は240分です。
平均ですが、1問あたり1分30秒程度で解かなければなりません。時間配分にも注意が必要です。
このように過去問を数多く解くことはとても重要なのですが、基礎学力がまだ身についていないと思う方は、参考書も併用してじっくり学ぶようにするとよいでしょう。
独学には特に有効! 模擬試験の受験も検討しよう
問題に慣れておくと落ち着いて受験できます。模擬問題集での学習や模擬試験を受験し、得点の少なかった科目を集中的に学習することもよい方法です。
自宅で受験する在宅模試と会場で受ける模擬試験がありますが、本試験のシミュレーションになりますので、会場での受験をおすすめします。
模擬試験によって、これまでの学習での習熟度を客観的に判断できるうえ、どの科目が苦手科目なのか客観的に把握できます。
成績によっては勉強方法の見直しなどを考えるきっかけになります。
模擬試験の実施団体はいくつかありますので、複数回受験することにより、学習の成果を確認することもできます。
インプットとアウトプットを意識しよう
インプットだけでは勉強に飽きてしまいますので、過去問や模擬試験の受験なども取り入れ、アウトプットと平行して取り組むと効果的です。
通勤時間など、隙間時間を利用した学習も積極的に取り入れると学習効果が高まります。
受験対策用のスマホアプリを利用すれば、通勤時間に気軽に学習できます。持ち歩きに便利な小型の参考書などもありますので、ぜひ活用してみましょう。
苦手科目を減らし、合格を目指そう!
独学を補う方法として、受験対策講座などを受講する方法もあります。
模擬試験の受験対策講座の開催時期も調べておき、スケジュールに組み込んでおくことをおすすめします。
もうひとつ、独学を補う方法として、受験対策用の通信講座を受講する方法もあります。
過去の試験の出題傾向などを分析してテキストが作成されていますので、効果的に短期間で勉強することができます。スケジュール管理も容易になるというメリットもあります。
社会福祉士の対象となるクライエントは、高齢者、障害者、児童、生活困窮者など、日常生活に何らかの困難さを抱えている、すべの方々です。
行政や福祉施設、医療機関など、活躍の場が広く選択肢が豊富です。
社会福祉士国家試験は競争試験ではないので、合格基準点以上のレベルまで学力を伸ばせれば合格できます。
この記事を参考に、ご自身に合った勉強法で社会福祉士を目指していきましょう。
おすすめ通信講座3選
最後に、代表的なおすすめの通信講座を3つご紹介します。
通信講座名 | アガルートアカデミー | 資格の大原 | ユーキャン |
料金 | 59,800円 (合格カリキュラムの場合) | 330,000円 (相談援助実習が免除の方) | 59,000円 |
アガルートアカデミー
受験要件を満たしている方向けの通信教育講座です。
全国平均の合格率を大きく上回っている、実績のある講座です。
無料体験も可能で、無料受講相談にも対応しています。必要な知識の習得を目指す「総合講座」と「基礎問題習得講座」「過去問解説講座」「Facebook質問講座」も付いている「合格カリキュラム」から選べます。
受講者の希望に応じて選択できるところが魅力です。
また、条件を満たせばお祝い金10,000円か全額返金の合格特典も受けられます。
資格の大原
「資格の大原」は、受験資格を取得できる「養成コース通信課程」や「夜間通学課程」も開講している、特徴のある社会人講座です。
他の講座よりも金額は高いですが、合格率も高く、手厚いサポートが受けられるのも人気の一つです。
受験対策講座は、大原校内で学ぶ通学講座(教室通学・映像通学)と自宅通勤時に学べる「通信講座」(Webライブ・Web通信・資料通信)から選択できます。
学習スタイルを選択できるところが魅力的な受験対策講座です。
働きながら資格取得を目指す方を応援する、万全のフォローサポート体制が謳われています。
ユーキャン
「生涯学習のユーキャン」で知名度のあるユーキャンの社会福祉士講座です。
受験資格を満たしている方向けの講座で、試験によく出る部分に絞り込んだ、標準学習期間7ヵ月でも合格力を効率的に身につけられると謳われています。
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まとめ
この記事では社会福祉士についての基礎知識や社会福祉士になるために必要な資格について解説しました。
社会福祉士試験は決して簡単な試験ではないですが、時間がある人は独学で進めつつ、時には通信講座なども活用しながら社会福祉士を目指しましょう!
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