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投稿日:2023年12月18日 | 更新日:2024年04月22日
本記事では税理士とはどのような仕事を行う職業であるのかを解説します。税理士とはどんな仕事かを理解すれば、資格試験を通じて学ばなければらない知識や経験も理解できるはずです。税理士の仕事に関する基礎知識はもちろん、試験制度から資格取得の難易度、方法までわかりやすく解説するので、仕事の魅力を知りたい方は是非参考にしてください。
※この記事は2023年9月現在の情報となっております。
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税理士とは?
税理士とは、税の専門家としてさまざまなサービスを企業や人々に提供する職業です。
国家資格の一つであり、国家資格のなかでも難易度の高い資格試験を突破しない限り税理士となることはできません。
簡単に突破できる資格試験ではない分、税理士は社会の中で高い収入や地位、信頼を与えられている職業です。
以下では、税理士とはどのような仕事を担っているのか、その仕事内容についてわかりやすく解説していきます。
国家資格としての税理士 〜3つの独占業務〜
税理士は、税金に関する専門的な知識と技術を持つ国家資格者として、多くの人々や企業にとって欠かせない存在となっています。
税理士の主な仕事は税金の計算や申告を行うことであり、特に自営業者やフリーランスのように自ら税金の計算や申告を行う必要がある人々にとっては、税理士のサポートは不可欠です。
税理士には、以下の3つの独占業務が認められています。
- 税務書類の作成: 税務書類は、税務署や税務官公署に提出する申告書や申請書などを指します。所得税や相続税など、多岐にわたる税金に関する書類を作成する際には、税理士の専門的な知識が必要とされます。税理士は、法人・個人の決算書や所得税・消費税・法人税の確定申告書など、多くの種類の税務書類の作成を行います。
- 税務代理: 税理士は、依頼人に代わって税務官公署に対する法律行為を行うことができます。これには、税金の申告や納付、税務署からの更正・決定への申し立てや調査の立ち合いなどが含まれます。税務調査の際には、税理士が依頼人の代わりとなって税務の詳細を調査官に主張することも可能です。
- 税務相談: 税理士は、税金の申告や調査・処分に関する相談を受けることができます。具体的な税額や税の計算方法に関する相談は、税理士以外が行うと税理士法に抵触する可能性があります。税理士は、節税対策や控除可能な税額、税務調査の立ち合いなど、多岐にわたる税務に関する相談に応じることができます。
税理士は、これらの独占業務を通じて、税金に関する正確かつ適切なサポートを提供します。専門的な知識と経験を持つ税理士の存在は、多くの人々や企業にとって、税務に関する安心と信頼をもたらしています。
税理士と公認会計士との違い
税理士と公認会計士は、会計や税務に関する専門家として知られていますが、それぞれの役割や業務内容には大きな違いがあります。以下に、その主な違いを解説します。
独占業務の違い
- 公認会計士: 公認会計士の主な独占業務は「監査」です。これは、企業が作成した財務諸表が適正であるかを第三者の立場から評価する業務を指します。特に上場会社や資本金5億円以上、負債が200億以上の会社、学校法人などが監査を受ける義務があります。そのため、公認会計士のクライアントは主に大企業となります。
- 税理士: 税理士の独占業務は、税務の代理、税務書類の作成、税務相談の3つです。これにより、税理士は会計処理の代行や資産税・相続税の申告の代行、節税対策や納税対策などの業務を行います。税務の対象は個人から企業まで幅広く、そのため税理士のクライアントは個人から零細企業、大手企業まで多岐にわたります。
共通する業務
会計士と税理士の間には、独占業務以外の共通する業務も存在します。両者ともに会計や税務に関する専門家としての知識を持っているため、経営コンサルタント、戦略コンサルタント、資産税コンサルタントなどのコンサルタント業務を行う事業所が多いのです。
総じて、公認会計士は企業の財務諸表の適切性を評価する「監査」を中心とした業務を、税理士は税務に関する広範なサポートを提供する役割を持っています。税理士と公認会計士のそれぞれの専門性を理解し、適切なサポートを求めることが重要です。
税理士試験とは
税理士試験とは、税理士となるために合格しなければならない試験のことを言います。
税理士として登録するためには、一定の登録資格を満たさなければなりません。
