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投稿日:2024年2月29日 | 更新日:2024年08月05日
近年はDX(デジタルトランスフォーメーション)人材の需要が高まっており、社会人の新たな教養として「DX検定」が注目されています。
試験に興味はあるものの、難易度や勉強方法がわからず、受験すべきか悩んでいる方もいるでしょう。
そこで本記事では、DX検定の概要や取得するメリットなどを詳しく解説します。
受検を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
DX検定とは?
最初に、DX検定の詳細を確認しておきましょう。
検定の概要
DX検定は、IT先端技術トレンド(IT)とビジネストレンド(BT)の理解度を測る検定試験です。
日本イノベーション融合学会によって2018年7月に創設された民間の検定で、多肢選択式の知識問題が出題されます。
受験資格は設けられておらず、誰でも受験可能です。
Web受験なので、自宅やオフィスのPC・タブレットを使って受験できます。
検定の出題範囲
DX検定の内容は、以下2つの分野から構成されます。
IT先端技術トレンド分野 | AIとソフトウェア、IoTとハードウェア、ロボットとスマートマシーン、ビッグデータとデータサイエンス、クラウドとIT開発/運用、サイバーセキュリティとネットワーク |
ビジネストレンド分野 | 次世代ビジネストレンド、戦略・理論(経営を革新させるIT)、業務(仕組みとしてのIT)、商品(商品としてのIT)、サービス(サービスとしてのIT)、IT機器(道具としてのIT) |
出題される問題は上記分野全般となっており、毎回最新項目が出題される仕組みです。
出題範囲が広いため、初学者は早めに試験対策を始めましょう。
検定の実施団体
実施団体は「日本イノベーション融合学会」です。
新しいイノベーションを創出させることを目的とした団体で、2022年1月14日に一般社団法人として登記されました。
DX検定の難易度
レベル認定
DX検定には「合格」「不合格」といった基準がなく、スコアによってレベル認定する仕組みです。
レベルは3つに分かれおり、1,000点を満点としてどれだけスコアを蓄積できるかが認定基準となります。
レベル | スコア | 合格率 |
---|---|---|
DX プロフェッショナル | 800 以上 | 2% |
DX エキスパート | 700 以上 | 7% |
DX スタンダード | 600 以上 | 27% |
自分でレベルを選んで受検するのではなく、結果に応じて自動的にレベル分けされます。
合格者には、試験のスコアに応じて「スコア認定証」が発行され、一定の知識を有していることが認定されます。
レベル認定証は、認定⽉より2年間有効です。受検後は、公式サイトでスコアをダウンロードできます。
合格率
第11回検定の採点結果と合格率は以下のとおりです。
認定クラス | 第11回 | 累計 |
---|---|---|
DX プロフェッショナル | 4.1% | 3.3% |
DX エキスパート | 9.4% | 9.0% |
DX スタンダード | 14.5% | 17.3% |
未達 | 72.0% | 70.4% |
(出典:[第11回]『DX検定™』検定結果と検定概要について)
DXスタンダードのスコアに到達しない不合格者が全体の7割を超えていることから、難易度の高い検定だということがわかります。
DX プロフェッショナルの合格率は5%未満、一番レベルの低いDX スタンダードでも合格率は20%なので、かなり難関です。
初学者は600以上のスコアを目指して学習すると良いでしょう。
DX検定を受けるメリット
DX検定を受ける主なメリットは、以下の4つです。
リテラシーが高まる
試験を受ける過程で、IT先端技術のトレンドを幅広く体系的に学習できるため、最新技術についてのリテラシーが高まります。
DXをゼロから学ぶのは難しいので、学習指針となるDX検定を利用する価値は高いといえるでしょう。
ビジネスへの活用事例を学べる
