PR
投稿日:2024年9月3日 | 更新日:2024年09月03日
介護保険請求事務とは、介護保険の利用者や施設が適切な処理を行うための重要な役割を担っています。資格がなくてもできる仕事ではありますが、責任感が重く負担が大きい事業です。
今回の記事では、介護保険請求事務に関係する資格と仕事内容・難易度などを解説していきます。近々利用を考えている方は、今回の記事を参考にして検討してください。
介護保険請求事務で役に立つ資格
資格名 | 受講料金 | 資格内容 | 公式サイト |
介護事務管理士(JSMA技能認定振興協会) | 5,500円 | 介護サービスを提供する施設で、利用に必要な費用を請求したりケアプランを考えるケアマネージャーのサポートをするのが介護事務管理士の仕事です。 主に、ヘルパーステーションや訪問介護ステーション、デイサービスセンターなどの施設で働きます。 介護事務管理士の資格を習得できると、サービス事業の受付や会計、レセプト業務などを担当できるスタッフのスキルを証明が可能になります。 | JSMA技能認定振興協会 |
ケアクラーク(日本医療教育財団) | 6,900円 | 介護事業業務の従事者として必要な社会福祉制度や介護報酬請求業務などに関する知識を証明できる資格です。 主に、介護事業に必要な知識と技術、コミュニケーションや老人・障害者の心理などを学習できるので、需要の高い資格と言えるでしょう。 | 日本医療教育財団 |
介護報酬請求事務技能検定試験(日本医療事務協会) | 6,600円 | 居宅介護事業所や介護福祉施設などで請求事務に必要な知識と技能レベルが資格として取得できます。 介護報酬請求事務技能検定は、履歴書に「合格」と記せるので就職や転職にも有利になれます。 ただし、介護報酬請求事務技能試験は学校に通っている方のほとんどが実施しているので保有している方が多いです。 そのため、保有していない時点で就職に不利になる可能性が高いので取得しておくのをおすすめします。 | 日本医療事務協会 |
仕事内容が知りたい
『介護保険請求事務って実際どんな仕事をしているの?」という疑問が思い浮かんだ方は多いでしょう。介護保険請求事務を取得している方は、主に介護だけではなく請求書の制作やマネージャーのサポートなどが主な仕事になります。
それでは、実際に介護保険請求事務がどのような仕事をしているのか詳しく解説していきます。
どんな仕事内容?
介護保険請求事務の仕事内容は、国民健康保険連合会(国保連)への請求です。
介護サービスを利用した際の料金は、利用者さまに加えて国民健康保険(国保連)へ請求します。介護サービスを提供した翌月の10日までに「介護給付明細書」というレセプトを作成します。
売上に直接影響する業務なので、大量の数字を丁寧に処理して納期に間に合わせるレベルの能力が必要です。月末から月初は多忙なスケジュールになるのが特徴の仕事内容です。
必要なスキル
介護保険請求事務は、勤務先の経営を支えるために必要な業務内容を担う仕事です。介護保険請求事務に求められるスキルは以下の3つです。
- 介護給付明細書(レセプト)の作成
- 人柄の良さ
- コミュニケーション
介護給付明細書(レセプト)を作成する必要があるので、介護保険制度について深い知識が必要になってきます。
一方、介護給付明細書(レセプト)の発行は資格を持っていなくてもできます。しかし、未経験者が介護給付明細書(レセプト)を発行しても難易度が高く、短期間で作成するのは難しいのが現状です。
また、介護給付明細書(レセプト)の作成には基本的なパソコンの操作ができる必要があります。パソコンに慣れていない方が作業をすると、タイピングを打つだけで時間がかかってしまいますよね。
さらに、勤務先のスタッフだけではなく医療機関の関係者や利用者とそのご家族とも会話する機会があります。介護給付明細書(レセプト)の作成スキルだけではなく、人柄の良さやコミュニケーションスキルが必要です。
介護保険請求事務の流れ
それでは、介護福祉保険請求事務の流れを紹介していきます。基本的に次の2つのパターンに分かれます。
- 居宅介護支援事業所の場合
- サービス提供事務所の場合
それぞれ解説しているので参考にしてください。
居宅介護支援事業所の場合
居宅介護支援事業所の場合は、以下の流れで仕事が進みます。
- サービス計画の依頼書を利用者から受け取る
- 利用者と居宅介護支援事業所と契約
- 利用者についての情報を収集し分析、課題を洗い出す
- サービス単調者会議でケアプランを練る
- 利用者にケアプランを説明し同意を得て交付
- サービス提供事業所へサービスの提供依頼と調整
