PR
投稿日:2024年2月19日 | 更新日:2024年04月05日
福祉系の資格は、不景気でも需要が高く、いつの時代でもおすすめできる資格です。特に、現在の日本は高齢化が進んでいるため福祉系職業の需要が高まっています。
福祉系といっても資格は分野ごとに様々で、就職先も福祉施設だけではありません。
そのため、どれを取得したらいいのか悩む方も少なくないでしょう。
介護福祉士やケアマネジャーなどの知名度が高いものをはじめ、簡単に取得できるおすすめの資格も紹介します。
職種別におすすめの資格を一覧で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
福祉の職種
福祉系の資格は大きく「介護」「相談・指導」「障害者支援」の3つに分けられます。どういった人たちを支援したいのかによって、必要な資格は違っています。
それぞれにいくつも資格がありますので、各分野でおすすめの資格を紹介します。
福祉の職種|介護
介護の資格は、高齢者施設などで介護することが仕事です。実際に介護の現場で働く場合におすすめの資格です。
介護福祉士
介護の資格で、唯一の国家資格です。専門学校などを卒業していなくても、介護の現場での経験年数や要件を満たせば受験資格が得られます。そのため、長く介護現場で働いている人が、キャリアアップのために資格をとることがあります。しかし、他の資格より難易度は高く、介護現場で3年以上働いていて、実務者研修を修了しなければなりません。もしくは、養成機関で学ぶ必要があります。資格を取得することで、より専門的な介護の知識と技術を習得し、介護の現場で中心的な役割を果たします。
介護支援専門員(ケアマネジャー)
直接的な介護はしませんが、要介護者やその家族の相談に乗り、必要なケアプランを作成するなどの調整的役割を果たします。要介護者は一人ひとりが体の状態も環境も違っています。その個別の状況に合わせて、本人や家族の希望に沿った支援計画を立てていくのです。
資格取得には、まず介護福祉士の資格を持っている必要があります。その上で、介護福祉士として5年以上働いた経験があれば、介護支援専門員(ケアマネジャー)の資格試験を受けられます。
近年は介護サービスの種類も増えていますので、介護サービスと要介護者を適切に繋げていくコーディネーターとして介護支援専門員(ケアマネジャー)は頼りにされています。
介護職員初任者研修
介護の業界に初めて入る人が最初にとるべき資格です。かつてはヘルパー2級と呼ばれていました。介護職のスタートラインに立つために必要な資格で、学びの中で介護の基本的な知識や技術を習得します。無資格者は介護をしてはならないため、この資格を取得することで実際に高齢者などを介護できるようになります。
資格の取得には、約130時間の研修と修了後の認定試験に合格する必要があります。資格取得要件に学歴や年齢、実務経験などの制限がありません。合格率もほぼ100%と、とりやすい資格だといえます。
\詳細を見る/
介護福祉士実務者研修
介護職員初任者研修よりも上位の資格で、かつて、ヘルパー1級と呼ばれていました。介護職員初任者研修よりも、専門的な介護の知識と技術を習得します。
介護職員初任者研修を飛ばして、いきなりこの資格に挑戦することもできます。しかし、研修が約450時間も必要で、介護職員初任者研修よりも高度な知識・技術について学ぶこともあり、多くは介護職員初任者研修を取ってからこの資格に挑みます。
介護職員初任者研修をとっていると、研修時間が130時間免除されます。介護福祉士実務者研修と実務経験3年で、介護福祉士の国家試験の受験資格を得られるため、キャリアアップするには必須の資格だといえます。
介護事務
ケアマネージャーと同じく、身体的な介護は行いません。
介護に関わる経理や保険といった知識を学び、介護施設などで事務的な役割を担います。介護事務の資格はいくつかあり、民間の団体が講座を開いたり試験を実施したりしています。
代表的なものに、技能認定振興協会(JSMA)の介護事務管理士、日本医療教育財団のケアクラーク、日本医療事務協会の介護報酬請求事務技能検定があります。学ぶ内容や試験日程・頻度も団体ごとに違っているため、介護事務の資格をとりたい方は比較検討することをおすすめします。