税理士試験に合格する前後に、一定の要件を満たすように実務経験を積むことで、税理士として登録することはじめて税理士と名乗ることが可能です。
以下では、税理士となるために合格が必要となる税理士試験の概要をわかりやすく解説していきます。
税理士試験の概要
税理士試験は、税理士としての資格を取得するための重要なステップです。この試験は、国税審議会が主催し、受験者の税に関する学識及びその応用能力を評価することを目的としています。
税理士試験は科目合格制を採用しているため、税理士登録資格をすべて満たすように試験に合格しなければならないというわけではありません。1回の試験で1科目〜2科目程度に合格し、数年かけてすべての科目の合格を目指すのが一般的です。
資格取得のための条件
税理士としての資格を取得するためには、以下の条件のいずれかに該当する必要があります:
- 税理士試験に合格する
- 試験科目の全部について、免除制度により税理士試験を免除される
- 弁護士や公認会計士としての資格を有する
試験の日程と場所
税理士試験は、例年、年一回、8月の第一週に各地で行われます。主な試験都市には、札幌市、仙台市、東京都、名古屋市、大阪府、福岡市などがあります。試験が年に1回しかないことも、税理士試験の難易度を高めている要因の一つです。
受験資格
税理士試験を受験するための資格は、学識、資格、職歴に基づいています。具体的には、大学や短大の卒業者、一定の専修学校の専門課程を修了した者、司法試験や公認会計士試験の合格者などが受験資格を有します。
試験科目
税理士試験の科目は、会計学と税法の2つのカテゴリに分かれています。具体的には、簿記論、財務諸表論、所得税法、法人税法、相続税法、消費税法などが含まれます。簿記論・財務諸表論については必修であるため必ず合格が必要です。他方で、税法に関する科目については、3科目選択して合格しなければなりません。ただし、所得税法または法人税法のいずれか1科目については必ず合格する必要があります。
免除制度
学位に基づく免除制度や国税従事者の免除制度など、特定の条件を満たす者は、一部の試験科目を免除されることがあります。
受験科目
税理士試験は、科目の多さ、難易度、試験範囲の幅広さから、多くの受験生にとって大きな挑戦となっています。しかし、しっかりとした学習と計画的な受験戦略を持つことで、合格への道は開けます。
税理士試験は、国税庁の下部組織である国税審議会が実施している試験です。国税審議会は、税制の方針や税法の改正に関する提言を行う機関であり、税理士試験の運営もその一環として行っています。
税理士試験を突破するためには、税理士試験において11科目中5科目に合格することが必要です。ただし、税理士試験は、一度に全ての科目を受験する必要はありません。受験者は、1科目ずつ受験することが可能で、一度合格した科目は生涯有効となっています。これにより、受験者は自分のペースで試験に挑戦することができます。
1. 会計学に属する科目
税理士試験には、会計学の基礎となる2つの必修科目があります。
- 簿記論:会計の基本的な仕訳や帳簿の作成方法に関する知識を試す科目です。
- 財務諸表論:企業の財務諸表の作成や分析方法に関する知識を試す科目です。
2. 税法に属する科目
税法の科目は、受験者が選択する3科目となっています。ただし、所得税法または法人税法のいずれか1科目は必須となっています。
- 所得税法:個人の所得に関する税金の計算方法や課税のルールに関する知識を試す科目です。
- 法人税法:法人の所得に関する税金の計算方法や課税のルールに関する知識を試す科目です。
- 相続税法、消費税法、酒税法、国税徴収法、住民税、事業税、固定資産税:これらの科目は、それぞれ異なる税法の知識や計算方法を試すものです。
合格率
税理士試験の最新の合格率(令和4年度・第72回)は次のとおりです。
受験者数 | 合格者数 | 4年度合格率 | (参考) 3年度合格率 | |
---|---|---|---|---|
簿記論 | 12,888 | 2,965 | 23.0 | 16.5 |
財務諸表論 | 10,118 | 1,502 | 14.8 | 23.9 |
所得税法 | 1,294 | 182 | 14.1 | 12.6 |
法人税法 | 3,454 | 425 | 12.3 | 12.8 |
相続税法 | 2,370 | 336 | 14.2 | 12.8 |
消費税法 | 6,488 | 740 | 11.4 | 11.9 |
酒税法 | 454 | 60 | 13.2 | 12.6 |
国税徴収法 | 1,709 | 235 | 13.8 | 13.7 |
住民税 | 476 | 82 | 17.2 | 12.7 |
