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投稿日:2024年6月26日 | 更新日:2024年06月26日
イラストレーター(illustrator)は、Adobeが提供するベクターグラフィックソフトです。ベクターグラフィックとは、点や線などの基本要素で構成される画像のことで、拡大縮小しても画質が劣化しません。そのため、ロゴやアイコンなどのデザインや、ウェブサイトや印刷物のイラスト制作によく用いられます。
Adobeイラストレーター(illustrator)は、初心者から上級者まで幅広く使えるソフトですが、その機能は多岐にわたるため、最初は戸惑うかもしれません。そこで、この記事では、Adobeイラストレーター初心者向けに、基本的な操作方法と使い方を解説します。
イラストレーター(illustrator)とは:基本的な理解
イラストレーター(illustrator)とは、Adobeが提供するベクターグラフィックソフトです。ベクターグラフィックとは、点や線などの基本要素で構成される画像のことで、拡大縮小しても画質が劣化しません。そのため、ロゴやアイコンなどのデザインや、ウェブサイトや印刷物のイラスト制作によく用いられます。
この章では、イラストレーター(illustrator)の基本と特徴、他のソフトやツールとの違いについて解説していきます。
Adobeイラストレーター(illustrator)の定義と特徴
前項でも説明した通り、イラストレーター(illustrator)はベクターグラフィックソフトです。ベクトル(ベクター)ベースとは、数学的な計算で形状を表現する方法のことで、その特性から、イラストレーターで作成された画像は、どれだけ拡大・縮小しても画質が損なわれません。
その他の特徴としては、豊富な描画ツール、高度なタイポグラフィ、豊富な色彩表現の3点が挙げられます。
描画ツールは直線から曲線、形状まで幅広く描くことができ、細部までこだわった作品作りが可能です。
高度なタイポグラフィでは、文字の配置や装飾を自在に設定できます。色彩表現では、パンタンカラーやグラデーションなど、多種多様な色合いを鮮やかに再現できます。
簡単な画像やイラスト制作はもちろん、高度な作業も行えるグラフィックの定番デザインツールと言えます。
用途と可能性
イラストレーターはその柔軟性と高度な機能から、広範な用途で利用されています。
ロゴデザイン、イラスト作成、ポスター制作、パンフレット作成、ウェブサイトのデザインなど、ビジュアルコンテンツの制作には欠かせないツールとなっています。
また、デジタル画像だけでなく、印刷物にもそのまま使用できるので、プロのデザイナーにとって重要なソフトウェアの一つです。
さらに、イラストレーターの使い方はユーザーの技術や創造性によって無限大です。高度な機能を駆使して、一人一人のアイデアを形にすることが可能です。
最新の機能であるテキストからベクター生成機能でアイデアをイラストにすることもできます。
引用元:https://www.adobe.com/jp/
他のソフトウェアとの違い
イラストレーターとフォトショップは何が違うの?と思う方もいるかもしれませんので、ここで簡単にイラストレーターとフォトショップの違いを説明します。
イラストレーターと他のソフトウェアとの主な違いは、以下のとおりです。
- イラストレーターはベクターグラフィックを扱うのに対し、Photoshopはラスターグラフィックを扱います。
- イラストレーターは図形やパスを組み合わせてイラストを制作するのに対し、Photoshopは写真やイラストを加工して編集します。
- イラストレーターはロゴやアイコンなどのデザインに適しているのに対し、Photoshopは写真やイラストの加工に適しています。
イラストレーターは、ベクターグラフィックを扱うためのソフトウェアです。そのため、ロゴやアイコンなどのデザインや、ウェブサイトや印刷物のイラスト制作に適しています。一方、Photoshopはラスターグラフィックを扱うソフトウェアです。そのため、写真やイラストの加工に適しています。
イラストレーター(illustrator)の基本操作
Illustratorでは、作業の効率を上げるためのショートカットや便利な機能が多数用意されています。
Adobeイラストレーターでイラストやデザインを制作するためには、基本的な操作を覚えておく必要があります。
ここでは、イラストレーターの基本操作について、
・イラストレーターのインターフェースの理解
・基本的なツールの使い方
・イラストレーターのショートカットと便利な機能
の3つのポイントで解説します。
イラストレーターのインターフェースの理解
まず、ワークスペースの各名称について説明していきます。
①メニューバー
メニューバーは、イラストレーターで行うことができるすべてのコマンドや設定をまとめたエリアです。
ファイルの保存や印刷、レイヤーの管理などのコマンドを実行することができます。
- ファイル:ファイルの作成、保存、開き方などを設定します。
- 編集:オブジェクトの編集、レイヤーの管理などを設定します。
- 表示:アートボードの表示、ツールパネルの表示などを設定します。
- ツール:図形やパスを描くためのツール、テキストを入力するためのツールなどを設定します。
- ウィンドウ:ドッグやパネルの表示、サイズ変更などを設定します。
