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投稿日:2023年3月1日 | 更新日:2024年04月05日
「税理士試験ってどんな資格?」
「受験すれば簡単に合格できる?」
このような疑問を持っている人は少なくないかもしれません。
士業の中でも税のスペシャリストである税理士は人気の仕事ですが、基本的に試験に合格する必要があります。
税理士を目指す人の多くが税理士試験を受験しています。
この記事では、税理士試験の合格率や日程、受験料など網羅的に解説しています。
受験に興味がある人はぜひ参考にして下さい。
また、こちらの記事も併せてご覧ください!
税理士とは
税理士は、税の専門家として、企業や個人の納税のアドバイスや申告書の作成、そのための相談を受けることを職務とします。
税理士法では、「税務代理」「税務書類の作成」「税務相談」を税理士の業務として挙げ、これらの業務を通じて、「納税義務者の信頼にこたえ、租税に関する法令に規定された納税義務の適正な実現を図る」ことが税理士の使命とされています。
日本税理士会連合会によれば、上記に加え、以下の4つが業務となります。
- e-Taxの代理送信
- 会計業務
- 補佐人
- 会計参与など
税理士は、税に関する幅広い業務を通じて、人々の豊かな生活を守っていると言えます。
税理士になるには?
税理士になるには、日本税理士会連合会が管理する税理士名簿への登録が必要です。
登録には、「税理士試験への合格」と「2年以上の実務経験」が求められます。
「2年以上の実務経験」ですが、試験合格前を含むので、学生時代に税理士事務署で税理士補助として働き、実務経験を積みながら、試験勉強に励む人も少なくありません。
税理士試験
国税庁によれば、税理士試験の科目は全5科目です。
内訳は、会計学2科目と税法に関する科目3科目です。
- 会計学2科目(簿記論と財務諸表論)
- 税法に関する科目(所得税法、法人税法、相続税法、消費税法又は酒税法、国税徴収法、住民税又は事業税、固定資産税)のうち3科目
税法に関する科目は受験者が3科目を選択できますが、所得税法又は法人税法のいずれか1科目は必ず選択する必要があります。
5科目に合格して、はじめて合格者となりますが、科目合格制なので、一度に5科目合格の必要はありません。
各科目は、一度合格すれば生涯有効です。
税理士試験の合格率は?
国税庁によれば、合格基準点は満点の60%です。
しかし、令和3年度(第71回)税理士試験では、受験者数27,299人に対し合格者5,139人と合格率は18.8%です。
また、過去5年の税理士試験の合格率は以下のとおりです。
概ね15〜20%で推移し、税理士試験は難関試験であると言えます。
また、科目別の合格率は以下のとおりです。
合格率【会計学】
- 簿記論…16.5%
- 財務諸表論…23.9%
合格率【税法に関する科目】
- 所得税法…12.6%
- 法人税法…12.8%
- 相続税法…12.8%
- 消費税法…11.9%
- 酒税法…12.6%
- 国税徴収法…13.7%
- 住民税…12.7%
- 事業税…12.6%
- 固定資産税…13.8%
税法に関する科目は選択科目ですが、合格率が異なるので、科目選択の際に参考にしましょう。
日程
国税庁り令和4年度(第72回)税理士試験が発表されています。
- 受験申込期間…令和4年5月10日~20日
- 試験実施…令和4年8月2日~4日
- 合格発表…令和4年11月30日
受験申込期間が10日と短いので、注意しましょう。
必要な書類や手続きを事前に確認します。
また、国税庁によれば、各試験の日程は以下のとおりです。
令和4年8月2日
- 簿記論…9時から11時
- 財務諸表論…12時30分から14時30分
- 消費税法又は酒税法…15時30分から17時30分
令和4年8月3日
- 法人税法…9時から11時
- 相続税法…12時から14時
- 所得税法…15時から17時
令和4年8月4日
- 国税徴収法…9時から11時
- 固定資産税…12時から14時
- 住民税又は事業税…15時から17時
申込み方法
受験地を管轄する国税局もしくは沖縄国税事務所に申込み書類を郵送します。
受験案内や願書は国税局もしくは沖縄国税事務所で受取が可能ですが、郵送で資料請求することも可能です。
ただし、申込みは郵送のみで、国税局に直接持参することはできません。
郵送の際には以下の点に注意が必要です。
- 受験票の裏面に63円分の切手を貼る
- 封筒の表面に「税理士請求」と赤で記載する
不備がある場合、申込みが受理されないので注意しましょう。
また、令和4年度第72回税理士試験受験案内によれば、申込み書類は以下のとおりです。
- 受験願書
- 受験申込書兼写真票
- 受験票
- 受験資格を有することを証する書面
- 学識等による一部科目の試験免除申請等に必要な書面(該当者のみ)
申込書類に不備がある場合には受理されません。
受験資格
国税庁によれば、令和5年度の税理士試験(第73回)から会計学2科目の受験制限は緩和され、誰でも受験可能です。
ただし、税法に関する科目については、以下の「学識」「資格」「職歴」「認定」のカテゴリー別にどれか一つでも満たせば受験可能となります。
【学識】
- 大学、短大又は高等専門学校を卒業した者で、社会科学に属する科目を1科目以上履修した者
