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投稿日:2023年6月8日 | 更新日:2024年09月25日
メディカルクラークの資格試験は、独学でも取得できるのでしょうか?
メディカルクラークは医療事務という専門知識が問われる資格です。
難易度自体はそこまで高くない民間資格ではあるものの、一から学習するにはなかなか理解がむずかしい部分もあります。
ほかにも、独学するうえで知っておきたい注意点や、勉強方法をまとめました。
メディカルクラークを独学で合格したいと考えている人はぜひチェックしてください。
メディカルクラーク(医療事務技能審査試験)はどんな資格?
メディカルクラークは医療事務の中でも知名度が高く、長い歴史を持っています。
医療事務は病院や診療所など医療行為をしている場に特化した事務員のことです。
通常の事務と違い、医療費の計算は診療報酬という点数方式で計算します。
そのため、メディカルクラークは医療費の計算や受付対応などに特化した専門職なのです。
メディカルクラークは一般財団法人 日本医療教育財団の主催による、医療事務についての民間資格です。
民間資格ではありますが、その歴史は40年以上あります。
これまで多くの受験者がおり、医療機関でも幅広く知られています。毎月実施される医療事務技能審査試験に合格すると、メディカルクラークの称号がもらえます。
メディカルクラーク(医療事務技能審査試験)は独学で資格取得できる?
メディカルクラークは独学でも資格取得できます。
ただし、気をつけたいのは独学する場合は、通信や通学で学ぶスタイルとちがって、用意するものや勉強期間が違います。
メディカルクラークはニチイの通信コースや通学コースで、そのまま資格取得をする人が多いです。
しかし、過去問題集を購入するなど試験対策することで、独学でも資格を勉強して合格することも可能です。
メディカルクラーク(医療事務技能審査試験)を独学する平均勉強時間
メディカルクラークを一から独学する場合、学習ペースにもよりますが3か月以上の期間が必要です。
通学では約60時間の授業時間がありますが、それとは別に自宅での学習を計算すると合計200時間前後の学習が目安と言われています。
独学で1日に1~2時間勉強するペースだと、半年や1年近い期間をかけて資格取得する人もいます。
メディカルクラーク(医療事務技能審査試験)の独学にかかる平均費用
メディカルクラークの独学にかかる費用は、テキスト代と受験料です。
メディカルクラークの受験料は7,700円で、テキスト代は問題集、診療報酬点数表などの資料が1冊2,000円~5,000円とすると、平均費用は合計2万円台です。
ただし、一度不合格になると合格点に満たなかった科目を再受験する必要があるため、その分追加で受験料を支払う形になります。
メディカルクラーク(医療事務技能審査試験)を独学するメリット
メディカルクラークを独学するからこそのメリットは、いくつかあります。
講師による通学や、インターネットを使った通信授業とはちがう、独学の良さについてご説明します。
独学の方が通学より費用をかけずに受験できる
メディカルクラークを独学する場合、かかる費用はテキスト代と受験料のみです。
ニチイが提供している通信や通学は、5~10万円の受講料です。
テキストと受験料のみなら、1~2万円でおさまるため費用をできるだけおさえて学びたい人におすすめです。
ただし、メディカルクラークで必要なテキストは、ニチイで販売されておらず通信か通学を受講することで受け取れます。
過去問などのテキストは購入できますが、基本的な学習のためのテキストは通販で購入できないため注意しましょう。
代わりに出題範囲を勉強できるようなテキスト選びが求められます。
ライフスタイルに合わせて独学を進められる
メディカルクラークの資格は、通信や通学だとだいたい2~3か月の期間に勉強して、そのまま試験を受けるスケジュールが基本的な勉強法です。
すると平日の日中や夜間などに毎日のように通学する必要があり、社会人にとっては両立がむずかしいもの。せっかく通学しようと思っても、思うように通うことができずに資格取得をあきらめてしまう人もいます。
そんな中でもメディカルクラークを独学するのなら、自分自身のライフスタイルに合わせて続けられるメリットがあります。
学校のスケジュールを気にしないで勉強したいときに好きなだけ勉強できるため、スケジュールの問題で通学がむずかしい人も安心です。
自力で学びたい部分を集中的に覚えられる