- ヘルプ:イラストレーターの使い方やヘルプファイルを表示します。
②アプリケーションバー
アプリケーションばーでは、Adobe Bridgeへの切り替え、ドキュメントウィンドウの表示方法の変更、ワークスペースの配置の変更、検索ボックスからのトピック検索などが行えます。
③ツールパネル
ツールパネルは、図形やパスを描いたり、テキストを入力したりするためのツールが並んでいます。主なツールは以下のとおりです。
- ペンツール:自由曲線を描くツールです。
- 長方形ツール:長方形を描くツールです。
- テキストツール:テキストを入力するツールです。
- 塗りつぶしツール:オブジェクトに塗りつぶし色を適用するツールです。
- 線ツール:オブジェクトに線を適用するツールです。
- 効果ツール:オブジェクトに効果を適用するツールです。
④アートボード
作業中のファイルが表示される場所です。ドキュメントタブで複数ファイルの表示を切り替えることもでき、複数ファイルを同時に開いた状態で効率よく作業が行えます。
⑤ドッグ&パネル
画面の右側に位置し、レイヤー、カラーパレット、ブラシ、シンボルなどの詳細な設定や操作を行うためのパネルが配置されています。これらのパネルは必要に応じて表示・非表示を切り替えたり、自由に配置を変更したりすることが可能です。
基本的なツールの使い方
イラストレーターには、さまざまなツールが用意されています。基本的なツールの使い方を覚えておくことで、さまざまなイラストやデザインを制作することができます。
ここでは、基本的なツールの使い方として、以下の3つのツールを紹介します。
- ペンツール:自由曲線を描くツール
- ツールパネルからペンツールを選択します。ショートカットは「P」キーです。
- 描きたい場所をクリックしてアンカーポイント(点)を設置します。これがパスの開始点になります。
- 次に、パスの終点になる場所をクリックして第二のアンカーポイントを設置します。これで直線のパスが描かれます。
- 曲線を描く場合は、アンカーポイントをクリックしたままドラッグします。これにより方向線が表示され、これをドラッグすることで曲線の形状を調整できます。
- パスを閉じるには、最初に設置したアンカーポイントに戻り、これをクリックします。また、パスを終了するにはCtrl(またはCommand)キーを押しながらどこかをクリックします。
長方形ツール:長方形を描くツール
- ツールパネルから長方形ツールを選択します。ショートカットは「M」キーです。
- 描きたい場所でマウスをクリックし、ドラッグして形状を作成します。左クリックを維持したままマウスを動かすと、長方形の大きさを自由に調整できます。
- シフトキーを押しながらドラッグすると、正方形を描くことができます。シフトキーを押すことで、長方形の縦横比が1:1に固定され、正方形を描くことができます。
- 長方形ツールを選択した状態でキャンバス上をダブルクリックすると、長方形の幅と高さを具体的な数値で指定するダイアログボックスが表示されます。ここで数値を入力すると、指定した大きさの長方形が描かれます。
テキストツール:テキストを入力するツール
- ツールパネルからテキストツール(Tのアイコン)を選択します。ショートカットは「T」キーです。
- テキストを挿入したい場所をクリックします。これによりテキストフレームが作成され、カーソルが点滅してテキスト入力待ちの状態になります。
- キーボードでテキストを入力します。テキストフレーム内に直接文字を打ち込むことができます
- テキストのフォント、サイズ、色などは、上部のコントロールパネルや右側のキャラクターパネルで調整することができます。
イラストレーターのショートカットと便利な機能
Illustratorでは、作業の効率を上げるためのショートカットや便利な機能が多数用意されています。イラストレーターのショートカットを覚えておくことで、作業効率を大幅にアップさせることができます。よく使う操作のショートカットを覚えておきましょう。
機能 | mac | windows |
コピー | ⌘+C | Ctrl+C |
カット | ⌘+X | Ctrl+X |
ペースト | ⌘+V | Ctrl+V |
同じ位置にペースト | ⌘+⇧+V | Ctrl+Shift+V |
前面にペースト | ⌘+F | Ctrl+F |
後面にペースト | ⌘+B | Ctrl+B |
ひとつ戻す | ⌘+Z | Ctrl+Z |
ひとつ進む | ⌘+⇧+Z | Ctrl+shift+Z |
イラストレーター(illustrator)でできること
ここまで、イラストレータの基本的な使い方についてみてきましたが、次はイラストレータでできる最新の機能についてみていきましょう。
Retype(ベータ版)
Retypeは画像内のテキストおよびアウトライン化されたテキストを編集可能なテキストに変換する機能です。
この機能を使うことで、特定のフォントを探す時間を大幅に短縮することが可能です。また、アウトライン化されたテキストも検索することができるため、フォントの再利用が容易になります。
コンテキストタスクバー
Illustratorバージョン27.9から追加された新機能で、操作に応じて表示されるツールバーのことを指します。選択したオブジェクトやツールに応じて必要なオプションが表示されるため、より効率的な作業が可能になります。