- 大学3年次以上で、社会科学に属する科目を1科目以上含む62単位以上を取得した者
- 一定の専修学校の専門課程を修了した者で、社会科学に属する科目を1科目以上履修した者
- 司法試験合格者
- 公認会計士試験の短答式試験に合格した者
【資格】
- 日商簿記検定1級合格者
- 全経簿記検定上級合格者
【職歴】
- 法人又は事業行う個人の会計に関する事務に2年以上従事した者
- 銀行、信託会社、保険会社等において、資金の貸付け・運用に関する事務に2年以上従事した者
- 銀行、信託会社、保険会社等において、資金の貸付け・運用に関する事務に2年以上従事した者
【認定】
- 海外の大学を社会科学に属する科目を履修した上で卒業した者について、日本の大学等の卒業者と同等であると認められる場合
- 商工会・青色申告会のおける記帳指導事務に2年以上従事した者
どの項目を満たして、受験資格を得るかは人によってさまざまです。
大学を卒業して、受験することがスタンダードですが、すでに社会人の場合、簿記検定の合格を目指す方法が人気です。
しかし、日商簿記検定1級の合格率は10%程度ですので、税理士試験の前に難関試験を突破しないといけません。
受験料
国税庁によれば、受験料は以下のとおりです。
- 1科目…4,000円
- 2科目…5,500円
- 3科目…7,000円
- 4科目…8,500円
- 5科目…10,000円
科目数に応じて受験料が上がる仕組みです。
1年に1科目ずつ受験し、合計5科目受験すると、4,000×5=20,000円ですが、一度に5科目受験すれば10,000円です。
しかし、実際には5科目を一度に受験するのではなく、数年に分けて受験することが多いです。
また、合格率が高くないので、合計で20,000円以上かかることは珍しくありません。
他の国家試験と比べると税理士試験は高いのでしょうか。
他の国家試験と比較して、税理士試験が特別高いというわけではありません。
オススメの通信講座3選
税理士試験を受けたいと考えている人でも、独学から予備校、通信講座等、学習方法が多すぎてどれがいいのかわからないという人も多いのではないでしょうか。
そこで、オススメの通信講座を3社紹介します!
スタディング
スタディングの税理士講座は、仕事で忙しい人のために開発されており、スキマ時間を徹底的に活用して合格を目指すことができるのが最大の特徴です。
また、「合格に関係ない事にかかるコスト」を全て省き、業界最安値の価格を実現しています。
受講料は以下の通りです。
受講料
- 簿財2科目セット[2023+2024年度合格目標]
:59,800円 - 法人税法[2023+2024年度合格目標]
:49,200円から - 消費税法[2023+2024年度合格目標]
:49,800円 - 相続税法[2023+2024年度合格目標]
:49,800円 - 国税徴収法[2023+2024年度合格目標]
:49,800円
資格の大原
資格の大原は、徹底した試験分析から編み出されたオリジナル教材や、税理士試験を熟知した講師陣による分かりやすい授業が特徴です。
また、従来の講義時間を3分の1に凝縮した「時間の達人シリーズ」という講義を選ぶことができます。この講義は、1チャプターが10分以内であり、講義全体は60分と非常にコンパクトです。
内容の濃い授業であるにも関わらず、スキマ時間学習も行うことができます。
以下で、映像通学の場合のコース価格を紹介しますが、他にも、教室通学やWeb通信、DVD通信を選択することもできます。
受講料
- 初学者短期合格コース 簿記論/財務諸表論/所得税法/相続税法 映像通学[2023年受験対策]
:各168,000円 - 初学者短期合格コース 消費税法/教室通学/映像通学[2023年受験対策]
:150,000円 - 初学者短期合格コース 酒税法/国税徴収法/住民税/事業税/固定資産税 映像通学[2023年受験対策]
:各106,000円
クレアール
クレアールは、非常識合格法を採用していることで有名です。クレアールの講座では、合格に必要な学習範囲のみを取り扱うため、効率良く、合理的に学習を進めることができます。
無駄な勉強をしたくない人や、最短で合格したい人にオススメの講座です。
受講料は以下の通りです。他の通信講座と比べると、講座料金はやや高いといえるでしょう。
受講料
- 2023年合格目標講座 簿財アドバンス レギュラーコース Web通信
:230,000円(2月割引価格:154,100円) - 2023年合格目標講座 簿記論/財務諸表論/相続税法 レギュラーコース Web通信
:180,000円(2月割引価格:124,200円) - 2023年合格目標講座 消費税法 レギュラーコース Web通信
:130,000円(2月割引価格:89,700円)
試験の概要を把握し、しっかり準備しよう
この記事では、税理士試験の合格率や試験日程、受験料などを解説しました。
税務の専門家である税理士になるには基本的に税理士試験への合格が必要です。
しかし、税理士試験は合格率が15〜20%程度と難関試験として知られています。
そのため、しっかり学習し、試験に備えることが重要です。
また、受験申込期間が10日と短いので、前もって必要書類を揃えて、申込期間中に申込みが完了するようにしましょう。
試験勉強と受験申込みの両方についてしっかり準備して、最善の状態で試験に臨めるようにしましょう