介護事務管理士®技能認定試験|技能認定振興協会(JSMA)
ケアクラーク技能認定試験®(ケア クラーク)|日本医療教育財団
介護報酬請求事務技能検定試験|日本医療事務協会
福祉の職種|相談・指導
福祉の現場では、本人や家族だけでなく現場で働く専門職や関係機関との調整が必要になります。本人や家族から話を聞いて、的確なアドバイスをするのが福祉系の相談・指導の専門家です。
福祉のサービスや施設、保険や支援方法などの知識を十分に持った人が求められています。
社会福祉士(国家資格)
福祉系の相談・指導に関わる資格で、国家資格の1つです。主な仕事は、日常生活を送ることが困難な人の相談に乗ることです。また、要介護者や家族だけでなく、介護職者や医療職者からも要介護者にどんな支援が必要なのか、と相談されることがあります。
介護だけでなく、貧困・母子家庭といった、病気や障害の有無に関わらず、幅広い方への支援を行います。
社会福祉士の国家試験を受けるためには、学歴や実務経験などの要件を満たしている必要があります。受験資格を得るための方法はいくつかありますので、資格取得を考えている方は、社会福祉振興・試験センターの受験資格に関する記載をご確認ください。
社会福祉士についてはこちらの記事で詳しくまとめています。
福祉用具専門相談員
福祉用具の取扱いについて学び、福祉用具のレンタル会社や福祉用具販売店などで働いています。福祉用具を必要とする高齢者や障害者の相談に乗り、その人に合った福祉用具を提案します。
福祉用具をレンタル・販売する店舗は、2人以上の福祉用具専門相談員を置くことを定められています。近年はドラッグストアやホームセンターなどでも福祉用具を販売しているため、福祉用具専門相談員の活躍する場は広がっています。
福祉用具を必要とする人から話を聞き、福祉用具サービス計画を作り、レンタル・販売後に福祉用具の点検や調整を行うこともあります。福祉用具に関する知識と技術が習得できるので、介護の現場で働く人などがスキルアップのために資格をとることもあるようです。
精神保健福祉士
精神保健福祉士法により、精神障害者への相談や支援を行う専門職です。精神障害者や心の悩みを抱えた人を支援し、生活や社会での問題を解決することを仕事としています。
国家資格の1つで、資格取得には、大学で福祉を学ぶか、養成機関に通うことが必要です。
福祉の職種|障害者支援
福祉系の中でも、障害者支援の分野で活躍する資格を紹介します。
理学療法士
PTとも呼ばれています。国家資格であり、身体的な機能が低下・障害されている人などを支援の対象としています。対象となるのは、赤ちゃんから高齢者まで、とても幅広くなっています。身体的な不自由があっても社会で生活していけるように、身体機能の維持や回復を助ける技術を習得しています。大学・短大・専門学校などを卒業し、国家試験に合格することで、資格が取得できます。
作業療法士
OTと呼ばれる専門職で、国家資格の1つです。病院だけでなく、訪問介護でも求められており、医師の指示のもと工作などの作業を通じて、身体機能の維持や回復を助けます。資格を取得するには、大学や短大、専門学校などを修了し国家試験に合格する必要があります。
言語聴覚士
聴く・話す・食べるなどに障害を持っている人を支援する専門職です。先天的な障害だけでなく、後天的に障害を持った人にも機能訓練を行うことで、言語や聴覚の機能を維持・回復を促進します。国家資格の1つで、資格取得には大学・短大・専門学校を卒業し、国家試験に合格する必要があります。
取りやすい!おすすめの福祉系資格一覧
介護業界で就職するのに、国家資格は強いです。けれど、資格取得までに何年もかかったり、専門的で難しかったりします。
しかし、福祉系の資格はたくさんありますので、需要が十分にあるうえに誰でも受けられる資格も存在します。
福祉系に興味はあるけれど、何から始めればいいのか分からない、という方に、経験ゼロからでも取りやすい資格を紹介します。
介護職員初任者研修
介護業界に入る人が、最初にとるべき資格です。座学で基本的な介護について学び、演習で実際の介護技術を身に着けられます。研修時間は約130時間と、他の資格よりも短く、年齢・学歴・実務経験などの制限が無いこともおすすめ理由です。