事業税 | 269 | 38 | 14.1 | 12.6 |
固定資産税 | 910 | 167 | 18.4 | 13.8 |
合計 (延人員) | 40,430 | 6,732 | 16.7 | 16.5 |
引用:令和4年度(第72回)税理士試験結果(https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishishiken/shikenkekka/73/kekka.htm)
税理士試験を突破するためのポイント
税理士試験は難関の国家試験です。簡単に合格することはできません。当然合格までに時間もかかります。
効率的に勉強を進めて短期間で合格するためにはポイントを押さえた学習が必要です。
以下では、税理士になるために、短期間で税理士試験を突破するための勉強ポイントを解説します。
- 過去問の活用:過去問を解くことで、試験の出題傾向や難易度を把握することができます。また、難問と一般的な問題の見分けがつくようになり、試験での時間配分や解答順の訓練が可能となります。ただし、法改正による変更点も考慮し、古い過去問に囚われないよう注意が必要です。
- 学習計画の策定:税理士試験の範囲は広いため、計画的に学習を進めることが重要です。年間の学習スケジュールを立て、月・週・日のタスクを細分化して進めることで、効率的な学習が可能となります。
- 基礎知識の習得: 税理士試験の学習では、簿記論や財務諸表論などの基礎となる科目を最初に学ぶことで、他の科目の理解が深まります。
- 科目の特性を理解:各科目には特有の出題傾向や特徴があります。例えば、理論中心の科目や計算中心の科目など、科目ごとに適切な学習方法を選択することが求められます。
- 時間を意識した学習:試験では時間管理が鍵となります。テキスト学習や練習問題の解答時にも、時間を計りながら進めることで、実際の試験時の時間感覚を養うことができます。
- 目標の設定:何年で税理士試験の合格を目指すのか、明確な目標を設定することで、モチベーションの維持や学習の方向性を確立することができます。
税理士試験において、学習方法の確立や目標管理は非常に重要です。各人に合った学習法を見つけ、効率的に学習を進めることで、税理士試験の合格を目指しましょう。
税理士の仕事内容とは
税理士は、税の専門家としての活動はもちろん、その専門知識を生かしてさまざまなフィールドで活躍しています。
以下では、税理士の仕事内容について詳しく解説していきます。
税務代理
税務代理とは、税理士の主要な業務の一つです。この業務では、クライアントの代わりに税務署とのやり取りを行います。具体的には、税金の申告や納税の手続き、税務調査への対応などが含まれます。税理士は、クライアントの税務に関する問題をスムーズに解決するための専門的な知識と経験を持っています。
税務書類の作成
税務書類の作成とは、税理士の基本的な業務の一つです。この業務では、所得税や法人税、消費税などの税務申告書を作成します。正確な計算と適切な記載が求められるため、税理士の専門的な知識が不可欠です。
税務相談
税務相談とは、クライアントが抱える税務に関する疑問や悩みを解決するためのサービスです。税制の変更や新しい税務上の問題に対応するため、税理士は常に最新の情報を持っている必要があります。
記帳代行
記帳代行とは、中小企業や個人事業主のためのサービスです。日々の経理業務を税理士が代行することで、クライアントはビジネスに専念することができます。正確な記帳は、税務申告の基盤となるため、非常に重要です。
コンサルティング・アドバイザリー業務
コンサルティング・アドバイザリー業務とは、企業の経営戦略や財務戦略の策定をサポートする業務のことを言います。税理士は、税務だけでなく、経営全般に関する知識も持っているため、クライアントのビジネスを成功に導くためのアドバイスを提供します。
会計参与
会計参与とは、企業の経理部門と連携して、正確な会計処理をサポートする業務のことを言います。税理士は、会計基準や税制の変更に対応するためのアドバイスを提供し、企業の財務状況を正確に把握するためのサポートを行います。
訴訟時の補佐人
税理士は、訴訟時の補佐人として、税理士は裁判所での訴訟に関与する場合もあります。
税務に関する訴訟の際には、税理士の専門的な知識が求められるため、裁判所や弁護士と連携して、クライアントの権益を守るためのサポートを行います。
以上が、税理士の主要な仕事内容に関する解説です。税理士は、税務だけでなく、経営や法律に関する幅広い知識を持っており、多岐にわたる業務を行っています。
税理士の活躍の場とは
税理士の活躍の場は多岐にわたり、その専門的な知識とスキルを活かして様々な業界で求められています。以下、主な活躍の場を詳しく解説します。