- サービス提票を交付
- 月ごとにサービス提供事業所から月初に報告を受ける
- 給与管理票と居宅介護支援請求明細書を作成
- 国民健康保険連合(国保連)へ請求
- 国民健康保険連合(国保連)から支払われる
また、介護保険のスケジュールは次の通りに進みます。
- 毎月20日〜月末までに翌月分の「サービス提供票」を作成
- サービス提供事業所へ送る
- 翌月10日までに「給付管理票」と「介護支援日請求明細書」などを作成
- 国民健康保険連合(国保連)へ提出
提出日を忘れないように、サービス提供事業者から早い段階で実績を受け取るようにするのがおすすめです。提出が期限に間に合わなかった場合、翌月分以降の提出になってしまいます。つまり、その月の報酬が支払われないということです。
そうならないために、余裕をもったスケジュールで行動するのがおすすめです。
サービス提供事務所の場合
次にサービス提供事務所の場合です。
- 居宅介護支援事業所からサービス提供票を受け取る
- 依頼受付と調整をする
- 利用者と契約
- 利用者の現状を把握し介護計画表を作成
- 居宅介護支援事業所と利用者とご家族へ説明し同意を得る
- 居宅介護支援事業所へ実績の報告
- 「介護給付請求書」と「介護給付費明細書」を作成
- 国民健康保険連合(国保連)へ請求
- 利用者とご家族への請求
- 国民健康保険連合(国保連)から報酬が支払われる
次に介護請求のスケジュールです。
- 月末までに翌月のサービス提供票をケアマネージャーから受け取る
- サービス提供票の確認と利用予定表の作成
- 月末〜翌月までに実績の作成
- 居宅介護支援事業所へ送る
- 翌月10日までに「介護給付請求書」と「介護給付費明細書」を作成
- 国民健康保険連合(国保連)へ提出
納期までに提出できない場合、居宅介護支援事業所と同じように翌月の提出になるので、国民健康保険連合から報酬が当月にはでません。翌月に繰り越されるので納期には十分に注意が必要です。
介護保険請求事務の仕事に向いている人の特徴
介護保険請求事務の仕事に向いている人は、仕事に対して人一倍熱心であり数字につよくスケジュール管理が自分でできる方です。
どの職業にも当てはまりますが、責任感の強い職業です。そのため、一般の方よりもレベルの高い仕事内容が求められます。
それでは、介護保険請求事務に向いている方の特徴を解説していくので、参考にしてください。
仕事に対して熱意がある
介護保険請求事務の仕事に向いている方は、介護や福祉の仕事に対して熱意がある方です。
仕事に対して熱意があるというのは、どの職業にも言えます。しかし、介護保険請求事務は短期間で膨大な量の仕事をこなし必要があります。さらに、経営に関わってくるので丁寧な処理が必要です。
また、書類の整理が完了しても利用者とのコミュニケーションや次の事業プランを考えたりと仕事は山積みです。介護保険は制度は3年に一度改定されるので、その都度新しい情報を入手する必要があります。
上記の理由から、介護や福祉の仕事に対して熱意のある方が介護保険請求事務に向いている人と言えるでしょう。
数字が得意
身体介護業務や生活援助業務が中心の職業とは違い、介護事務は介護給付明細書(レセプト)の作成が主な仕事や電話の対応、経理業務といったデスクワークが主な仕事です。
基本的に種類の作成やデータ入力、利用者が利用した介護サービスの統計を取り介護給付明細書(レセプト)を作成します。請求事項を計算し、利用者ごとに介護給付明細書(レセプト)を作成するので、デスクワークが苦手な方は厳しいです。
また、足し算や引き算ができる程度で問題はありませんが、質とスピードが求められます。正確性に欠けてしまうと、経理に直接影響が出てしまい作業スピードが遅いと納期に遅れてしまい報酬が払われません。
さらに、視聴者の統計を取るだけではなく、介護事業所によっては必要備品の発注や給与計算まで任せれるケースがあります。常に、数字と対面し計算ばかりの仕事になるので、計算が得意の方が生きる業務内容です。
納期に厳しい
何度も言いますが、介護報酬請求事務は介護給付明細書(レセプト)を作成するのが仕事です。介護給付明細書(レセプト)の納期は月末締めの10日提出と決められており、遅れてしまうと報酬が支払われるのが1ヶ月も遅れてしまうので、経営の関わる問題が発生します。
介護報酬事務は、お店を任されているという責任感が強い方でないと任せられない仕事です。介護給付明細書(レセプト)以外にも仕事はありますが、そつなくこなす必要があります。
そのため、全ての仕事を計画的に進めて納期を守れる人が介護報酬請求事務に向いているでしょう。
介護保険請求は難しい?