メディカルクラークを独学することは、苦手分野を集中的に勉強できるメリットがあります。
通信や通学はカリキュラムが決まっていて、基本的には毎日先に学習を進めていくスタイルです。
しかし、完全に独学ならわからないところや苦手なところを集中的に学べます。
過去に勉強したところを集中的に復習するなど、自分だけの学び方ができるため、学校で周りについていけないといった悩みがありません。
メディカルクラーク(医療事務技能審査試験)を独学するデメリット
メディカルクラークの独学はいいところもあれば、気をつけたいデメリットもあります。独学での資格取得を目指している人は、デメリットも考えたうえでどちらにするか決めましょう。
わからない部分を解消することがむずかしい
メディカルクラークを完全に独学で勉強することは、周りに仲間や先生がいない状況です。
通信や通学で勉強する場合は、わからないことを質問するチャンスがありますが、独学でテキストを使った勉強をする場合はそれがむずかしい点がデメリットなのです。
最近ではインターネットを使って、医療事務に関連する疑問を調べる人がいますが、その情報が必ずしも正しいとは限りません。
調べて覚えた結果、答えや計算方法が間違っているといった、誤った知識を身につけてしまうリスクがあるのです。
それゆえに、わからない部分をスムーズに解消して正しい知識を得ることが独学では大きな課題と言えます。完全に独学するのなら、むずかしい問題を解決できるような人に尋ねられる環境を用意することが大切です。
仲間や先生がいないとモチベーションダウンにつながる
独学は仲間や先生がいないため、どうしてもモチベーションダウンにつながってしまいます。
特に勉強に行き詰ったときや、やる気が出ないときに、近くに同じ合格を目指す仲間がいれば悩みを相談しやすく、モチベーション維持につながります。
独学は1人でスケジュールを決めて計画的に勉強を続ける継続力とやる気が必要です。
せっかく資格取得を目指しても、勉強のやる気がなくなってしまい試験日までに範囲内を十分に勉強できない結果になれば、不合格につながります。
合格後の就活サポートが受けられない
ニチイの通信や通学コースで勉強し、無事合格できた場合はその後就職に関するサポートを受けられます。
地元のニチイのメディカルクラーク取得者を必要とする求人情報や、面接のときの心得などを先生から襲われることが独学との大きな違いです。
特に医療事務をはじめとする医療関係の仕事が未経験だと、なかなか就職したくても経験者と比較して採用されづらい点が課題です。
しかし、ニチイの通信や通学はその後の就職サポートがあるため、スムーズな仕事の採用につながる可能性があります。
取得した資格を活かしたくても、求人を見つけられずに就活できない、なかなか採用されないといったリスクがあることも覚えておきましょう。
メディカルクラーク(医療事務技能審査試験)を独学する方法
メディカルクラークを独学で勉強するには、どんな方法があるのでしょうか?独学ならではの勉強法について、3つのパターンをご紹介します。
ニチイでメディカルクラークの問題集を購入する
メディカルクラークに関する通信、通学コースはニチイが提供しています。
ニチイのオンラインサービスである、まなびネットではメディカルクラークに関連する資料が販売されています。
主に予想問題集、過去問集が販売されているため、独学でもどんな内容が出題されるのかある程度チェックできます。
ただし、テキストはニチイのまなびネットで販売されていません。
過去問だけを繰り返し勉強しても、出題範囲外の知識は習得できないため注意しましょう。
市販されている医療事務に関連する資料で勉強する
ニチイで問題集を購入する以外に、市販されている医療事務に関する書籍を購入して知識を増やしましょう。
特に用意したいのは、実技で使うレセプト作成用の診療点数早見表です。診療点数早見表は、診療報酬の点数項目が一覧になっている厚みのある資料です。
試験会場に持ち込んだうえで、電卓を使ってレセプトをチェックして数字を記入したり、間違っている数字を修正したりする項目があります。
過去問や予想問題集だけでなく、診療点数早見表などの市販テキストが必要になるため注意しましょう。
また診療点数は定期的に更新されるため、数年前に購入したような古いテキストは使えません。独学するのなら、必ず最新の医療事務に関連する資料やテキストを用意してください。
診療報酬請求事務能力認定試験のテキストで勉強する
