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投稿日:2024年7月29日 | 更新日:2024年07月29日
中小企業診断士は、経営コンサルタントとして唯一の国家資格です。
現代の多様化するビジネス社会において、経営の専門知識をもつ中小企業診断士は注目されています。
この記事では、中小企業診断士になるまでに必要な費用について解説します。
ビジネススキルを身に着けたい方、新たな資格チャレンジを目指している方は参考にしてみてください。
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中小企業診断士になるまでに必要な費用
中小企業診断士になるまでに必要な費用を解説します。
試験料や登録料だけでなく、試験勉強にかかる費用の相場もわかる内容です。
中小企業診断士になるために一体いくらの費用がかかるかを確認してみてください。
(1)勉強にかかる費用
中小企業診断士の資格取得は非常に難易度が高く、合格率は4%程度といわれています。
専門的な知識を身につけるためには効率よく勉強に励まなければなりません。
主な勉強方法は、独学・通信講座・予備校が挙げられます。
それぞれに必要な費用相場は以下の通りです。
独学にかかる費用
独学の場合、市販の問題集や過去問、参考書を使って勉強します。
一般的な問題集は1冊平均で4,000円前後です。
より専門的な知識が学べるテキストやセット販売の問題集は1万円以上かかる場合があります。
入門書や学びたい科目に合わせた購入を考えると、5万円程度の費用がかかると予想されます。
通信講座の費用
中小企業診断士は通信講座で学ぶことが可能です。
実務経験が豊富な診断士の指導のもと、隙間時間を有効的に利用して自分のペースで学ぶことができます。
費用は運営会社によって異なりますが、平均的には5〜10万円程度、大手の通信講座の場合は10万円以上の費用がかかる場合があります。
しかし、合格お祝い金を進呈する運営会社もあるため、予算や学習内容、キャンペーンなどを比較して選ぶことがおすすめです。
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予備校の費用
予備校で学ぶ場合、大手予備校と中小予備校で金額にひらきがあります。
大手予備校の場合は平均30〜40万円程度、中小予備校の場合は10〜20万円程度です。
さらに苦手科目の講座を追加受講する場合、数万円程度の別途費用がかかります。
独学や通信講座に比べて費用はかかりますが、その場で疑問点を解決できることや、同じ目標を持った仲間ができるといったメリットがあります。
(2)試験料
中小企業診断士の受験には試験料が発生します。試験料は第一次試験で14,500円(税込)、第二次試験が筆記および口述試験を含めて17,800円(税込)です。
試験料の納付期限は決められているため注意が必要です。
また、試験会場が遠方の場合は交通費や宿泊代が別途かかります。
(3)実務補習料
実務補習は非常に高額です。受講するコースとテキストの有無で金額が異なります。詳しい金額は以下の表を参照してください。
テキストあり | テキストなし | |
5日間コース | 59,300円(税込) | 60,000円(税込) |
15日間コース | ー | 178,600円(税込) |
(4)登録料
中小企業診断士に登録するためには、入会金と年会費が必要です。
これらは各都道府県の中小企業診断協会によって金額が異なっており、約3〜7万円程度かかります。
中小企業診断協会への入会は必須ではありませんが、資格の活用および仕事の紹介を考えると入会が推奨されています。
(5)更新料
中小企業診断士の資格は5年毎の更新制です。更新を希望する場合は以下の要件を満たす必要があります。
要件 | 費用 | |
専門知識補充要件 | (1)理論政策更新研修の修了 (2)論文審査への合格 (3)理論政策更新研修講師を務め指導する ※上記3つのいずれかを合計5回以上受講する | 1回あたり6,000円(税込) ※合計30,000円(税込) |
実務要件 | (1)診断助言業務等に従事 (2)実務補習の受講 (3)実習、実務補習の指導 上記3つのいずれかを合計30日以上実施する | 平均6〜18万円(税込) ※初回の実務補習料に基づく |
更新費用は1回ごとの受講に6,000円(税込)がかかります。
5回以上の受講が必要であることから、専門知識補充要件だけで30,000円(税込)の費用が必要です。
さらに、更新には実務補習が含まれます。
実務補習料は上述した約6〜18万円(税込)が必要です。
更新費用だけでも10〜20万円ほどかかります。
(6)養成課程の費用
第一次試験に合格後、二次試験を受けずに中小企業大学校等で養成課程に進むことも可能です。
しかし、入学金・授業料・寮費・研修費用等で平均350万円程度かかります。
6ヶ月間のカリキュラムに沿って効果的に学べる方法ですが、高額な費用を考慮して判断することが大切です。
中小企業診断士になるまでの費用を抑えるコツ
中小企業診断士になるまでには多額の費用がかかります。
安く見積もっても数十万円単位の費用が必要になるため、予算面を気にしている方がいるかもしれません。
ここでは、少しでも費用を抑える3つのコツを紹介します。
(1)低価格な勉強法を選ぶ
低価格な勉強法を選ぶことで、学習時にかかる費用を抑えることができます。
中小企業診断士になるための勉強法は、独学・通信講座・予備校の大きく3つです。
節約という視点だけで言えば、独学がもっとも費用を抑えることができます。
しかし、中小企業診断士の合格率は低く、非常に難易度の高い資格であるため、通信講座か予備校に通って講師による指導を受けるのがおすすめです。
これらは運営会社によって金額が大きく異なり、その差は10〜20万円程度も違います。
また、合格お祝い金の有無や、通信講座と予備校の特徴の違いを考慮することも重要です。
生活スタイルや授業スタイルを比較した上で、予算内で効率よく学べる勉強法を選択してみてください。
(2)受験回数を少なくする
合格率4%程度と非常に難易度は高いですが、受験回数を少なくすることで費用の節約に繋がります。
第一次試験料は14,500円と決して安くない金額です。
受験回数が増えると試験料はもちろんのこと、勉強に必要な費用も追加でかかります。
このことから、スピーディに合格することが費用を抑える重要なポイントです。
中小企業診断士の試験は年に1回行われます。
試験日までの1年という時間を有効的に活用することが、費用を抑えて合格する近道です。
(3)高額な養成課程を避ける
中小企業診断士になるための養成課程は、平均350万円程度の高額な費用がかかる方法です。
学習にかかった費用や試験料を含めると、400万円を超える可能性もあります。
これら養成課程や登録養成課程の高額な方法を避け、第二次試験を受けることで費用の節約が可能です。
また、試験合格後は実務補習において経営診断をしなければなりません。
この実務補習も6〜18万円程度の高額な費用がかかります。
しかし、もし経営診断における企業のツテがある場合は、実務補習を受けずに企業で診断助言業務(経営診断および分析/課題解決の相談等)を行うことで実務補習料を抑えることが可能です。
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中小企業診断士とは?