座学と演習の修了後に認定試験がありますが、合格率がほぼ100%ですので、介護が初めての方でも取得しやすい資格です。基本は通学での学びですが、通信講座とスクーリングがセットになった受講方法もあります。通信講座とスクーリングの場合は、仕事をしている方でも受けやすいでしょう。
介護福祉士実務者研修
介護職員初任者研修の上位にあたる資格です。医療的ケアなどの専門的な知識と技術を学びます。
介護職員初任者研修を取得した人が次に目指す資格でもあり、取得することで介護の現場でより専門的な介護を提供できるようになります。
介護福祉士の受験資格を満たすために必要な資格で、介護業界でのキャリアアップのためには、取得をおすすめします。
福祉用具専門相談員
福祉用具を必要とする高齢者や障害者の相談に乗り、その人に合った福祉用具を提案します。福祉用具のレンタルや販売の事業所に2人以上置かなければならないため、安定した需要があります。
福祉用具を必要とする人から話を聞き、福祉用具サービス計画を作り、レンタル・販売後に福祉用具の点検や調整を行うこともあります。
介護事務
介護施設や事業所で、介護保険などの事務や手続きを行います。身体的な介護はしませんが、施設や事業所で欠かせない役割を担います。
介護未経験の人や家庭と仕事を両立したい人、夜勤が出来ない人などにおすすめの資格です。日本医療事務協会や 日本医療教育財団といった複数の団体が認定試験を実施しており、受験資格に年齢・学歴・実務経験などの制限はありません。
最近では、介護施設や事業所だけでなく、国民健康保険団体連合会、損害保険会社といったところでも求められています。
介護事務管理士®技能認定試験|技能認定振興協会(JSMA)
ケアクラーク技能認定試験®(ケア クラーク)|日本医療教育財団
介護報酬請求事務技能検定試験|日本医療事務協会
福祉系の資格をとるメリット
ここまで、各分野でのおすすめの資格やとりやすさから選んだおすすめの資格を紹介しました。福祉系の資格は需要が高まってきていますが、資格を取得するメリットは何かを具体的に説明します。
就職や転職に有利
介護業界では、無資格者でも就職ができます。人手不足もあり、たくさんの現場で求められているのです。
しかし、資格を持っているかどうかで、できる仕事の幅が変わってきます。特に、身体的介護は資格を持っていなければできません。
そのため、資格を持っていると、就職や転職時に強みとしてアピールできます。資格所持者に限って求人している場合もあるため、就職や転職のためには資格を取得した方がいいでしょう。
給料がアップする
資格を持っているということは、専門的な知識や技術を習得しているということです。
無資格者よりも出来る業務が多いため、当然、給料も無資格者よりも高くなっています。資格手当などがそれに当たります。
また、資格を取得していることで昇進にも繋がり、同様に給料のアップが見込めるようになります。
仕事の幅が広がる
資格取得者は専門知識や技術をもって、支援を行います。無資格者よりも知識・技術が習得できているため、幅広い仕事に対応ができます。
また、資格がなければ出来ない業務や支援もあるため、仕事の幅を広げるためには、資格の取得が必要です。
福祉系ならこの資格がおすすめ|まとめ
福祉系の資格は他にもありますが、特におすすめのものを紹介しました。
福祉系の職業は需要が高く、社会的に人手が不足しています。そのため、福祉系の資格をもった人材は様々な場所で求められています。
取りやすい資格から、国家資格までさまざまな資格がありますが、支援対象や働きたい分野よって必要な資格は異なっているため注意しましょう。
また、福祉系の資格はベースになる資格があり、ステップアップしていけることも魅力の1つです。
福祉系の資格取得を考えているならば、自分の目標を定めて、そのためにどの資格が必要なのかを考えてみましょう。そして、取りたい資格の試験対策が必要です。
ただし、中には独学では取得が難しい資格もあります。前提となる知識や演習が不可欠だったり、そもそも通学が必要だったりしますので、注意しましょう。