例えば、テキストオブジェクトを選択すると、フォントの種類や大きさを変更するオプションが表示されます。
テキストからベクター生成
イラストレーターのAI機能を使って、入力したテキストから簡単にアイコンやシーン、パターンを作成できます。また、自分の描いた絵を元に、ウェブサイトやポスターなどのデザイン素材を作ることができます。
モックアップ(ベータ版)
モックアップとは、デザインの完成形をイメージするための仮組みのことを指します。Illustratorでは、既存のテンプレートを利用したり、自分で形状を作成してモックアップを作ることができます。また、「ファイル」メニューの「新規作成」から特定のデバイスや用紙サイズのテンプレートを選んで、モックアップの基盤とすることも可能です。
イラストレーター(illustrator)の効率的な練習法
チュートリアルと練習課題
Adobeの公式ウェブサイトでは、Illustratorの使用方法を学ぶためのチュートリアルが提供されています。これらのチュートリアルは、基本的な使い方から高度なテクニックまで幅広くカバーしています。
また、一部のチュートリアルには練習用のファイルが付属しているので、実際に操作しながら学ぶことができます。
自己学習のためのリソースと参考サイト
イラストレーターの自己学習には、以下のようなリソースと参考サイトが役立ちます。
・Adobe公式のチュートリアル
・YouTubeのチュートリアル動画
・書籍やWebサイトの解説記事
Adobe公式のチュートリアルは、イラストレーターの基本的な操作から応用的なテクニックまで、幅広く学ぶことができます。YouTubeのチュートリアル動画は、動画で手順を確認できるので、わかりやすいのが特徴です。書籍やWebサイトの解説記事は、自分のペースで学習を進めることができます。
効率的な練習スケジュールの作り方
Illustratorのスキルを向上させるためには、定期的な練習が必要です。まず、毎日あるいは毎週一定の時間をIllustratorの学習に割くようにスケジュールを立てましょう。そして、その時間を守ることが重要です。また、一度にすべてを学ぼうとせず、1つのテーマやテクニックに焦点を当てて深く学ぶことをおすすめします。
イラストレーター(illustrator)を使った作品例と解説
今回は参考になりそうな作品例をいくつかピックアップしてみました。リンク先には作り方の解説まで載っているので、ぜひ参考にしてみてください。
ロゴデザインの作例
単一ラインで描いたバッジロゴの例:引用元(https://blog.spoongraphics.co.uk/tutorials/create-line-art-badge-logo-adobe-illustrator)
幾何学的なフラミンゴのロゴの例:引用元(https://design.tutsplus.com/tutorials/how-to-create-a-geometric-bird-illustration–cms-30757)
グラデーションをベースにしたロゴデザインの例:引用元(https://blog.spoongraphics.co.uk/tutorials/create-line-art-badge-logo-adobe-illustrator) キャラクターイラストの作例
アイソメトリック・デザインの例:引用元(https://www.shutterstock.com/blog/isometric-design-typography-illustrator)
ランドマークをつかった素敵なベクター地図デザイン:引用元(https://www.digitalartsonline.co.uk/tutorials/adobe-illustrator/design-vector-map/)
レトロなインテリアデザイン:引用元(https://design.tutsplus.com/tutorials/how-to-create-retro-interior-in-adobe-illustrator–cms-30939)
テキストデザインの作例
立体的な3Dチューブでできたテキストエフェクト:引用元(https://blog.spoongraphics.co.uk/tutorials/videos/video-tutorial-3d-tube-text-effect-adobe-illustrator)
カラフルなグラデーションを使ったテキストエフェクト:引用元(https://every-tuesday.com/gradient-lettering-adobe-illustrator/)
フワフワとした猫風テキストエフェクト:引用元(https://design.tutsplus.com/tutorials/how-to-create-a-cheshire-cat-inspired-text-effect–cms-30964)
まとめ
今回の記事では、イラストレーターの基本概念、基本操作、それが可能にすること、および効率的な練習方法について解説してきました。
また、イラストレーターを使って作成された作品の例とその解説も提供しました。イラストレーターが使いこなせるようになるとデザイナーとしての知識や作業の幅がぐっと広がります。
これらの情報を利用して、イラストレーターのスキルを磨き、自分だけの作品を作成してみてください。