税理士事務所・税理士法人
税理士事務所や税理士法人は、税理士資格を持つ者やその補助をする事務員が働く場所です。
ここでは、顧客(個人事業主や法人)の経理処理や税務申告、経営のアドバイスなど、税理士として幅広い業務が行われています。
事務所の規模や業種、顧問料の金額に応じて、定期的に税に関する面談を行っているのが一般的です。
また、資産税の分野、特に相続税や不動産の売買なども取り扱っています。
近年の相続税の増税傾向を受けて、資産税に特化した税理士事務所も増えてきています。
会計事務所・会計監査法人
税理士として会計事務所・会計監査法人で働くケースもあります。
会計事務所では、主に記帳代行業務を行っているケースが多く、これを税理士が担当しているケースもあります。
会計監査法人の主な業務は、公認会計士が担う監査です。監査業務は公認会計士の独占業務であるため、税理士が監査を担うことはありません。
会計監査法人では、監査業務以外にも、アドバイザリー業務を提供していることが多く、税務アドバイザリー業務に関しては税の専門家である税理士の活躍の場となっています。
企業内税理士
企業内税理士とは、企業内で活躍する税理士資格保有者のことを言います。一般企業においても税理士の知識は非常に価値があるものです。経理部門や財務部門での業務はもちろん、海外展開している企業では国際税務の専門知識が求められることもあります。税理士としての知識を活かして、企業の税務戦略の策定や税務リスクの管理などの業務を担当することが一般的です。
独立開業
税理士のメリットの一つは、独立して自らの事務所を開業できる点です。独立開業すると、自らの名前を冠した税理士事務所を開設し、納税者や事業者との委嘱契約に基づいて税理士業務を行います。業務内容は税務代理や税務相談、税務書類の作成など多岐にわたります。また、収入は自らの努力や業績に直結し、収入格差も存在しますが、頑張り次第で高収入を得ることも可能です。
コンサルティング会社
税理士は、公認会計士と同様に、会計系や戦略系のコンサルティングファームでの活躍の場があります。税務会計のスキルはもちろん、ITや英語、経営の知識、論理的思考力など、多岐にわたるスキルが求められます。多くの税理士は、税理士業務や会計業務の経験を積んだ後、コンサルティング会社に転職することが一般的です。
税理士を目指す魅力とメリットとは
税理士を目指す多くの人々にとって、その背後には多くの魅力とメリットが存在します。以下では、税理士を目指す魅力とメリットについて詳しく解説します。
収入が高い
税理士としての専門的な知識とスキルは、高い収入を得るための大きな要因となります。税理士は、顧客からの顧問料や業務報酬を受け取ることができ、その報酬は専門的なアドバイスやサービスの提供に基づいています。特に、独立して開業した税理士は、自らの努力や業績に応じて収入を増やすことが可能です。一方で、大手税理士法人や会計事務所に勤務する税理士も、その専門性を活かして高収入を得ることが期待できます。
活躍期間が長い
税理士の資格は、一度取得すれば年齢を問わずに活躍することができるため、キャリアの長期化が期待できます。また、税法や会計基準は常に変わるものであり、その変化に対応するための継続的な学習や経験が求められるため、経験を積むほどに価値が高まる職種と言えます。
独立開業を目指せる
税理士の資格を持つことで、独立して自らの事務所を開業する道が開かれます。独立開業は、自らのビジョンや方針に基づいて業務を展開することができるため、多くの税理士にとっての夢であり、目標となっています。また、独立開業することで、自らの努力が直接収入に反映されるため、高収入を得るチャンスも広がります。
多様な働き方が可能
税理士は、独立開業だけでなく、税理士事務所や会計事務所、企業の経理部門や財務部門、コンサルティングファームなど、様々な場所での働き方が可能です。また、フリーランスとしての活動や、資格学校の講師としての働き方も選択できます。
日本全国どこでも働くことが可能
税理士の資格は、日本全国どこでもその価値が認められています。都市部はもちろん、地方や田舎でも税理士の専門的な知識やスキルは求められており、全国どこでも活躍することができます。
経営者と対等な立場で話せる
税理士は、経営者や事業主の税務や経理に関する最も信頼されるパートナーとしての役割を果たします。そのため、経営者と対等な立場で意見交換をすることができ、経営の方針や戦略の策定にも関与することができます。このような立場は、税理士の専門的な知識や経験を活かして、経営者の信頼を得るための大きなメリットとなります。