メディカルクラークと同じ医療事務に関する資格には、診療報酬請求事務能力認定試験があります。
診療報酬請求事務能力認定試験とは、公益財団法人日本医療保険事務協会が認定している資格です。メディカルクラークは一般財団法人日本医療教育財団による資格という違いがあります。
また、診療報酬請求事務能力認定試験はメディカルクラークよりも、さらに広い出題範囲が特徴。
それゆえにメディカルクラークの合格率が60%程度と言われている中、診療報酬請求事務能力認定試験は30%という難関試験です。
メディカルクラークの出題範囲がテキストに掲載されているものも多いため、独学でニチイのテキストの入手が困難な人におすすめです。
ただし、メディカルクラークのテキストと比較して効率的に出題範囲を勉強できるわけではありません。
すべて、診療報酬請求事務能力認定試験のテキストだけで学ぼうとせず、メディカルクラークの過去問を勉強するなどその資格試験に合わせた解答に慣れることが大切です。
メディカルクラークを独学するおすすめ4ステップ
メディカルクラークを独学する、具体的な手順をご紹介します。独学は何から手をつけていいのか悩んでしまうものです。
しかし、独学で合格するにはステップを踏んでいき、効率的に勉強することが大切です。
独学で勉強するテキストを決める
最初に勉強するテキストを決めて、何周も読んだうえで知識を深めましょう。
メディカルクラークのニチイのテキストは入手できないため、まずは過去問や予想問題集をもとにどのような問題が出るのか知り、対象の出題範囲が掲載されているテキストを探しましょう。
おすすめは大きな書店に足を運んで、医療事務に関するテキストに目を通して、過去問に近い内容を掲載しているものを選ぶことです。
独学はまず1冊のテキストを何度も勉強して、そのうえで過去問を解いてわからない知識をほかのテキストで補うスタイルがおすすめです。
テキストを進めながら独学で要点をまとめる
テキストの勉強を進めながら、要点をノートなどにまとめましょう。
メディカルクラークは出題ジャンルが幅広く、覚えたいポイントがたくさんあります。
すぐテキストから引用できるように要点をまとめることがポイント。
実技と学科に分かれているので、それぞれの出題範囲を知り、情報をジャンルごとに分けておきましょう。
過去問から出題傾向を学ぶ
テキストを学習したら改めて過去問を解いていきましょう。
過去数回分の試験問題が収録されているテキストを使うと、必ず出題される範囲やレセプトに関する問題のポイントがわかります。
過去問を何度か解いたうえで、何回も間違えてしまう問題をチェックしてテキストで学び直すようにしましょう。
独学はなかなか質問できる相手がおらず、わからないことをわからないままにしてしまいがちです。
もし1冊のテキストでわからない点があれば、ほかのテキストや資料を見るなどして、複数の視点から問題を解決していきましょう。
独学でのレセプト作成に慣れていく
メディカルクラークを独学するうえで最終的におすすめしたいことが、受験時間内にレセプトを読み込んで修正できる能力です。
メディカルクラークは一からレセプトを作るのではなく、問題にあるレセプトの一部の数字を埋めたり、間違っている部分を見つけたりする出題形式です。
この一部の数字を埋めるためには、レセプトの数字が合っているのか判断できるように、計算式を記憶してスピーディに対応できることが求められます。
レセプトに関する部分はメディカルクラークの中でも、特にむずかしい部分です。
知識として医療事務に関することを覚えるだけでなく、計算能力が求められるのでいろいろな出題パターンを勉強して、試験のときに行き詰らないように対策しましょう。
まとめ
メディカルクラークは独学でも勉強できますが、テキストを手軽に購入できない点や周りに相談できない部分から、通信や通学プランがおすすめです。
通信や通学は3か月の短期間で資格取得を目指せるうえ、合格後の就職サポートも受けられる強みがあります。独学は費用がおさえらえるメリットはあるものの、医療事務未経験者が一から勉強するにはむずかしい点も多いです。
ニチイの通信なら費用は10万円以内におさまるため、効率的に学習する方法として検討してみてはいかがでしょうか。
メディカルクラークの独学は、自分自身でテキストを用意して勉強する手間がかかります。
独学でも学べる資格ではあるものの、メディカルクラークは公式テキストを入手しづらい点が要注意です。
好きなペースで学習できるメリットなどもあるため、自分のスタイルに合わせて資格取得を目指しましょう。