まずは中小企業診断士の概要とその役割を解説します。
(1)中小企業診断士の概要
中小企業診断士とは、中小企業の経営課題や改善点を診断し、効果的な経営戦略を提案する専門家です。
中小企業支援法(第12条)に基づく国家資格であり、多様化する現代ビジネスにおいて重要な存在として注目されています。
中小企業診断士になるためには、国家試験に合格後、実務補習を修了しなければなりません。
資格は5年毎の更新制になっており、登録の有効期間の満了日までに更新申請が必要です。
(2)中小企業診断士になる方法
中小企業診断士になる方法は以下の2通りです。
第一次試験、第二次試験のいずれにも合格する
中小企業診断士は国家資格です。
年に1回実施される第一次試験と第二次試験のいずれにも合格することで中小企業診断士になるための資格が与えられます。
また試験に合格後、15日間の実務要件を満たしたのちに登録申請することで正式な中小企業診断士になれます。
第一次試験に合格後、養成課程または登録養成課程を修了する
第一次試験に合格後、中小企業大学校で実施される養成課程、もしくは民間の教育機関が実施している登録養成課程のどちらかを受講(修了)することで中小企業診断士になれます。この場合は第二次試験を受ける必要がありません。
(3)中小企業診断士の役割
中小企業診断士の業務は、中小企業の経営における診断と助言です。
専門知識を活かして経営分析を行い、結果をもとに課題や改善点をアドバイスした上で健全な経営戦略を立案します。
また、企業と行政や金融機関などとの橋渡し役も担っています。
このように、中小企業診断士は企業の成長において各方面でサポートを行うのが主な役割です。
中小企業診断士になるまでの流れ
中小企業診断士になるまでの流れを解説します。
試験の具体的な内容や合格ラインがわかる内容です。
中小企業診断士を目指している方は参考にしてみてください。
(1)第一次試験
中小企業診断士になるためには、中小企業診断協会が実施する第一次試験に合格することが必要です。
試験は以下の7科目で構成されており、初回の試験から3年以内に全科目を合格しなければいけません。
実施日は毎年8月上旬の土日の2日間で、合格ラインは総得点60%以上かつ全科目で40点以上が基準です。
第一次試験の7科目 |
経済学・経済政策 財務・会計 企業経営理論 運営管理(オペレーション・マネジメント) 経営法務 経営情報システム 中小企業経営・中小企業政策 |
(2)第二次試験(筆記)
第二次試験は、第一次試験の全科目に合格した方、および第一次試験の全科目免除者が対象です。
中小企業診断協会によると、第二次試験科目は「中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅰ〜Ⅳの4科目」と指定されています。
具体的には、企業の経営に関する事例をもとに5つ前後の問題が出題されます。
設問ごとに文字数制限があるため、専門知識だけでなく、適切な言葉で簡潔にまとめる文章力が必要です。試験は、毎年10月下旬の日曜日を目安に実施されます。
(3)第二次口述試験
第二次口述試験は、第二次筆記試験の合格者のみに受験資格があります。
第二次試験で出題された事例をもとに、試験官の質問に対して口頭で回答する対面形式の試験です。
所要時間は1人10分程度であり、合格率は99%以上といわれています。
合格するポイントは、事前に出題事例をしっかり分析して説明する練習をすることです。
(4)実務補修(実務従事)
第二次口述試験まで合格したからといって、中小企業診断士になったわけではありません。
試験合格後に実務補習、もしくは実務従事することで中小企業診断士の資格が与えられます。
実務補習は15日間の実習方式で実施されており、指導員の指導のもと、実際の企業に対して経営診断、資料分析、アドバイス、診断報告書の作成と報告会を行います。
(5)中小企業診断士へ登録申請
実務補習の終了後、中小企業診断士への登録申請を行います。
登録申請に必要な各種書類を提出し、手続きが終わり次第、中小企業診断士として登録されます。
その後、登録の官報公示と中小企業診断士登録証が交付されます。
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まとめ
中小企業診断士は受験前も合格後も非常に高額な費用がかかる国家資格です。
試験から登録までの一連の流れはある程度決まっていますが、どのような勉強法を取り入れるか、資格取得までのルートはどれを選ぶかを工夫することで一定の節約が期待できます。
とはいえ、少ない回数で合格するのが節約効果が高い方法です。試験までの期間を有効的に活用して、スピーディに合格することを目指してみてください。
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