これらの魅力やメリットを考慮すると、税理士を目指す動機や理由は非常に多岐にわたります。税理士としてのキャリアを追求することで、多くの可能性やチャンスが広がることが期待できます。
税理士を目指す注意点とデメリットとは
税理士を目指す際には、多くの魅力やメリットがありますが、同時に注意点やデメリットも存在します。以下では、税理士を目指す際の注意点とデメリットについて詳しく解説します。
難易度の高さ
税理士試験は、日本の国家試験の中でも特に難易度が高いとされています。多岐にわたる税法や会計の知識を要求されるため、試験対策としての学習量は非常に多くなります。また、合格率も低いため、多くの受験生が何度も挑戦することが求められる場合があります。
実務経験が必要
税理士としての登録を行うためには、試験の合格だけでなく、一定の実務経験が必要となります。この実務経験は、税務の専門的な知識やスキルを身につけるための重要なステップとなりますが、実務経験を積むための場を見つけることが難しい場合もあります。
繁忙期がある
税理士の業務は、確定申告の期間や決算期など、特定の時期に集中する傾向があります。「税理士は繁忙期がきつい」と言われることも多く職業です。繁忙期には多忙を極めることが予想され、長時間の労働や休日出勤が求められることも少なくありません。
常に知識をアップデートする必要がある
税法や会計基準は、経済状況や政策の変更に伴って頻繁に改正されるため、税理士は常に最新の知識を持っている必要があります。このため、定期的な研修やセミナーへの参加、関連書籍の読書など、継続的な学習が求められます。
AIの脅威
近年、AIやロボット技術の進化により、簡易な税務処理や会計業務が自動化される傾向が見られます。将来的に税理士の仕事の多くがAIに代替され、税理士の仕事がなくなると言われることも少なくありません。差し迫った脅威ではないものの、AIの普及によって、税理士の業務内容や役割が変わる可能性があり、将来的にはAIとの共存や新たな価値提供が求められることが予想されます。
これらの注意点やデメリットを考慮することで、税理士を目指す際のリアルなイメージや準備ができるでしょう。税理士としてのキャリアを追求する際には、これらの点を意識しながら、自らの目標やビジョンを明確にすることが重要です。
税理士試験突破を目指すためにおすすめには通信講座がおすすめ
税理士試験を突破するためには、長期間にわたって継続的に勉強し続けなければなりません。
独学で継続して勉強するには高いモチベーションが必要となりますし、専門性の高い税理士試験の内容を市販の教科書や問題集から理解するのは容易ではありません。
- 「独学で税理士試験に突破するのは難しいのでは?」
- 「市販の教科書や問題集だけで試験の臨むのは不安…」
- 「わからないところを質問したい」
- 「動画をみながら理解を深めたい」
という方には、通信講座がおすすめです。
ここからは、税理士試験を突破するためにおすすめの通信講座を紹介していきます。
通信講座を利用するメリット
税理士試験を突破するために通信講座を利用することは、多くの受験生にとって有効な手段となっています。通信講座を利用することの最大のメリットは、自分のペースで学習を進めることができる点です。仕事や家庭の都合で固定の時間に学習することが難しい方でも、自分の都合の良い時間に学習を進めることができます。
また、通信講座は、専門家によって作成されたカリキュラムや教材を提供しており、効率的に学習を進めることができます。特に、税理士試験は幅広い知識が求められるため、計画的に学習を進めることが重要です。通信講座を利用することで、必要な知識を網羅的に学ぶことができるのです。
さらに、多くの通信講座では、模擬試験や過去問の解説など、試験対策に特化したサポートも提供しています。これにより、試験の傾向や対策を的確に把握することができ、合格に向けた確実なステップを踏むことができます。
また、一部の通信講座では、質問対応やオンラインでの授業など、受講生のサポート体制も充実しています。自宅での学習が中心となる通信講座でも、孤独になりがちな学習をサポートしてくれる体制が整っているため、モチベーションを保ちながら学習を進めることができます。
通信講座を利用することで、自分のライフスタイルや学習スタイルに合わせて、効率的に税理士試験の学習を進めることができるのです。
税理士試験合格のためにおすすめの通信講座3選
税理士試験の突破を目指せる通信講座は数多くありますが、そんななかでもおすすめの通信講座を3つ紹介していきます。
- スタディング
- 資格の大原
- クレアール
スタディング