知識だけではなく、ビジネス活用事例も学べるのがDX検定を受けるメリットです。
実際の試験では、デジタル技術のビジネスへの活かし方に関する問題も出題されます。
最新技術を使って具体的に何ができるのかを学べるため、実際のビジネスに活かせるでしょう。
社内でスキルを活用できる
検定取得の勉強を通じて最新のDXトレンドを学習するため、社内でスキルを活用できるメリットがあります。
DX関係用語を知っていないと、DXプロジェクトの会話にさえ入ることができません。
検定をきっかけにDX用語を学べば、DXの仕事をする人同士でコミュニケーションを行えるようになり、仕事の幅が広がります。
検定が知識をアップデートするきっかけとなり、獲得した最新スキルをビジネスで活用できるでしょう。
DX検定では実戦的な知識が問われるため、高いスコアを達成すれば企業での評価が高まり、給与や賞与などに反映される可能性があります。
DX人材の即戦力として見なされて、専門組織を作る時などに重要なポジションに抜擢されることもあるでしょう。
転職活動で有利になる
現在日本では多くの企業がDX人材を求めて動いています。DXはさまざまな業種で推進されていますが、人材が不足しています。
そのため、DXを推進できる人材は転職市場において貴重な存在です。
DX検定の高いスコアを有している方なら、転職活動を有利に進められる可能性があります。
今後DXの重要性が高まるにつれてDX人材の需要も高まり、仕事の幅もさらに広がるでしょう。
DX検定の試験日程
DX検定は、毎年1月と7月の年2回開催されています。
ただし、個人受験と法人受験では試験日程が異なるので注意が必要です。
なお、第12回の受検日はすでに終了していて、第13回の申し込み開始は4月ごろの予定です。
個人受験は休日に実施されますが、法人受験は平日です。法人受験では、2つの時間帯から好きなほうを選択して受検できるのが特徴です。
なお、いずれも試験時間は60分間となっており、120問出題されます。
例年、試験日の約4カ月前から申込受付がスタートします。申込期間は3カ月ほどありますが、忘れないうちに公式サイトから早めに申し込んでおきましょう。
DX検定を申し込む方法
DX検定の申込方法は、個人と法人で異なります。
個人受験の申し込み方法
DX検定はWeb受検なので、申し込み手続きから受験までオンラインで完結します。
個人受験の申し込み手順は、以下のとおりです。
- 公式サイトの「受検申込」にアクセス
- 「個人の⽅のお申込はこちら」をクリック
- 各種項目を入力・送信
- 確認メールが届く
- 検定当⽇にメールの案内に従いログインする
公式サイトの「受検申込」のページから申し込むと、申し込み時に記入したメールアドレスに受検IDが届きます。
試験当日は受検IDを使って専用サイトにアクセスすれば、DX検定を受検できます。
万が一メールが届かない場合は、DX検定事務局( ifsj-itbt@nextet.net )に問い合わせましょう。
申込手続きを済ませたら、受検料6,600円(税込)を指定された期日までに支払います。
支払い方法は、クレジットカード、銀行振込(ペイジー払い)、コンビニエンスストア払いから選べます。
申込後にキャンセルしても受検料は返金されないので注意が必要です。
試験当日は、受検開始時刻(個人受検は13:00~14:00)の20分前からアクセスが可能です。
法人受験の申し込み方法
法人でDX検定を受検する場合は、以下の手順で手続きしましょう。
- 公式サイトの「受検申込」にアクセス
- 「法⼈の⽅のお申込はこちら」をクリック
- 各種項目を入力・送信
- ⾒積書・注⽂書の手続きを行う
- 個別に受験日時の指定を行う
- 受検用ID, パスワード、受験案内メールひな形が納品される
- 検定当⽇にメールの案内に従いログイン
法人での団体受検の場合、受検開始時刻は以下の2コマから選択できます。
- 11:00~12:00
- 13:00~14:00
DX検定の勉強方法
DX検定に適した勉強方法として、以下の5つが挙げられます。
「DXシラバス」を確認する
最初に運営元が公開している「DXシラバス」をチェックしましょう。
DXシラバスの範囲から問題が出題されるため、合格率が大幅に高まります。