介護報酬の管理には大きな責任感が伴うとここまで解説してきました。介護給付明細書(レセプト)の納期は翌月の10日と決められており、遅れると勤務先に報酬が支払われません。
従業員に給与が支払えないのはもちろん、必要な備品すら購入できないので最悪営業ができない事態に陥る可能性があります。ここからは、介護保険請求事務のどこが難しいのかを解説していきます。
保険制度の知識が必要
介護報酬請求や介護給付明細書(レセプト)の作成には、介護保険制度の知識が必要です。
介護保険制度の知識がないと利用者の保険の仕組みがわからないので、介護情報の請求ができません。基本的な介護保険の知識がないと、利用者に間違った請求をしてしまったり勤務先に利益が生まれない金額を請求したりとエラーが起こりやすいです。
また、介護保険は3年に一度更新されるので最新情報を追っておく必要があります。更新時に保険制度に対する知識がないと、どの情報が更新されているのか判断ができなくなり、何度も同じ情報を勉強する羽目になる可能性があります。
そのため、あらかじめ介護保険制度に対する知識を深めておく必要があります。介護保険制度は、将来的にも利用する可能性高い保険なので、知っておいて損はないでしょう。
残業が増える時期が定期的にくる
介護報酬請求事務は、月末から月初に欠けて忙しい時期が定期的にやってきます。介護報酬請求事務の職業に就くと、当月の利益を10日間という短い期間で洗い出す必要があります。
そのため、月初の10日間は休みが取れないほど忙しい日々が続く可能性が高いです。月初の長期休みであるゴールデンウィークがなくなってしまうケースも多いようです。
定期的に残業増える時期が定期的にくるので、時期に慣れが出てきます。残業を少なくするには、個人でのスケジュール管理が非常に大切です。
月末から統計を始め効率よく作業を進めるようにしましょう。
介護福祉請求事務に関するよくある質問
必要な資格の取得は難しい?保険と関係ある?
結論からして、介護福祉請求事務になるには資格は必要ありません。資格事態も保険とは関係ないです。
しかし、資格を所有していた方が作業に慣れるのが早く仕事効率が異なります。また、資格の有無に関わらず介護保険に関する知識が必要です。
介護保険請求事務とは何ですか?
介護保険請求事務とは、勤務先の経理や電話対応、介護給付明細書(レセプト)の作成などを行う職業です。介護給付明細書(レセプト)は、経営に関わってくる重要書類なので丁寧かつスピーディに納品する必要があります。
国家資格ですか?
介護保険請求事務には国家資格は必要ありません。しかし、資格自体は持っていても損はないので余裕のある方は取得しておくのをお勧めします。
保険請求事務ってなに?
治療費のうち保険負担額を請求する仕事です。国民健康保険などへ加入している場合、治療費を国が負担してくれます。
その負担してくれる料金を計算して国に請求するのが主な仕事です。
介護福祉請求事務には資格は必要ない
介護福祉請求事務は、介護保険請求の専門家としての役割を果たします。介護業界での請求プロセスを管理し、適切な資金調達を確保する責任があります。
また、介護福祉請求事務は、法律や政策の変更に対応し、介護保険請求の流れをスムーズに進めるための専門知識を必要とします。
介護福祉請求事務は一見難しそうに見えますが、これらのスキルと適切な教育を持っていれば、十分に対応できる職業です。
資格を取得していない方でも同じ業務はできますが、取得しておくと効率がよくなるのでおすすめです。