スタディングの税理士講座とは、短期で税理士試験に合格したい人におすすめの通信講座です。49,800円から通信講座を利用できるリーズナブルな価格もスタディングの魅力となっています。
講座の価格
コース名 | 料金 | 対象者 |
簿財2科目セット[2024年度合格目標] | 一括 ¥49,800~ | 対象者 :初学者、学習経験者 |
法人税法[2024年度合格目標] | 一括 ¥49,800~ | 対象者 :初学者、学習経験者 |
消費税法[2024年度合格目標] | 一括 ¥49,800~ | 対象者 :初学者、学習経験者 |
相続税法[2024年度合格目標] | 一括 ¥49,800~ | 対象者 :初学者、学習経験者 |
国税徴収法[2024年度合格目標] | 一括 ¥49,800~ | 対象者 :初学者、学習経験者 |
おすすめのポイント
- 必要な科目別に合格が目指せるプログラム
- 安価な料金で税理士講座を受講できる
- 段階的にレベルアップができるアウトプット学習
講座の特徴
スタディングの通信講座は、短期間で合格した方の勉強法を基にして作られた通信講座プログラムです。
社会人の方でもスキマ時間を上手に活用して税理士試験の合格を目指せるのがスタディングの魅力となっています。
通常の資格学習方法とは一線を画し、スタディングの通信講座は、多忙な生活を送る人たちでもスムーズに学び進められるよう、家での集中学習だけでなく、スキマ時間も利用しての学習が可能なプログラムとなっています。
直感的な動画教材に、基本的な問題セット、練習問題、テーマごとの演習、能力試験、理論の暗記サポートなど、段階ごとにスキルを高めるコンテンツが豊富に用意されていることがスタディングの通信講座の特色です。
スタディングの通信講座は、学ぶ順序も工夫されており、多忙な日常でも学習を継続することができます。また、運営のコストを抑えることで、より手頃な価格での提供が実現している通信講座です。
資格の大原
資格の大原の通信講座とは、合格実績の高いプログラムが魅力の通信講座です。長年、会計士・税理士試験講座を提供してきた大手の資格予備校であるため、合格のためのノウハウが蓄積されています。
講座の価格(【1月開講】 初学者短期合格コース)
科目名 | 受講形態 | 一般価格 | 大原受講生割引価格 | 大学生協等割引価格 | 継続割引価格 | 一般価格 複数科目セット | 大原受講生割引価格 複数科目セット | 大学生協等割引価格 複数科目セット | 継続割引価格 複数科目セッ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
簿記論 財務諸表論 | Web通信 | 164,000円 | 147,600円 | 159,000円 | 143,100円 | 155,800円 | 140,220円 | 155,800円 | 140,200円 |
DVD通信 | 202,000円 | 181,800円 | 195,900円 | 176,300円 | 191,900円 | 172,710円 | 191,900円 | 172,700円 | |
資料通信 | 110,000円 | ― | 106,700円 | ― | 104,500円 | ― | ― | ― | |
所得税法 法人税法 相続税法 | Web通信 | 166,000円 | 149,400円 | 161,000円 | 144,900円 | 157,700円 | 141,930円 | 157,700円 | 141,900円 |
DVD通信 | 202,000円 | 181,800円 | 195,900円 | 176,300円 | 191,900円 | 172,710円 | 191,900円 | 172,700円 | |
資料通信 | 110,000円 | ― | 106,700円 | ― | 104,500円 | ― | ― | ― | |
消費税法 | Web通信 | 146,000円 | 131,400円 | 141,600円 | 127,400円 | 138,700円 | 124,830円 | 138,700円 | 124,800円 |
DVD通信 | 178,000円 | 160,200円 | 172,600円 | 155,300円 | 169,100円 | 152,190円 | 169,100円 | 152,100円 | |
資料通信 | 91,000円 | ― | 88,200円 | ― | 86,450円 | ― | ― | ― | |
酒税法 国税徴収法住民税 事業税 固定資産税 | Web通信 | 102,000円 | 91,800円 | 98,900円 | 89,000円 | 96,900円 | 87,210円 | 96,900円 | 87,200円 |