利用は無料なので、コストをかけずに学習をスタートできます。まずは一通り目を通して、どのような用語が出題されるのかを確認してみましょう。
知らない用語が出てきたときは、 インターネットや書籍で調べるなどして理解を深めて方法がおすすめです。
「DX Study」を利用する
DX検定に準拠したeラーニング教材「DX Study」を活用するのも一つの方法です。
DX Studyの利用には10,780円(税込)がかかりますが、PC・タブレット・スマホなどを使ってどこでも学習できるので便利です。
仕事が忙しくてまとまった勉強時間が取れない方や、通勤時間や休憩時間などのスキマ時間を活用して勉強を進めたい方にはピッタリだと言えるでしょう。
参考書で学習する
DX検定の公式サイトには「DX検定推奨書籍」を掲載しています。
参考書選びに迷ったときは、推奨書籍の中から選ぶと良いでしょう。
DX検定に準拠して作成された書籍ではありませんが、DX関連の用語が誕生したバックグラウンドなどについて深い理解を得られます。
単なる用語の暗記ではなく、DXの理解を深めて覚えていきたい方におすすめです。
eラーニングと併用すれば、より効率的な学習ができるでしょう。
過去問題に取り組む
DX検定の公式サイトには「過去問題(サンプル問題)」が掲載されています。
参考書などでインプットするだけでなく、過去問題をこなしてアウトプットすることで知識の定着が可能になります。
実際に過去問題を解いてみることで、自分がどこまで理解できているかを把握できるでしょう。
実際の問題に慣れておけば、試験本番も緊張せずに対応しやすくなります。
DX検定の勉強におすすめの参考書
DX検定の公式サイトに掲載されている推奨書籍の中から、おすすめの参考書3冊を紹介します。
イラスト&図解でわかるDX
「イラスト&図解でわかるDX」は、わかりやすいイラストや図解でDXの考え方を学べる書籍です。
最新情報をコンパクトにまとめており、難しい用語でもイラストと図解で理解を深められます。
DXとは何かといった基本的なところから勉強を始めたい初学者には、おすすめの一冊です。
図解コレ1枚でわかる最新ITトレンド新装改訂4版
「図解コレ1枚でわかる最新ITトレンド」は、最新ITトレンドをイラスト付きで説明している書籍です。
左ページにイラスト、右ページに説明が載っており、IT初心者向けにわかりやすい構成になっています。
DXに特化した本ではありませんが、IT分野のトレンドを網羅的に学ぶのに使える一冊です。
IT用語図鑑 ビジネスで使える厳選キーワード256
「IT用語図鑑ビジネスで使える厳選キーワード256」は、DX検定でもよく使われる用語をコンパクトにまとめた書籍です。
小さな本なので持ち歩きしやすく、空き時間を使って勉強できます。
イラストを交えながら専門的な用語をわかりやすく紹介しているので、初学者も無理なく学べるでしょう。
DX検定に関するよくある質問
- Q試験はカンニングできる?
- A
DX検定はオンラインで受験できるため、わからない問題があったときはネットで調べることも可能です。
しかし、制限時間60分で120問を解く必要があるので、一問ずつ調べながら回答していると全問題を解くことはできないでしょう。
カンニングするよりも、事前に必要な知識を身につけて試験に挑んだほうが合格しやすいと言えます。
- Q試験の結果はいつ確認できる?
- A
試験を受けた約1カ月後に、公式サイトで結果(スコア)が発表されます。結果を確認するときは受検時のID・パスワードが必要です。
スコア認定書はPDFでダウンロードできます。
まとめ
DX検定は、DXに関わる人向けの専門的な検定試験です。
近年はDXの推進が急速に進んでおり、DXのスキルや知識が幅広い業界で求められています。
DX検定に挑戦することで、IT技術やビジネストレンドを体系的に学ぶことができ、仕事に活かすことができます。
難易度は決して低くありませんが、専門的な知識を有している証明になるため、スキルアップや転職活動に有利です。
DXに関わる業務に従事されている方や、DX関連の資格取得を検討されている方は、受検を検討してみてください。