DVD通信 | 134,000円 | 120,600円 | 129,900円 | 116,900円 | 127,300円 | 114,570円 | 127,300円 | 114,500円 | |
資料通信 | 63,000円 | ― | 61,100円 | ― | 59,850円 | ― | ― | ― |
おすすめのポイント
- 高い合格実績
- 手厚いフォローアップで通信講座でも通学講座と同じように学習が可能
- 講師の質が高い
講座の特徴
資格の大原の通信講座は、人気講師の教室講義を映像で学習できるのも魅力です。インターネット環境があれば、いつでもどこでも大原の講義を受講できます。Web通信講座ならではの便利な機能も使えるので、効率的な学習が可能です。
1講義60分の「時間の達人シリーズ」は、1チャプターが10分以内となっているなど、時間がない方でもスキマ時間を活用できるように工夫されています。働きながら税理士試験の突破を目指す社会人の方にもおすすめできる通信講座です。
実際に税理士として活動している講師が講義を担当します。実務に詳しい教員が担当してくれるのも、他の税理士講座にはない魅力です。
資格の大原の通信講座であれば、直前期に実施される模擬試験を教室で受験することもできます。
わからない部分については実際に講師に相談したりできるなど、お仕事に忙しい方でも効率的に勉強できる環境が整っています。
クレアール
クレアールの通信講座とは、Web学習に最適化された講義動画中心としたプログラムが魅力の通信講座です。
講座の価格 【レギュラーコース(初学者対象) Web通信】
コース名 | 料金 |
2024年合格目標講座 簿財アドバンスレギュラーコース(初学者対象) Web通信 | 230,000円 |
2024年合格目標講座 簿記論 レギュラーコース(初学者対象) Web通信 | 180,000円 |
2024年合格目標講座 財務諸表論 レギュラーコース(初学者対象) Web通信 | 180,000円 |
2024年合格目標講座 法人税法 レギュラーコース(初学者対象) Web通信 | 215,000円 |
2024年合格目標講座 相続税法 レギュラーコース(初学者対象) Web通信 | 180,000円 |
2024年合格目標講座 消費税法 レギュラーコース(初学者対象) Web通信 | 130,000円 |
おすすめのポイント
- 本試験の合格に必要な得点範囲を、短期間で確実に習得できる「非常識合格法」
- コンパクトな映像講義で、スキマ時間も有効活用できる
- マルチデバイス対応でいつでもどこでも学習を進められる
講座の特徴
クレアール独自の効率的学習方法である「非常識合格法」で高い合格実績を誇っています。
クレアールの「非常識合格法」は、税理士試験でよく問われる論点を徹底的に絞込んで効率的に学習できるよう工夫されたものです。
学習範囲を広げすぎずに学習を進められるので、学習時間と合格までの期間を短くすることができます。
クレアールは通信講座に特化した資格試験予備校です。そのため、教室運営に必要な設備関連費用や講師料、人件費がかかりません。
結果として、リーズナブルな価格で質の高いプログラムが提供できます。6つのクロマキー収録スタジオを自社保有しており、低コストで高品質な講義映像を提供可能です。
「税理士とは」のまとめ
税理士とは、税の専門家としてさまざまな税務サービスを提供する職業です。
税理士は、私たちの生活やビジネスにおいて非常に重要な役割を果たしています。確定申告のサポートをはじめとする申告代理や相続税の相談など、個人の顧客向けのサービスもあれば、法人向けに税務アドバイザリーサービスを提供するなど、幅広いサービスを提供する職業です。
税理士となるためには税理士試験を突破する必要がありますが、国家資格である税理士試験は簡単に合格できるような資格試験ではありません。数年かけて合格を目指さなければならない難関の資格試験です。そのため、長期間にわたって高いモチベーションを保ちながら、学習を進めていく必要があります。
独学で税理士試験に合格するのは難しいものの、多くの資格予備校が税理士講座を開講していますので、積極的に活用すれば、短期間でも合格を目指せます。講座の中でも、働きながら効率的にスキマ時間を活用して合格を目指せる通信講座が人気です。
本記事では税理士の通信講座のなかでも人気があっておすすめできるスタディング、資格の大原、クレアールの通信講座を紹介しました。それぞれの通信講座に特色と魅力があるので、自分に合ったものを選択することが大切です。
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